147 書架の鳥籠
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―― 回想:いつか ――
『お気に入りだったのよ、でも返してあげる』
『どうしたの、会いたかったんでしょう?』
『あなたの可愛い可愛い弟さんよ?』
[くすくす、くすくす、魔女が嘲笑う]
『ほら、願いが叶ったわね、会えたわね』
[がしゃん、何かが壊れる音が心臓がある場所から聞こえた気がした]
――…なに。
少しばかり、親しくなった相手だっただけに
別れるのだと思うと、辛くてな。
[魔女に叶えられた願いは、―――]
[―――亡霊となってしまった身体]
[ここから出るためには―――]
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…しかし、 その本は何を示しているのだろうな。
では、私なりに推理をしてみようか。
[暫し黙って話を聞いていたが、顎鬚を一度撫でてから 帽子の鍔に手を置き姿勢を正したポーズを決めたままで]
(122) 2013/10/05(Sat) 23時半頃
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占い師。これは、呪い、シャーマン、といった所か。 他人には見えないものが見えるのではなかろうか。
霊能者…、これは占い師と似ている部分があるが 対象が死者でる事が解るな。
そして、狂人。…狂い人か。 どうにも推測し難いが、その者の言葉には 偽りが混じる可能性があるのではないかな。
最後に、亡霊か。
(123) 2013/10/05(Sat) 23時半頃
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オズワルドは、そこで一度、言葉を止めて帽子の鍔から手を下してから
2013/10/05(Sat) 23時半頃
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その本の言葉を読む限り、魔女の…仲間、もしくは弟子。 そういった所だろうか。
以上だ。
[ぴしりと最後に表情だけはきめた。]
(124) 2013/10/05(Sat) 23時半頃
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ふふ、じゃあ全部終わったら頼んでみたら?
サイの人形をちょうだい、って……一個ぐらいなら許してくれるかも?
でも、僕はゲルトがいるからもう頼めないなぁ
[何が楽しいのか、くすくすと魔女を真似るように笑って
そうして彼の"推理"を聞いていた]
占い師?とかいうのが見るのは僕達の正体とか?
だったら、邪魔だね
|
私の名推理を参考にしてくれたまえ。
[と、得意気に私は最後に付け足してから]
…、確かに、どうしてサイモン君は。
[私は遅れて思考を巡らせる。 彼は不思議な男だったが、更に謎が深まったのは確かだ。]
うむ。 私はそろそろサイモン君を探しに行くとするよ。
ラルフ君はどうするかね?
(126) 2013/10/05(Sat) 23時半頃
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いいや。
私の願いは、サイモンの人形を貰う事ではないからな。
…、人形は、魔女のものだ。
そして、彼を人形にするのは
――― 我々の仕事だよ、シメオン君。
だれがどのような配役を任されたにしろ、
魔女がもういらないと言うまで…
人形を与え続けなければならない。
―― そうではないかね?
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[シメオンから拍手を貰うと誇らしげな顔をする。 私は彼がどのような表情であれ、気にはしない。]
うむ。 ラルフ君は頼もしい。
では、そちらの方を頼むよ。 私は、2階から探す事にしよう。
(133) 2013/10/05(Sat) 23時半頃
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そっかぁ。でも皆消えるわけじゃないから、ね。
[オズワルドを慰めようとしているのだ、歪んだなりに]
僕達が寂しくなっても、魔女様は寂しくなくなるし
皆も人形になって魔女様と一緒だから、寂しくないよ。
[不自然なほど明るい声が亡霊の探偵に届けられる]
……ん、そうだった。
皆人形にするんだった。
[えへへ、照れたように笑う。思い出す前のシメオンなら発しないような笑い]
頑張ろうね、オズ。
"三人"でここを出ようね?
やっぱりさ
サイを人形にするのは、オズの役割じゃないかなって。
仲良かったもん、ね?
