56 いつか、どこかで――狼と弓のワルツ――
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記者 イアンは、メモを貼った。
よつば 2011/07/05(Tue) 00時半頃
記者 イアンは、メモを貼った。
よつば 2011/07/05(Tue) 01時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
よつば 2011/07/05(Tue) 01時頃
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[それは、霧が、晴れたような――――]
(18) よつば 2011/07/05(Tue) 16時頃
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……ッ…
[―――狼は、まだ立っていた。 転がる同胞や敵軍達が転がる、赤に塗れた深緑の中で。 他に、同じように生きていた者はいるだろうか。]
…ってー…
[大量の返り血と、自らの血で赤く染まったまま 立ち尽くすそれは、まさしく『赤狼』の名に相応しい姿だった。
喉の奥から、絞り出したような囁きが 響く。]
(19) よつば 2011/07/05(Tue) 16時頃
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[二人の同胞の名を呼んだ時。
男は、狼となって初めて『泣い』ていた。]
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[――――男は知らない。 それから公国がどうなったのか。
ただ、公女の願い通り>>4:6の勝利を捧げて。 もう既に、この世から居なくなっていた彼女を想っていた。
が、突然、ばたりと力が抜けたように仰向けに倒れて。 身体のどこにも、力を入れることが出来ない。 全てが抜けていく感覚に、自分の最期を悟るけれど、 その顔は、不思議と悲しみにも恐れにも染まってはいなかった。
見上げた空は、赤が一面に広がる大地には相応しくないくらいに、 どこまでも澄み渡り青く輝いていた。 それはいつか見た絵画を彷彿とさせて―――**]
(20) よつば 2011/07/05(Tue) 16時頃
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ああ、もし、もしも本当に待ってくれてるなら―――― …**
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信じてみるのも、悪かねー…か。
(21) よつば 2011/07/05(Tue) 16時頃
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― 赤の国:王宮 ―
あーはいはい、すいませんすいません。っと
[長身、髪の色ブラウン。 近衛兵として王宮に仕える青年は、まだ新米だった。 後ろから、長年王宮に仕えている従者の叱咤が聞こえるが 右から左に受け流して、するりと自分の持ち場へ戻ろうと。
隣国の、緑の国との紛争が今にも起ころうとしている中 空の色は変わらないなあ、なんて平和な思考でもって ふあーと大きな欠伸をひとつ。
――の途中で]
…何だ、今の音。
[ごく近くで何かが落ちる音と悲鳴が聞こえて>>17 早足で音のした方へと駆けていった。]
(25) よつば 2011/07/05(Tue) 18時半頃
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[音のした場所へ辿り着けば、 何となく窓から外を覗いてみたり。
…ビンゴとでも言うべきか、 そこには、地面とべったり仲良ししている女の子が。]
…おーい? 何やってんの。新しい遊び?
[彼女が王女であると知ってか知らずか、 無礼の極みの軽い口調で、皮肉交じりに話しかけた。]
(26) よつば 2011/07/05(Tue) 19時頃
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[ もうすぐ 狼達は出会う
まだその事は 知らないけど ]
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あー… 何だ王女サマか。
[どこか見覚えのある顔と、 気の強い態度にポン、と手を叩いて。]
ちと待ってて下さいな、っと。
[窓から器用にその身を滑らせ、 ひょいと地面へと着地する。 そして数々の無礼な態度とは裏腹に、 彼女を優しく抱き起こして、声をかけた。]
…で、何でこんなとこに居るんすか。
(30) よつば 2011/07/05(Tue) 19時半頃
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あれ、侍女? へー…じゃあ敬語はいらねーな。
[逸らされた視線を追って、顔を覗き込みながら。 すると顔が赤に染まっているものだから>>31 おや、と不思議がりながら、その頬へと手を伸ばして]
…熱、か? そんなんで人なんか探せんのかよ。
[手の甲で、彼女の頬の熱を感じつつ聞く。]
(37) よつば 2011/07/05(Tue) 21時半頃
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[刹那。
上の方からビリ、と得体の知れない音が響き、 人の声がしたと思えば影が出来て。>>34 咄嗟に、王女を庇うように背を向け、 落ちてくる影に向けて手を広げた。]
――――… ッ!!!
[衝動をなるべく和らげるために、膝を柔軟に使う。 しっかりと受け止められれば、その顔を見て]
…ったく、何なんだ。 此処では窓から飛び降りんのが流行ってんのか?
