4 SADISTIC DETH GAME:2nd
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―前日・カフェ―
[くすり、と笑ったところで一瞬、 虚を突かれたようにも見えなかったパティに、表情を戻して]
――澄ました顔、ですか…
[自らは澄ましたように思って居ない。 ただ、常の表情なだけ]
…興味、が…?
[そう言って、今度は妖艶に、微笑んだ。 運ばれて来た紅茶に、手を付ける素振りは見せない]
「はい、【烏】とです」
[ボスへの忠義が厚かった彼等の事だと、 すぐに当たりを付けただろうか]
(18) 2010/03/19(Fri) 01時半頃
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[「はいはい」と軽くあしらう様な科白にも 別段気を悪くはせずに。 ――つつ、とティカップの淵をペンしか持てないような 細く華奢な指がそれらしくなぞった]
(ボスへの忠義心は無いようですわね…)
[深く追求されなかったので、こちらも ――"不可侵協定"――のような、 "情報共有協定"が結べたので取り敢えずは良しとする事にして。 珈琲を嚥下するパティの喉元を見て、今一度、 それと判るように微笑んで]
…我が家で良ければ、いつでもいらして下さいませ… 狭く――薄汚いところですけれども…
[誰が見ても、慎ましやかに豪華絢爛な家をあっさりと そう言い捨てて、表に現れないように、 パティを値踏みする]
(19) 2010/03/19(Fri) 01時半頃
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長老の孫 マーゴは、子守り パティが席を立ったのを、目で追う。
2010/03/19(Fri) 02時頃
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―カフェ→街中―
[パティの誘いには]
…お声を掛けて頂き、光栄ですわ。 ――いずれ、機会が有りましたら…
[狭くて薄汚い、と云うのは全く気にせず 頸をこてりと傾げ、上目使いに頷き。 立ち上がって、手を振り、カフェを後にしようとするパティに 膝を折って会釈する]
お気を付け遊ばせて…。
(――確かに、有意義でしたわ。…パティ=クリソスさま…)
[パティの背中が見えなくなるまで立って見送り、 視線を冷めた紅茶へと移せば、薄茶色の中で ライトエメラルドの瞳が映り込む。 そのまま、紅茶に手を付ける事はせず、勘定を済ませて街中へ]
(35) 2010/03/19(Fri) 03時頃
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[部下が寄れば【烏】のサイラスの行き先の情報だけを知りたがる。 そこで得たのは【道】と【烏】の接触が有った事。 また、どうやら多少の小競り合いが発生したらしき事]
(…本日はサイラス=レーヴァンさまもお疲れかしら… また日を改めるのが得策かしらね。 ―― 一応、遣いは出しておきましょう)
「サイラス=レーヴァンさまへ。 お食事かお茶がしたいと連絡をして下さい」
[少女が部下に読唇術のみで指示を出す]
[部下は「畏まりました」と言って、街中へと消えてゆく]
…わたくし達も、帰りましょうか…
[街が朝靄でほんのりと霧掛かって居る。 街の中心部故、路上生活者は居ないがそろそろ 帰宅しなければ、いくら街中に部下が居ようと心配させる]
(37) 2010/03/19(Fri) 03時頃
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[今まで――マーゴと会話をした者達の中に、 マーゴが喋っても居ないのに意思疎通したかのように 連れ添いの少女が代弁して居た事を]
[――不思議に思った者達がどれ程居ただろうか]
[マーゴと少女は常に手を繋いで居る。 その、マーゴの手と、指の動きを全て読み取って 少女は会話を重ねて来て居る。 だからこそ、尚更"ふたり"必要なのだ。 どちらかが体調を崩した時にでも、代わりと成れる者]
[手を繋いでいない時の少女達の発言は、全て マーゴの心中を察しての事。 並大抵の部下に出来る事では無い為、マーゴも彼女達を 殊更大切にしている]
[そんな事情を知って居るのは、【零】の中でも 極限られた者達のみ――]
(39) 2010/03/19(Fri) 03時頃
