198 かるらさんのうなじ争奪村
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―ススキの原で―
[あやすように甲斐の髪を撫でながら、 子守唄じみて、ささやきを落とす。]
……―― 軽いなんて、そんなこと、ない、はずなんだ ……ここには、……居るんだから、ふたりとも
確かめてみれば……いいんだ
[そう、――自分と、とも が、そうした ように。]
(5) 2014/10/09(Thu) 07時頃
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……探しに 行こう? きみの、……「友達」を。
[――ひとつ、 ほどけたしこりが ――ひとつ、結び目を作った感覚がある]
……―― 、……
[りぃん、と、耳元で 鈴の音のような音が鳴った気がする。
思い浮かべたひとり、友 の顔。
やめて、ほしい。 ――「次はどこで逢える?」なんて 夜の街では禁句を謂えばよかった、なんて おかしいじゃないか――]
(6) 2014/10/09(Thu) 07時半頃
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[ススキは囁き、鬼灯のあかり、ゆれる。 ああ、このゆめ は やはり、甘い毒だ。
夢はいつか 覚めるものなのに。 現実が、つらくなるだけなのに。
――かつての友人が 夏祭りのゆめから去ったのは、まだ知らず。]
(9) 2014/10/09(Thu) 08時頃
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[ただ、今は。]
大丈夫じゃないって、 ――― ……泣いたって、いいんだよ……
[――甘やかすことば、甲斐に向けて**]
(10) 2014/10/09(Thu) 08時頃
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――そうかな。 ……そうだと、いい。
[照れくさそうな、ささやかな笑みを添える>>11]
――女の子みたいに、 やわらかくはないけどね
[冗談めかして、自嘲まざる、それ。 “ 客 ”にとって、大抵は代替え品だから――そう、沁みる。]
(12) 2014/10/09(Thu) 08時半頃
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トレイルは、――>>12それは、「気持ちいい」と、言われたことに対して。
2014/10/09(Thu) 09時頃
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[言葉を交わすは、ぽつり、ぽつりと。 多少なりと、“ 経験 ”が滲んだかもしれぬ。
どれくらいしてか、 甲斐の答え如何では、手を差し伸べて立ち上がり、もどるつもりで**]
(13) 2014/10/09(Thu) 09時半頃
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―少しして、戻る時の―
……これは、おれの推測なんだけど
[―― それは、戻るときに、甲斐に謂ったこと。 遠い目をして、あんなこと>>2:425>>2:426を謂うものだから、気にかかったのだ。]
あの、社にいる白いひとに あげなかった方の花の「記憶」は…… 持ち帰れるんじゃないかと思う
――昔話とかにもあるだろ? 雀の国から つづらを1つだけ、持ちかえる、……みたいな?
[この場合、スズメは件のカミちゃんであろう。]
……覚えていれば、また 夢も見れるかも、しれない。
(15) 2014/10/09(Thu) 11時頃
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[白い花は友人に、赤い花は――恋しい人に。 一瞬目を伏せて、眉を寄せた。すぐ後には、元通り]
……――なんて 、 な。 元気、出た?
……どっち、持って帰るとか ある?
[戯れに聞いて、――りんご飴を、探すのだ。]
(16) 2014/10/09(Thu) 11時半頃
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―>>30ススキの原の―
――、におい?
[ きょとんとする。 香水は、仕事でもあるまいにつけていないはずだったが。 ――気持ち悪いと、跳ね除けられなかったのは良かったと玲は思う。他に、癒せるような方法を知らない。]
――、だよな、おれも、びっくりだ
[ 苦笑する。 あの店のこと、考えて。 物好きも、いるものだと思う。]
ありがとう。――ん、気をつける、よ。 君くらい丈夫ならな……
(34) 2014/10/09(Thu) 20時頃
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―>>38ススキの原の― [一瞬、言葉に詰まる。]
な、…… ッ、ばか、…… 僕は、男だぞ。好みとか、何、謂って。
[勘付かれたくないことに勘付かれたかと思った。からりと笑うさまに、ただの冗談か、と思い直して。]
……綺麗なもんか、そんな、いいもんじゃないよ 君 たちのほうが ずっと、眩しかったって謂うのに―――
[友の名前には、どきりとして 少し、目を伏せた。 甲斐が顔を上げれば、近い距離で眼が合う。目尻を人差し指でなぞった。]
……責任、……
そうだな、どうやって、とろうか。 少なくとも、泣き止むまで……側にいるよ
[泣けば楽になる。知ってる、でも、泣けないひとの、なんて――多いこと。じくりと、痛む]
(41) 2014/10/09(Thu) 20時半頃
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―それから。>>39―
――、……
[答えには 目を、少し、丸くして。]
それは
[―― 思うところは、ある]
……大切に、……しまいこんでしまう、って、こと?
