18 'Cause I miss you. 〜未来からの贈り物〜
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[やがて、夜の帳は下りて。
月明りに照らされる夜道を行く、影がひとつ。
目指すは。
何度か訪れたことのある、ミッシェルの家。
そう遠くも無い、その場所。
ドアを、見上げて。そっと、それを押した――]
(7) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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ミシェ……
[寝室へと向かえば、ベッドの上に、何も知らずに眠るミッシェルがいて。
名を“声”にのせて、そっと呟く。
大好きな、親友。自慢の、親友。
ああ、だからこそ。]
……ごめん、ね…ごめんね……
[伸びた爪、それを。彼女の首元に。]
(*0) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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[生暖かい感触。
その感触に、浮き立つ何かを、感じるけれど。
それは、抑えて。必死で、抑えて。
そっと、永眠る彼女の髪を撫でて。]
(*1) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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…おやすみ、ミシェ……
[流れる涙はそのままに、静かにその場を後にした。]
(*2) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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踊り手 フランシスカは、墓守 ヨーランダが帰って来れば何か手伝えることはないかとおずおずと問うだろうか。
2010/07/05(Mon) 02時半頃
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お湯、わかった。
[ヨーランダの声に、頷いて。
再び湯を沸かす作業に入る。 あるだけの機材を使って、湯を沸かすとヤニクの元へと向かうだろうか。]
(16) 2010/07/05(Mon) 03時頃
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[ヤニクの元へと向かえばタバサらがいただろうか。
どうしたらいいのかわからなくて、湯を持ったままドアの辺りに佇んでいる。]
(20) 2010/07/05(Mon) 03時頃
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―集会所1階―
[昨日と同じように部屋の隅でうずくまっていた。
夢と現の間。脳裏に浮かぶは昨夜のこと――
タバサの提案に頷いて。 ミッシェルとふたり、ヤニクの傍に。
ふたりの間に会話はあっただろうか。今となってはもう、覚えてないけれど。 きっと、溢れそうになる涙を堪えるのに、必死だったと思う。
交代の時間になって。 おやすみと、皆に告げて。
それからなにがあったろうか。誰と話したろうか。思い出せないけれど。
やがて、月明かりに照らされて、赤い花が道を駆けたのだった。]
(31) 2010/07/05(Mon) 13時頃
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―回想― [集会所を出てどこかへ行くタバサとヘクター。 部屋の隅からそれらをぼんやりと見送る少女。
何者かが屋根から落ちる音>>44には身をびくりとさせて窓を見やったけれど。 少女が何事か行動を起こす前にヨーラン>>49ダやガストン>>51が動いたのだろう。 戻ってきたのがヨーランダとペラジーだけで、ガストンがいないのを見れば。 膝を更に抱き寄せ、そこに顔を埋めただろうか。
食事がなされているのを見れば、空腹を感じる。
“何も”食べて、ないから。
きっと満たされることのない空腹を感じながらも、少しだけでも紛らわそうと。 肉は避けて、パンとスープを口にしただろう。
やがて帰ってきたガストンたち>>68。 彼が何も言わずに階上へと向かう姿にそっと目を伏せて。 タバサが近くに座れば、その言葉>>72を耳にすれば。]
(112) 2010/07/06(Tue) 12時頃
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[
――ごめんなさい。
溢れる想いは雫となって。 まだ残っていたスープに塩味を増した。]
(113) 2010/07/06(Tue) 12時頃
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[ヤニク達が姿を現す>>86と、ゆっくりとした動作でそちらをみやり。 彼の怪我の調子がよくなっていることに思わずほっと息を吐いた。 どこかで、恐怖がわきあがるのは抑え込んだままに。
そして。
ヤニクの言った言葉>>87。]
あ、たし…は
[びくり、身を震わす。 相反する感情が、少女の思考をよぎる。
何を、続けたかったのか。 何が、続けられたのか。
それは少女にもわからなくて。]
(114) 2010/07/06(Tue) 12時頃
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[――仲間殺し。
ただ、単に。
生き延びるためだけに。
誰か、を?
