219 FESを強いられし非戦場
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− 次元宇宙の揺籠 −
[不機嫌そうな獅子の唸り声に狼と山羊の頭が目を覚ます。 同時に獣を父と呼ぶ天狼が身じろいだ。
全てを腐らせ、死を齎す漆黒の霧と焔の体毛は、 眠る天狼の為の敷物でもあり被せ物として、星が瞬く 天空の彩をしたビロードの様な肌触りのモノへと変わっていた。
たしたし、と天狼を護る様に彼女の身体に被せていた 尾で軽く彼女を叩くようにあやす。]
(*0) pannda 2015/03/28(Sat) 20時半頃
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『なんでもない』 『まだおやすみ』 『おやすみ』
[眠い目を擦り、起き掛けた天狼の瞼を狼の舌がぺろりと舐める。]
『上手くいかなかったか』 『上手くいかなかった』 『上手くいかないのだな』
[不機嫌な獅子に狼と山羊は小さく嗤う。 幾つかの世界から分離した戦士達を封じ込めた世界。 その世界から滅ぼしていけば、他の世界も雪崩を打つ様に 壊れて行くと考えたのだが。]
(*1) pannda 2015/03/28(Sat) 20時半頃
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『未だ抵抗するか』 『未だ抵抗するな』 『未だ抵抗がある』
[結果は戦士達の願いが勝った形]
『未だその時ではないか』 『未だその時ではないな』 『未だその時は来ていない』
[力の一部だけでは彼らを抑える事は出来ない様だった。 本気で滅ぼすならここで眠り続けている本体で出る必要がある。]
(*2) pannda 2015/03/28(Sat) 20時半頃
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『だが未だイイだろう』 『未だ良いのではないか』 『未だ寝ていようか』
[自分たちの世界が滅びるとしても、慈悲よりも 自分たちの世界で生きようと言う強い意志がある限り。]
『俺達が動くまで、もうちょっと時間をやろうじゃないか。』
[それまで寝ていよう。 一般人の様に関われて楽しい夢も見れた事だし。 狼と山羊の欠伸に釣られて獅子もくわぁぁと口を開ける。 そしてそのまま誰も介入する事を許さない終焉の揺り篭に 天狼を抱いて獣は再び永い眠りに就く為に、頭を垂れた**]
(*3) pannda 2015/03/28(Sat) 20時半頃
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あ〜、失敗したぁ。
[刻の奔流の中、本が漂う。 ページに浮かぶ文字は、少年だったものの意識]
何が足りなかったのかなぁ。 学校も、ちゃんと綺麗に作ったはずなんだけどなぁ。
[呟きの文字が流れてゆく]
心臓も、星の魔女に残してきちゃった。 どうしようかなあ。
[浮かんでは消える、文字]
(*4) かやせ 2015/03/30(Mon) 21時半頃
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おじちゃんも、見えなくなっちゃったし。 どこ行ったのかなー。
[しばらくの沈黙の後、 ページには沢山の獣の絵が浮かび上がった]
まあ、待ってたら、いずれ。 また、獣人さんの所とか、辿り着くよね。 それで良いよね。
[それまでは、時の奔流に任せておこう。 それっきり、時空を彷徨う本は、白紙に戻った**]
(*5) かやせ 2015/03/30(Mon) 21時半頃
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