60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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……っぁ! [強く掴まれれば、思わず身を竦めて漏らす上擦った悲鳴。
あの頃、そんな声で誘われたらたまらないと、そう言われた声。]
いや、香水は……
[自分から薫るその香りは既に染み付いて自然なくらい。]
大丈夫です、なんでもない。 痛くは、ないから……
(277) 2011/08/06(Sat) 01時半頃
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[嬌声にも苦痛にも聞こえるような短い悲鳴は、イアンにも届いてしまっただろうか。
手当を受けながら、長身の身体は微かに震えていた。]
…えぇ、まぁ……医務室係とは、あんま…仲、良くなくて……
[気まずくて、あんな奴なんてと恨んですらいるのに、 あのあとアイツらに彼が酷い目に遭わされたのは、まるで自分のせいにも思えてしまっていて。
胸の中に大事に育てていて踏み躙られた思いの蕾は、まだ潰れたまま胸の中に残っているのか。]
(288) 2011/08/06(Sat) 01時半頃
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[触れ合うのは、得意じゃない。
全てが下心混じりに思えてしまうから。 心配も、好意も、結局最後は下卑た欲望につながるのだろうと疑ってしまう。
だって自分も、心なく欲情する穢らわしい生き物だと思えるから。]
(290) 2011/08/06(Sat) 01時半頃
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…悪い。 手間かけさせちゃってすまんね、イアン。
[古いギターを大事そうに抱えたまま、片腕をルーカスに掴まれている。
そういえばこれを気に入ったのか、幾度かイアンに被写体になることを頼まれたのだったか。 ギターを抱えてざらついた声で歌ったのは、花散る季節か、天の川の下か。]
(299) 2011/08/06(Sat) 01時半頃
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[あの時、見渡すかぎりの花を咲かせようと歌った声は、 きっと庭の木々たちも聞いていた。
解いて巻き直すと言われて、身を縮めたまま殊勝にうなづく。 その所作も表情もきっと、そういう行為の時のものに似ている。]
(301) 2011/08/06(Sat) 02時頃
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[甘い愛の言葉など信じてはいないから、 幾度か縋って共にした欲情を処理するだけの行為は、 ただ酷く壊してくれとそれだけを望んで、強請った。]
…へい、き……
[弱々しくそう漏らしても、傷痕撫でる手には思わずぴくんと身体が跳ねる。]
(314) 2011/08/06(Sat) 02時頃
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[捕まえるように捕らえる手のひらや、じくりと滲み入るような痛みは、 きっと優しい愛撫より、ずっとずっと自分を煽ってしまう。
虐めなどという言葉では括れぬような行為を、 その中の快楽を探り当てて縋ることでやり過ごしてきたのだから。
顔を上げてイアンを見た瞳は、僅かに潤んでいたか。]
(322) 2011/08/06(Sat) 02時半頃
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…いえ、今は……
[こちらは気まずそうにしていても、いつものように別け隔てなく接してくれていた先輩。 愛だの恋だのという口実を振りかざすでもなく、そういう仲になったことを意識させもせず、 割りきって重ねるだけの行為は、お互い気楽ではあった。
肌に痕を残しても、どうやら心には残っていないと知ってからは、少し寂しく思うこともあったけれど。]
大丈夫、だから。
[胸の奥、心臓を絞め上げ棘穿つどす黒い荊棘。 溜息をひとつ零して、ギターを抱え直す。]
ありがとう、ございました。 [手当に感謝するように、頭を下げる。]
(326) 2011/08/06(Sat) 02時半頃
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ヴェスパタインは、熱帯びたため息を、ひとつ。**
2011/08/06(Sat) 02時半頃
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…えぇ、いつもすみません。
[どうしても寝付けぬ夜が幾夜も続いた時だけ、最後の手段として縋る先輩。 同じ部屋で眠る相手には、そんなことなど相談できなくて。
所詮、処理しきれぬものを何とかするだけの道具としての関係でしかない。 それでも、そんなことをさせてしまっているという引け目はあったから、 相手もいい思いをしていると言っても、やはり気まずくはあった。
幼さ残る下級生が口にした恋という言葉に、深い色の瞳を瞬いた。 誰かと居たという話に、誰のはけ口にでもなるルーカスならばありうることだろうと、それだけは納得が行く。]
(338) 2011/08/06(Sat) 09時頃
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…恋なんて。
[そんな淡い想いを抱いていたのは、この下級生よりもっと幼い頃。 そんなものに惑わされなければ、あんなことには…]
慎重になることだ。 一刻の思いにのぼせると、目が曇る。
…うっかり無防備なところを、食い物にされても知らんぞ。 [思いなどいつかは裏切られる。 そう思い込んでいるから。 忠告めいた言葉を残して、屋上を離れようとした。]
(339) 2011/08/06(Sat) 09時頃
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…何?
