─ 控え室 ─
[>>8口笛に視線だけを向ける。涎をつけたまま、ニッと白い歯をパトリシアに見せる。イアンは、半分の東洋の血の所為で「得体がしれない」と言われないよう、今の国籍にふさわしく、快活におおげさな表情を作る習慣が身についていた。]
や あ、ベイビー。
[金髪、キツイ瞳、服の上からでも分かるでかい胸。
悪く無い。言葉からしてビッチだ。
首枷と一枚板で繋がれた手枷が外れない事を確認した下男達が、イアンの上体を起き上がらせる。他に部屋に誰か居るのか、視線を巡らせようとすると目が回った。修道女姿の女が衣服を剥がれ、雑誌で見慣れたようなSMのコスチュームになるのが視界の済みに映り。]
SMショーの始まりみたいだ ね。
[このショーが罰ゲームだとして、まだ自分は起きたく無いと言う風に目を閉じた。今まで遊んで来た経験から、ショーがあれば男の方が体力を消耗するだろうとも思えた。イアンに胸に付けられた番号札はNO.8。道化が司会するステージへの登場は一番最後だ。]
(14) 2010/04/03(Sat) 02時頃