143 宵を待つ村
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[>>77慌てたようなイアンの声が聞こえて]
………最初。 うん、分かった。
絶対だよ? 本当に絶対にだよ。
[少しだけ気を落としながらも頷いて。続けて思い出したように、念を押した。]
…むくれてなんかないし。
[むー、と頬を突かれながら不満そうに言うと、目を逸らした]
(80) 2013/09/17(Tue) 21時半頃
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…資格、ですか。
[黍炉の言葉を咀嚼している間に、僅かに浮かべていた笑みも剥がれ落ちる。鳶色の瞳がふたつ、彼の瞳をじっと捉え]
……黍炉先生は……自らの怠慢で、誰かを死に至らしめた事はありますか?
知識を補わないまま、医師として振る舞ったが為に……誰かを殺した事は。
[一言一言確かめる様に発音すると、そのまま暫し、黍炉の返答を待った]
(81) 2013/09/17(Tue) 21時半頃
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....一般的な治療薬と友人から譲り受けたいくつかの薬、それと私の良き先生、という演技をもってしても治る見込みがない、又は本人に生きる気がない場合はこれを投与していました。
[ポケットから出した小瓶に入っているのは透明な液体]
眠るように死ねます。痛みも苦しみも感じないでしょう。これを怠慢、と呼ぶなら返事はイェス、です。
[それは安楽死と呼べるもの。黍炉はこれ以外の方法で患者を看取ったことがない]
流石に、若いと感じる年齢ならばやれるだけやりますが。老いている人間には割りと躊躇はなかったかもしれません。
こんな私を、軽蔑しますか?
[この村で黍炉に助けられた人は少なからずいただろう。だがそれとおなじくらい死んでいった老人もいて。安らかな最期だったと、だから自分も最期は黍炉先生に看取ってほしいと村外れに住む老婆に言われたのはいつだったか。自分はそれになんと返したかどうにも思い出せない。]
(82) 2013/09/17(Tue) 22時頃
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そっか。 出られなかったんだ。
[俯いて、相槌をうちながら話の続きを聞く]
待宵草の話…聞いたこと、ある。 うん、うん………
(83) 2013/09/17(Tue) 22時半頃
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[絵でしか見たことがなかったから、あまり現実味はなかったけれど、彼が取り出したそれが拳銃だと気付くのにさほど時間は掛からなかった。] どうしたの?
守る? 僕を? ……どうして?
[思わず顔を上げて、真っ直ぐにイアンを見る。 続けて聞こえた言葉に動きがはたと止まって]
――――え?
[好き、と、聞こえた気がした。否、確かに聞こえた。 これまで理解できなかった、理解する機会など与えられてこなかった言葉。]
(84) 2013/09/17(Tue) 22時半頃
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ありがとう、……あのさ、でも、
[左手はされるがままに。待宵草の指輪が嵌められていくのに一瞬ぱっと顔を輝かせたが、徐々に表情が不安気に曇り]
……僕には、守ってもらう資格なんて、ないよ。 だって、僕は、…………
[苦しげに、ぽつりぽつりと呟く。 その続き――時々自分でも認識出来なくなる程に深く、心の最奥に封じ込めた秘密。 いっそ言ってしまいたい衝動に駆られながらも、肺の奥からせり上がってくる空気が喉に閊えて上手く言葉を発せない]
(85) 2013/09/17(Tue) 22時半頃
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ミルフィ>>69
[服の端を引かれた拍子に、草に足を滑らせて尻餅をつく。軽く腰をさすってからその前に、と切り出した。ミルフィさんは狼デス?と。]
誤解しないでクダサイ。アナタが狼でも良いのデス。 ただ、ミルフィさんが人ならボクは狼を探し、アナタを守りマス。逆に狼ナラ―――
[ボクは、アナタの為に村を滅ぼしマス。そう宣告をする。だから、本当の事を言ってほしい、と。]
(86) 2013/09/17(Tue) 22時半頃
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――あのね、
もしも僕が人狼――人殺しで。 人を、友達を、大切な人を、殺してるんだよ、って言ったら。
それでもイアンは、僕のこと好きでいてくれる?
