213 舞鶴草の村
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― 陸区 ・ 廃寺 ―
[区の外れ、草木に侵されつつある廃寺の 崩れかけた本堂の中で目を覚ます。 >>#0噂好きの江戸の街が、突如降って沸いた大事件に沸き立つ喧騒には 未だ気が付かないまま。
抱えたままの三味線も 杖も、変わらず手の内に。 長い黒髪や衣服は、寝乱れすらしていない。]
あァ、寒い寒い。 全く――腰が痛ぇったら。
[お世辞にも良い夢が見られるとは思えない、固い床に文句を吐くのはいつもの事。 碌に崩れてもいない襟口を直せば、埃っぽい本堂に夜を越す以上の用は無い。]
(4) 2015/01/20(Tue) 00時頃
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[・・・そこで ふと。 立ち上がりながら杖に向けて伸ばした手のひらに、かさり と乾いた音。]
…誰か来たか? いや、それであたしが気付かない訳もない。
[寝床の品定めなどしないのだから、それは自分が訪れる前に打ち捨てられた面白みもない塵っ切れかもしれないけれど。 指先をつるりと滑る、朽ちてもいない滑らかな紙の感触に。 半ば無意識に、何かに惹かれるように。綺麗に畳んで懐へ収めた。
何処かで何かが動き始めた、若しくはもう動ききった そんな気配には、気付くことのないまま。 ぎしり、ぎしりと軋んだ音を立てて、建て付けの悪い開き戸を潜る。
――打ち捨てられた場所とはいえ、元は “何か” が祀られていたはずの場所。 一晩過ごした礼は、これまで一度も、欠かしたことはなかったのだけれど。
終ぞ 振り返ることさえしないまま。 短い石段を下って 陸区の中心部へ向かった。]
(5) 2015/01/20(Tue) 00時頃
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― 陸区 ・ 路上 ―
[商店街よりも土の匂いの強い道を、ざり ざり 音を立てて歩く。 次第に大きくなるのは、興奮混じりに交わされる会話の群れ。その喧騒。]
鼠小僧?
[>>3漏れ聞いた会話の中、知らぬ間に耳に馴染んでいた言葉に、笠の下でぴくりと眉を上げた。 思い返すのは、昨日も終始 奏でては唄った 旋律。 権威も裁きも恐れない 義賊を自称する男の話。]
…やい、そのへんの。 こいつぁ何の騒ぎだい。
[人の声の集まる方へ杖を鳴らして近付きながら、誰にともなく問い掛ける。
けれど、距離感を計るのは苦手だ。 >>3いっとう近くに立っていた少年が、喧騒の他にも意識を向けていたならば。 騒ぎ立てる誰よりも先に 彼に向けて。問い掛けた声は届くかもしれない。 ――少年の、どこか冷めた眼差しを 此方が見て取ることだけはできないまま。]
(6) 2015/01/20(Tue) 00時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 00時頃
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[>>10予想よりずっと近くから聞こえた声に、ほんの少し肩を揺らして 改めて声の方へ顔を向ける。 驚いたのは此方だけでなく相手も、のようだと 狼狽えた声に僅かに申し訳なくなりながら。]
へぇ!まさかまさか、鼠小僧が出た? “財宝を貰った” ってぇことは、 成る程 成る程…やっぱり義賊気取りって訳かねぇ。
[昨日までずっと、語り伝えてきた噂が本物に成ったと知れば、僅かに心が跳ねるのも不可抗力。 対する相手の言葉は…どこか覇気がなく聞こえたけれど。 それが何かの感情によるものか、それとも本来のものか、そこまでは計れない。
柔らかなものへと変わった声音は、悪意がないことだけは伝わるから、それならそれで良い。]
(11) 2015/01/20(Tue) 02時頃
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[声の音色は明るくとも、その奥に僅かな低音じみた何かが沈むような気配。 器用とは言い難いもんで、深入りするのは得意じゃあない。 だから、特に気に掛けることもなく。問われた質問には、そのまま返事をした。]
あァ?…いぃや、あたしは流れもんだからさ。 家はどこにもありゃしないんだ。
…あ、けど、貰い物と言や。
[懐に収めたままの、綺麗に畳んだ紙を取り出す。 貰い物 と言うには、お粗末すぎる紙っ切れだから、はてさて関係はあるかどうか、僅かの間 思考して。]
あんた、文字は読めるかい? あたしはこの通り、めくらでさ。
[それでも、何か惹かれるものを感じたことは事実。 声の張りと瑞々しさから、それなりに若い男と推察する相手に 差し出した手紙は・・・受け取っては貰えただろうか。]
(12) 2015/01/20(Tue) 02時頃
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[>>16聞こえる声に笑いが混じるのに釣られて、薄く口角を引き上げながら。 頼っておいで なんて、突然の有難い言葉には面食らいもしたけれど 彼にも何か思う所があるのだろうかと推察すれば、悪い気こそしない。 この辺りの人間がそう裕福でないのは知っている。だから、ひとまず純粋な好意として受け取っておくことにして。
けれど、会話の流れを反芻して、些細な疑問はひとつ。]
“此処の住人からしたら” …? あんたも ここいらに住んでるんだろ?
