82 謝肉祭の聖なる贄
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…ほぅ?
[歩み寄る姿にも、見憶えはあった。]
まだ、残ってたかぁ。 相変わらず、シケた顔してやがんな。
[幾度か祭りで見かけた食い残し。 同様にずっと居るな、と雨の御大に弄ばれていた白っぽい贄をチラと見る。
どちらも薹の立った年頃。 そのくらいの方が滋味深い味わいにはなるか。]
(118) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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………うー!
[何かいいこと思いついたように一声吼えれば、 清めの為に取り巻く人間たちはびくりと震えでもしたか。 白金は、ふわっと人の姿を再び作る。 濃紺の衣に、肌や髪に、そして相変わらずけもののままの 耳や尾に、紅は未だ色濃く残り]
……あのコに、ちょっとやってもらってみようかなぁ。
はーい、ちょっと来てくれるかなー。 そこでぼーっとひざまづいてる、真っ青なおめめのおにーさん。
[未だ己が間近に触れておらぬ贄はまだ幾らか居る。 その内から、とりあえずひとり>>114、呼んでみる。]
(119) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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[>>116返される言葉に 傾いだ首は通常に戻る 言葉を返そうとも しないまま >>113物憂げの 銀の視線を身に受けて]
いかが ――でしたか
[贄の味とも 舞ともつかぬ 曖昧もこの物言いは 言葉足らずにすぎるのみ それでも 焦げ色に過ぐ 熱見れば 贄の事だとわかりやすい 視線合わせぬ 為にさげ 黒檀ゆくり 銀灰の 拭われた髪に注がれる]
(120) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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サイラスは、呼ばれたようなので、顔をあげて、立ち上がり、他より幾分小柄な大神の元へ。
2012/03/15(Thu) 22時頃
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[いつだかの祭りでは、贄同士を交わらせ、それを見ながら血酒を啜った事もあったか。 長い銀髪の華奢な男は、少年の頃からも良い声で啼いたものだ。]
(121) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 22時頃
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[その傍に行きついた、途端に辛辣な言葉が飛んでくる>>118。どうやら己のことを幾度か見かけているらしい。 自らも何とか記憶を辿ってはみるが…覚えては、いなかった。]
…シケた顔、だから、残ってるんだと…思い、ます。
[上手く返そうと、それなりに努力をした結果がこれだった。 この神が好む酒はどれだろう、と、慣れない様を隠そうとする様子も無く、立ち並ぶ様々な酒瓶を見たり、触ったり。 しかし、酒に疎い己にはどれがどれだか、分からず。戸惑うばかりで。]
(122) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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>>119
――……お呼びになりましたか?
[血の色を映したアクアマリンは、白金の元に歩み寄ると、また片膝をついた。 そして、その姿をしっかと見上げる。]
(123) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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エリアスは、フランシスカに話の続きを促した。
2012/03/15(Thu) 22時頃
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[拭われたばかりの髪は少しばかり湿っていた。 付き人が盆に乗せ櫛捧げ持つを尻目に、大神は祭壇に腰下ろす。 そうして、褐色に手差し伸べ、傍に来よと無言のうちに命じた。]
(124) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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[丹念に血をふき取らせている間に、他の大神たちは各々に贄たちを相手にしていたか。 残っているのは、今回唯一の女と、先程玩んでいた長髪の贄だけのようで。
長髪の方は、先程までよりさらに発情の匂いが強くなっていたか。 娘の方も、あまり体力はなさそうだ。 どちらも今は椅子としては使えなさそうで。同胞たちの居る近くへと歩み寄り、座る事無く立ったままで様子をみるだろう]
(125) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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はいはい、その通りでーす、おにーさん。
[片膝ついて此方を見上げる贄>>123のあおい目を、じぃ、と 覗き込むように少しの間見詰めていた神は、 人間のひとりが持っていた清めの布を強引に奪い取って それをぱっと、目の前の贄に差し出す。]
これで、ちょーっと血がついちゃってるところ、 綺麗に拭いちゃってくれないかなー。
[小さな神は、上半身の至る所を血に染めたまま、気楽な様子で胡坐をかいて]
(126) 2012/03/15(Thu) 22時頃
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[茶色の大神の視線>>118にびくりと怯えた顔を見せるが すぐにふるふると首をふる 銀の髪がゆらゆらゆれて、白い布の上で踊った
思い出したくないような、でも忘れられないような。 贄同士を繋がらせてる余興は大神を楽しませただろうか]
(127) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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[伸ばされる手も 冬のごとく白いのか それに直接触る事は 無礼になるかと 触れないで 白きに触れれば また 褐色の黒檀の 黒さが汚しそうにも思え]
失礼、 いたします