(42) 2014/10/09(Thu) 20時半頃
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―ススキの原で>>44―
そ、……そういう趣味、って いうか、 ……違う、……あの、むさくるしいとか、謂うけど 趣味かどうかで謂うと嫌いじゃ ないよ?……いや、そうじゃなくて
なんで真顔に、なるのさ……
[盛大に墓穴を掘りそうになった。 だが、甲斐の言い方は、まるで―――]
眩しいのは、……君もだよ
[本当なのに――と、じ、と見て、謂った。]
―――本当に?
[泣き止んだ、っていうのは。信用ならない。自分が一番知っている、と。思う。]
(46) 2014/10/09(Thu) 20時半頃
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……それじゃ
堅牢に守れるけど 思い出せもしないな。 それは 寂しく、……ない?
[――身に、つまされる。自身も、考えてしまいそうになることだからだ。]
(48) 2014/10/09(Thu) 20時半頃
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―>>49― ――、……それは。
[ 困ったような表情を浮かべた。 泣いたことがない、ああ、確かに――でも。 ]
僕が、知らないだけかも
[ 笑顔を作らせてしまったようだ。 あけすけに見えて、かたくなだ。]
……、――
[ ぱち、と。瞬き一つ。 言われ慣れない。酷くてれくさい 。誤魔化しがてら、飴玉に視線を向けた]
(54) 2014/10/09(Thu) 21時頃
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――、……。
わかる、気がする……。 気付かなければ、……自分を誤魔化せる、な。
…………でも、やっぱり
[ 自身の手のひらを見下ろす。 あの時、事故の後遺症がある、と言われた手に くちづけた、同じ場所。――意味は、確か ]
気付かなくとも、……さみしいんだと、思う
(55) 2014/10/09(Thu) 21時半頃
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[ ふわり、鬼灯の灯す蛍火。 見つけるには、きっと――良い、目印だ。 ]
(56) 2014/10/09(Thu) 21時半頃
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―>>57― ……しんじない。
[ 少し、意地になった。 本当に、珍しく。 子供じみたいろで。]
あ、っ――と
[ 飴玉を両手で受け取る。月明かりのした、 きらりと宝石のようだ ]
タバコ、……吸ってたんだ?――――ぇ、
[ 薄く唇を開いたまま、固まる ]
おばさん、……なくなっ、……て……?
[ 喉が詰まる。帰りが遅くて、たまに会うことがあるときは、気のいい笑顔を見せてくれたのに ]
……、甲斐くん……、僕の方こそ、嬉しかった、たくさん、……遊んでくれて――
(60) 2014/10/09(Thu) 22時頃
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っ、ご、ごめん。縁起でもない、勘違い……!!
[ 慌てて赤くなったり、 青くなったり、して。 ]
……ぁ、行くなら僕も――――
[ 一緒に、と言いかけた声は、 甲斐の言葉に、見事にのまれた。 ]
――え、……? ……、な、……、
[ よもや。――そんな事を、言うなんて 。 掌に飴玉を握りしめて、頬が熱くなるのを自覚する。 笑い飛ばせるような性格でもない。 追いかける足がとまった、まま。]
(62) 2014/10/09(Thu) 22時頃
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―ススキの原―
……、あぁ、もう……
[ 手の甲で頬を押さえる。 不意打ちの発言に歩みを止めた結果、 すっかり甲斐を見失っていた。
蛍火とともに、銀の道。]
(70) 2014/10/09(Thu) 23時頃
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[ススキの原は淡く光り、 銀河の星の海を歩いているような錯覚に陥る。 曼珠沙華の群れとの境目には、 打ち寄せるさざ波のような燐光の粒子が吹き溜まる。]
……、――
[あまりにもうつくしく、圧倒される。 そうして、考えていた。――記憶のこと。 大切なものこそ、忘れると言ったのは。
歩みは、ゆっくりと。 人影あれば、目を凝らすつもり。]
(71) 2014/10/10(Fri) 00時頃
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……、?