[有難い存在の筈の “鼠小僧” に対する、どこか煮え切らない態度と言い まるで他人事のようだと、首を傾げてみせた。]
(17) 2015/01/20(Tue) 03時頃
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[そうして、紙っ切れを渡してからの僅かな間に 首を傾げては。 続いた “同じ” と言う言葉に、深く深く眉を寄せる。]
――…ちっと、失礼。
[地べたに膝をついて、ごそりごそりと少ない荷物をかき混ぜて。 真っ先に取り出したのは、陽の光に透き通る小さな櫛。
群れを追われた時、いちばんに世話を焼いてくれていた瞽女姐さんから貰ったそれは、かつん と小さな音を立てて指に当たる。 鼈甲で出来た持ち手から爪の先まで、ゆっくり確かめるように辿って、ほう と息を吐いた。
態々盗むまでもない額の所持金に、古ぼけた櫛がひとつ。 自分の持つ金目の物と言えば この程度。]
…なんだよ、ハッタリかい、そりゃあ。 悪趣味にも程があらあ。
[他に盗られるようなものなどない。 鼻を鳴らして首を振りながら、呆れたように溜息を吐いて、再び立ち上がる。]
(18) 2015/01/20(Tue) 03時頃
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…で、あんたは何か、盗られやしたのか。 “弱きを助け 強きを挫く。” ちーっと、聞いた話と違う気がすんだけどねぇ。
[ひとまず “何も盗られていない” ことに安心したなら、ようやく目の前の少年へ意識を戻した。 彼の手に渡った手紙は、一応は持っておこうと、手のひらを上に向けて差し出して。
可愛げも無い初対面の女の頼みを、快く受けてくれたのだ。 軽く礼を告げようと 唇を開いて――]
…………、あ?
[喉に感じた違和感に、そのまま声は飲み込む。 礼のひとつもない女に、彼がそれで気を悪くしなければ良い と、思考するより先に 喉に手を当てて、首を傾げた。]
(19) 2015/01/20(Tue) 03時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 03時頃
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……ぇあ、
[>>28不意にそう遠くもない場所から聞こえた、高らかな少年の声に 思わずびくり と肩を跳ねさせた。 きん と耳をついたその声は、おそらく此方へと向けられたもののよう。 目の前の男の反応がどうあれ、ひとまずはそれが彼の名前だと認識したのなら。]
…なんかやらかしでも したんかい、あんた。
[率直に、不躾な反応をひとつ。 走り去る足音に、『ぎゃいぎゃいうっさいよ、坊主!』なんて叱咤のひとつも叫びかけたけれど。 目の前に居るのが、江戸っ子らしくもなく 下手をすれば自分よりも繊細そうに思える男だと思い直せば それも飲み込んで。]
……あァ、あんた、明之進てのか。 あたしは志乃だよ。 頭の隅っこに 爪の先っちょ程でも留めておいて貰えりゃぁ、瞽女 冥利に尽きる。
[やれやれと肩を落としながら、軽快な足音が離れて行くのを耳の奥で聞いていたか。]
(44) 2015/01/20(Tue) 17時半頃
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[>>35その後で改めて、向かいに合わせて座り込んだ少年へ意識を戻す。 手にした櫛が、“素敵” なものかどうか、自分は知らないけれど。]
……、まァ。 そんなとこだね。
[ “そうだろう?” とも、伝えることはできずに。世辞か本音かは分からずとも、どのみち確かな賞賛の言葉にも 曖昧に濁した返答しかできない。 ・・・今日はどうも 言葉の切れが悪い。]
[逸らされた少年の視線は、閉じた瞳で追うこともできない。 歯切れの悪い言葉に 僅かに思案して、結局深く溜息を吐いた。 目の前の男について、何を知っている訳でもなし。そうだろうとも、そうでもないだろうとも、言いようはないのだから。]
…それじゃあ、あたしと似たようなもんだ。 この櫛だってさ、ほんとのとこは、盗られたって構いやしない。 もうだいぶん昔のもんだから。