[彼が二階へ向かおうとしている時、背中にそんな声をかけただろう]
…、人形になった者の願いは
叶う事はないのだろうがな。
魔女も人と同じで、気紛れなのか
願いを叶えるためには条件がいるのか。
私は推理しかできない所だが、…
[私はそれでも、魔女の願いを叶えないといけない。
そう、思っていた。
残酷な事だと、理解していても、
願いが叶ってしまったのだ。
叶った願いを、叶え続けたいと思ってしまっているのだ。
だから、と。言い聞かせる。
徐々に甦る記憶が、そう 語りかけてくる。]
シメオン君は、その人形と一緒ならば
寂しくはないのかい?
行くあてがないのならば、
…私の助手の席はいつでもあけておこう。
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ボリス君も探すのであれば、是非、頼むよ。 確かに1人では、迷って大変かもしれないな。 ならばラルフ君の方をお願いできるかね?
[私は協力を申し出てくれたボリスへとそう言いつつ、 名探偵、というフレーズが耳に飛び込めば胸を反らして]
ふふふ… ホリー嬢、気付いてしまったかね。
そう、私は 名探偵なのだよ!
[びし、っと顔とポーズを決めてから2階の方へと向かうつもりで]
(139) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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[背に向けられた言葉は、私にしか届かない、聞こえない声で。]
…、無論だ。
最初からそのつもりで、――
[は、と一度そこで息を吐いてから]
サイモン君を人形にするつもりで
私は探しに行くのだよ。
最期に言葉くらいは、交わしたいものだ。
人形じゃないよ、ゲルト。
[むすっ、幼子のように感情豊かに声音が変化する
そう、これは人形じゃない、ただの人形じゃない]
ゲルトと一緒にいて寂しいわけないじゃん
[そう、だから僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない
僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない
僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない僕は独りじゃない]
……オズがどうしてもって言うなら、なってあげてもいいよ
[暫く間を空けて、そんな風に返した]
最期?
[変なの、サイモンが死ぬみたいだ。またくすくすと笑う]
行ってらっしゃい。
失礼。ゲルト君であったな。
[距離がいくらはなれていようとも、
この聲だけは、届くのもまた魔女の力なのか。]
寂しくないのなら、
もう少し楽しくするといい。
[間をあけて返る言葉に、口元を緩ませて、ふ、と笑う気配。]
ここから出れば私は名探偵なのだよ。
助手は私に必要不可欠な存在となるであろう。
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[ルーカスの帽子をすっかりと我が物顔で拝借をしっぱなしのまま、私は2階へと向かう事とする。同行を申し出る者がいれば、拒むことはせずに共にサイモンを探すつもりで。
どこかで誰かがサイモンを見つけたと聞けば、駆けつけるつもりで**]
(148) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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ゲルトは優しいから怒ってないよ。
[弟の名前が呼ばれれば嬉しそうにそう言う、ポケットの上から人形を撫でた。]
うん。
サイが終わったら次は僕の番かな?誰にしようか選んでおくね
[明日の服を選ぶような調子でそう言って見送った]
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― 2階のどこか ―
[書架の迷路のどこかで、何か、人ではない音が聞こえた。 薄暗いランタンの灯りを頼りに、こっちだ、と音がする方へと私は駆け出す。
――― そして、やがて見つけるだろう。 それは意識を失う前に確かに見た、黒い犬の獣。 そしれその傍らにはサイモンの姿があって―――]
サイモン君、これは一体どういう事だ。 この動物は一体…
それに皆があの本について聞きたがっている。 魔女狩りと言っていたが、―――
(155) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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私の話を、聞いているのかね? 何とか云いたまえ、サイモン君。
(156) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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…、…サイモン君?
(157) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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サイモン君! 私を、無視するな。 聞こえているだろう?
おい!サーイモーン君っ!!
[私の虚しいまでの一方通行の会話の声は自然と大きくなっていくだろう**]
(158) 2013/10/06(Sun) 00時頃
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サイモン君、
…私は悲しいよ。
君との別れが、このような形になるとはね。
ああ、本当に。
実に ――― 。
ティーシャが人形になったら
きっと可愛いんだろうなあ。
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