[呼び止められて、ふわりと振り向く。 風に揺れる長い髪と、香る甘い薔薇の罠。 散り落ちて黒ずみ朽ちた花弁の色で、訝しげにイアンを見つめた。]
(344) 2011/08/06(Sat) 09時半頃
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─ 風渡る晴天の屋上 ─
[ザ…と音立てて流れる、嵐の名残りの強い風。 色褪せて艶の無い銀髪が靡き、阻むように表情を隠す。]
…平気だ。
[弱みを見せたくはない。つけ込まれるのが怖いから。 利害の一致だけで関係を持ってる相手の前だったから、うっかり油断してしまっていた。
目を合わせぬまま冷淡に告げて、錆び付いたドアへてをかけた。]
(385) 2011/08/06(Sat) 15時半頃
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[キシリと胸の奥、蔦は育ち侵食は留まらぬ。
シャッター音に、僅か目を見開いた。]
何を、撮って……
[流れる風と、そのコンマ数秒の時が、切り取られてフィルムに焼き付けられる。
ゆっくりと染み渡るは、薔薇の甘い毒。]
(391) 2011/08/06(Sat) 18時頃
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…イアン……?
[こめかみを押さえて目を閉じる姿に、不思議そうに問いかける。 屋上の強い日差しにやられたのだろうか?
そういえば自分も、少しふらふらしているような。]
暑いなら、日陰か…中へ行ったほうが。 俺も少し…陽射しに当てられたかも……
[気づかない、肌の下で薔薇の呪いが侵食を続けていることに。 中庭の無残に折れた薔薇の木へと、精気は砂時計の砂のように流出していく。
腕に刻まれた傷からは、肩へとその蔦を伸ばす荊棘。 既にその先は、鎖骨を通って首筋へと…]
(393) 2011/08/06(Sat) 20時半頃
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[錆びついたドアをギイと引き開け、階段へ。
先輩の姿を見れば、軽く会釈した。]
あぁ、フィリパさん。 …ちょっと外で弾いてたんだけど、陽射し強くて…
[血色の失せた顔。 体調崩すのは珍しいことじゃないけれど。
ギターを抱えたままひと声かけて、階段を降りていく。]
(395) 2011/08/06(Sat) 20時半頃
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[心配するフィリパの言葉に頷き、頼りなげな足取りで階段を降りる。 彼の差し出した手は、揺れた長い髪を梳くように触れた。
喰い尽くされる。身も心も薔薇の木の蔓に。 呪縛の蔦はどす黒く染まって…]
(403) 2011/08/06(Sat) 22時頃
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…ぁ。
[此方を呼ぶ、ルームメイトの声。 平気だと手で制しようとして…
息を呑む。 包帯を巻いた傷から手首へ、指先へと向かってしゅるりと伸びるかのように一気に広がるどす黒い痣。
愕然とそれを見つめて、指先は震えた。]
(406) 2011/08/06(Sat) 22時半頃
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[自分の指先と、自分を呼ぶルームメイトと。 それを見比べたのは僅かな時間。]
…く、っ!! [振り払うようにして逃げ出す。
わからない、けれど… 巻き込みたくないと思ったのと、
自分には、心配される価値なんてない、と。
崩れそうになる狼狽えた足取りは、中庭の方を目指した。]
(412) 2011/08/06(Sat) 23時頃
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[抱えたままだったギターは、中庭に出てすぐのベンチへと置き、 息を切らし辿り着くのは、花園の奥。
荒れ果てていたけれど、見覚えのある場所。 昼の光の中ではこんなに緑が深く鮮やかなのだと、 頭の片隅でそんなことを思いながら、 身を折り、肩で息をする。]
(417) 2011/08/06(Sat) 23時頃
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……ハハ………
[震えながら、手の甲へ広がりゆく呪いの紋様を見る。 これが自分に相応しい報いなのか。
引きつった頬からは、弱々しい自嘲の笑いしかこぼれない。
追いかけてきた人の気配へ振り向いたときには、首筋を這い上った蔦は頬から右目にまで。]
(419) 2011/08/06(Sat) 23時頃
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…何で………
[廊下で逢った、ディーンもヤニクも… 何故そんな目で自分を見るのだろう。
思いなんて信じない。恋なんて信じない。 どちらにも、下心が含まれているんだから。]
(424) 2011/08/06(Sat) 23時半頃
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く、……来るな…ッ!!
