270 食人村忌譚
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[囁きが耳を擽りぴくり、と肩が揺れる。 耳朶に噛み付かれ、吸われ、嬲られる。 高い水音がまるで情事を思わせて心臓が高鳴るようだった。
もう、この心臓は動いていないのに。
そうだこの身体は死んでいる。 死んだ私は何を望むのか。 望んだ事はただ一つだけ。]
錠、
[全てを喰らい腹に閉じ込めて逃がさぬよう。 輪廻の輪に戻す事もなく。 このまま私と共に朽ち果てようと。]
(28) laetitia 2017/12/06(Wed) 00時半頃
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[目に飛び込むのは錠の首筋。 耳朶を噛ませるに任せていたが、ゆるりと顔を首筋に埋めて。 ちろり、と舐めてそれから口を開けて強く噛み付いた。 犬歯が肌をぷつり、と突き破り肉へと到達する。 そのまま獣のように肉を食い千切った。
口内を転がる肉を咀嚼し飲み込む。 首筋から口を離すと濡れた赤を指で拭い、その指を錠の口の中へと突き入れた。]
私を喰うといい。 私もお前を喰らう、他の誰もいらん。
死して尚、喰らおうなど餓鬼のようだが。 そう間違えてもないのかもしれんな。
[欲しい、欲しいと訴えかける脳内の声。 これが欲しい。 首筋も、腕も、脚も、髪の一筋さえも。 誰にもやらぬ、これは私のモノだ。 爪の欠片さえも残さず喰らおう**]
(29) laetitia 2017/12/06(Wed) 00時半頃
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[生温い風に四つ足は目を覚ます。
本来なら雪解けもまだ先、鼻先を掠めるのは
生木を凍らせる張り詰めた大気。
だが今、四つ足の鼻を湿らせるのは温度を持った風。
命の気配を湛えているくせに、ぼたぼたと零していく。
にぃ、と嗤った四つ足の口は深く裂けて、
赤い舌が鋭い牙を研ぎ直すように舐め拭いた]
グルルルル……。
[低い唸り声が喉の奥から漏れる。
前後に動く耳は片方しかないが、四方から聴こえる音を
逃すことは無い。
匂いと音を頼りに四つ足は雪に足を沈めながら
慎重に進めていく。
後ろから付いてくる仲間たちも真似ながら進む先に。
遠く遠くに雪に埋もれてある動物が
群れて住まう場所があった。
普段余程腹を空かせない限り、獣は近付かない場所]
[だが離れて動くドングリの様な影が見えて。
四つ足たちは動きを止めた。
そうして風下になるようにゆっくりゆっくり位置を変え、
雪の溜まり場に身を潜め。
茶褐色の毛並みの四つ足が距離を詰める。
どうしてその動物達がここにいるのか。
四つ足には関係なかった。
ただ、腹の膨らんだ柔らかそうな肉の匂いを
運ぶ動物たちに目をぎらつかせ。
道標のように赤い筋を付けた雪の上を、
一拍置いて一気に駆け抜けた]
ガルルルルッッッ!!
[この動物たちは群れになっても牙はなく、
時として火を噴く道具を使うのは知っていた。
だからまずその群れの首領を狙い、顔を潰す。
たちまち統制を失った動物の群れなど
後は好きに食い殺すだけだ。
これだけあれば暫く群れは生き抜いていくだろう。
早速柔らかで栄養満点な
腹の中身から食らい付いて気付く。
この血も肉も、この動物独特のものか。
何処かで口にした覚えがあった]
[何処でだったか。
牙を深紅に染めた獣は少し悩むような素振りを見せたが、
すぐに邪魔が入らぬうちにと、ガツガツと
食い進める。
何一つ変わっていない。
獣が家畜を食い殺しては生きる話**]
[崩れ落ちた、短い刀の刺さった身体
最期の鳴き声に触れて、ススムは眼を閉じる。
望みは叶わなかった。
人として生きる事
獣のように、喰って交わり死ぬだけの一生ではなく
誰ぞの役に立てる事、知識を追いかける事
身体だけでなく、情のある交わりを持つ事
どれ一つ成し遂げぬまま
意識が薄れていく]
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