70 領土を守る果て
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―どこか―
[治安警察の手により、一時アウストに占拠された森は再び奪還されたと聞いた。だが、戦火の色濃い市中はどこも灯りを落としているせいか薄暗く、其処此処にアウスト兵の潜む影を落としているような不気味ささえ漂っているようだった。 一人、馬を進めていたセドリックはいつしか寂れた教会へとたどり着く。]
…少しここで体を休めるとしようか。 特段信心深いわけではないが、ラ神の庇護の元ならばアウスト兵も襲っては来ぬだろう。
[教会裏に馬を繋ぎ、中へ入る。 広々とした室内は外気と同じ寒さで、ぶるりと震えが走る。 セドリックは懺悔室の扉を開け、衝立の向こう側の小部屋―神父の座る椅子へと腰を下ろした。]
(17) 2011/11/24(Thu) 23時半頃
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[小部屋の壁に肩をあずけ、浅い仮眠をとることにする。 誰かが入ってくれば、うっすらと目を開けるだろう。**]
(18) 2011/11/24(Thu) 23時半頃
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―義勇軍詰所 回想―
メアリーではないかっ!?こんなところで一体…これは……プリシラ殿?
[ぞくりと震える。 戸板に乗せられているのは生気を失った顔。明らかにもうこの体から魂は消え失せてしまっている。]
そんな…プリシラ殿っ、、どうして。
[心がどこかへ行ってしまったかのように、プリシラの頬を撫で、その名を呼び続けているメアリーの肩を抱き寄せて、栗色の髪に顔を埋める。 数日前にローレライで見た時にはあんなに健康そうに見えた。 ギリアンと一緒に、笑って。隣にはメアリーの笑顔。 だが、プリシラの背の辺りの戸板には乾いてどす黒く変色した血の跡がこびりついている。]
(19) 2011/11/25(Fri) 00時頃
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…これが、戦争かっ! なにがアウストだ。自国の利ばかりを追って平和に生きる他国を脅かす。 こんなもの、不幸しか生まぬではないかっ
メアリー、メアリー…可哀想に。
[メアリーの想いが痛いほど胸に突き刺さる。グロリアはいつまでもメアリーの髪を撫で続けた。**]
(20) 2011/11/25(Fri) 00時頃
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―寂れた教会 懺悔室―
[アーサー・ゴドウィン。 ドキリとして目が覚めた。]
(なんだ。今、確かに―…)
[そう聞こえた。 懺悔室の目の細かな網越しに、誰かの気配。]
(告解を 誰かが、している。)
[グロリアは息を潜めて、言葉の続きを待った。]
(26) 2011/11/25(Fri) 00時半頃
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は 数日前、……人を殺 ま た。 彼 名は アーサー・ゴドウィン の酒場 主人 た。
(なん…だ。これは…一体、なにを…)
[耳の奥で一つの言葉が繰り返される。]
殺しました アーサー・ゴドウィン
殺しました彼の名は アーサー・ゴドウィン 殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィン殺しました彼の名はアーサー・ゴドウィンアーサーアーサーアーサーアーサーアーサーアーサー殺 し ま し た
(28) 2011/11/25(Fri) 01時頃
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殺 し て や る ッ ! ! ! !
[激情に駆られるまま扉を開け放ち、腰に下げた剣の柄に手を掛けつつ懺悔室を出て行った男―ベネットを追いかける。]
ベネット…!!
[外はもう白み始め、太陽の光がうっすらと世界を覆い始めていた。 人々がそろそろ目を覚ます頃だろう。だが、この市街から外れた教会はまだ静けさに満ちていて、初冬の透明な空気は少しの物音も伝えてくる。 グロリアは、微かな音を頼りに裏手の墓地へと駆けだした。]
(29) 2011/11/25(Fri) 01時頃
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グロリアは、メアリー気付いてだいじょぶ!
