60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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ノックスは、がたん、と引っくり返る音が外に聞こえたかもしれない。
2011/08/04(Thu) 00時頃
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― 食堂 ―
あ〜、すまん。あけとくべきだったか。
[ヤニクが窓をあける様子に声をかける。
開け放たれた窓から、ふわりと風が入る。 括っていない髪を揺らすその風は、 ほのかというには強い薔薇の香りがするだろうか。]
(238) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[つつがなく朝食の用意は出来て、一人満足そうな顔をしている。 セシル先輩のリベンジが成功すればおおと感嘆の声。同士ではなかったのか?
黒こげの犯人だと思われているだなんて、心外だ]
(239) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[ガタンッ…シャワー室の中から何かがひっくり返る音がした]
…… おいっ どうかしたか?
[シャワー室へ声を掛ける。 今シャワー室にいるのは…誰だったか
立ち上がって確かめようとシャワー室の扉を叩いた]
(240) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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―ランドリー室― [足の速さは変わらず振り切ってしまったのだろう、 遠くなる後輩の声に胸の裡に罪悪が沸く。 ランドリー室へと入るときっちりと扉を閉めて、 目を伏せたままゆっくり、浅く呼吸を幾度も繰り返した。]
…いや、大丈夫だ。 どうやら少し睡眠時間が足りていないな…。 わからない…どうして、あんなに、
[浅く呼吸をしながら語りかけるのは見えぬ相手へ。 このようなことは初めてかもしれなかった。 もう何度か深呼吸をして、そこで、はじめて 室内にもう一人いることに気付く。>>234
へクターの姿に薄く口を開き何か言いかけて、 引っくり返るような音が聞こえたのはその直ぐ後だ。]
(241) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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―食堂―
――………?
[全開にした窓、中庭の方角からふと匂った気がした。 夏の草いきれに混じる時期ではない花の香り。 首をふりながらキッチンへ戻る]
……ま、帰省しないってのは、 つまり大抵わけありですよね。
[ぽつりと零すのは、下級生の見張りではないという言葉への返事で]
あ、じゃあお言葉に甘えて――飲み物はどうします?
[冷蔵庫から出しているのはオレンジジュース、 わざわざミルクを取らないあたりは、 ひそかに身長なんて気にしてないアピールだったりした]
(242) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[色々と気がかりが多すぎて、居ても立っても居られずに、 靴下を履くのも忘れて部屋を出る。
ピッパとイアンが屋内へ入ってくる頃だっただろうか。]
(243) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[シャワーも出しっぱなしで。
床に大の字で目をまわしている姿。]
(244) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[二人の距離が、いつもより少し近しいように見えて、訝しげに首を傾げた。 シャワー室前のランドリーへ消えていくのを見れば、そちらへ向かうのはやめたらしい。]
…ランディ、居るのか? [声を潜めて、後輩の部屋をノックした。
昨夜、あんなひどい事をしたくせに、自分は一体何をしているのやら…]
(245) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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おいおい、何かあったんじゃないだろうな…
[返事のないシャワー室の扉を蹴り開ける1 1.ノックスが入っていたシャワー室 2.フィリパの入っているシャワー室]
(246) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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や、大丈夫。 慣れてるっていうのは、わかる。日常茶飯事。
[>>238 テッドの言葉に身も蓋もなく返して、 キッチンからちらっと、慣れてる要因を見る]
化学の実験の時よりは、マシだろ……。
[つまり、犯人だと疑いもしない眼差しだった。 >>239 心外のようだけれど、仕方がない]
(247) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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― シャワールーム ―
[気まずい。変わってしまった見た目や言動。 根っこは同じなのかもしれないけど。 自分にはまだそうと認識できていない。 他の使用者が立ち去るのに気は払えなかった。]
あ ――…
[声をかけてみようとして、それ以上は何も言えず。 呟きだけで視線をそらす。 この人には、他の相手へとは違い嫌な事も嫌だとは言えないのだろう。
お互いの気まずさは今も継続中であり、 何を言われるという事もなかったようだけれど。]
(248) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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ヘ … …先輩 も 帰らないんです か?
[名前は呼べず、訊ねて。 返事が返ってくるのと、ノックスが入ってくるのと、 どちらが先だったかは解らない。 とにかくハッとすると、話を切り上げ、 会釈して、シャワーブースへとバッと逃げた。
何も考えずにシャワーを頭から被る。]
はあ…
[情けない顔をして、大きな大きな、息を吐いた。 どれくらいの時間が経ったかは解らない。 けれど、ひっくり返る音が聞こえると、 顔を覗かせた]
ど どうしました!?