[言葉少なく 命に従う 湿る髪なら 少しくは 浴びた血の香が 香るのか それも触れるごと近くなば 感じぬほどのものであろう]
(128) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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……これが……喰らう……こと。
[最初の贄を喰い尽くした大神様たちは。 思い思いの姿に戻り、身体を清められていた。
広場の熱気と血の香りに当てられたのか。 そんな言葉を呟きながら。へたり込んだ。]
(129) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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>>126
[やや小柄な大神は、清めの布をこちらに差し出してきた。 役目を失ったものは、やや手持無沙汰に消えていくが、気にすることはない。]
――……承知いたしました。
[白い布、手に転がし、二つ折りにする。 それから、大神の背に回ると、失礼します、とその耳元で囁くように。 やや掠れた声はもともとの特質であった。]
――……
[それから、長い指を人化した大神へ。最初触った時は、少し痺れたような感じもしたが、そのなだらかなラインをなぞり、紅を拭きとっていくだろう。]
(130) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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そうさなぁ。 極上のは真っ先に喰われるか、 そうでなきゃァ周りに足元掬われて生ゴミ送りだ。
余程目立たねぇとか不味そうじゃなけりゃぁ、その歳までは残らねぇさな。
[帽子の下からボソリと返答返す様子をニヤニヤと見、]
おめぇさんは、酒の一つも嗜まねぇのかい? わからんのなら、適当なので構わないが…
(131) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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………杯と酒を。
[へたりこんだ娘>>129と発情して震えている贄>>127へと視線を傾けて。 そう声を掛けたのは娘の方だが、そちらは動けるだろうか]
(132) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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[食事の終わった宴台は、祭壇から下ろされて広場の真ん中に晒される。 華奢な少年の面影を残す、無残な姿の喰い残しの骸。 人々は神々の力の残滓を少しでも得ようと、 我先にとその肉を削いで口にし、髪を骨を持ち帰る。
一人目と二人目に生まれた子供たちにとって、大神は畏怖すべきものではあれど、 自分達は贄とは違い、喰われることは無い存在だと信じているから。 村人とプロスフォラの間には、きっと埋めようもない深い深い溝があるのだろう。]
(133) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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執事 ハワードは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 22時半頃
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………うー。
なんか、その、むつごと?みたい……。
[>>130大神の耳元に、ささやかなる響きが触れる。 その声が帯びている擦れが生来のものだとは 白金は咄嗟には気づかなかった。 思わず零してしまった白金は、何処か心地悪げに 少しだけその耳を伏せて]
ん、でも上手だね、拭い方。なかなかよろしい。
[けれどそれには、素直に笑みを見せていた。 次第に、肌にまとう血の色は薄くなっていくのだろう。]
(134) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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……ところでさあ。おとなしい綺麗なおにーさん。
お前って、人間に嫉妬とか、したりする方?
[かなり唐突に。殆ど思いつきで、問いかけた。]
(135) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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執事 ハワードは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 23時頃
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>>128 [触れるを避けるかのように控え目に添う褐色の腰を捉え、もそっと近付くように動作で促す。 鼻先を赤銅色の胸板に寄せ、すうと息を吸う。 若者からは、銀灰の髪がすぐ間近に見下ろせる位置となろう。 血臭は薄れていて人間には嗅ぎ取り難かろうが、大神の鋭い甘さ持つ体臭と綯い交ぜになり、馨にアクセントをつけていた。]
(136) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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>>134
――…失礼しました。
[睦言のよう、と返されれば、やはり掠れた声で謝罪する。 されど、手は休めず。強くもなく、弱くもなく、その身体を丹念に撫でた。
やがて、肌に朱いしみは限りなく薄くなったとき、やっと、その小さな笑みに気が付く。]
――……ありがとうございます。
[拭き方を褒められた礼に頭は垂れるが、次の質問には、面をあげて…その大神を見つめる。]
(137) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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>>132
[食事前に比べると幾分艶やかさと張りを増しただろうか。 灰青色の大神様の声が耳に入ってくる。
両手をつき、立とうとした時。 銀灰色の大神様の言葉>>35が脳裏を過る。
"我を求めよ。一心に。 それ以外は求めぬし、それ以外も許さぬ。"
それは自分の望みに対する返答であった。 ならば、それは……ある種の契約か?