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―朝方・自宅―
[「お帰りなさいませ」と使用人達が一様に頭を下げて来る。 そこに【贄】の通達を持った使いが来て居るとの報告を受ける]
――【贄】のトップは既に指名手配中だと聞いています。
[結局はサイラスだけでなく、街中でヨアヒムの情報も得る結果になり 家に戻ってからすぐ極秘裏の文書にも目を通した]
≪はい、ですからこうして拘束を。 そして使いの内容ですが――《ZerO》に参加するか――と… 返事が欲しいとの事です≫
[マーゴの帰りを待って居た【贄】の部下は既に無様にも囚われて居た]
…判りました。 何か有力な手掛かりが有るかも知れません… その者の『記憶』を全て"搾取"して――養豚場の餌に回して下さい。 ――『記憶』から某かの情報を得られるよう、『調査』は怠らないように。
(41) 2010/03/19(Fri) 03時半頃
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[ヴィクトリア家では、街外れに牧場が有り、 そこで豚の餌に人間を使う事が有る。 骨まで砕いてしまえば、死体が出ないので楽な処理方法だ]
――ヨアヒムさまの捜索は順調ですか。
[淀み無く、部下に尋ねる様は、【零】の頂点のそれだった。 どこの派閥も、彼の行方を捜しているようで、 「はい」との返事が返って来る]
「パティさまの【月】と情報の共有化が取れました」
[双子の少女が口を挟んだ]
「――ならば捜査も多少楽になりますでしょうか?」
[と言った部下に、「貴方方はもっと自らに威厳を持ちなさい」と マーゴがぴしゃりと言い放つ。 つまり、自分達で探して来いとの暗黙の命令。 その命令に、更に低頭する部下達]
(42) 2010/03/19(Fri) 03時半頃
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…それから… ロビン=スミスさまとお会いした後《ZerO》の 被害者だと云う者達から襲撃を受けました。 どこが『殺し』を行ったか、調べさせなさい。
[淡々と、順繰りに命令を下してゆく。 とても1日中街中を歩き回り、睡眠を取っていないようには 見えないだろう]
[そこまでの指示を出せば、サイラスとネイサンが 自宅の回りに居たとの報告を受け]
――ネイサン=グレインジャーさまとは… 先程お会いしましたけれど、特には何も。
[それはパティと一緒だったからかも知れないのだが]
(一応、記憶に留めておいた方が良いかも知れませんわね…)
(43) 2010/03/19(Fri) 03時半頃
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― →自室―
[帰宅してすぐに、街を連れ歩いた少女を労い、 屋敷の廊下を進むと使用人達は口々に「お帰りなさいませ」と 告げて来る。 常から無口なマーゴは挨拶こそしなかったけれど こくり、と頷いてそれぞれの顔と素振りを機敏に観察した]
(――裏切り者が出ては…困りますものね。 このような重要な時に…)
[あるいは、どこからかネズミが入り込んでいるかも知れない。 特に信用の置ける部下達に抜かりないように、ときつく指示を出す]
(44) 2010/03/19(Fri) 03時半頃
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[既に朝日が昇って眩しい部屋にカーテンを引いた。 軽い軽食と、シャワーを済ませ外出の疲れを簡単に取ったマーゴは そのままベッドに腰掛けて猫を呼び寄せた。 マーゴに慣れている猫はあっさりと膝の上に乗って来た]
…ボスが亡くなるとは―― こう云う事ですのね…
[哀しみに暮れる間も無く、慌ただしく仕事が増える]
[――"派閥"が有るとは、一枚岩では無いと云う事――]
今日は喋り過ぎて疲れてしまいましたわ… ムーン、一緒に眠りましょう…?
[そうして、マーゴは遅い眠りに就くのだった**]
(45) 2010/03/19(Fri) 03時半頃
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―街中―
[今日は昨日とは違う、マシンを連れてサイラスへの 使いを出した通り、カフェで待って居た。 サイラスがやって来れば、彼の疲労の色は隠せないだろうか]
ご機嫌如何ですか…?