(249) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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──自室──
……ノックス先輩?
[シャツのボタンをもたもたと嵌めながら、少年はきょろきょろ辺りを見回した。]
どうしたのかな。
[薔薇の声は囁きに乗れど、未だ自分が呪いの蔦の中心であること知らぬ少年は、空耳かと首を傾げた。]
(250) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[音を立てて流れ続けるシャワーの湯気の中…白い顔で床に倒れているノックスの姿が目に入る]
…おいっ
[掛かる湯も気にせずに ノックスに駆け寄る。]
馬鹿がっ のぼせたか
[すぐに濡れた体を抱えて…頬に手を当て揺らす]
(251) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[柑橘の香とせっけん、黒炭の香りで忘れていた所へ薔薇の香が流れ込んでくると、まだ僅かに湿る髪を撫でる風に窓の方を向き]
……無事だったのか?
[あの嵐で薔薇はすっかり駄目になってしまったと思ったけれど、そうではないらしい。 季節外れの香にはまだ深く考えず、朝食を口へ運ぶ事にした]
(252) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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―ランドリー室―
何の音だ?
[先に宿舎へと戻ったイアンは共にはおらず、 振り切ったジョージも其処にはいない。 叩いた程度では今のような音は鳴らない。 へクターが向かう後を追い、シャワー室へと向かう。]
(253) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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……もしかして。 外まで、焦げ臭い?
[5枚も炭化させたのだから。 当然といえば、当然で。 増えた人影と、開け放たれた窓。 交互に見つめてぽつりと漏らす]
[幸い、犯人とは思われていないようだけれど]
(254) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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あー……いや、これはディーンじゃない。
[ヤニクの誤認に、本人の名誉の為に呟く。 しかし、セシルの名を出すことはできない。
とはいっても、ヤニクがテッドが犯人と思うかは謎であるが。
苦笑いを浮かべて思い出すのは、件の化学実験。 あれは大変だったと、しみじみした。]
(255) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[ランドリーへ消えていく後ろ姿に感じたものは、きっと見間違いだったのだろうと思った。
薔薇の毒に侵されて変質した感性が、何かを感じ取っていたとは気づかずに。 再度のノックに返答はなく、開けるぞ。と短く告げてそっとドアを開く。
陽射し挿し込むベッドに、キラキラと艷めく銀髪が見えた。 自分の色褪せたものとは違う色。
寝顔に安堵を覚えたけれど、それと同時に罪悪感も胸にこみ上げてきていて、中へは入れず…そっとドアを閉めた。
眠り姫が錘に刺されたように、長い眠りに落ちていたなんて…まだ今は気づかない。]
(256) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[薔薇の香を含んだ空気を引き連れて、ヤニクが此方に歩いて来る>>242。]
まぁ、あまり帰りたくないのも確かなのだがな……。
飲み物は、……確か奥の方に、昨日作って置いた珈琲が冷えている筈だから。 僕はそれでいい。
[沸かした湯で簡単な野菜のスープを作る。 味は見ていないのだけれど、作りなれたものだから大丈夫だろう、と決めつけて。]
それと、皿を出しておいてもらえるか? そうしたら向こうで待っていてくれて構わないよ。
[スープを煮る傍らで、オムレツを作りながら、ヤニクにそう声をかける。
昔は料理すらした事がなかったのに、気付けば随分と慣れてしまった。]
(257) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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──食堂──
……おはようございます。
[少年が顔を出したのは、炭の香りも少し薄れたころだっただろうか。]
先輩。
[その中に、昨日手を引いてくれた優しい人の姿を認めれば、ぱたぱたと駆け寄った。]
昨日はありがとうございました。 えっと……僕はジョージです。ジョージ=エミルトン。
[きちんと名乗っていなかったことに気づき、挨拶して。 スクランブルエッグのバターの香りにお腹がぐぅと鳴った。]
あ……。
[顔を赤らめる姿は、昨日よりは怯えが抜けたもの。]
(258) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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ヴェスパタインは、廊下に漂う匂いに気づき、あぁまたやったのか…と誰かのせいにした。
2011/08/04(Thu) 00時頃
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[慣れすぎて窓を開けることも忘れていたが、級友の視線>>247にはじいと見返して、ふいと顔を逸らす]
セシル先輩、タマゴ美味しいです。
[化学実験、あれはとても危険なものだ。 だから、自分は参加したくないと担任に言ったのに]
(259) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[>>249声が聞こえると昔のように気安い声で]
ノックスがのぼせたようだ。 バスタオル取ってくれ
えっと、こう言う時ってどうするだったかな とりあえず 足の付け根を冷やすとか? そんなだったか?