[ りぃん、と。――鈴に似た音。 鬼灯の蛍火が、いざなうように――その方角を示した 。 曼珠沙華とは、また、違うあか。>>75]
……と も、……?
[ 一歩、かの姿の方へ。 ]
(76) 2014/10/10(Fri) 00時頃
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――、だれか、探して、た?
[歩み寄って、尋ねる。 あえて、ひそかに 嬉しいのと裏腹、 少し、不安げないろを滲ませて。]
……あれ、君の鬼灯、……どうし……
(78) 2014/10/10(Fri) 01時頃
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――甲斐、くん。
……少し前迄、一緒だったよ 甲斐くんも、君を……探してた
[ 少しだけ、嘘、 甲斐が吐露した不安を、払拭してほしいなと思い、――しかし ]
目覚め、……うそ
[この夏祭りから―― いなくなる。見開いた目が揺れる]
(80) 2014/10/10(Fri) 01時半頃
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―ススキが揺れる>>88―
――そう、だな。 ……心配してたし。どうか、話をしてあげて、ほしい。
[ あんなことを、言うなんて。 どうでもいい軽い存在なんかではないことを、どうか ]
……僕の、花、は。
[ 先頃見た――花は、ふわりと咲いていたようだ。 鞄のなか、密やかな。 ]
……咲いて、るな。君のは、その。
(89) 2014/10/10(Fri) 08時半頃
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――、そう……
[ 確かめて、見せて、とは、言えないで。 自分もここでは、確かめられないでいた。 白い花摘んで、――赤い花、摘んで。]
……確かめたんだ、一緒に。 うん、……捕まえて、そうしてほしい。
[ 友の鬼灯は、少しばかり、光が弱く。 直感的な予感がある。唇を噛んだ。 その行方を追うように、指先が。 ]
きみは。覚えていたいと、思う……?
(92) 2014/10/10(Fri) 09時半頃
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――、……
さばさば、してるな。 ……そう。――ともだちなのは、変わらない、きっと、そうだ……
[ でも。――別の、感情は? 遠慮がちに少しだけ、近づいて、 指を、あのときのように腕に伸ばすか躊躇い]
――僕は、まだ、……わからなくて
(94) 2014/10/10(Fri) 10時頃
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っ…
[びくり、として顔を向ける。]
僕 が、選ぶなんて――そんな、資格 ない ただ、願うだけ 許して、…もらえたら
……―
[――ああ、これは、自分の エゴだ。 記憶をなくす。なくしてしまう。何事もなかったかのように、なんて、耐えられるだろうか。 忘れれば、それも。気づかないだろうか。 ――大切なものを守るために、忘れると謂った甲斐のように。
己の手を掴む友の手に、もう片方の手も、重ね。頬に寄せて、唇を寄せた。そのまま、目を伏せて、本当にちいさく、小さく囁く]
忘れて ほしく、ない…… 僕を、 覚えて、いて
(96) 2014/10/10(Fri) 10時半頃
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[赤い花。――なら、咲いているんだろうか。 それは、誰の、はなだ。痛む]
……――、だめ 僕は 願うだけって、謂った 大切なことなら
わすれ たら だめ …… だ ろ?……ねえ
[首元に額を摺り寄せる]
……とも
(98) 2014/10/10(Fri) 11時半頃
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[ かれの、想いの先は、どこへ? ずきりと胸は、痛む。息が詰まる。 ――あぁ ]
とも。
君が、本当にそうするなら、
――――赤い花、僕の、 持ってってくれたって、いい
ぼくに……償わせて……
[囁いて、泣きそうな目を隠すように瞼を閉じて、 唇に、唇を、――重ねた]
(99) 2014/10/10(Fri) 11時半頃
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[ 唇を、噛む。>>101>>102 ]
――……忘れたくない、……でも…… 僕には、君に、これくらいしか――
[――言いかけて。 前言撤回、と謂れ不安げに友を見る]
っ、――!