[皮肉げに笑って見せながら、返された手紙は再び懐へ仕舞って。 ぎゅう、と 櫛を握り締める手のひらとは裏腹に、さもどうでも良さげに呟いて、それも再び荷物へ戻す。]
(45) 2015/01/20(Tue) 17時半頃
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悪戯にしても…手紙を受けたのが、あたしらの他に 誰も居ないとなりゃあ、 あんたとあたしを選ぶあたり、小心者にも程がある。
[>>36仮にも男である少年には、失礼な物言いだっただろうけれど。 姿を知らぬ彼は、屈強な男 …なんて風にも思えないのだから。]
まったく、世話かけたね。 さっきの坊主は良いんかい?
[着物の裾を押さえて立ち上がりながら、さて相手の顔は下のままか、それとも上か。ちらちらと顔の向きを上下させて。
子供特有の柔らかさを残した声が消えていった方向へ、ちらりと顔を向ける。 おそらく知り合いなのだろうと そう踏んで。]
(46) 2015/01/20(Tue) 17時半頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 17時半頃
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[駆け去っていった子供には 結局これだから餓鬼は、などと苦笑混じりで片付けて。 >>47少年から告げられた『よろしく』に、閉じた目蓋をぴくりと震わせた。
ひと所に留まるのは短くとも、けっして上客にはなり得なさそうでも。 そう悪い印象はない少年の言葉を、そのまま受け入れれば良かったのだけれど。 返す為に開いた唇は、一度そのまま止まった。]
――――………ぁ、 …またの縁さえ ありゃぁ。
[結局は “また” 、酷く素っ気の無い返し。 それに自ら首を捻っては、けれど曖昧に笑ってみせる。]
(51) 2015/01/20(Tue) 20時半頃
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[再び包んだ荷物をしっかり抱え直して、あまり気にすることはないと、そんな答えに頷いて。 只でさえ、何かを憂いているような男なのだから。 そうするのがきっとあんたの為にも善いだろう と、そんな言葉は、やはり心中で思うのみ。 ――はて、自分はこんなに口下手だっただろうか。]
…伍区は、此方かね。
[そもそも自身が向かおうとしていただろう方向を向き直して、杖で一度、ざり と地べたを叩いて。 碌に言葉が出てきやしねえ。 疑問を通り越した苛立ちを、唇の中で吐き捨てる。
このまま会話を続けるのが、居た堪れなくなったのも 無いとは言えない。 世話になったことへの礼もなおざりに。 彼との会話を曖昧に切り上げてはそのまま、騒がしい農民達にも目はくれず、立ち去ろうとしただろうか。]
(52) 2015/01/20(Tue) 21時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 21時頃
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― 陸区 → 伍区 ―
[とつ とつ 杖を鳴らして、がやがやと賑わう道を行く。 鼠小僧が、鼠小僧の、鼠小僧は――… まるで伝染病のように駆け巡った噂で持ちきりの街道を歩きながら。
『何を盗まれたのか 思い出してごらん』
思い出すのは、そんな一節。 どうせ悪戯だろうと、そう片付けはしたけれど。 この手紙の主が、“もしも” “本当に” 件の鼠小僧だったとしたら。]
…はん、馬鹿馬鹿し。
[自分は何かを忘れてやしないだろうか と。 噂として広がる鼠小僧の文字に 侵食されかけた胸中は、態とらしく吐き捨てた言葉で 蹴り捨てる。 仕舞いこんだ手紙は、まだ 捨てられない儘。]
(74) 2015/01/21(Wed) 01時半頃
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[>>73そこで不意に掛けられた声に、間を置くこと数秒。 何気なく耳に入れて聞き流そうとした、凛と張って響く声に 返す声が無いと気付けば。 まさか呼び止められた “誰か” とは自分じゃあないかと、ぴたりと 杖と脚とを止める。]
あーと…あたしをお呼びかね、兄さん?