膝をつき、頭を垂れたまま。 青灰色の大神様へこう告げた。]
(138) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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[鼻先で黒い衣を捲り上げ、そろと舌先を膚に付けた。 冷たくも硬くも見える白い手とは異なり、舌はやわらかく温かい。]
この、からだの染料は、 いったい何だ……?
[低い囁き。胸元から上目遣いに贄の顔を見上げる。 その言葉の合間も、ちろちろと舌は膚の上に描かれた紋様をなぞる。]
(139) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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>>135
――……嫉妬ですか。
[唐突な質問に、手は止まる。 それからやや考えるとき、首は傾いた。 その際に金糸は流れ、顔の中央に幾本かが落ちる。
されど、整った顔と、アクアマリンの眸の強さは薄まらない。 端正な唇はもともとおしゃべりではないが…。]
きっと、大神様に食んでもらえる者には嫉妬するでしょう。 されど、そうでない者。
そう、あの亡骸の血肉を持ち帰る輩に嫉妬はしません。
(140) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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私は貴方に近づくことができる。 それは、何よりも優遇された権利であると思います。
[また、その手は肌を拭く。 やがて、すっかり綺麗になれば、止め、アクアマリンはまた頭を下げ、またその大神の貌を見つめる。]
(141) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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[言葉なく 動きで命ずる大神に 赤銅色の 肌が寄り添う 近ければ 逸る心音 聞こえるか 顔には出さぬ緊張は 心臓までは嘯けず 吐息が肌を 滑る温度 微かに鼻にかかる声を漏らす]
不思議な 香です 甘い けれど
[返答を 求るでもない声零し 甘さに隠れる 血の香追う そと控えめに伸びる指先 叶うなら 流れる銀の髪に触れ けれど艶めく 温度を受けて 褐色の指は 引いていく]
薬草から煮出した色の―― 神に捧げる贄の、まじないだ そうです 俺の、先祖は ここではなく 別の所から流れてきたと そ の場所から受け継いだ と聞きました
[筆で受けた感触より 温度と強さを併せ持つ 大神の舌の滑りに 息震う]
(142) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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フランシスカは、文様は無味無臭のまま 舐められるごとに薄くなるか
2012/03/15(Thu) 23時頃
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申し訳ありません、灰青色の大神様。 私はすでに銀灰色の大神様を主とする者です。
主の命があるならば、 あなた様にもお仕えできることと思います。 主の命がない限り、 大神様といえど、お仕えすることは叶いません。
[たかが小娘の贄である自分がこれを語るは無礼だろう。 もしかしたら、他の贄の手で潰されてしまうかもしれない。
しかし、他にどういえばよかったのか。 とっさに出たのは、この言葉だった。]
(143) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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[目立たないだとかまずそうだとか、自分に的確に当てはまるだろう言葉は気にも留めず。]
…生ゴミ、は、嫌だ。……です。
[神の軽い口調>>131につられ、敬語が抜け落ちた。それに気付いて、慌てて語尾を足す。 傍目には、慌てているようには見えなかっただろうけれど。 適当で良い。と聞いて、その時手にしていた瓶をそのまま持ち帰る。杯は…、と、視線をうろつかせ。]
(144) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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…ほぅ?
[娘が語る言葉に、太い眉がピンと跳ね上がる。 その娘の身体の線と、銀灰の同胞の横顔をチラリと見比べた。]
相変わらず、手が早いねぇ…
[他の奴のモノと言われてしまえば、俄然美味しそうに見えてくるか。 隙あらば…などと脳裏をよぎったりもしなくもないが、 最初の贄の命を喰らったからか、それなりに満たされてもいた。 他の奴が一人仕留めるまでは傍観するつもりでは居る。]
(145) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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[ちらりと視界の端に。 褐色の肌の青年を味見してる銀灰色の大神様。 棘でも刺さったかのように。 胸の奥がチクリと痛むが。 銀灰色の大神様に喰らわれないことに比べたら。 大したことではないように思えた。]
(146) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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ヨーランダは、クラリッサの言葉に、ぴくと肩が震えた。
2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[己の声に応じようと立ち上がりかけた娘>>138が、けれどその動きを止める様子には、眉根を寄せただろう。 けれどその後の、同胞を主と呼ぶ言葉>>143を聞けば、クックッと声を漏らして笑った]
なるほど、銀灰のが主か。 ならば致し方あるまい。
[そのまま、娘への興味を失したようで。 他の贄と戯れている様子の銀灰の同胞へと視線を向けることもなく。
他の手隙の贄か、村人かに酒と杯を改めて要求するだろう]
(147) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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