60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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…もう少し俺が丈夫だったら、な〜。
きっと……
[…ヤニクにも頼りにされるかもしれないのに。
仕方のないことではあるが、それが悔しかった。]
エヴァンス君〜……
[思い出したように呟いた。
この特別な声なら、彼に届かないだろうか。そして、向こうからも返事が来ないだろうか。そんな考えがよぎって]
…頭痛、じゃないよな〜。
でなきゃ、ディーン君まで倒れた理由がわかんないし〜。
ランディ君もだ、っていうしな〜……
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― 回想・自室 ―
…自分でなくても 良いなら、か……
[テッドの言葉に小さく呟く。]
メルヴィル先輩? あの人なら、 自分を通しそうなイメージあるけど
[深くは知らない先輩の名前に、イメージだけでそう言った。]
… 結局、俺達の悩みって、 似たような物だったのかも知れない
俺も色々、 解った気は してる
[小さく息を吐くと、眼鏡の位置を人差し指で整えた。]
(58) 2011/08/07(Sun) 10時頃
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― 回想・自室 ―
[テッドの視線が鳥の本に向かったなら、 ああそれは、と答えを返す。]
フィル先輩のところの、 鳥が可愛くてついね
興味在るなら貸そうか
[笑って訊ね。 解散の流れになると頷いて、 二人に片手を掲げ挨拶とし見送った。
一人に為った部屋の中。 ――― *思うのは*]
(59) 2011/08/07(Sun) 10時頃
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[茨は少しずつ]
[その身を蝕んでいく]
[一気には吸い尽くさない]
[大きな花が咲くまで、育む]
……………、
[医務室で転寝をしている少年。
夢の中で声が聞こえたような気がした。]
んん……エヴァンス君……?
[寝言で呟いたが、すぐにまた意識が沈みかける。]
『想いのままに』
『望みのままに』
『恋を頂戴』
『想いを頂戴』
『君の命の欠片を頂戴』
[茨は肌を侵食していく。
想いの蕾をつけてしまったから。
その四肢を捕らえるように]
[きっと、もう時間はそんなに無い。
あと1日もすれば。
願いの蕾は花開き。
その代償として―――]
ど〜しよ〜………
[思わず漏れてしまった呟きは、あまりに弱々しかった。]
……好きなように、するといいんだ。
[快楽に堕ちた心が、状況など気にせずに返す。]
う………
……あ、りがとう。
[返ってきた答えに礼を告げ。
そして再び沈黙を守る。]
/*
ちょっとだけ……
襲撃は直接えろいことをしなきゃいけないのかな〜と思ってたのだけど、そうとは限らないなら、俺襲撃担当でもいいよ〜。ちなみに、セシル先輩、テッド感染させるつもりなんだな〜と思っていた。今日。
候補なら既に薔薇の精と関係持っちゃったルーカスや、芽吹きつつあったセシル先輩を抱いたサイモンかな〜
んで俺は茨に飲まれてあぼ〜んでいいよ〜
どっちでもOK。
[心を]
[体を]
[満たす熱は]
[薔薇に]
[力を与え]
[粉々の心は、満ちあふれる熱は、果てしない歓喜は、どれも薔薇が好むもの。]
『恋を貰うよ』
『想いを貰うよ』
『君の命の欠片を貰うよ』
[密やかに、つやつやと美しい蕾が結ばれる。]
『君も咲かせればいいよ』
『想いのままに触れればいい』
『その蔦で絡め取って』
『君のものにしてしまえばいい』
[もう一人、煮え切らぬ彼を焚きつけるように薔薇の香りはふわりと香った。]
『それとも、邪魔者を消してしまう?』
[薔薇の精は、おもしろがって。]
だめだよ……
それじゃあ、あの子は俺のにはならないんだ、きっと……
俺は、心もほしいから……
[薔薇の香りへの抵抗は、弱く。]
邪魔者 ?
じゃま、なのかな……
[ぼんやりと呟き。]
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