132 lapis ad die post cras
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―資料室―
[トルドヴィンが微笑み返す。それだけで胸がいっぱいになる。どんな結果になっても、きっと大丈夫。確信と願いとが、半々の思いで見送って]
――…っ
[この草原に、見覚えがある。 なにげなく零されたその言葉に、酷く動揺した。たぶん顔には出ていなかったと思うけれど。
ひとりになった資料室で、ゆっくりと草原を振り返った]
(5) 2013/07/31(Wed) 01時頃
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[はらはらと、粉雪の崩れるようにホログラムは分解される。 写しだされる宇宙空間。脱出ポッドがまたひとつ、箒星となって流れていく]
(7) 2013/07/31(Wed) 01時頃
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―回想>>5:110―
[抱きしめた腕の中で、次第に震えはおさまってゆき。思いのほか強い力で、抱きしめられた。 泣けたと思う。その言葉に柔らかく微笑んで、黙って頷いた]
うん、言っておいで。――…また、あとで。
[たとえその時がこないとしても。 別れの言葉ではなく、また再会の約束で]
ありがとう、ジャック。
[笑顔で手を振り返して、扉が閉まっても、足音が遠く聞こえなくなるまで、いつまでも見送っていた]
(9) 2013/07/31(Wed) 01時頃
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―そして今、―
[光の尾が見えなくなるまで、箒星を見送った]
いってらっしゃい。……ありがとう。
[あの時にジャックの黒髪濡らした雫は、グラスアイのウォッシャー液。 でもやっぱりそれは自分にとっての涙で、やっぱり自分は、泣けたんだと思う]
(10) 2013/07/31(Wed) 01時頃
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俺、ちゃんと「家族」、大切にできたかな。
[艦に残った人員はもう残り僅かだ。 クリスマスが既にポッドで単身、新天地へ向かったことは、ジャックと別れた後に参休から聞いていた。 ……見送りすらも、できなかった]
――…あぁ、お祝い、言わなきゃ。
[エスペラントと、モナリザに。彼女は花を、贈れただろうか]
(13) 2013/07/31(Wed) 01時頃
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感性子 玖休は、メモを貼った。
2013/07/31(Wed) 11時頃
感性子 玖休は、メモを貼った。
2013/07/31(Wed) 11時頃
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[そろそろ参休が着陸の準備を始めるらしい。 まだ2組ほどポッドでの脱出が残っているが、燃料が残り少ない今、それが終わり次第すぐにでも着陸にうつる必要がある]
さて、俺もそろそろ行くかね。
[やることがある、というのはいいことだ。 モニターのスイッチを切ると、資料室の外へ]
……お?
[資料室を出てすぐ、通路には見つめ合うふたつの人影。 モナリザの抱えた白い薔薇の花束に、微かに目を細めた]
おふたりさん。
[ちょっと野暮かもしれないが。 これがこの艦で、参休以外の誰かと話す、最後になるかもしれない。 そう思ったら、声をかけずにはいられなくて]
(38) 2013/07/31(Wed) 11時半頃
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邪魔してごめんね。 聞いたよ、ぷろぽぉずしたんだって? 先生もやるねぇ。
[エスペラントに対しては、知り合って間もなくから「先生」という敬称を用いていた。 エスペラントと、モナリザ。自分とは違うベクトルで開発された技術の、結晶たる偉大な先輩たち]
……幸せそうでよかった。 おめでとうございます。
[笑みを浮かべて、丁寧に頭を下げた]
(39) 2013/07/31(Wed) 11時半頃
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―過去・いつかの娯楽室>>40―
あ゛ー、負けたぁ。
[それはいつものようにライジとゲームで勝負して、いつになくボロ負けした時だった。参休からの呼び出しでライジが仕事に戻り、自分は娯楽室にひとり。そんなタイミングで声をかけられて]
ん、何? 珍しいね。
[ティソから改まって頼み事というのもなかなか珍しかった。今日は女性型らしい。 どんな頼み事かと思えば、「勝てるゲーム」を教えてくれとのこと。そういえばライジたちとカード勝負をしている時に、どこか羨ましげな様子で見ているティソを何度か見かけたか]
……ん、おっけ。面白そうじゃん。
[ティソに負けて悔しがるライジやジェームスの顔を見てみたい。そんな悪戯心もありつつ、ニッと笑みを浮かべてカードを切る]
(53) 2013/07/31(Wed) 20時半頃
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論理展開やカウンティングが物を言うヤツはライジやジェームスに分がありすぎるから、これにしよう。「スピード」。聞いたことくらいあるだろ?
[テーブルの向かいを指して着席を促し、カードを配る]
このゲームは瞬発力と集中力、あと体力だ。 何回かやればすぐ慣れるし、練習あるのみだよ。 とにかく数をこなせ!
