102 あの、秋の日
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[頼りになるルームメイト。
けれど、さっきはなんだか様子がおかしかった。
さっき? さっきって、いつ?]
……本当は、覚えてるんやわ。
[覚えている。知っている。
これが夢だということも。
本当は、今生きているのが10年後だということも。
……タイムカプセルに、何を入れたのかも]
みんな、忘れてしもてんなぁ。
[それは、とても、寂しい。
この時間は、かけがえのないものだったのに]
私を、高く運んで行け
魂の大きな国へ
さあ―――――
[ああ、よく憶えている。
繰り返し歌ったこの曲と。
タイムカプセルに埋めた、あの想いを。]
永遠の 夏の、
[――違う。
もう、夏は過ぎ去った。
涼しい秋風は制服の襟を撫で、金糸と首筋をなぞっては遊ぶ。それは身体を通り抜け、歌声を乗せて、遠くへと。]
……夢、みたい。
[人影少ない寮。
落ちた瓦礫と、台風一過の空の色。
少女と女性の声が、重なった。]
夢、やもん。
[どこからか聞こえた声に、ぽやんとした声を返したのは、無意識]
……あれ?
ゲコ。
[生徒会長の眼差し。
あの眼差しを、別の角度で見た覚えがある。
慌しく携帯電話を片手に、個室を出て行った]
個室?
……夢、?
[舞うケープ、軒先にくゆる紫煙。
お久しぶりですと、言葉にした唇。
どこかでもう一度“夢”と、聞こえた、気がした**]
[ヨーランダは、可愛い。
"あんな風"に無理しなくたって、十分可愛いと思うのに**]
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―― 自室 ――
ほー
[自室のテーブルは近所のスーパーやらデパートやらの チラシで埋まっていた。 それらに視線を走らせ 楽しそうな笑みを浮かべる事、5時間。]
ここが一番安いかもしれない
[重く頷いて赤ペンで丸をつけた]
(39) 2012/09/22(Sat) 16時頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2012/09/22(Sat) 16時半頃
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あー、でもでも。 値段を取るか味を取るか悩む所。
[何故チラシ如きに5時間も費やせるのか。 値段や質で悩んでいるせい、と言えなくもないが 本当の所は、別の理由がある。]
……
[テーブルの端に置いていた財布を開く。 眸を細くして覗き込んだ。 人差し指で中身を救うように掻いてみるが かさりとも、ちゃりんともならない。]
(40) 2012/09/22(Sat) 16時半頃
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お金ってどうやったら増えるん?
[財布に問い掛けた。何も答えてはくれない。 何処かの偉い人は上手い事を言っていた気がする。 曰く、働かざる者食うべからず。]
おかしいな 学校の勉強も、寮の掃除も やることはきちんとやってるのにな
何で増えないん?
[何で?と小首傾いだ。]
(41) 2012/09/22(Sat) 16時半頃
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リンダは、傍のハサミを手にとって、適当なチラシを切り始めた。
2012/09/22(Sat) 16時半頃
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ふんふふんふーん ふふんーふー
[増えない者に用は無い。 引っこ抜かれるだけがお仕事のあいつらだって 年中無休で増えるのに、お金は何故減る一方なのか。 財布への対話は辞めにしてハサミを手に取ると 適当なチラシを選んで切り刻んでいく。]
そうだなー お腹すいたしなー ちょっと奮発しちゃうかなー
[美味しそうに焼かれた牛肉の部分を綺麗に切り取ると そっとテーブルの真ん中に置いた。]
(42) 2012/09/22(Sat) 16時半頃
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お肉だけじゃバランス悪かろうもん お野菜取らんとあかんよあんた
[ぶつぶついいながらキャベツを切り抜いた。 1玉まるごとの写真であるが、 そっとステーキの横に添えると]
あらやだ 何てワイルド 何てファンタスティック
[ほー、としきりに頷いて しゃきしゃきと人参を切って、添えた。]
(43) 2012/09/22(Sat) 16時半頃
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リンダは、くぅ、と小さく鳴ったお腹の音を聞いた。
2012/09/22(Sat) 16時半頃
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違う 私は悪く無い 体が悪いんだ
[何かに言い聞かせるように紡いだ言葉。 それはステーキにだったか、キャベツにだったか。 ひょっとすると人参かもしれないが]
よし 盗んで来よう
[物騒な事をつぶやきながらこそこそと自室を出る。]
(44) 2012/09/22(Sat) 17時頃
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―― 寮・共用台所 ――
何が出るかなー 何が出るかなー
[盗みは犯罪だったりもする。 しかしこの胸の高鳴りは上手く言葉に出来ない。 両者を天秤にかけたとき、どちらが傾くか。 むしろ傾いてはいけないのかもしれないが 瞬足で台所にたどり着くと冷蔵庫の扉を開け、]
おぉ?
[ノックス[[who]]の名が書かれたジュースのペットボトルと レティーシャ[[who]]の名が書かれたチョコレートケーキを発見。]
(45) 2012/09/22(Sat) 17時頃
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…!……!
[どうしたものか。 魅力的な君たちと見つめ合うと素直にお喋り出来ない。]
あいらーびゅ
[とりあえず囁いて]
今日からうちの子になりなさい
[わしっと掴むと瞬足で自室へと*掛け戻っていった*]
(46) 2012/09/22(Sat) 17時頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2012/09/22(Sat) 17時頃
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ドゥフフフフフ…
(69) 2012/09/22(Sat) 22時半頃
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―― 自室 ――
ごちそうさまでございました
[満足そうな笑みの下、 空のボトルとセロファンが無残な姿で発見された。 時間にすれば数分も無い惨劇だった。]
ふいー
[一息ついて冷静さを取り戻した所で]
うん?