[手負いの獣のように怯えて、待てとかけられた声へ威嚇する。 右目にまで侵食した蔦を、隠すように手のひらで覆う。]
来ないでくれ、頼むから… これ以上、広げるわけには……
[けれどそれは手遅れだと、もう既に種は蒔かれてしまった。 自分を喰い尽くせば、次に芽吹くのは……]
(427) 2011/08/06(Sat) 23時半頃
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[この場所は、月光の下の色しか知らなかった。 毎夜此処へ呼ばれて来たのは、強要されて怖かったからだけじゃない。
本当は自分でも判っている。 感情を魂を裏切った肉体は、確かに此処での悪夢を求めていたのだと。
ヤニクの姿が見えて、目を伏せて俯いた。]
(430) 2011/08/06(Sat) 23時半頃
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[犯した過ちは、忘れても消えることはない。
明日の事なら、今夜の事なら、いくらでも覆せたけれど。
昨夜の過ちは、もう覆せない。]
……ッ!! [胸の奥をギリリと絞めつける、毒帯びた呪いの荊棘。 思わず胸を押さえて歯を食いしばった。
荒くなる呼吸は、時折漏れる上擦った呻きは、 きっと、行為の時のものにとても似ている。 屈辱も苦痛もどこか甘美と思えるほど、歪んだ魂はどす黒い蔦の色。 ランディの無邪気で愚かな憧れのような、鮮やかな赤い色とは似ても似つかぬ。]
(440) 2011/08/07(Sun) 00時頃
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…触る、なッ!
[頬触れる褐色の指。 その感触に背筋が粟立ち、ぴくんと身を竦ませる。]
近寄るな。関わるな。 …お前には、関係ない……ッ!! [幾度も拒絶するように頭を振って、肩で大きく息をする。]
(444) 2011/08/07(Sun) 00時頃
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[此方を見ているディーンの視線に気づき、 表情は見せたこともないような情けない感じに歪む。
見るなと訴えるように顔を背けて目を閉じた。]
(446) 2011/08/07(Sun) 00時頃
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[傷つき歪んだ魂は、差し伸べられる手のどちらにも縋れない。
疑ってしまう。 その優しさの向こうに、何かが潜んでいる気がして恐ろしいから。
閉ざそうとする心を、覆い隠すように埋め尽くす荊棘の蔦。 変質させてしまったのは、きっと醜い自分の心。]
(448) 2011/08/07(Sun) 00時頃
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………ぅ、っ
[びくんと身を震わせ、蔦模様に彩られた白い喉が反りかえる。 力を失い、崩れ落ちる身体。
魂は囚われ、深い深い眠りへ…]
(455) 2011/08/07(Sun) 00時半頃
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[折れて萎れかけていた薔薇の木が、少し葉の艶を取り戻したのに、 気づいたものは居るだろうか。]
(463) 2011/08/07(Sun) 00時半頃
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[ディーンの腕の中、力無く収まる肉体はもう目を開けない。 心臓だけはまだ、弱々しく鼓動を刻んでいる。]
(467) 2011/08/07(Sun) 00時半頃
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