[そしていきなり始まる勝負。ややスパルタ気味な特訓が、有無を言わさず始まるのであった**]
(54) 2013/07/31(Wed) 21時頃
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感性子 玖休は、メモを貼った。
2013/08/01(Thu) 01時頃
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[ぷろぽぉず、という言葉に反応してか、モナリザの温度がぽぽんと上がる。その仕草はまさしく「恋する乙女」そのもの。日頃の慈母然とした様子とのギャップも相まって、とてもとても愛らしい]
先生は幸せ者だ。
[くすくすと笑っていると、差し出された一輪の薔薇。 華やかな香りを感じつつ、思わず目を丸くして]
……俺に? ――…いいの?
[自分と、差し出された花とを、交互に指差して。 少しの間の後、やや頬を染めた笑みを浮かべながら、両手で丁寧に受け取った]
(71) 2013/08/01(Thu) 01時半頃
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……ありがとう。幸せの、おすそ分けだね。
[喜びに溢れて咲く花。愛の成就の象徴たる花束]
クリスマス、すごく喜んで、ほんと跳びあがって喜んでたんだ。 自分のことみたいに、ほっぺた真っ赤にしてさ……。
[目を細めて思い返す。こんなにもみんなに祝福された二人。これからの行く先も、光溢れることを願う]
(72) 2013/08/01(Thu) 01時半頃
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感性子 玖休は、メモを貼った。
2013/08/01(Thu) 02時半頃
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[頭をそっと撫でる手の優しさに、浮かべていた笑みが情けなく歪む。「感情」の揺れが激しい。こんなにも胸をしめつける]
……ありがとう、モナリザ。 モナリザの手は魔法の手だね。
[人ならざる手であるのに、温かさが伝わるようで。 その優しさに触れてしまったら、もう自分を粗末にすることもできやしない。 指先で目元拭うと、満面の笑みを浮かべ直して]
そろそろ、行くんだよね。 俺、ちゃんと特等席で見送るから。
お幸せに。
[二人の顔を交互に見て、幸いを祈る。 別れ際、モナリザに小さく耳打ちしたのは]
(その花束からね、一本抜いて、先生の胸元に飾ってあげるといいと思うよ)
[文献で読んだ伝承。イタズラっぽくウィンクして、二人に手を振って別れた]
(85) 2013/08/01(Thu) 02時半頃
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―メインブリッジ―
[モナリザ・エスペラントの二人と別れた後、メインブリッジへ。 中央にある大きな一対の黒い椅子。その副操縦士側に座り、左耳のケーブルを繋ぐ]
さんきゅー、先に座ってんぞー
[今彼がどこにいるかは知らないが、着陸作業時には戻ってくるだろうと踏んで。今はひとり、ここで物思いに耽る**]
(87) 2013/08/01(Thu) 03時頃
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感性子 玖休は、メモを貼った。
2013/08/01(Thu) 03時頃
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―廊下でのこと>>96―
[『ぷろぽぉず』発言は、展望室でのクリスマスの発言が元なのだが、まさか今しがた本当にプロポーズが行われたばかりとは知るよしもなく]
俺? 俺は今からメインブリッジだよ。 パラディソを着陸させる準備をするんだ。
……あ、でも先生たちはポッドに乗ってね。 不時着になるから、みんなが脱出してからパラディソを降ろす。
[ちゃんとお見送りするからね、と笑って]
(98) 2013/08/01(Thu) 11時頃
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感性子 玖休は、メモを貼った。
2013/08/01(Thu) 11時頃
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―メインブリッジ―
[後ろから声をかけられ、座席の固定を外してくるりと椅子ごと振り返る]
ティソ。トルドヴィンも。
[2人の様子からして、うまく話はまとまったのだろう。そうなるとは思っていたが、改めて安堵する]
俺個人の荷物なんて、ほとんどないよ。 自分の体と、あとはこれだけ。
[もらったばかりの、白い薔薇の花。 それで鼻先を隠したまま、トルドヴィンの礼を聞き]
……うん。よかった。本当によかった。
[目を細めて微笑んだ]
(107) 2013/08/01(Thu) 15時頃
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[トルドヴィンの手が、いつかのように頭を撫でる。へへ、と笑って目を細める]
先生とモナリザ、もうすっかり夫婦みたいだったね。 モナリザもね、頭撫でてくれた。なんだか「お母さん」みたいだった。俺に「母親」なんていないけど……。
[トルドヴィンの手の優しさ、モナリザの手の慈しみ。 抱きしめる腕の力強さや、握手に込めた信頼、触れ合う手の熱さ]
俺、この船に乗れてよかった。 みんなに、一生分の「想い」で触れてもらった。
[だからもう、それで充分。 自分の胸に手を当てて、想いをそこに、閉じ込める]
(109) 2013/08/01(Thu) 15時半頃
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作り手が……。 どうだろう。研究所にとって俺は、「研究成果物」であって、やっぱり「物」だったと思うんだけど……。
[実験データに一喜一憂する研究者たちに、家族のような「感情」を抱いたことはなかったし、それは研究者たちも同じだと思っていた。それとも彼らは、その数字の向こうに何かを見ていたのだろうか]
……トルドヴィンのお母さんって、どんな人?