[大きく息を吐き出し、肩を落とす。]
(38) よつば 2011/07/05(Tue) 21時半頃
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[破かれた服にはあまり目がいかずに、 それよりもよく顔を見れば彼が、公子という事に気付き]
…世話のかかる姉弟だな。
[やれやれと苦笑を浮かべる。 口調から、それほど面倒臭がっていないことは分かるだろうが。 慌てて自分の腕から逃れる彼を、面白そうに見ていた。
しかし、 次に彼が零した言葉で、男の表情は一変する。]
(60) よつば 2011/07/06(Wed) 00時頃
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[背に居た王女にも名前を聞かれたところで]
…イアン・ローゼンガルデン。 アンタらを守るように言われてんの。
[しかし、男は至って冷静に言葉を並べるだけ。 信じていないのだ。この国に伝わる奇妙な噂など、何一つ。]
…アンタも怪我はねーのかよ。
[姉を気遣う公子を見て、一言飛ばす。]
(61) よつば 2011/07/06(Wed) 00時頃
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『 ―― イアアァァアァアァアアンンッ!!!!!! 』
[ ―― 微かに 記憶に掛かる声。
何処かで その名前を 呼んだ様な……? ]
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…そ。 まあ、怪我されちゃ俺が困るし。
[がりがりと頭をかいて、顔を逸らす。]
…
[またしても、もやがかかる。 公子である彼の礼の言葉に>>71 自分の名を呼ぶ王女の声に>>73]
いや、俺の方こそ …ありがとう。
[――――よく分からなかった。 けれど気付けば、ありがとう、と確かに口にしていた。]
(78) よつば 2011/07/06(Wed) 00時半頃
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[また夢を見る。
今では朽ち果てた砦が、建てられた形のまま建ちそこで、今では廃れた弓の訓練をして。
幼い頃から一緒だった幼馴染と、憧れているお姫様。
変わった格好の女性と、いつも生真面目そうな顔をした男。
目が覚めると忘れてしまっていたが、唯一覚えていたのは、服装が苦手だからという失礼にも近い理由で避けつつも、何故か不思議な会話が出来る相手。]
ムパムピス……?
[夢の中でのように、話しかけた。]
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[何やら手紙らしきものが、彼から彼女の手へと渡り。 しばらくは其の様子をじっと見ていたが 興味本位で、彼女の背後からそっとそれを覗き見た。]
……わっかんね。
[手紙に書かれた文字が、まるで暗号のように見えて。 解読を諦めた。すぐさま視線を逸らした。]
(86) よつば 2011/07/06(Wed) 00時半頃
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……――?
[ふと、名前を呼ばれたような気がして振り向いても、
壁の向こうに空が見えるだけだった。
今はまだ**]
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[>>91親書の内容を訳してもらえば]
ああ、皆ばちばちーってなってるから 今、どーんでわーってことだな。
[男独特の汲み取り方をしつつ、 続けて話される公子の言葉が耳に入ると]
…公子殿下っつーのは大変だねえ。 ま、アンタがそうやって諦めてんならしょーがねえな。 戦いになったら、俺はせーいっぱいアンタら守らせてもらうから …そこんトコよろしく?
[彼の苦労など、知ってか知らずか。 自分のやるべき事のみを念頭に置いた男の口調は、軽い。]
(113) よつば 2011/07/06(Wed) 19時半頃
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[下から覗き込んで来る彼に、 一瞬気を取られたが、すぐにくつくつと笑って 頭をわしわしと強めに撫でてやった。]
…大丈夫だろ?
100人くらい守る気でいきゃ、そんくらい。 守れねー方がおかしいっての。
[とんでも無い理論に聞こえるかもしれないが、 その大丈夫、には男の自信が表れていただろうか。]
(115) よつば 2011/07/06(Wed) 20時半頃
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[自分のに混じって、彼の笑いも聞こえてきて。]
んだよー。 何か可笑しいコト言ったか、俺?
[はて、と首を傾げる。 守ってくれるかと聞かれれば]
おー、当たり前。 それが俺の出来ることだからな。
[変わらない表情で、変わらない口調で返したけれど ふと、激しい既視感に襲われ―――]
(135) よつば 2011/07/06(Wed) 23時頃
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[こくり、頷いた男の瞳は 赤に染まって――]
(136) よつば 2011/07/06(Wed) 23時頃
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『まってるから――…』
[ 鮮明に聴こえた あの時の言葉に ]
[遠い昔 とても大切な約束を交わした――
白昼夢の様な、記憶に無い微睡の夢。
大切とだけ理解できる、漠然とし過ぎた夢]
[ 廻って 廻って 待って 待って 待って 漸く ]
[ あぁ その言葉で 何となく解った
僕はずっと 彼の事を待ってたんだなって ]
お互い、腹は括れてるかな?
[笑いながら 意思を確かめる翠の視線も 嘗てあった様に]
イアンは、オスカーむぎゅうー
よつば 2011/07/07(Thu) 00時頃
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ッうわ、!