生きなきゃ。生きなきゃ。
ああ、でも。
――生き、なきゃ……?]
(*3) 2010/07/06(Tue) 12時頃
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[思考に囚われていた時、突如聞こえてきた笑い声>>96で顔を上げる。]
ぺ、ペラジー…?
[おずおずと名前を呼んでみるも、反応はあったかどうか。 彼女の言葉、よく、わからないけれど。 2階へと足を向ける彼女に声をかけることすらできず。ただただその後ろ姿を見送ったのだろう]
(115) 2010/07/06(Tue) 12時頃
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……あたしは、別にそんな。頑張ってたのは、みんなだから。怪我、回復してきたんだね、よかった。
[向けられたヤニクの視線>>118に首を振って応える。
――よかった。 そう、思うのは。本当で。 動けるヤニクに、恐怖を感じるのも、本当で。
微かに浮かべた笑みは、回復したことへの安堵。 そして、恐怖を感じる自分への。自嘲のそれ。]
(122) 2010/07/06(Tue) 13時半頃
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……。
[そして。問われて。
ああ、生きるためには。
生き残るためには。
誰かを、代わりに。
しなくてはならないのだと。
生きたいと、願う少女は。
そう願う少女の意思は。果たして、どちらの。]
(124) 2010/07/06(Tue) 13時半頃
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ひと、の手、なのかな……ちゃんと見てないから、わからないけど。 姉さんが言うのを、信じるなら。ひとでも。できた、んでしょ…?
[その場しのぎの応え。 声が、震える。
誰かを犠牲にしてまで、生きたいのか。 そう、思うけれど。
――何を失っても
生き、なきゃ。いけない。
錯綜する思考の中、大きくなるのは、そればかり。]
(125) 2010/07/06(Tue) 13時半頃
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踊り手 フランシスカは、笑うタバサに視線を向ける。とても、綺麗だと、想って――
2010/07/06(Tue) 14時頃
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姉さん、は。 あたしが、そうだよって、言ったら。 あたしが、狼なんだよって、言っても。
同じこと、言って、くれるのかな…
生きのびろって、言って、くれるのかなぁ……
[声にならない想いは。風に流れて。]
(*4) 2010/07/06(Tue) 14時頃
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[何のためだろう。
何のためだったのだろう。
ミッシェルの喉を裂いた己の手。
テーブルの下にあるそれを、ちらりと見やる。
彼女の辛そうな顔をこれ以上見たくなかった。
確かに、それはあった。
ああ、だけど。
押さえつけては、いるけれど。 ふとした時に首を擡げる“狼”。
食べたい。生きたい。そう思う“それ”に。
そんな理由をつけただけで、抗ったつもりで、負けていた、だけなんじゃないかと。]
(130) 2010/07/06(Tue) 14時半頃
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[思考の渦に溺れている間にも、タバサの言葉は続いて。
最後の、一言が。
はっきりと、告げられた、一言が。]
姉さん…っ
[胸に刺さって。
思わず、声をあげた。
ああ、貴女に。 そんなことを言わせたくないのに。]
(131) 2010/07/06(Tue) 14時半頃
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[ヤニクの視線を感じてそちらを見やる。 彼は既に目を閉じていただろうか。
彼の言葉、机へと打ち付けられた音。
止められない。止まらない“本能”。
自分でもどうしたいのか。 どうしてほしいのか、わからないけれど。 彼からそっと目を離して唇を噛む。]
(138) 2010/07/06(Tue) 18時頃
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[驚いた表情を見せるタバサ。 思わず名前を呼んだけれど、その後に告げる句は、考えてなくて。思い、つかなくて。 視線を下げると、白い髪留めが、目に入って。]
………お兄ちゃん・・・
[ぽつり、無意識的に言葉が出る。
姉の拗ねた表情を思い出す。 そして、兄の言葉も。]
……寝て、た。起きて、たけど、起きてようと思ったけど、いつのまにか、寝てた、みたい…
[常の呼び方をしない姉の言葉に、なぜか浮かびそうになる涙を堪えながら、応えた]
(139) 2010/07/06(Tue) 18時頃
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[各所から視線を感じるけれど。 こちらから視線を向けることはできなくて。
ペラジーの言葉>>153に、軽く首を傾げる。]
同、類…?