[視界が、かわる。背は土の上――けれど、不思議と冷たくはない。耳元の囁きに、状況を飲み込んで鼓動がどくん、と速くなる。 頬に、熱が集まって――]
と、――も
[ぐ、と服を握り締め。]
(106) 2014/10/10(Fri) 13時頃
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……、――わすれ、られないように、 して、……ほしい
[ 我儘を、通して。 僕のせいだから、――と、懇願、する ]
(107) 2014/10/10(Fri) 13時半頃
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[ こんな風に、懇願するように願うなど 初めてなもので。 >>108返事をされてから、 羞恥に赤らみ過ぎた顔を片手で、それから腕で隠した。]
……っ
[ 息が上がり、詰まるたび 酷く甘くて苦いものがせりあがる。 知らない感覚だ。 月を背にした友はやはり、眩しい。 触れる手があまりに優しくて、堪らず縋る 。]
そんな、しなくて、ぃ、い……
[ ――だって、溶けそうで、こわい。]
――きみが、よく、なって、くれたら
[ そんな、吐息の合間。 名前を呼ばれるだけで、くらくらするというのに。]
(109) 2014/10/10(Fri) 15時半頃
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[ それに。 爪痕のように、其れが残れば――と、そんなことも思って ]
――、っ……
[ 言葉、聞き届けられたかどうかは。 体温を感じて、囁きに震える。 経験がある、ことに、軽蔑されなければ良いと思う恐れも交えて。
抱きしめて、名前を、呼んで。 ――月は、見ていた。聞いていた。 傾いて倒れた鞄のなかから覗くは、艶やかに咲き誇る赤。
やがて果て、意識は沈み。 赤色を握り締めて、――目が覚める迄**]
(110) 2014/10/10(Fri) 16時半頃
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―ススキの原のある場所で―
――、……
[ 閉じた瞼が震えて、 それからゆっくりと、ひらく。 ぼんやりとした視界に、ひえた、赤。>>108 ]
… と…、も、……?
[ 乱れているのは胸元と、 まだ火照る体、と。 からだを起こして、パーカーを引き寄せた。 途方にくれたように、唇から音にならない息が、零れて**]
(116) 2014/10/10(Fri) 19時頃
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―ススキの原―
―――、 ―― ……
[>>123 「忘れないよ」と、そう、 夢うつつの中聞いた気がした。 それだけでも、喉の奥が詰まるのに。
肩にかかったパーカーを握りしめて ふらり、と立ち上がる。
意識が甘さに飲み込まれてから、どれくらい、立ったのだろう。――月は、いまだ位置を変えず、天上にある。煌煌と、照らして、いる。]
(125) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
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[ 頬に、ふわりと触れるは鬼灯の提灯。 鬼灯が揺れて、鞄のほうに戻り、赤い花がまだ、そこにあるのを知る]
……――っ、
[ 瞠目して、それからくしゃりと顔を歪めた。 どうして。――否、だって、そうだ。 かれは、忘れるなんて許さない、と、言った。 片手で顔を覆い、暫し。]
………僕は……
[自身の肩を抱いて、感情を宥めるように深く息を吐く。 ――置いていかれた。 ――でも、両親のそれとは、違う。 ――しかたが、ない ――彼には、会わなくてはいけない人がいる。 ――だから]
(126) 2014/10/10(Fri) 23時頃
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[ ややあって、鞄を拾いあげ ススキの原を、歩き始めた]
(127) 2014/10/10(Fri) 23時頃
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―ススキと曼珠沙華の狭間へ―
――、……ぁ
[ 道標があるわけではなく、とぼとぼと行く先。 誰か、>>119座り込んでいるのが見えた気がした ]
(129) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
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――……松戸くん
[ やや頼りない足取りで、手招きされるまま、向かう。 揺れる赤色のなか、ひとりと、一匹 >>131]
――映えるとか、映えないとか、ないよ
[ 自分も苦笑を浮かべて。 ]
……休憩中?
(132) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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そう、……カミちゃんも一緒なんだ。 久しぶりに見た気が――――
……?……
[布をただされて、不思議そうにしていたが 思い当たると、ただされたあたりを押さえて、見る間に赤くなった]
ご、……ごめ ん !
[いたたまれなくなって体を斜めにそらし、視線も逸らした。]
(134) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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……――、 ――
[訝らないのか、と。 不安そうに、松戸のほうに視線を恐る恐る戻した。 彼がどう変わったのか、どんな経験をしてきたのか、 それはまだ、玲のあずかり知らぬところであり。]
……そ、…そう、だけど…… ―――、
[パーカーを握りしめたまま、答える。]
ん、……その。大丈夫、だ、った。 心配かけて、ごめん。……――
(137) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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[撫でられたのが何故かわからず、瞠目する]
……大丈夫、って、…… ……おかしいとか、……思わない、か?