[と心配そうに尋ね、店員に先ずは水を持って来るように告げる。 食事では無く、カフェにしたのはサイラスにとって、 しきたりが面倒そうだった事から。 そして声をワントーン下げて]
――サイラス=レーヴァンさま… …ブライアンさまとの一悶着は聞きましたわ。
「それで――貴方さまにお伺いしたいのです]
(46) 2010/03/19(Fri) 05時半頃
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[【烏】として――裏切り者を排除して来た貴方の、 ボスに対しての忠誠心の程を…」
――貴方の忠義は立派なものでしたわ…
[ただ、今となっては長が欠けてしまった烏合の衆。 それはどこの組織も変わらない]
…貴方の返答次第では、わたくしにも考えが有りますわ…
[それは暗に、資材と資金提供してもいい、と云うもの――]
「但し――貴方方【烏】が《ZerO》に参加する場合―― こちらも、動向を探るべく、参加させて頂きます」
[口調は丁寧だが、感情が籠っていない。 こんな少女を作ってしまうのが、【零】の恐ろしいところ――]
「ご足労に感謝致します」
(47) 2010/03/19(Fri) 05時半頃
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[そう言って、サイラスの返事を待った。 そして運ばれて来るのは、またしても紅茶。 サイラスは何かを頼んだだろうか]
[――【零】とは――]
[記憶を買い取るだけでなく、その新たな記憶を相手に 売り飛ばす――全くの別人格にしてしまう事も可能な、 この世で恐ろしい組織で在る]
[例えば、倖せな『記憶』を売ったとしよう。 その倖せな『記憶』を買い取り、自らのものにしてしまう―― そうやって、苦しさを売り払い、快楽を手にする者さえも、居る。 それは己の記憶では無いのに、それさえも忘れてしまう――惨めさ]
(48) 2010/03/19(Fri) 05時半頃
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[――【零】がほんとうに畏ろしいのは"そこ"だ――]
(49) 2010/03/19(Fri) 05時半頃
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[いつでも、誰でも簡単に性格も人格も変えてしまう事が出来るのだ]
如何しました…? …サイラスさま…
[昨日のブルーノとの遣り取りで、警戒しているのだろうか。 そう言って、隣りに座った少女がちらりと 動かした先に視線をやると部下の姿――]
(重要なお話しの最中ですのに…)
[「なんですの」と、サイラスに悟られないよう読唇術で応じる。 その情報は、藥が隣町からやって来た事。 そしてじわじわとゆっくりこの街に蝕んで来た事――だった]
(50) 2010/03/19(Fri) 05時半頃
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(ボスの不調は知れて居ましたわ… それ故に――《ZerO》を切り崩しに掛かる為に 穏便に、ゆっくりと事を運んだのかしら…)
【零】から出た中毒者は全て『記憶』を消させなさい。 ――それから、藥を身体から抜くまでは隔離するように。 また、【零】への汚染がこれ以上広がらないように迅速に対処を。
[小さな唇の動き――それでもサイラスには気付かれなかっただろう。 読唇術で指示を出して]
出元をはっきりさせるように。
[と、昨夜出した《ZerO》のメンバを『殺した』誰かに関しても 早急に突き止めるように、と念を押して。 徐々にオスカーの仕業だと、その捜索範囲は狭まってゆく事だろう]
「サイラス=レーヴァンさま… ――お加減が悪いのでしたら、またの機会に致します」
(51) 2010/03/19(Fri) 05時半頃
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[少女がそうはいいつつ、【道】と【烏】が決別した以上、 出来うる限り接点を持って置きたいのも事実だった。 なんせ、【道】は【湖】に資材と資金を提供した位なのだから]
(――全く…信じられませんわ… 【湖】のトップは行き当たりばったりで―― 何も考えていませんもの。 そんなところに資金を提供して――この《ZerO》と云う "ゲーム"とは呼べない代物に水を刺されては溜まりませんわ)
[明らかに、【湖】のトップを格下に見た物の考え方]
(ああ――もしかしたら、不特定の『殺し』も… あのオスカーと云う少年かも知れませんわね)
…わたくしはいつでも構いませんわ… 大概――屋敷に居りますから。
[そう言って、口元に孤を描いて、サイラスの反応を窺う]
(52) 2010/03/19(Fri) 06時頃
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[それから、吉報だと言わんばかりに]
≪ヨアヒムの居所が大分絞れて来ました。 今夜中には接触出来るでしょう≫
――判りました――
[唇だけを動かして、頷く。 だが、目の前のサイラスが《ZerO》への参加の表明をしなければ 【零】は傍観を決め込むつもりで居た。 他に――ボスへの忠義に尽くしてこれからもやってゆこうとする 組織が見当たらないからだ。 もしかしたらパピヨンなら――とも思うが、 子が成長したらどう考えが変わっているかは判らない。 飽くまでもサイラスの様子だけを窺って静かに待った**]
(53) 2010/03/19(Fri) 06時頃
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―カフェ―
[サイラスからの厳しい視線もなんのその。 全く気にした風も無く、不機嫌そうな表情にも うろたえずに、マーゴは少女を従えてカフェの一角に居た]
(――加減が悪くない…。…とは、とても思えませんわね。 ブライアンさまと対峙したのなら、尚更――)
[【烏】は面白くない事になっているのだろう。 それでもお利口に判ったと言わんばかりにひとつ頷いて]
――参加、なさる…のですね。 失礼でなければ…その真意をお聞かせ願えませんか…?