[座ったまま膝を立てて目線を合わせ、真っ直ぐにイアンの目を見たまま。そう問いかけただろう**]
(87) 2013/09/17(Tue) 22時半頃
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その答えは、その後デス。
[いつも通りの笑い顔でそう言った。]
(88) 2013/09/17(Tue) 23時頃
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― 墓地 ―
[黍炉が取り出した薬>>82を見て抱いたのは、“あぁ、ベネットさんをもう少し楽に送ることも可能だったのですね”という、どこか場違いな思いだけだった]
……そうですね、怠慢と呼べるのかも、しれません。
[黍炉の手伝いにおいては、誰かを看取る事も稀ではなかった。最初は真似事でしかなかった臨終の祈りが、医者の助手としておかしくない程度に堂に入ったのも、経験を重ねたからだ。確かに死者が多かったのかもしれない。 けれど、脳裏に浮かぶ老人達の死に際は、毒による物とは思えない程に穏やかなものが多くて]
………でも、軽蔑なんてしません。 黍炉先生は確かに必要とされていて……十分、応えていると。私はそう感じていました。
私の居場所すら、半ば先生が作ってくれているのですから。
[口から零れ落ちたのは紛う事なき本心。“だから資格の有無なんて気にしないでください”と呟く瞳は普段より濁った色をしていたけれど、葬儀の準備をしている時とは違って、声には確かな意志があった]
(89) 2013/09/17(Tue) 23時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/09/17(Tue) 23時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2013/09/17(Tue) 23時頃
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.....ありがとう。君はやっぱり優しいね。とても。
[諦めたような苦笑。彼を見る瞳は暖かく、穏やかで。眩しげにその瞳を細めた
だが、微かに、彼の言葉に眉を寄せる]
貴方の居場所を作ったことなんかありませんよ。それは貴方が作ったものだ。
[その頭を撫でる。なるべく優しく、人を殺す手でも触れるくらいは許されたかった]
ムーピー君。私はこのいつ誰が死ぬかわからない状況で、君にだけは全てを知っていてほしいと思ったんです。
君が神父だからじゃない。君が君であったから。例えなんといわれようとも、君にならいいと思えたから
[その言葉は彼の瞳を覗き込んで丁寧に彼へと落としていく。届けと願いを込めるように、はたまた呪いの言葉をかけて彼を縛り付けようとするように]
(90) 2013/09/17(Tue) 23時半頃
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オスカー?
[愛しい気持ちの証として指に嵌めた待宵草を受け入れてくれたのかと思ったが、顔は曇り視線は合わない。 守ってもらう資格はないと言うと言葉は詰まり、苦しげな表情を浮かべている]
どうした?
[辛そうなのが見ていられず背中を擦ろうとしたその時、目線を合わせて問いかけをされた>>87。オスカーの瞳に映る自分の姿は、今にも泣きそうな顔をしている]
……好きだよ、そんなこと関係なく好きだ。 だからそんな悲しいもしもの話はやめにしよう。
[またしても頼りないところを見せてしまう。これ以上不安にさせないよう、言うと同時に抱き締めて首元に顔を埋めた]
(91) 2013/09/17(Tue) 23時半頃
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[声が、手が、震えていないだろうか。 オスカーは必ず気づいている。 それなのにこの俺に問いかける。
どうして俺には仲間も、目に見える絆もないんだ。 愛しい気持ちと同じだけ、悲しみが蓄積されていく]
(*5) 2013/09/17(Tue) 23時半頃
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[>>86>>88狼か、とヤニクに問われて鼻で笑いながら]
安心しなよ。
[狼なら村長の憎き手さえ引き千切ってるよ、と。]
(92) 2013/09/17(Tue) 23時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/09/17(Tue) 23時半頃