[何を想って、彼の母はその言葉を教えたのだろう。 その思考に興味引かれて、問いを投げた**]
(111) 2013/08/01(Thu) 16時頃
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[ティソから寄生種「ティソ」が抜けたという事情は未だ知らず。けれどティソの礼の言葉には、笑み浮かべて微かに首傾げ]
それはどうだろう。トルドヴィンがどういうつもりでも関係なく、俺は艦に残る気だったし。俺が艦に残っても、何もなければトルドヴィンだって動かないでしょ。 だから2人が一緒に降りるのは、他でもなく、2人の結果だよ。
[頼りなく浮いた手に片手を伸ばし、きゅっと握る]
よかったね。 ……ちゃんとカードの特訓続けろよ?
[ニッと笑って。カードの特訓に2人励んだ日々も懐かしい。 器用で熱心なティソの上達は早かった。ティソが上達すると自分のことのように高揚して、「頼られる」ということの意味を知った]
(113) 2013/08/01(Thu) 18時半頃
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ははっ、そうだな、3人ともってのもあったかもな。 でもこうなったのも巡り合わせだ。
[握って揺する手。ふにゃんと柔らかいマシュマロのような笑みは、いつもより幼く見えて]
………ティソ、もしかして、
[ふと気付く。ティソと共にあった、髪飾りのような楕円の不在。 耳の長いアレの姿を見たのは一度だけ。自分がアンドロイドであることを告げればすぐに交渉はご破算になったもので]
(115) 2013/08/01(Thu) 19時頃
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[特訓と言えば体力!そしてランニング! と2人でむやみに艦内を走ったのも懐かしい。 しかし、この様子からすると……]
ん、いや、あっちの「ティソ」は、どうしてるのかなと思って。
[もし艦内のどこか、寄生先もなく彷徨っているならば保護も必要かと案じて]
(117) 2013/08/01(Thu) 20時頃
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[ティソが躊躇いつつ切りだした話に、目をまぁるくする。予想外デス]
じゃあ、あの『ティソ』が、持ってっちゃったのか。
[そうは言っても、変な感じもする。 宿主にと自分に交渉を持ちかけた「ティソ」と、自分がカードを教えた「ティソ」は、イコールの存在ではなかった。どちらかといえば、青年ティソとあの寄生種の混じり合ったような]
ん……、でも、ティソが覚えてなくても、
[握ったままの手に、ぎゅっと力を込める]
一緒にカードの特訓したり、パラディソでランニングしたり、俺の中の思い出にあるのはこの手で、このティソだから。 まったくおんなじじゃなくても、空っぽではないよ、たぶん。 楽しかったし、ティソに会えてよかったよ。
[正しいのかは別にして、今いるティソも、たしかにこの艦での日々の一部だっただと、伝えたくて]
(119) 2013/08/01(Thu) 21時半頃
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[疑問符ぽこぽこ浮かべたティソの様子に、ああー…、と遠い目になりつつ]
……まずそこから記憶ないんだね。 ほんと根こそぎ持ってったんだなぁ。
[それが寄生種の生態として自然なことなのかはよくわからない。そもそも寄生されてて分離した例は初めてみる]
今ごろどこにいるんだろうね。 まぁ安全が確保されてるのなら何よりだけど。
[ほぼ記憶喪失状態であるというのに、この「ティソ」は寄生種「ティソ」のことを笑って話す。失った時間を、恨んではいないのだろうか]
……うん、楽しかった。とっても楽しかったよ。
[いずれにせよ、今のティソを支えるのは自分ではない。トルドヴィンにちらりと視線向けて、ひっそりとエールを送った]
(122) 2013/08/01(Thu) 22時頃
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……あぁ、やっぱりティソだ。
[涙ぐむ仕草を見て、ぽつりと呟く。 どっちが、じゃなくて、今のティソも、あのティソも、どっちもティソだ。そういう漠然とした理解]
へへ、ありがと。俺も嬉しい。
[照れたように笑いつつ。大変だろうけれど、この2人はきっと大丈夫だと、そんな確信に至った]
(123) 2013/08/01(Thu) 22時頃
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[こっそりと耳打ちのような問いかけ。思わず「んんー…」と小さく唸りつつ逡巡する]
会えて良かったって言ったら、みんな、だし、 一番、なんて俺には決められないけど……。
[そもそも自分は順位をつけられる立場にないと思っているので、少し困ったように笑いつつ]
気にかかってるのは、クリスマスかな。 ひとりであっという間に飛び出してっちゃったみたいだから。 もし会えたら、元気かどうか確かめておいてよ。
[新天地の美しい景色の中で、伸びやかに笑っているものだと疑ってはいないけれど。 よろしくね、とティソに言って。期待通りの返事ができないことが申し訳なく、笑いながら小さく肩を竦めた]
(125) 2013/08/01(Thu) 22時半頃
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