[うろ覚えの知識だったが、とりあえず考えられることは試そうと…]
(260) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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[湯気にまぎれる、微かな薔薇の香。 微弱なそれに、ヘクターやフィリパは気づくだろうか。
がくがくと揺さぶられつつ、白い少年はすぐに目を覚ます様子はなかった*]
(261) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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ジョージは、食堂に足を踏み入れれば、濃厚な薔薇の毒の香りが漂っただろう
2011/08/04(Thu) 00時頃
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[ぱたぱたと近寄る姿。 それを認め、自然頬が緩む]
おはよう、ジョージ君。 嵐も収まったし、昨夜はよく寝れましたか?
[その髪に手を伸ばす。 ふわり。 咽返るほどの薔薇香]
……? あ。 お腹、空いてるなら。 食べますか?
[香りの原因は分からずとも。 相手の空腹は察した。 運よく上手に焼けたそれを、差し出して]
(262) 2011/08/04(Thu) 00時半頃
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あ、はい
[>>260気安い声に気安く返事をしてしまい、 ハタと気付くけれど今はそれ所ではなく。
ばっとバスタオルを取りに行って、 ついでに普通のタオルも持ってきて、 シャワーでざーっと冷たくぬらす。]
先輩抱えたままで居てください 安静にしておくのが一番です
[それをノックスの頭にぺたりとのせると、]
頭と足先ですね 身体自体は冷やすと風邪を引きますよ ぬらすならぬるま湯をかけてあげるのが良い
はずです
(263) 2011/08/04(Thu) 00時半頃
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あまり揺らさない方がいい。 足先と…あと、頭だな。
[のぼせたらしいとヘクターの言葉が聞こえると 倒れた色白の少年の姿に眉を寄せてそう告げる。 ロビンはバスタオルを取りにいくのだろうか。]
少し休ませて…落ち着いた時に医務室に…だな。
[寮母にこのことを伝えた方がいいだろうか。 二人がノックスの対処をするようなら その場を任せようと思った。]
(264) 2011/08/04(Thu) 00時半頃
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嵐と停電の次は、火事かって思いましたよ。 ――え?じゃあ誰?
[セシルの言葉に返しながら、テッドのつぶやきに顔を上げる。 実際に犯人追求などするつもりもないのだが。 それらしきあたりをつけて、冷蔵庫から珈琲らしきものを出しつつ]
家の事情ってやつですか? ま、帰りたくない場所なら、わざわざ戻んなくてもいいんじゃないかと。
[>>257 歯切れの悪さに、ちらり見て、 特にそれ以上踏み込むことなく言われたように皿を出す。]
折角なんで見てますよ。 オムレツになんか描いてくださいよ、芸術的なの。
[笑いながらケチャップを差し出してみたり]
(265) 2011/08/04(Thu) 00時半頃
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ヤニクは、ディーンの様子に、あとで謝ろうとかちょっとだけ思った。
2011/08/04(Thu) 00時半頃
ピッパは、寮母に伝えに行くとへクターとロビンに言い残してシャワー室を出る。
2011/08/04(Thu) 00時半頃
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[―湯気に紛れて甘い薔薇の香りが鼻を擽った
目の前に横たわる 陶器のように白く滑らかな肌 濡れた蜂蜜色の髪 ほんのりと湯で赤く染まったしなやかな体
…何故だか急にそのすべて蹂躙したくなる欲望に駆られた]
(266) 2011/08/04(Thu) 00時半頃
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[ヤニクの言及には首を横に振るだけに。 相手が追及しないなら、改めて食事を開始する。 セシルの焼き上げたスクランブルエッグは普通に美味しかった。 だから、トースターとの相性が悪いのかもしれないな ……などと思う。 ディーンに合わせて、美味しいですと言ったあたり]
ジョージとセシル先輩は面識なかったんだ?
[現れた後輩が、同室の先輩に名乗りを上げるのに 少し驚いた顔をした。
そう言えば、前、作品を見せた時は、 ジョージの部屋だったろうか。]
(267) 2011/08/04(Thu) 00時半頃
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