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2013/09/18(Wed) 00時頃
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>>92 [その返答に、にっと笑い返す。悪だくみをする子供のように。 そして、イイデショウ。と話し始めた。]
イアンとボクは、同盟を結んでイマス。
彼とボクは、外から来た人間という事で疑われる事は必至デス。 けれど、アナタは知っているデショウ。狼は外から来るものではナイ。村の内部にひっそりと忍びこみ、人を喰らう。
[そして、自分がイアンを人間だと思っているという事を。ミルフィが人間であるのならば、アナタの為に(ついでに村の為にも)、彼や自分を処刑すれば後が無くなる事を。そして、それを回避する為にイアンと手を組んだ事を打ち明けた。 当然、自分は人間であると言葉に付け加えた上で。]
だから、ボクに協力してくれマセンか? 狼を、探し出してアナタの居場所を守る為に。
(93) 2013/09/18(Wed) 00時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/09/18(Wed) 00時頃
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[加えて、自分は黍炉とクシャミを狼として見ていると付けたした。特に、黍炉の事を疑っている、と。]
これは実際に遭遇した人間しかわからないのデスが、狼は甘い匂いがするのデス。人を寄せ付ける、甘い香り。先生と猫耳フードの男から、狼のような甘い匂いがシマシタ。 それと、彼からは濃密な死者の臭いがしマス。
だから……ボクは彼を狼として処刑するつもりデス。
[事情>>82を知っていれば、それは彼の仕事柄のものだと気付けたかもしれないが、ヤニクに知る由は無い。]
(94) 2013/09/18(Wed) 00時頃
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[その目が何かを捉えるより先に、ヒューの背にそれを遮られる]
……うん。
[そこに何があるか、誰がいるか。もう分かっていたけれど。彼の言葉に従って、腕の中の黒猫を撫でながらその場に佇む。怪我一つない黒猫が血に汚れてる理由。きっと、ケヴィンの様子を伺って、顔を舐めたのだろう。早く起きろと。 そんな状況を想像して思わず口を覆う。ケヴィンは一体どんな思いで最期を迎えたのか。 思考が沈む中で、帰ってきたヒューに手を引かれる]
そう、だね。
[村の手じゃなくて良かった、と、頷くけれど。死んでしまえば同じだ。誰の手にかかろうが、もう二度と言葉を交わすことは出来ない。だから]
……どこにも行かないで。
[ただ、それだけを願いながら、彼の背を追う]
(95) 2013/09/18(Wed) 00時頃
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―墓地→集会所―
[黍炉とムパムピスが墓地に向かったと聞き、その後を追う。着いた時には既に埋葬は進められており、手伝いはろくに出来ずに、ただその様子を眺めていた。ただ、土の中に彼らが消えていく段階で、ゆっくりと死を実感していく。漸く、悲しいという気持ちが追い付いてきて、目元を指先で拭った]
[埋葬が終わり、二人を残してヒューと共に集会所へと戻る。戻った中、イアン>>60とオスカー>>67が話しているのが目に入った。イアンが何かを耳打ちして、それに頷いたオスカーがその背についてヴァンと共に外へ出て行く]
…………
[随分と親しくなったのだな、と思いながら、集会所で話を聞く。一日、外に出なかった間にどれだけの事が起こっていたのか。知らない事は自分達の命を縮めることを理解したから]
[そこで得られたのは、ケヴィンがイアンとヤニクを疑っていた>>2:120>>0という話。外から来た人間が人狼なのだろうか。人狼がどんな形で人に化けているのかは分からないけれど、ケヴィンが襲われた、という事実は変わらない。疑われていた、という話は、何故彼が襲われたのかという理由の一つ足りうると思う]
(96) 2013/09/18(Wed) 00時頃
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[一度集会所の外へ出て、近くに立っている村人を見つけると]
……あの、さっき。 オスカーと……イアンさん、見ませんでしたか? どこに向かったか分かります?
[声を掛けて、二人が行った先を見る。あの方角には何があっただろうか、村の外へと繋ぐ道の反対]
……村長の家?