(156) 2010/07/06(Tue) 23時頃
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[立ち上がるタバサをゆっくりと目で追う。
兄が守った自分は、人狼と化した。
姉は言った。兄の敵は人狼だと。
じゃあ。 人狼である、自分は。 兄が守った自分は。]
……姉さん…
(164) 2010/07/06(Tue) 23時半頃
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[少女は羊皮紙を手にすると、ペラジーを一瞥してからペンを滑らした。
タバサの元へと足を向けて。]
……。
[つい、と軽く。服をひっぱった。]
(168) 2010/07/07(Wed) 00時頃
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[タバサのいる場所。
かつてそこに座っていた幼馴染の姿を、思い出して。 少しだけ、目を閉じたけれど。]
………姉さんと、話が、したい。…だめ、かな
[目を、開けて。
おずおずと、問う。]
(171) 2010/07/07(Wed) 00時頃
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ん……キッチン、いこ。
[言葉少なに、そう応えて。 手を取って、共にキッチンへ向かおうとするだろうか。]
……紅茶、飲む?
[キッチンへ入れば、問うけれど。 きっと。 応えを待たずに湯を沸かし始める。
声をかけたのは、自分だけれど。
口を開くまでの時間を、延ばそうとするかのように。]
(174) 2010/07/07(Wed) 00時半頃
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ん、そう、かな? ――…でも。姉さんに言われると、嬉しい。
[薬缶に目を向けながら、そう応える。
同じように笑ってくれていた親友は、もう、いないけれど。 自分で、その笑顔を、消してしまったけれど。
母が教えてくれた、紅茶の淹れ方。 それを褒められるのは、とても、嬉しくて。]
砂糖漬け?姉さんの、だよね。いいね、合作。
[振り向いて、姉に、少しだけ、笑みを返す。
やがて、アップルティーの香が辺りを包んで。 そっとカップを姉に手渡す。
しばし、無言でカップを見つめていたけれど。 やがて、一口口に含んで。]
(178) 2010/07/07(Wed) 01時頃
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………姉さん、は。
[じ、っと姉を、叶うならば、瞳を。見つめて。]
もし、あたしが。もしも、もし…
[言葉が、詰まる。
問おうとする、声が、でない。
見つめる視線。きっと、それは下へと下がって。 カップに映る、自分の顔へと。]
……人狼だって、言ったら。
[だけど。そんな自分を叱咤して。]
…言ったら……
[言葉は、続かなくて。カップを握る手が、震えて。水面が、揺れる。]
(179) 2010/07/07(Wed) 01時頃
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[姉の言葉に。
ヤニクの、ヘクターの、言葉を思い出して。
名前を、呼ばれて。 顔を、上げて。]
………生きろと、言って、くれるの…?
[滲む視界、信じられないとばかりに、ぽつりと。
でも、きっと。
踊ることは。もう、できないだろうけど。
ただ、そういってくれるのが、嬉しくて。
ぽたり、再び水面が揺れて。]
(188) 2010/07/07(Wed) 01時半頃
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……おねえ、ちゃん…
[傍のテーブルへ、カップを置いて。 抱きつくように。 タバサの方へと。]
(189) 2010/07/07(Wed) 01時半頃
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――守って。お願い。
.
(*5) 2010/07/07(Wed) 01時半頃
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