2011/11/25(Fri) 01時頃
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―寂れた教会 墓地―
[墓標の前にうずくまる男の後ろ姿が見える。]
ベネット…よくも…貴様、よくも…
[ボロッボロッ、と涙がこぼれた。 ベネットの後ろに立ちはだかり、今にも狂いそうになる心を目の前の男に憎しみをぶつけることでようやく保っている。]
アーサー様を殺したな。
[いくつも大粒の涙がこぼれるまま、グロリアは鞘走りの音を響かせて剣を引き抜いた。 ベネットがこちらを向けば、喉元に突きつけるだろう。**]
(30) 2011/11/25(Fri) 01時頃
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なんだそれは。なんの真似だ? 命乞いでもしているつもりかっ それとも自らの罪を悔いて、私に斬られようとでも!!?
[喉元に迫った刃に臆することなく、すべてを受け入れるかのような表情のベネットに詰め寄る。]
婚約者が亡くなっただと?自らが招いたも同然ではないのか。 ローズマリーとお前は幸せそうだったではないか。 ローレライで、噴水広場で…っ 幸せに…! それで十分ではないかっ なぜ自らその幸せを放棄するようなことをしたのだっ なぜ…アーサー様を私から奪った…
[ガシャリと音を立てて剣が落ちると同時に、くずおれるようにグロリアもまた力なく地面に手をついた。 涙が土を濡らしていく。]
(33) 2011/11/25(Fri) 01時半頃
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[頬を伝う涙はまだとどまることはない。グロリアはぎゅっと閉じていた目を開け、目の前の湿った土を睨みつける。両手が拳を形作った。]
――お前と私は同じだ。 愛する人を失った同士…。
ならばお前は生きて、その苦しみを背負って生きろ。 私と同じ、苦しみを。
[のろのろと立ち上がり、剣を取り一振りして鞘に仕舞う。 ベネットに背を向けると、そのまま立ち去った。**]
(34) 2011/11/25(Fri) 02時頃
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―義勇軍詰所 回想>>32―
メアリー、プリシラ殿は寝ているのだ。 メアリーも少し休まないか? 奥の、方に――。部屋がある。
夢のまた夢の店番のソフィアを知っているか? ソフィアが来ているのだ。今日はもう遅い。一緒に眠るといい。 プリシラ殿は私が見ていよう。
[メアリーが頷けば、肩を抱いて奥へと連れて行くだろう。**]
(35) 2011/11/25(Fri) 02時頃
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―義勇軍詰所―
[巡邏を終えて戻った詰所のロビーで、ぐったりとした体をソファに沈める。 頭の中ではまだ、ベネットの声が響いている。 ギリ、と手の平に強く爪が食い込むほど拳を握りしめる。 ベネットを残し教会を出た後、市中に戻り巡邏を続けている内に一人のアウスト兵と行き会い力任せに斬りつけた。斬って、斬って、斬って斬って…。屈強に見えるその男は自分に反撃の一太刀も浴びせぬうちに、自らの体から噴き出した鮮血の中へと身を沈めた。]
生きろ…。
[呟いて唇を噛む。 両手を広げ、目を閉じるベネットの姿を思い出す。己と同じ渦巻く思いを抱えたまま、失意と後悔と憎悪とに苛まれながら生きればいい。 唇を舐めると血の味がした。じわりと滲んだ血は己の生きていることを証明している。それなのに。
アーサーを失ったということが現実となった今、すべてがまやかしのように思えた。 ...はソファに座って両手で頭を抱え込んだまま、じっとそうしている。**]
(57) 2011/11/25(Fri) 19時頃
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―詰所 ロビー―
[肩を叩かれハッと顔を上げる。 メアリーの声。...は頭を振って囚われそうになる思考を現実に戻す。 守らなければいけないものがある。 それだけが、今にも折れそうな心を支えていた。 静かにソファを立つと、詰所の奥に与えられた個室へと向かう。]
(64) 2011/11/25(Fri) 20時半頃
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―詰所 個室―
[部屋へ入るとソフィアとメアリーがこちらを見る。脇に抱えていた兜をサイドテーブルに置き、メアリーが遠慮がちに話すのに返事をしようと重い口を開いた。]
私は…自ら志願して義勇軍に入ったのだ。
