[黙って年長の師団長らの議論に聞き入る]
両皇子がそれぞれ得手とする分野で国を担うことができれば、とは思うが…
恐らくこの選帝は、大戦となるかならぬかの分かれ道なのでしょう
第一皇子が皇帝となれば、あらゆる手を駆使し大戦を回避するでしょう。数多の血に変りに払う犠牲はお覚悟のうえのこと。
第二皇子を選ぶことは即ち彼の大戦の開戦の意思を肯定すること。お止まりするよう申し入れて聞き入れて下さる方ではない…。
[半ば独り言のように呟く]
我らが第7師団は、諸兄らもご存じの通り…特殊能力の研究機関を擁しています。一度は検査を受けたことがおありのはずだ。
能力に応じたリスク軽減や治療法、制御装置の開発の一端を担う反面、能力者の発掘、軍人への登用推薦、能力自体の軍事兵器利用など…つまり生物兵器の開発も手掛けている。
それが子供であろうと…
[彼女が二年前師団長になった日、初めて知った第7師団の暗部とも言える業務。
彼女自身もまた、数多の検査、実験を受けてきた]
(122) 2011/03/21(Mon) 19時半頃