[本当に彼らがそこへ向かったかどうかは定かではないが。ただ、イアンに対する不信感は募っていく。オスカーは彼を慕っているようだけれど、どこまで彼を信頼していいものか。 もう一つの疑い先――ヤニクの行方も調べるべきなのだろうか、と隣に立つヒューに尋ねる]
(97) 2013/09/18(Wed) 00時頃
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……いいえ、私は優しくなんてありません。 只生きたくて……何が起こっても、生きることだけは許して欲しいから、尽くしているだけで……
[黍炉の穏やかな顔>>90を見ていられなくて、目を逸らす。 …あぁ、そうだ、昨日からずっと恐ろしかった、心のどこかが凍り付いてしまう程に。今でも処刑台の縄が軋む音が耳から離れない。自分の居場所を何とかして確かめたくて、朝から唯々“普段の役割”に邁進していた]
先生、それは本当ですか。 ……私は、私が生きていてもいい“役割”を、築けていましたか……
[頭を撫でられて声が震えた。続く言葉が与えてくれたのは、この村に来る前から只求めていたもの。聞こえたものが俄には信じられず、弾かれたように顔を上げる。こちらを確りと覗き込む黍炉の瞳に、見開いた両眼が潤む]
(98) 2013/09/18(Wed) 00時半頃
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私、だから。 ……私がたとえ、どんなものであったとしても……ですか……?
[つい確かめる様に問いかけてしまったけれど、本当は、彼が今与えてくれた言葉だけで十分だった。彼の白衣を掴んだ手に力が籠もる]
……ありがとう、ございます……黍炉先生……
……私も。黍炉先生がどんなものを背負っていようと、先生を見る目が変わることも、先生を否定することもありません。 打ち明けてくださって、ありがとうございます。
(99) 2013/09/18(Wed) 00時半頃
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―墓地→村の小道―
[昨日まで――先刻まで普通に隣で話してた奴が、目の前で死んでいる。 そんなもの幾度経験したのか、もう分からないほど身に染みているはずなのに。 掘り返し、埋めた土の匂いを緩やかに首を振り想いを振り払う。 死者はただの死者で、想いを残せばそこに引きずられる…… 皮肉にも戦場で学んだ理が理性の片側を繋ぎとめてくれることに感謝しながら、 まだ残ると視線で語る二人を残し、その場を去った]
……ずっと、傍にいるよ。
[墓地へ向う前に呟かれた言葉への返答は、集会所への帰路の途中。 立ち止まらず、何でもないことのように呟きを返してクシャミの顔を見下ろした]
(100) 2013/09/18(Wed) 00時半頃
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イアンくんと同盟… でも、仮にキミが狼じゃないとして、イアンくんを信じることは…アタシにはできないよ。
クシャミくんは…そんなことする人じゃない…大事な友人だ。信じてほしい。 黍炉先生は…、
[ラルフの治らない咳をする背中を思い出して、]
……人狼、なのかな。
[目の前の男に加担するのは気が引ける。しかし彼の言うことが全て間違っているとも思えなくて。 姉が死んだ村で人狼を探していたヤニクだからこそ、わかることなのかもしれない。
自分を信じてイアンを推すか、ヤニクを信じて黍炉先生を推すか―――]
(101) 2013/09/18(Wed) 01時頃
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……ワカリマシタ。 アナタがそう言うのなら、ボクはもう一度……クシャミ?さんに会ってみマス。……守ると言った以上、アナタ以外を盲信はシマセン。
[けれど、その範囲を超えないならばできる限りミルフィの意思に従う、と。]
イアンを信じられないなら、ボクでなくてもいい。『ミルフィ』さんと過去を分かち合った経験者としての知識を、信じてクダサイ。
[結論を促したところで、遠目にラルフの姿を捉えた。 ミルフィがなんらかの返答をした、もしくは話の纏まる頃に彼はここへ辿り着くだろう。]
(102) 2013/09/18(Wed) 01時頃
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[ケヴィンが疑っていた先。 人に触れ合うにつれ、ケヴィンが残していった情報が掌の上へと集まっていく。 こうして身体を動かし、頭を動かしていなければ、死を考えてしまう―― ――だから、友人の死を追いかける。 それが矛盾しているとしても、動かずにはいられなかった]