私には愛する人がいた。 最後にお会いした時、その方はなにか決意を秘められているようだった。 …私は、もう会えぬと思ったのだ。だから、軍人であったその方が守ってきたアンゼルバイヤをこの手で守って行こうと決意した。
[視線を床に落とし、噛みしめるように話す。 最期にぽつりとつぶやいた。]
今朝、その方を手に掛けたという男と会った。 ベネットという男だ。メアリー、ソフィアも知っているかもしれぬな。
(65) 2011/11/25(Fri) 20時半頃
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[メアリーの話を聞き、ベネットの告解を思い返す。]
確かに。ベネットと話した時、仲間がいるというようなことを言っていた。 アウストの密偵だったのだな…。
[プリシラ、という言葉に沈痛な面持ちで眉を寄せる。涙を流すメアリーの顔が己にダブって見つめていることが出来ず唇を見ていると、「赤いフード」という言葉が耳に飛び込んできた。]
なん…だと。赤い、フード。
[ベネットの言った>>22集会所として使われていた酒場。 ヨーランダを追った時に出くわした>>6:225赤いフードの男がカチリと符合する。]
その赤いフードの男が、アウストの王子なのだな…。 そいつがこの、アンゼルバイヤ侵攻の指揮を取っているのだなっ。
[思わずメアリーの肩を掴む。]
……と書いていたら、ヤニクからズリエルで!って言われたwww書き直すぉw
(-92) 2011/11/25(Fri) 21時半頃
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グロリアは、ヤニクりょーかいw直していい?>メアリー
2011/11/25(Fri) 21時半頃
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[メアリーの話を聞き、ベネットの告解を思い返す。]
確かに。ベネットと話した時、仲間がいるというようなことを言っていた。 アウストの密偵だったのだな…。
[プリシラ、という言葉に沈痛な面持ちで眉を寄せる。涙を流すメアリーの顔が己にダブって見つめていることが出来ず唇を見ていると、メアリーの唇が何かを形作った。が、、]
[バァン!! 突如開かれた扉から、ズリエルが顔を覗かせる。]
『おいセドリック。このアンゼルバイヤ侵攻の指揮とってんのはどうやらアウストの王子らしいぜェ。 赤いフードの男らしい。最近燃えたイグニス・ファトゥスもヤツのアジトだったって噂だ。名前はなんてったっけなァー……あァそうそう。ヤニクだ。 俺らは今から赤フード探しに行って来る。じゃあな、かわいこちゃんたち。精々気ぃつけろよ!』
(68) 2011/11/25(Fri) 21時半頃
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[来た時と同じくけたたましい音を立てて去って行くズリエルを見送り、聞き覚えのある名前に思考を巡らす。]
なん…だと。赤い、フード。
[ベネットの言った>>22集会所として使われていた酒場。 ヨーランダを追った時に出くわした>>6:225。そしてなにより自分もイグニス・ファトゥスで話した>>5:29男。 赤いフードの男がカチリと符合する。]
その赤いフードの男が、アウストの王子なのだな…。 そいつがこの、アンゼルバイヤ侵攻の指揮を取っているのだなっ。
[思わずメアリーの肩を掴む。]
(69) 2011/11/25(Fri) 21時半頃
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メアリー!とりあえずお前たちを逃がしたい。 お前たちをアウストの手に掛けさせたくはないのだっ!
幸い、私は留学していたアントウェルペンという街にツテがある。アンゼルバイヤに平穏が戻るまで、一時的にそこへ逃れてくれぬか!?
[メアリーとソフィアの返事を待っている。]
(70) 2011/11/25(Fri) 21時半頃
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グロリアは、ベネットに話の続きを促した。
2011/11/25(Fri) 21時半頃
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>>72メアリー
あぁ、私も共に行こう。 陛下のお触れで、国外へ脱出する者があれば義勇軍が途中まで同行出来ることになっているのだ。 私からドナルドに話をつけて来よう。 荷物があれば、まとめておくといい。
[...は個室を出て行った。]
(75) 2011/11/25(Fri) 22時半頃
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グロリアは、おーけぃ。でゅらりがんばって!