[【零】は常に極秘裏に動いて居る。 その為――その実情を知っている者は極稀だろう。 不気味さから、嫌われる事も多々有るが、それは 脅しにもなるので有効な手段だ。 マーゴは静かにサイラスの返事を待つ]
(86) 2010/03/20(Sat) 00時頃
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[一見すれば捲し立てるような、サイラスの"真意"を聞いて居る]
「知りたいのは―― 貴方方【烏】が、ボスへの忠義心をお持ちかと云う事です。 我々【零】はその返答次第で動きを決めます」
[少女が淡々と紡いだ]
(先代の意思を体現出来る人間―― それは中々居ないでしょう…。 《ZerO》の名を借り『殺し』を行った者など…言語同断ですわ)
「そして――貴方方【烏】がボスの遺志を踏み躙る者達に 鉄槌を下そうと考えてらっしゃるのでしたら」
[そこで少女は一旦目を閉じて。マーゴは微動だにせず]
「我々【零】は資材、資金の提供をおしみません」
[爪を噛んで居るサイラスを、マーゴは静かに見て居る]
(93) 2010/03/20(Sat) 00時半頃
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[【烏】への質問の内容を訝しまれただろうか。 けれどマーゴも少女も表情を変える事無く]
(個人的な恩義――これは強いかもしれませんわ…)
[ただ、その内容まで詮索するような真似は無論しない]
――……。
(まあ…?)
[ふとテーブルの上に置かれた、サイラスの指が小刻みに 振るえているのが見て取れた。だが、そちらに言及もせず。 「尋ねたい」と言う言葉に頷いて――その答えは]
勿論ですわ… ――ですから、こうして貴方さまの元へ参内した次第ですわ。
[それを信じて貰えるかは判らなかったが、しっかりと サイラスの瞳を捉えて、一度瞑目した]
(99) 2010/03/20(Sat) 01時頃
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―カフェ―
[それでも普段よりは小さいらしいが、 大きな声と共に入店して来た男性――ブルーノに視線をやる]
(――また、タイミングが素晴らしいですわね…)
[そんな、面倒な、と云う腹の裡は隠して、立ち上がり ブルーノに膝を折って深く会釈をする。 そばに付き従った少女もそれに倣って会釈を]
――ご挨拶が遅れて申し訳有りませんわ… ブライアン=ブルーノさま…
本来ならこちらからご挨拶に伺うべきところを…
[この騒ぎでゆけなかった、と暗に含めて]
(103) 2010/03/20(Sat) 01時頃
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[サイラスに紹介されるままに]
わたくしは…マーゴ=ヴィクトリアと申します。 …以後、是非にお見知りおきと、寛容なお心を…
[それだけで【零】の長だと知れただろう]
(異性同士がお茶をしているだけで―― 逢瀬になるのかしら…古い殿方ですわね…)
[どちらさま、との問いには自ら下手に出て挨拶を交わす]
[初対面と云うのは、そう云えば――確かに。 今まであちらこちらから情報を得て居た為、 マーゴ自身はブルーノの顔を似顔絵やら、 珍しい写真など、様々な媒体から知っては居た。 そして――ボスの葬儀に遅れて、参加出来なかった理由さえも。 だが、初見だったと思えばこの流れも自然なもの―― 女性蔑視の節が有るとは聞いていたが、如何なものか]
(106) 2010/03/20(Sat) 01時頃
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[サイラスから肯定の言葉が出て、「力を」と聞けば 再びこくりと頷いて、その唇を孤の字に変えて小さく微笑んだ]
――ええ… 出来うる限りのお力添えの、――お約束を。
[早速何か要求が有るか、少女が尋ね、それからマーゴははたと気付く]
これは失礼を――… …見返りは考えておりませんでしたわ…
[率直にこちらからの援助を、としか考えていなかったと。 それは暗に【烏】の実力を自らの【零】より下と見ている事が 窺い知れてしまうだろう。 戦闘能力も、情報収集能力も、【烏】よりも上回る――【零】、と]