[突然に手を引っ張られたと思えば>>137 公女ごと、不格好に抱きしめられて。 それでも嫌な気ひとつしないのは ]
…んだよ、…急に。
[信じてみるのも、良いかって ]
[そう、 約束、 して ]
[―――― ずっと]
(172) よつば 2011/07/07(Thu) 01時半頃
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[そんなに強い力では無かったけれど、 まとめて抱きしめられれば、三人でひとつになれたような 不思議な感覚に陥って
隣に居た公女から声をかけられれば>>159]
…ん、よろしくな。
[顔を彼女へ向け、笑ってみせる。]
(176) よつば 2011/07/07(Thu) 01時半頃
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夢、だよな。
[夢の中で、どんなに話しかけても返事のなかったことを思い出して小さく笑う。
また、話したいと。夢から覚めてもその思いだけが残っていた、相手。]
[ 狼がまた 牙を剥く必要の無い
穏やかな日を もう暫くでも長く――** ]
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― 親書が緑国に届けられる日 ―
[親書を携えた使者を見守る公子を>>151 公女の傍について、眺めていた。
その姿には、彼と出会った日に見た迷いは一切無くて。
―――振りかえった彼と目を合わせれば]
(206) よつば 2011/07/07(Thu) 23時半頃
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はは、 今更だな?
[覚悟なんて、とうの昔に出来ていたのだから。]
[確か、まだ名前も聞いてはいないような気がした。
それとも、名乗っていたのを聞き逃しただろうか。
連れている猫。
飄々とした笑顔。
じい。
しばらく眺めてみた。]
[騒ぐその様子に、呆れながらふと気付く視線。
見つめ返してみた。]
[目が合って、きょとんとした]
うーん……どこかでお会いした事がありましたっけ?
言われてみればそんな気もしますし、
違うと言えば違う気もしますね……
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― 親書の返答が返されるまでの日 ―
[今日も相変わらず、男にとっては呪文のような 姉弟の会話を聞きながら、彼と彼女についていた。]
ほい、お疲れさん。
[呪文詠唱中に、割り込んで口が出せるほど器用じゃない代わり 何とか行動で示したいと、ティーポットをテーブルへと置いて。 そうすれば、お礼と共に口に焼き菓子を放り込まれ]
…むぐ、ぐ。
[甘いものは嫌いじゃなかったから、 良い報酬だなあなんて思いながら。]
(220) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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はは、良いんだよ。 仕事…や、俺が好きでやってんだし。
[労いの言葉をかけてきた>>195公女にそう返して。 自分が近衛兵である以前に、彼と彼女の傍に居たいという 気持ちの表れだったのだろうか。]
待て待て、俺は一人しかいねーんだぞ。 …じゃなきゃ、一緒の部屋に固まってろー。
[僕の、私のと交互に言われれば流石に苦い顔になるけれど。 それさえも平和すぎて、不思議と心が安らいでいく気がした。]
(222) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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おー、揚げパン? 美味いモンなら食わせてもらうぜー。
[ご機嫌な様子で、ベネットに近づいていく。 しかし、揚げパンを前に悩んでいる公女>>196には、緩く首を傾げて。 左手を右手で押さえる動作>>214を見れば、 男の記憶の中の何かが――― ]
……大丈夫か?
[す、とその腕に手を添えるように。]
(223) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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済まない―――…
[そう漏れた呟きは、かつての自分が最後まで傍に居られなかったことへの懺悔か。
其れとも、何の力も持たずに生まれ変わったことへの懺悔か。]
[聞こえて来た声にピクリと固まり。]
声、あんた、か?
[恐る恐る聞いてみた。]
パーティーですか。
赤と緑が、そんな風に自由に行き交うことができる、
いつか、そんな時代がまた来るでしょうか?
[彼らと敵ではなく隣人になる。
そんな未来を思い浮かべていた]
……?
[再び目が合い、首を傾げた。
聴こえているのかどうかは、定かでない]
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…これくらい弱ってた方が、可愛げあんじゃねーの。
[零れた呟きに反応するように、 彼女の左手に、自分の手を重ねて。]
(232) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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最期まで、傍にいる。
お前らの傍に、ずっと――――― **
…有難う。
[彼の言葉に返す彼女の声は、今までに無い程、穏やかなもので。]
[目が合い首を傾げる様子に、きっと聞こえているのだろうと、確信めいたものを感じた。
否、声が聞こえていても聞こえていなくても良かった。]
あん時の約束。
守れたら良いな。
[違う服でまた逢えた。
次は、祝勝会――今は和平となった祝いのパーティー。]
何時までも、こうあれば…。
[3人で、こうしていられる幸せを、今はただ噛みしめて。**]
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…それは大変失礼致しました。 ええ、食べさせて差し上げましょう?
[普段は使わないような口調で、返事をする。 揚げパンをちぎって、彼女の口へと運ぼうとするが ふとある事を思いつき、一歩手前で踏みとどまると]
それとも、口移しが宜しいでしょうか?
[悪戯っぽい笑みには、それ相応の返事でもって**]
(244) よつば 2011/07/08(Fri) 00時半頃
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