2011/11/25(Fri) 22時半頃
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―アンゼルバイヤ北の山 国境―
[ソフィア、メアリー、パティとノーリーン。そして第七小隊が切り立った斜面を登ってゆく。遥か眼下にはアンゼルバイヤの街並みが見下ろせた。]
アントウェルペンは北の方だが、街道は今アウスト兵でいっぱいだ。 山越えならば、国境さえ超えれば後は2、3日もすればライデンという小さな村に着く。そこからすぐだ。
…っとソフィア。あんまり端に寄ると足を踏み外してしまうぞ。滑落すれば命はない。気をつけろよ。
[切り立った山々は岩山が深く浸食されていて垂直な崖が多い。この地形が、アンゼルバイヤを周囲の脅威から守ってきた奇跡のひとつだった。]
(84) 2011/11/25(Fri) 23時半頃
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[暫く進んでいると、丘陵を登りきる。どうやらここが国境のようだった。 セドリックは馬から降り、メアリーとソフィアの前に立つ。]
お別れだ。ここからはアウストの兵もそういないだろう。 私にはやり残したことがある。アンゼルバイヤに戻るよ。
[皮袋から一冊の本ほどの大きさの、小さなキャンバスを取り出してソフィアへ差し出す。]
私が描いた、アンゼルバイヤの街並みだ。 美しかったこの国を忘れぬよう、思い出しながら描いたものだ。 いつだったか、ローレライで拍車が壊れて困っていた時に助けてくれただろう? あれの礼だ。…受け取ってくれるか?
[ソフィアが受け取れば、二人の肩を抱き寄せる。ソフィアとメアリーの髪に顔を埋め、唇がそっと祈りの言葉を形作った。]
(85) 2011/11/25(Fri) 23時半頃
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[二人を離し、ドナルドを振り返る。]
すまんな。後はさっき話した通りだ。 お前に預けた紹介状を見せれば、きっと受け入れてもらえる。
[ドナルドは唇を噛みしめたまま、セドリックを見ようとしない。...は少し困ったというように眉を寄せる。]
そんな顔をするな。もう会えぬと決まったわけではないだろう。
[言いながら、どの口がそれを言うのか、と思う。このシチュエーションは身に覚えがありすぎる。 と、それまで黙っていたドナルドが不意にセドリックを抱きしめた。]
『俺が戻るまで死ぬな。』
あぁ、死なぬ。約束するよ。
[だが、その約束はおそらく裏切られるだろう。 泣きたいような気がした。]
(86) 2011/11/25(Fri) 23時半頃
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グロリアは、一人遊びが得意にry
2011/11/25(Fri) 23時半頃
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[別れを告げた後、一人来た道をアンゼルバイヤへと戻る。 赤いフードの男、ヤニクをこの手で討ち取る。それだけを胸に馬を走らせる。 と、丘陵の向こうにまばらに人影が見えた。]
アウスト兵かっ!!
[ちらりと後ろを振り返る。 ソフィアたちと別れてからかなりの時間が過ぎている。 やれるだろうか。一人でも多く、一人でも。 不安を胸にランスをランスレストへ装着し、馬の腹を蹴る。馬がスピードを増しぐんぐんと距離を詰める。]
(87) 2011/11/25(Fri) 23時半頃
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グロリアは、ヤニク発砲どぞ
2011/11/25(Fri) 23時半頃
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う…ぁ…ッ!!!
[銃声が響き渡り、熱いものが腹を貫いた。]
撃たれたのか…?
[右手でランスを構えたまま、痛む箇所を左手で探ると鮮血がべとりと手を濡らす。あぁ、死ぬのか。どこか他人事のように考える。間近に迫るアウスト兵に向かって冷静にランスを構え直し、]
(89) 2011/11/26(Sat) 00時頃
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ドン…ッ!!!!