[ふい と顔を動かして、声の出処を探そうとしながら。 続く声が有ったのならば、其方にしっかり、向き直ることができるだろう。]
(75) 2015/01/21(Wed) 01時半頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 02時頃
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こりゃまた、威勢の良い兄さんだ。
[>>78耳に届くのは、小気味良く風を裂く音に 腹から張られた大きな声。 先程言葉を交わした少年とは真逆にも思えるその声は、それだけの大きさならば、出処を見つけるのも容易い。 草履を鳴らして 声の主へ向き直れば、はきはきと続けられる言葉。]
困ってる、事? …あたしが困ってる様に見えたかい?
[唐突な申し出に面喰らいながら、笠を揺らして姿勢を正す。 向かいから伝わる空気の動く音を聞けば、自分よりもずっと機敏なよう。]
(80) 2015/01/21(Wed) 02時半頃
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…あ、あァ。 あたしは志乃ってんだ。
にしても兄さん、そりゃァ大層な名前だね。
[>>79畳み掛けるような言葉の群れに、その勢いに圧されるように 反射的に名乗り返す。 その声色には、それなりに温度差があっただろうけれど――彼には届いたかどうか。]
もしも、困ってるってぇ言ったら。 あんたはあたしに、なんかしてくれんのかね。
[力になってみせる だなんて、初対面であろう相手にそうそう掛ける言葉でもないはず。 やや疑念も籠った問いを返しては、口元に手を当てて ついと首を傾げて見せた。]
(81) 2015/01/21(Wed) 02時半頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 02時半頃
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[>>92此方の切れの悪い言葉にも、変わらず 寧ろ勢いを増して返される言葉。 間髪入れずに気持ち良い程ぽんぽんと投げられる威勢の良い声に、きょとりと動きを止めた後。]
……っ、はは、“正義の味方” 。 そりゃぁまた、でっかく出たもんだ。
[耐えきれずに思わず吹き出して、怪訝そうに寄せた手の平で口を笑って呵呵 と笑った。寸分の迷いもなく告げられる言葉に、裏があるとは思えない。 ・・・嗚呼、皐月の鯉の吹き流し とは、良く言った物。]
いやね、困った事なんて――…
[ “困っていたとしたら” 。試す積もりで投げた言葉に、真意などありはしないのだけれど。そこまで率直に返されてしまえば、煙に巻く事もできやしない。]
身の回りの事は、大概独りで出来るようにして生きてるけども。 …そう、さね。
ちっと小腹が空いて堪ったもんじゃぁない。 安くて旨い店の、ひとつ ふたつ、知らないかい。
[軽く思考して導き出した “困り事” は、それはそれは些細な――それこそ “正義の味方” に伺うには、お粗末な頼みだっただろうけれど。]
(95) 2015/01/21(Wed) 15時頃
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[――嗚呼、けれど。]
困ってる、ってんなら、 もっと別の人間がいるやも知れないんじゃあないのかね。
[ふと過ったのは、今も変わらずちらほらと聞こえる “鼠小僧” の事。 何が盗まれた、誰が盗まれた。 それが真であるとすれば、他を当たるべきじゃあないか と。
ぽつりと落とした声が、相手に聞こえたかどうかは分からない。]
(96) 2015/01/21(Wed) 15時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 15時頃
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