[青年は駆けていた。
後ろから迫りくる>>149死者《Undead》から、ひたすら、がむしゃらに。
聖?光?わけがわからない、と首を振る。
今日は可笑しな日だ。
突如現れた見知らぬ者達に頻りに目覚めろだの何だのと嘯かれ、挙句の果てに悍ましいモノに追われるなんて]
───あの子の使う魔導書《グリモワール》、あんなものがまだ存在していたなんて…、彼奴が知ったら…!
[唐突に襲い掛かる頭痛に足を止める。
警告か、もしくは自分の記憶《Paradise Lost》の扉が開くのか。
彼奴とは誰のことだ。
親しい同胞《友》も思い付かない、住んでいる場所も、街の名前も、青年には何一つ植え付けられていなかった]
俺はここで死ぬのか
…あぁ違った、死ぬっていう概念、この世界には、
PERFEC HUMANの預言《アカデミック・スコア》には記されていないんだった───
[終わりの日《JUDGEMENT NIGHT》は近い]
(152) 2016/12/04(Sun) 15時半頃