「では、そちらが得た情報の全てを我々【零】に―― …ご提供して頂けますか」
[マーゴは頸を捻りながら、少女が告げた]
(109) 2010/03/20(Sat) 01時半頃
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長老の孫 マーゴは、薬屋 サイラスに、他にそちらが飲める条件が有りましたら、追って。と加えて。
2010/03/20(Sat) 01時半頃
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[ブルーノに尋ねられた――容姿の少年。 マーゴの記憶が正しければそれは ――パピヨン=ヴェーネンテ―― 彼女のところの、確かカルヴィン少年だった]
(腹の読めぬお方―― 流石は老獪…とでも言うべきかしら…)
[そんな事を思いながら、『記憶売買』に関する、 全ての報告は、数が多すぎてマーゴでさえ全てを 把握出来る訳が無い。 ただ、何か重要な結果に至った『記憶売買』は 報告が上がって来る。 つまり――]
…いいえ、ブライアンさま… 残念ながら、そのような報告は受けておりませんわ…
[至極残念そうに、そしてそれがパピヨンのところの 一粒種だと気付かなかったかのように、応じた]
(112) 2010/03/20(Sat) 01時半頃
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[目を見開いて、驚きを隠さないサイラスに]
「はい、『情報』を。 『記憶』でなくて結構です」
[冷たい声で、少女が告げた。 『記憶』は"その部分"を全て抜いてしまう。 そして戻す事は二度と叶わない。 そんな危険な条件を――サイラスが飲むとは思えない。 ――貴方の部下の『記憶』を下さい――等と。 声に出して、まるで復唱するようなサイラスに]
――ええ… それで構いませんわ…
[と、わざわざ億劫ながら、声に出して応じた。 最悪、どこの派閥の人間でさえも、攫って『記憶』を 抜いてしまえば済む――拷問も 殺しも行わずに済む、簡単な方法。 それだけの実力を、【零】は持って居る――]
(113) 2010/03/20(Sat) 02時頃
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[「判った」と言いつつ、念押しして来るサイラス。 その内容は、マーゴを少しばかり驚かせるには充分だった]
(…まあ…。これはほんとうにいいお茶になりましたわね…)
[――『記憶』でしか得られない条件――]
[そして、【烏】内での情報の共有と云う、"情報"。 だが、かどわかして強引に『記憶』を奪う事に、 マーゴは躊躇い等持って居ない]
――判りましたわ… …お約束致しますわ。
[けれど、その約束だけは守ろうと そう言って頷きつつ、口元に孤を描いて、 ブルーノがやって来て暫く会話をすれば、サイラスは切り上げて 去ってゆく――その後ろ姿を見送りながら]
(…忠実でいい殿方を見付けましたわ…)
(118) 2010/03/20(Sat) 02時頃
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[「ならば"安心"」と豪語するブルーノを、 マーゴは値踏みするように見上げて居る。 サイラスはどう応じただろうか。 「年寄りの戯言」と言われ、頸を僅かに傾げて言葉を待つ。 全ての科白を聞き終えれば]
(まあ…まるでわたくし達【零】にボスへの忠義が無いと そう仰りたいご様子ですのね… ――節穴な殿方―― …それとも、お歳で目が見えなくなられてしまわれたのかしら)
[そんな蔑んだような考えを、黙って聞きながら感じて居る]
(――どうも…口振りからするに… わたくしが家の者の傀儡になってらっしゃるとお考えのご様子。 【道】が今まで何をして来たか――それも大事ですが、 何より大事なのは…――これから――何をしてゆくか、ですわ。 先の短いご老人が、何事かを成すのは…難しいと思いますけれど)
(120) 2010/03/20(Sat) 02時半頃