[なんだか建物の中が騒がしい、と漸く気づく始末。]
(75) 2012/09/22(Sat) 22時半頃
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…
[食べた後のゴミを片付け、 恐る恐る入口の扉に近づいて そっと開くと廊下を右左、と見遣ってみた。 なんだか、秋の香りがする。 騒音はきっとそのせいに違い無い。]
(84) 2012/09/22(Sat) 23時頃
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[歌いたかったのだ。
ずっと、歌いたいと思っていた。
一人ではなく、誰かと。
その誰かは―――――]
……そっか、
過去形、なんだ。
[胸に抱きし憧憬は、過ぎし日を懐かしむように。
この中庭も、寮も、そして少女も]
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?
[寮内を何者かが動き回る足音がするが それよりも目前の廊下の壁に貼られている紙に ふと目が止まっていた。 先程もあったろうか? 犯罪行為に対する胸の高鳴りと もうあなたしか見えない症候群のせいで 今のいままで気づかなかっただけかもしれない。]
焼き芋大会……
[>>11 魅力的な文字が踊っていた。 というか、魅力的な文字しか書いていない。 ぱぁ、と笑みの花が咲いたのは言うまでも無い。]
(92) 2012/09/22(Sat) 23時頃
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全部、夢なんだ。
戻りたかった、過去なんだ……。
[あの日、タイムカプセルに閉じ込めた想いを。
同窓会が鍵となり、導いたのだろうか。]
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早めに掃除が終われば今回だけ特別に、 昨年申請のあった
[低い声でメガネをくいくいと直す仕草 無論、ベネットの真似であるが 本人がこのような行動をとるかといえば ややオーバーなモノマネかもしれない。]
『落ち葉で焚き火を起こし、焼き芋大会をしたい。』
[ドヤァ、と言い放った。 ふんふんと鼻息は荒い。]
費用は生徒会長が負担することを約束する。
[そして少なくとも、リンダにはそう読めた。 生徒会長の全額払い、食べ放題、と。]
(95) 2012/09/22(Sat) 23時頃
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昔はこんなんで、どきどきしてんなぁ。
せやけどほんまに、変わってへんというか……進歩があらへんの。
[困惑している自分と重なるかのように、懐かしんでいる自分がいる]
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と、なると。 これは人手か。人手だ。
[一人で黙々と作業にはげみ これみよがしに会長の前に躍り出る。 そんな算段も悪くは無いが、昨日の今日だ。 あちらこちらが惨事である事は想像に難くない。]
クラスメイトの男手を借りるのが てっとり早い、けど
[どうしたものか。 ジェフは"緩めなハニー"に首ったけだろう。 バーナバスはバーナバスでいつの間にか 忽然と姿を消してどこかでさぼりだしそうである。]
(101) 2012/09/22(Sat) 23時半頃
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他は―――
[寮生で見知りの男性はと思案する。 ぶっちゃけ男性の見知りなどほとんど居ない。 何故か会話をすると引き攣った笑みで 誰も彼も離れていくからだ。]
ノックス、とか
[ぼやぁと彼の顔が浮かぶが 掃除用具の持ち出しを頼んだっきり戻らない、 なんていう未来図が展開されてしまった。]
ピエール、とか
[細い目で人懐っこく笑う彼が想定された。 彼ならば。彼ならば。いける気がしないでもない。 多分断れないタイプだ、願い事は。 それが例え、私のような女であったとしても。]
(108) 2012/09/22(Sat) 23時半頃
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うっ
[変な寒気が走った。 何だか嫌な予感しかしない。 例えるなら、そう。 嫌いなものを黙って隠し、隠した事を親にバレた ―――、そんな感じに似た悪寒。]
気のせい……です。
[そう言い聞かせるより他は無い。 とにかく今は協力者を募ってみるのが良いと 部屋を出て、廊下を進み始めた。]
(119) 2012/09/23(Sun) 00時頃
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―― 談話室前 ――
!
[びくっと大きく震えた。 ちょうど談話室の前を通りかかろうかという頃合で 先っぽ、尻尾だけ、すぐ終わる、と 怪しい叫び声が聞こえたからだ。]
……
[そっと気配を消して覗き込む。 胸がどきどきする。いけない情事を覗き込むような。 先っぽって何だ。しっぽだけでいいのか。 すぐおわるもんなの?なんていう疑問でいっぱいになる。]
(125) 2012/09/23(Sun) 00時頃
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リンダは、ミッシェルを不信の目で見た。
2012/09/23(Sun) 00時頃
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[初めは怖いらしい。 安心して身を任せて、なんて優しい声が聞こえた。 まさか談話室で。 いけない昼下がり、家政婦は見た的な何かが。]
(よく見えないな…)
[見てはいけない。けれどつい見たくなる。 だから一歩、無意識のうちに前へ。 人なんて居ない。ミッシェルだけだった。 ちらと見えた動く物体。いや、生物、だ。]
(134) 2012/09/23(Sun) 00時半頃
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(トカゲ…?!)
(135) 2012/09/23(Sun) 00時半頃
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