60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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なんでなんで!? 僕はザック先輩のだって言ったのに!!
『だいじょうぶだよ、ただの練習』
『君が毎晩やってるのと同じ事さ』
『気持ちよかったでしょ?』
『きっとザック先輩も喜ぶよ』
ザック先輩、も……?
[挙げられた名前に、少年はぴくりと反応した。]
……なんてことなくなんて、ないよ。
[聞こえた言葉に、ぽつりと反応した。]
ん〜 そうだね〜。
俺もセカンドはとってあるからな〜。
[とってあるのではなく、「する機会がなかった」の間違いであるが。何気に、ヘクターに水を飲まされる時に奪われているのは知る由もない…]
口のキスは大事だね〜。
[相手が中等部の生徒というのもあり、同調しておいた。]
[そんなものに夢を見ていた頃が、自分にもかつて在ったけれど。
それは無残に踏み躙られ散らされる前。
恋というほどには成長しきらなかった、仄かな思いを胸の中で大事に育てていた頃。
そんなものなんて幻想に過ぎなかったと、身体にも心にも深く深く刻みつけられたから。
フレンチ・キス程度にそんな思いを抱いているというのなら、
不浄の所を清めるかのような口淫なんて、どんなことになってしまうのやら。]
…くだらない。
[ボソリと零す言葉のように、
心臓に絡まる呪いの荊棘は、どす黒く染まってねじ曲がっている。]
…………
[頭の芯が痺れるような、甘い毒に浸されて。
曲がった呪いの棘を咎めようとする気持ちも起こらない]
…エヴァンス君。
なんか、おれ、変だ……
…あぁ、おかしいとも。
俺も、君も…
[唇を介さない…まるで魂同士が触れ合うような会話だけではなく。
湧き上がる衝動はきっと、傍へ寄れば相乗効果で更に高まるか。
歯止めが効かない。感情が押さえられない。
おかしいと、心は警鐘を鳴らしているというのに…逆らえぬ。]
……外に、連れて出た方がいいかな〜。
[これから起きることを見学するつもりだったらしい。]
…別に、見られても構いはしなかったんだがな。
[下卑た視線に晒されながら喘いだことも幾度もあったから、もう抵抗など感じなかったし。]
興味、あったんだろう?
ひょっとしてお前…
[未経験だろうか、とかふと脳裏をよぎった。
ひょっとすると同じ薔薇の木と繋がった呪縛が共有するのは、声だけではないのかもしれない。]
邪魔なら出てけ、っていうだろうと思ってたから、いいのかな〜とは思ってたけど〜…興味は、うん、正直、あった……
えっ?
ひょっとして…何〜?
いや、未経験とか、そんなこと全っ然ないから!
ないから〜!
[思いっきり動揺している。]
[所作も感覚も、興味があれば感じ取れたかもしれない。
無垢で無知なものが知るにはあまりに酷く凄惨で、それでいて刺激的な、
欲を満たすためだけの身勝手な行為。
この身体が知っているのは、この味だけだから。]
[全てが実際に伝わってきたわけではない。
けれど、刺激的すぎる感覚は、僅かな量で少年の身体を存分に蝕む。]
ふ、ぁ、
[まるでそれは、無理矢理に誰かを抱かされているかのような…]
こんなの、知らな…っ うあ、
やだっ、こわい、たすけて!! ザック先輩!!
[その場にいたらきっと面白がって煽るだろう人の名を呼び少年は怯える。]
『だいじょうぶ、すごく気持ちいいよ』
『教えてもらいなよ』
[薔薇は宥めるように、面白がるように。]
やだ、やだぁ……っ!
[暴れる少年の魂は、薔薇の蔦に押さえ込まれ。]
『落ち着いて』
『気持ちいいでしょう?』
『教えて貰いなよ』
『ぼくを咲かせて』
[くすくすと笑う薔薇の声と、未知の快楽に怯える様は、呪いに囚われた仲間達にも伝わったのだろうか。]
[身体が落ち着いてきたところに、聞こえてきたのは]
……え?
エミルトン君?
[幼い彼の、怯えたような声がふっと聞こえた気がして。
さらに、不思議なあの声も聞こえてきたから、戸惑った]
…どうせ、こいつも……
[ポツリと心から零れる、歪んだ疑念。
何処か遠くで、快楽に流される嬌声を感じれば、
やはり人という愚かな生き物は、結局そこに行き着くのだとしか思えなかった。]
あっ、あっ……!!
[悲鳴は嬌声へと変化してゆき、少年が快楽に堕ちていったことを伝える。]
『それでいいよ』
『想いを頂戴』
[擦り込むように薔薇の精は囁いた。]
…………!
[午前中から何してんだ 中等部一年生、ていうか俺もまだなのにとか色々思ってしまったが、そんな思念を伝わらないようにシャットアウトさせるのには何とか成功したようだ。
ただ、喘ぐ声というものは…刺激的で。
困ったように足を止める]
ん……?
[ザックの悪い噂は「遊んでいる」程度はヘクターから聞いていたが、特に接点のない相手だったから、然程印象に残っておらず。
でもそういえば、ジョージはザックのものだとか言っていた、ような。そのザックは、自分の記憶が正しければ、確か既に帰省していたはずで…]
んん……
[ようやく気づいた違和感。
あれ、ひょっとしてまずいことになっているのでは?
…ただ、嬌声を聞いてしまった後で、そのことを聞くのは憚られた。]
[助けに行った方がいいんじゃないか…
そんな考えが頭をよぎったけれど。
今行っても手遅れなのではないか。
そもそも、自分が行ってどうにかできるのか。
かえって傷つけたりしないか。
それに……]
『これでいい』ん、だよね…?
[薔薇の精の言葉の響きは、自身の迷いと言い訳を正当化させる。
惑う。だから結局、行為の邪魔をするような行動は起こさなかった。*]
…おい、薔薇の精。
お前…一体何を…
[日常が狂っていく。
寮内に満ちるのは、妖しく誘うような薔薇の香りと…
おかしい、何かがおかしい。
このまま流されてしまえばきっと…]
あぁ、でも…それもきっと…
[楽しいことに違いない。
染み込んだ甘い毒はそんな思いを胸の中に注ぎ込む。]
『君の命の欠片をちょうだい』
[咲くために生気を貰う、その手段なのだと薔薇は悪びれず。]
『気持ちいいでしょう?』
『楽しいでしょう?』
[薔薇の精は銀髪の彼が喘ぐ姿を知っている。苦痛の中から快楽を拾い、慣れて壊れてゆく様を知っている。そうしてなお、その言葉を紡いだ。]
……く、
[ギリリと内側を絞め上げるような痛みに、思わず歯を食いしばる。
あぁ、こんな苦痛にさえ、魂は甘美さすら感じているのだ。]
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