[いろいろ、というのには深く含みがある気がした。 松戸は、とても頭がよく、聡明だ。気づいていてなお、そう謂うということは。つまり。けれど、皆まで言わぬまま――]
……。 ――ん。
[頷く。昔のように笑っていた。 冗談めかして、忘れられなくしてくれないか、と謂ったとき。]
(139) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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―――、 それは、
[困ったような顔になって、首を横に振る。]
健全、かは、……大多数の人から見ては、 わからないけど、……、気持ちは、うれしい。ありがとう。
[松戸が自身を見て、危ういなどと思っていたとは、知らず。]
―― …… そこまで、自惚れられ ない。 ……とも、を思う人は、たくさん、いる
[どちらの花を、渡すかについては――黙して目を伏せ。]
(141) 2014/10/11(Sat) 01時半頃
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―――、 僕らを、ここに招いたひとは、
……意地悪だ な……
[――と、小さく。]
(142) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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……、 ?
[しまいこまれた言葉の先、気になりはすれど、 突っ込んで聞いていいものかわからず、 少し渋い顔をして、頷いただけに留まった。]
…… ―――
[自分の手元で、松戸の真似をして、ちょっとだけ。]
(145) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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……
[黙して、松戸の話を聞いていた。 ああ、――やはり、変わらず、いや、ますますもって、彼は聡明で、本質を把握しようとしているのだと思う。]
――得る、 か
[そんな発想は、――聞くまで、浮かんでこなくて。 後ろ向きで、悪夢だと呟いた己に恥じ入る。 それでも、ひどい、と思ったのは、まだ変わらず]
残す。――残す さ……
[どちらを選ぶべきか。 どうだろう。]
(146) 2014/10/11(Sat) 02時半頃
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……、君は。……どっちが、 って 決めてしまって、いる……?
[選択に忠告を告げる、彼は ――もっと、はっきりと、選べているのだろうか。
玲は、思う。 「――友は、今も人気だから」 そんな風にいう君は。 想いを、向けているのでは もしかしたら、他の、ひとも―――
痛み、苦さ、浮かぶ疑問を、口にすることは、出来ないまま。]
(147) 2014/10/11(Sat) 03時頃
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[もし“そう”だったなら、 どんな顔をしたらいいか、わからなくなる。
けれど、憂うあまりに記憶を捨てるということはない。 一時は、忘れないでいてくれるならと 記憶すべてを差し出してもいいと思って いたのに。
―――「そんなのはダメだ、許さない」>>102
あの言葉は、楔となって 玲の心に打ち込まれたのだ。だから。]
(148) 2014/10/11(Sat) 03時頃
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[――行方を尋ねられることは、あったろうか。 そうでなくとも、ぽつりと、こう、謂う]
―――― …… 甲斐くんに 会いに行くって……謂って たんだ
[彼らは、会えただろうか。 ――俺はどうでもいい、軽い存在だと、 そんな、泣きながら笑っているような甲斐の心は、 少しは晴れているであろうか。 泣いてないよ、と、そう、謂っていた、彼は。]
(149) 2014/10/11(Sat) 03時頃
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松戸君……ひとつ お願いを、聞いてほしい。
[――きっと、これは、酷いお節介だ。でも。]
……甲斐君と 話してあげてくれないかな
何にも言わず 行ってしまわれたこと すごく、気にしてたから
[―――どうでもいい、軽い存在だったんだなあ、なんて、彼が口にしたことは、言わない。言えない。大切なものは、しまいこんで、自分も、忘れて、なんて、謂ってしまう人だ。
鈍感なものか。――柔らかい部分が、酷く繊細だ。]
(150) 2014/10/11(Sat) 03時頃
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[話しながら、ふと過るのは。 ――甲斐のあれ>>58は、冗談だったのかどうか。 そんな、まさか。と、打ち消して。また浮かんで。]
…… 僕が、 頼んだっていうのは、……内緒で
[ほんの少し首を傾けて、人差し指を唇の前に立てる。 それから、またいくつか言葉を交わした後 松戸とは、道を分けた。
夏祭り、ざわめきが近づく。 ――彼は、何処だろう。 赤いパーカーを握りしめながら、奇妙に心が急くのを、感じた**]
(151) 2014/10/11(Sat) 03時半頃
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