[同窓の彼が取りだしてくれた>›178 キャンディやクッキー、チョコレート… カラフルな包み紙のお菓子を目にして、思わず素で笑みがこぼれた。
何を言わん、甘いものには目がないのだ。
それも、一流ホテルの高級スイーツ…ショコラティエの作り上げる芸術品、そういったものばかりではない。
こういう普通の甘いもの、さらに言えば駄菓子の類だって実は結構好きだった。
若い次代の帝王の唯一の隙とでも言えるだろうか。
……否、これはむしろ親しみやすさなのでは?幾度か使用人に窘められながらも、ヨリックはこの手の差し入れにだけはどうも弱かった]
ありがとう……!宇津木君、すごく嬉しいよ。
暁さんや、金城さん…は帰ったかな。でも、生徒会の皆といただくことにする。
[ヨリックは、湧きあがり零れる笑みをあからさまに隠せずにいた。身長の低さと相まって、年相応以上に幼く見えてしまったかもしれない]
(274) 2019/04/28(Sun) 22時頃