[そんな音がした。 チャージの衝撃で銃を構えていた前方のアウスト兵が数人吹っ飛んだ。人馬合わせて500kgもの体重の乗ったランスチャージをモロに食らったのだ。おそらくもう生きてはいないだろう。]
もし生きていたら…それはそれで地獄だな。
[呟くと口端からなにかが零れた。 手の甲でぐいと拭う。濃いピンクがかった血がついていて、服の裾で拭う。 アウスト兵が数人走り寄ってくるのが見え、...はランスを捨てると馬を下り、腰から剣を引き抜いた。]
(90) 2011/11/26(Sat) 00時頃
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グロリアは、書いてくれたらあとこっちでまきまきする!
2011/11/26(Sat) 00時頃
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ガキィン!!!!
[振り下ろされた剣を、下からすくい上げるように放った一撃で受け止める。腹の傷がごぼりと音を鳴らして鮮血を吐き出す。]
く…っ、、
[力任せに剣を押してくるのをタイミングを見て僅かに剣を引くとアウスト兵の体がバランスを失いぐらりと体が傾ぐ。...はその瞬間を逃さず蹴りつける。倒れた相手の頭上高く剣を振り上げ――打ち下ろした。]
(92) 2011/11/26(Sat) 00時頃
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[腹に空いた穴から血が噴き出している。 ...は傷を庇いつつ手綱を掴み、引き寄せる。馬が首を下げ、体を起こしてなんとか跨るとハァハァと荒い息を吐きながら思い切り横腹を蹴り飛ばした。 驚いて嘶いた馬が、猛スピードで疾走を始める。 朦朧とする意識の中、意識を失った後落ちるのを防ぐため両手首に手綱を絡ませると、...は馬の背に体をあずける。出血が激しいのか既に手足は重く、もう動くことは出来そうになかった。]
(まだだ…まだ、死ぬわけにはいかぬ……。)
[馬は急斜面を転がるような勢いで走ってゆく。既にアウスト兵の姿は遠く、銃声さえも聞こえない。]
(女が戦列に加わっていたとあってはアンゼルバイヤの恥… 死体から武具を奪われて、その恥が露呈せぬようせめて…)
[まるで一直線に切り取られたかのような丘陵の端が迫る。 その向こうには真っ青な空とアンゼルバイヤの王都。眼下に王宮にはためく国旗は今や炎に包まれていたが、霞むグロリアの目にそれは見えなかった。 馬は速度を増しながら、崖に向かって吸い寄せられるように走る。]
(94) 2011/11/26(Sat) 00時頃
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(アーサー様…)
[ドドド、という馬の足音が耳から遠ざかって行く。もうほとんど聞こえなくなっているのかもしれない。グロリアはひとつのことだけを考える。]
(…優しい抱擁しか残していってくださらなかった貴方に、私はすべてを捧げよう)
(この身も心も。命も。すべて――)
[「そなたには、幸せに暮らして欲しいと思う。」アーサーの声>>5:214が脳裏に甦る。]
(後悔は ない。)
[丘陵が途切れ、馬の脚が宙を掻く。 ふわり。 力強い腕に抱かれた気がした。そしてそこで、
グロリアの意識は途切れた。]
(95) 2011/11/26(Sat) 00時頃
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[切り立った崖を、一人の騎士を乗せた一頭の馬がどこまでもどこまでも落ちてゆく。 そして永遠に続くかと思われた落下に、終わりが訪れた。**]
(96) 2011/11/26(Sat) 00時頃
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はぁぁぁーーーーー 書いててよかった!
書くの遅いから先回りして書いて、相手のに合わせてちょいちょい変更して落とすんだぜ。 ヤニクは相手に合わせないといけないから大変だな。おつかれおつかれ。
(-104) 2011/11/26(Sat) 00時頃
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グロリアは、ヤニク卑猥な台詞だ
2011/11/26(Sat) 00時頃
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