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あー………
[その聲に薄らと目を開け、その場でゆらりと霊魂が形作られる。
その姿は、腹や腕に負った傷が消えている以外は生前と何ら変わらない。酷く身体が軽かった。
怠そうな顔でがしがしと頭を掻いて、周囲の様子を見遣った。
生前から薄らと気配を感じていた魂の姿が、今ははっきりと見える。
大声で声をかけるホレーショー
恨みがましい言葉をぼそっと漏らしたニコラス。
少し離れた場所から無表情でじっとこちらを見つめるヴェラ
[己が死ぬことに、長らく恐怖を感じていた。
怨嗟渦巻く亡者共の聲。自分までそうなってたまるかと。
――けれど、実際に死んでみるとそれは酷く呆気なく、
間が抜けていて怨嗟や恐怖どころか緊張感も何もない。
大方泣きそうな顔でこっちを睨むこいつらのせいだ。
やっぱりというか何というか、静かに眠らせてなんて貰えないようだ。
―――嗚呼、有難い、なんて。
決して口に出しては言わないが。
代わりに揶揄するように口の端を上げて、苦笑した。]
ちっ。
ぎゃーぎゃーうるっせェなぁ。
やられちまったもんは仕方ねぇだろう。
海賊がたかだか人死んだくらいで泣いてんじゃねぇよ、ボケが。
[非難の声には舌打ちして。
瞳に涙を滲ませる拾い物共の額を小突いた。**]
メモを貼った。
【人】 地下鉄道 フランク[弾薬庫は、まだ、然程血の臭いが行き届いていなかった。 (17) 2014/12/16(Tue) 12時半頃 |
【人】 地下鉄道 フランク (19) 2014/12/16(Tue) 13時頃 |
―――…はあ?
泣いてねえけど?
目、おかしくなったんじゃねえの?
[苦笑されて、小突かれて。
ついに堪えられなくなった涙が零れてくるのを感じ、そっぽを向いた。がしがしと乱暴に目元を拭っている。
意地を張るのは、素直に泣くなど柄じゃない、と思っているからだ。まして、この男にはあまり弱った所を見せたくないのだ。
誤魔化しているその姿の方がみっともなさ増していることには気づいていない。]
[大事に思っていた物は、道化の姿をした船長に悉く奪われた。
あの男は、根こそぎ奪っていくのだろうか。
それこそ、海賊らしく。
あと何人、生き残っているのか。
船尾楼に立つジェレミーとセシル。
彼らも、奪われるのだろうか。
……個人的には、ヘクターとの一件でジェレミーへの評価がうなぎ昇ったので、彼らが生き残れるといい、と思っているが。**]
メモを貼った。
【人】 紐 ジェレミー見ていてくれ。 (22) 2014/12/16(Tue) 15時半頃 |
【人】 紐 ジェレミー――片付けるぞ。 (23) 2014/12/16(Tue) 15時半頃 |
【人】 奏者 セシル[掃除をはじめるジェレミーにはやや、驚くが、 (24) 2014/12/16(Tue) 17時半頃 |
【人】 奏者 セシル
(25) 2014/12/16(Tue) 18時頃 |
? 泣いていただろう。
[感動の再開の真っ最中に、空気を読まない一言をいきなり投げる。
別に、茶化しているわけではない。見たままを言ったまでだ。]
……。
追わないのか?
[何か言われたとしても、馬耳東風。
勝手に、主語のない問いかけをして、聞いておいて答えも聞かず、踵を返す。
向かう先は、道化の仮面が剥げたシャルルの元。*]
メモを貼った。
【人】 奏者 セシル― 童話の続き ― (27) 2014/12/16(Tue) 18時半頃 |
うるせえ、泣いてねえっつったらねえんだよ!!!
目玉腐ってんじゃねえの!?
[そっとしておいてほしい所を思い切り踏み抜かれて、ヴェラに向かって怒鳴る。
しかしヴェラはどこ吹く風だ。]
……ん。
[しかし、見守りすぎて疲労感、なので。
追うにしても少し休憩を挟みたかった。
綺麗にされていく甲板。
セシルとジェレミーの掃除を見守る。
嵐の前の静けさを、僅かばかり味わう。**]
(……兄貴が。泣いてる)
[乱暴に目元をこするホレーショー
グレッグは押し黙った。
自分の前では兄貴然として振る舞うホレーショーのこういう姿を見ると、別の一面を見たような気持ちになる]
副船長は。兄貴の、兄貴なんスねえ。
[ぽつり、と呟いた。
副船長と目があったならば。
遺言を信じてくれてありがとう、と小さく会釈する。
ヴェラの空気を読まない一言
……俺もまさか。
1日で2回、兄貴が泣く所を見るとは思ってなかったッス。
[自室での出来事
メモを貼った。
【人】 奏者 セシル― 第一甲板から、第三甲板へ ― (29) 2014/12/16(Tue) 19時頃 |
そーかよ。
[悪態つきながらホレーショーをごつりと小突くと、
そっぽを向いて彼がその言葉を突っぱねる。
が、震えた声でごしごし乱暴に目元を擦る姿は
どう見ても泣きべそをかいているようにしか見えない。
精一杯の意地も、それを横からヴェラにしれっと指摘され
ムキになってきしゃーっと怒鳴り声を上げる
元部下に、ククッと苦笑じみた笑いが零れた。
あの船長に正面から喧嘩売りに行くのを見て
少しは立派になったかと思ったが、まだまだ未熟モンだ]
【人】 奏者 セシル ――……船長。 (31) 2014/12/16(Tue) 19時半頃 |
おー。
何せこいつがまだテメェくらいの頃から面倒見てやってるからなァ。
昔はよわっちい爪無しのひよっこだった癖に、
いっちょまえに兄貴なんざ呼ばれるようになりやがって。
[吹きだしたグレッグ
ホレーショーをからかいながらもグレッグと視線が合い、礼を言うように彼から頭を下げられれば、気にすんなと言いたげにひらひら手を振った]
ま、他に人狼の手掛かりもなかったしな。
この馬鹿が勝手に預けてくたばりやがったから、始末つけねぇわけにもいかんだろう。
テメェこそどんな手使ってミナカの正体突き止めたのか知らねぇが、そのちびっこい身体で大したもんだ。
…あの道化にゃ敵わなかったが、
最低限その雪辱は晴らしてやったってことで
ま、大目に見ろや。
[そう言ってがりがりと頭を掻いた]
[思えば人生の肝心なとこはほとんど酒でぼやけてて。
もうどうせ死ぬだろうからって、海賊に襲われた船の中で酒かっくらってた時も、ヘクターに連れられて食糧庫を出たあとの記憶はないし。
初めて戦場に出たときも、酒飲んでたら楽しくなってきた後はよく覚えてない。気が付いたら血塗れで医務室にいた。
あまつさえ、自分が死んだときさえ覚えてなくて。
だから今回、大事なことを覚えていられるのは、随分久しぶりだった。
よくないけど、よかった]
イテッ、
[額を小突かれて、溜まっていた涙がぼろりと落ちる。
それでも変わらない彼へ、泣き笑いして]
……元々俺には向いてなかったんだよお。海賊。
[ホレーショーが涙を隠すのと対照的に、べそをかくのを隠そうともしないまま。
からかわれてるホレーショーを指差して、ヒヒッと声をたてた。
未来がぶつりと途切れた存在ばかりだけども、今だけは穏やかで。
それが複雑な気分で、少しだけ酒を飲みたくて笑う]
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