……ヤニク。 あの集会所にいた奴か……。 たしかに、あいつは死を怖れてなかった……。
[だが、恐らくは人なのだろう。 人狼がどんな想いで人を殺すのかは、未だ分からない。 けれどあの男が、死を道具にしているのは、言葉を交わさずとも伝わる。 人でありながら麻痺した――狂人であるかのように]
(103) 2013/09/18(Wed) 01時頃
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……だからこそ、危険な男だとは思う。 あの風体で村に歓迎されるようにも見えないが―― とりあえず、気になるのはそいつと、村長の家にいったらしき男のほうか。
[ゆっくりと肯く。 疑わしいものを全て排除すれば、手を繋いだ先の温もりが守れるのだと信じて]
……サミー。 聞いても……いいか……? お前が……俺の他に信じられる奴、そいつの名を教えてくれ。
(104) 2013/09/18(Wed) 01時頃
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― 墓地→集会所 ―
[涙が零れなくなってから、ようやく墓地を後にする。……あぁ、集会所へ着いたら又、誰を処刑するかという話が始まっているのだろうか。 耳奥で又、縄の軋む音がした]
……ねぇ、黍炉先生。 先生は先程、おとぎ話みたいなものだと仰っていましたが…ある日唐突に人狼に“なる”人もいるんですよ。 風邪をひくようにして。それとは気のつかないうちに。
[黍炉も共に帰っていただろうか。彼が隣にいたならぽつぽつと零すのは、昔身近にいた人狼の話。 妹が人狼になったのは、何の変哲もない夜の事だった。朝、肉を頬張りながら食堂へやってきた妹を見て、母が真っ先に血塗れの彼女を庇った事を覚えている。“それは仕舞っておきなさい、誰にも言っちゃ駄目……”]
そして、自覚がない場合もあるんです。 いつから主のものではない血と肉を欲する様になったのか…いえ、いつ“食べていた”のかすら、分からない場合も。
[占い師に告発された父は、絞首台にかけられる瞬間まで、自分が人を喰っていた事を理解できていなかった]
(105) 2013/09/18(Wed) 01時頃
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[全ては一瞬のことで、呆然と立ち尽くすしかなかったあのとき]
ですから、最近村に入った者が怪しいとも、昔から変わらない人は怪しくないとも…何もはっきりとした事は言えません。
そんな中でどうして、“人を食う奴は捕まえて殺せ”だなんて、言えるんでしょうね。 それまで共に築いた生も何もかも、全て否定して。
自分が喰っているのかもしれないのに。
[土を踏みしめる音に合わせ、ゆっくりと…あのとき助けてくれた司祭以外は知らない話を、黍炉に零す]
(106) 2013/09/18(Wed) 01時頃
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[ヤニクと話をしているところで>>52自分を呼ぶ声が聞こえた。その声はひどく憔悴していて、それでも力強く。
立ち上がってラルフの傍へ駆け寄ろうとした時、>>57>>58ヤニクがそれを遮って彼と何かを話し始めた。丘の上だからか、近くにいるのに風で聞きとれない。]
―――・・・。
[見上げると空はもう赤く。 今日も昨日と同じように誰かが殺されてしまうのだろうか。もしかしたら次はオレかもしれない。その時は、ラルフはオレの遺体を見て幻滅するだろう。なぜ女だと偽って自分を騙したのか。と。
・・・でももし彼と生き残れるのならば、 ミルフィとして生きていられるのなら――]
(107) 2013/09/18(Wed) 01時頃
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ラルフくん、 その人―ヤニクくん―は、人狼じゃないよ。 多分、イアンくんか、…黍炉先生…。
[――ひどく淀んだ目で。
ラルフは、何を言っているのだろうと思うかもしれない。でも、姉のことを持ちだすことはできないから、ラルフがヤニクの理由を聞いてきても、なんとなく、話せばわかる、と曖昧に答えただろう。 彼に理由を問われれば、イアンは素性が知れない。黍炉先生はラルフを殺そうとしてる、治らない病が現実だ、と。
それでもラルフが迷うようなら、弱った体を優しく抱きしめて、 キミと一緒に生きたいから。 と囁くだろう。**]
(108) 2013/09/18(Wed) 01時半頃
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