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[マーゴは黙したままそんな事を考えながら、 なんら、【道】を穢す事は無いだろうと踏む。 せいぜいが、ブルーノ自ら誤爆あるいは自爆するだろう程度]
[それから、ブルーノが去ってゆくのを立って会釈しながら見詰めて]
「煩い年寄り」
[そんな事を呟いた少女に、マーゴは]
…マシン、わたくしそんな事は申しておりません。 口汚いですわ。
[そう嗜める風でも無く、ぽつりと少女を見下ろしながら]
「はい…姉さま…」
[と、少しばかり少女の弾んだ声が返って来て、 マーゴはそのまま勘定を済ませて、街中へと――**]
(122) 2010/03/20(Sat) 02時半頃
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――《ZerO》への参加を決めましたわ――
[街中――読唇術だけで、自身を見て居る全ての部下に、 マーゴは決意表明をした。 カフェテラスや、花屋――他にも様々な場所で働く部下に]
…ですから、ヨアヒムさまの所在を今すぐ持って参りなさい。
[抑揚を欠いた表情で、口元だけを動かす。 瞬きを3回するのが、部下達の了承の合図。 そしてひとりの部下がヨアヒムの居所を、更に絞り込めた、と そしてそれは――サイラス――の領域当たりだと、 報告して来るのに、こくりと頷き]
「判りました…。 その情報――パティさまの元へも届けて下さい」
[そう、少女がマーゴを代弁すると、パティがオスカーの"指"に 賞金を賭けたらしい、との情報も齎される]
(162) 2010/03/20(Sat) 12時半頃
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(まあ… またなんとえげつない――いいえ、愉しい事を考えるお方かしら… これで【湖】が潰れれば儲けものですわ…【道】にも多少の影響が 出れば尚いいのですけれど… ――【湖】の物資が不足するのは必至ですわね)
「ついでに――【湖】の長…オスカーさまも探させて下さい。 飽くまでも…"次いで"で結構です」
[様々な資料から、どんな恰好をしていても、大体の見当位付くだろう。 マーゴは街の中をゆったりと歩きながら、様々な事に思考を巡らせる。 これから、徐々に藥に侵された中毒者達が『記憶』を売りに来る頃合いだろうか。 そんな事を考えながら歩いていると、ブルーノから、 連れ添いのマシン宛てに、高級菓子セットが送られたと聞いて]
(随分と律儀な殿方ですわ… ――人は見掛けに因らないとは…良く言ったものですわね)
[などと、少しばかり場違いな感想が浮かんび、 急ぎで入ったロビンがオスカーを匿うと云う情報に僅かに驚いて**]
(163) 2010/03/20(Sat) 12時半頃
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長老の孫 マーゴは、執事見習い ロビンに話の続きを促した。
2010/03/20(Sat) 20時半頃
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―極秘裏な【零】の動き―
[【贄】の構成員達も身を隠して居るところを掻っ攫って来る。 末端から、幹部構成員まで攫える人間は、皆]
[そうして彼等の『記憶』を"搾取"する。 ヨアヒムのゆきそうなところ、また側近だった者から 得られる、【贄】の情報―― そちらに、一時的にかなりの人員を配して、 くまなく『記憶』を調査させた。 それでも、情報収集を行える程の人数が、【零】には有り、 それもひとつの強みだった]
[それと並行して、更にヨアヒムの居場所の絞り込みが行われた。 ほんとうに、サイラスのテリトリーに潜んで居るのか。 【烏】は個々人の能力が高い組織だ。 そこに隠れたなら、見付かるのも時間の問題だろう]
[そんな情報は、珍しく街中に居るマーゴの元へと全て届けられる**]
(190) 2010/03/20(Sat) 20時半頃
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