人狼議事


88 吸血鬼の城 殲滅篇

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【人】 小悪党 ドナルド

[――オレのものだと。

 そう囁く冷たい声音に
 こんな時さえ、背筋が震える。

 じんわりと上る幸福感。
 縋りつき、頷いてしまいそうな、衝動。

 ぎゅっと眉を寄せ、耐えようとした。]

(161) tatsuru 2012/05/06(Sun) 02時頃

【人】 小悪党 ドナルド

……アンタのもんだったら、……
自分からお片付けくらい、しろよ……。

[弱弱しく抗弁して、笑んだ。
 
 ――自殺さえも赦されないのだ、と
 傲岸な声は、そう言いたいのだろう。

 けれど自分が今殺して欲しいと望むのと、
 何が違うのだ、と言いたげに]

(162) tatsuru 2012/05/06(Sun) 02時頃

【人】 小悪党 ドナルド

…、……? 
――…ッ、…ぁ、…

[一瞬だけ。
 淡々とした声音が揺らいだ気がして、
 目を上げようとする。

 その途端に引かれた後ろ髪に、
 小さく苦鳴を漏らした。

 痛みに歪む昏い紅に、
 捩じ込んでくるような男の双眸。

 ――それが、ほんの僅か
 傷ついている様にも見えて、心臓が竦んだ]

(163) tatsuru 2012/05/06(Sun) 02時頃

【人】 小悪党 ドナルド

…………


……、…、…もう、用済みだからだよ。

[嘘を赦さない、とでもいうような其の視線。

 暫くのあいだ眼差しが絡み合い、
 鈍い痛みを覚えながら、そう返す。

 自嘲するように
 唇が笑みのかたちに歪んだ。]

クレア…、生き返ったんだろ?
その為に俺の血が必要だった。

(164) tatsuru 2012/05/06(Sun) 02時頃

【人】 小悪党 ドナルド

気にくわねえ俺を噛んだのは、
…復讐と、その為だった。
アンタらしいよな。

[小さく喉を鳴らし、笑う。
 当たっているのだろう、と探るように、
 昏い紅は、男の冷たい炎を覗き込む]

(165) tatsuru 2012/05/06(Sun) 02時頃

【人】 小悪党 ドナルド

――……散々搾り滓で愉しんだんなら、
もう、お役御免にして貰っていいだろうが。

他にも玩具は増えた。
クレアも居る。
………俺ひとり消えて、何が困るんだ?

[いっそ不思議そうに、
 そう眼差しは柔らかな狂気を含んで]

(166) tatsuru 2012/05/06(Sun) 02時頃

【人】 小悪党 ドナルド

……っ。
…………
要らない、とは、…
言われてないさ。、

[その言葉には、瞼を伏せかけ]

……ただ、代わりはいるだろ…?

――俺よりアンタに忠実な奴も、優秀な奴も、
面白がれる獲物も…。

(167) tatsuru 2012/05/06(Sun) 02時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

[激情は去っていた。
 ただ、残るのは寂しさ。悔しさ。
 ――戸惑い。

 何故自分が怒りを覚えたのか、
 漸く理解する。

 望むなら殺してくれるという言葉には
 彼の意思が、介在しないからだ。

 それなら今、死にたかった。
  

 ――畢竟、己は眼前の魔物に少しだけ
 特別に思われたかったらしい。

 意味のない、つまらない感情。]

(168) tatsuru 2012/05/06(Sun) 07時頃

【人】 小悪党 ドナルド

[戻ってきた。
 苦しめるために。
 あれのために。
 
 ――良い、玩具。

 嘲笑する様な囁きに、今度こそ瞼を伏せる。
 胸が軋む。焼け爛れた傷からではない、
 内側からの痛み。
 
 当然返る筈の言葉を欲しがって、
 当然のように傷ついている自分への、嫌悪。

 だから、……ゆるやかな溜息が聞こえるまで、
 男の困惑したような表情には、気づかなかった]

(209) tatsuru 2012/05/06(Sun) 16時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

………ヘクター……?

[そんな程度に、との言葉に、
 不思議そうに目線を上げる。
 
 一瞬何を言われているのかわからなくて瞠目し、
 同じようにもどかしげな瞳と、目線があった]


――…っ、…。

(210) tatsuru 2012/05/06(Sun) 16時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

[まるで叱責の様に。
 子供の駄々の様に――響く、其れ。>>197

…っ、…嘘、だ…、
そんな事、信じられるわけ…っ…!

[切迫した、男の顔。
 望んでいた言葉に、頬に血が上る。
 
 喉が震え、引き攣った。
 胸が痛い。
 ――信じたいと叫び、揺らぐ。]
 
だって、アンタは…
…………俺が、
…俺がそう言って欲しいから、んな事…!

(211) tatsuru 2012/05/06(Sun) 16時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

……っ、離せよ! もう聞きたくな…っ
 
[彼の傍を離れたかった。
 己が、認めてしまう前に。

 逃れようと身を捩り。
 その体を押し遣ろうと腕を突っ張って、
 ……ぬるりと滑る感触に、目を見開いた。]

(212) tatsuru 2012/05/06(Sun) 16時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

…ぁ、……。…
 
[べっとりと掌についた、
 自分の為にこの男が流した血。

 纏わりつく其れに息を呑んで、
 反射的に彼を見上げた。
 
 感情の奔流に呑み込まれた様な――赤い、双眸。]

(213) tatsuru 2012/05/06(Sun) 16時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

………

[息が出来なかった。
 ……限界だった。
  
 ――自分が崩れていくような、気がした]

 
(もう、)
(――もう、俺は)

(214) tatsuru 2012/05/06(Sun) 16時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

…っ、…!

[荒々しく床に突き倒され、背中を強打する。

 痛みに歯を食い縛り、
 不恰好に仰向けになったまま
 己を見下ろす男に顔を向けた。]

……――。ヘクター…?

[再度の死を宣告する男の姿に、
 何かを考える暇は、あまりなかった。
 
 ただ、
 三度目の血を、と。
 
 その言葉に、瞠目し]

(215) tatsuru 2012/05/06(Sun) 17時頃

【人】 小悪党 ドナルド

…っ、……ぁ、……あ、…

[ゆっくりと胸を突き通す闇の刃。
 酷くあっさりと呑み込まれてゆく其れ。
 
 心臓を掻き分けてゆく鉄の感触。
 ――痛みよりも感じるのは、
 焼けるような、熱さ。
 
 唇が血泡を吹き、けほりと、赤い咳を漏らす]
 

(216) tatsuru 2012/05/06(Sun) 17時頃

【人】 小悪党 ドナルド

……っ、……

[躯が形をもたなくなってゆくのを
 ぼんやりと、自覚する。
 
 のろのろと腕を上げた。]
 
(――愛の、形)
(アンタの)
 
[急速に機能を失っていく聴覚に、
 睦言の様にそれが響いて
 
 ちいさく、唇が笑みを刻む]

(217) tatsuru 2012/05/06(Sun) 17時頃

【人】 小悪党 ドナルド

……、……
 
[覆い被さる様にして
 己に小剣を突き刺している体躯。
 
 その背に縋るように――腕を回した*]

(218) tatsuru 2012/05/06(Sun) 17時頃

【人】 小悪党 ドナルド



[ ――どこかで、声が聞こえていた ]
 
 

(254) tatsuru 2012/05/06(Sun) 21時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

[ゆるりと空に融けていく意識。
 ほどけていく。
 絡まりあった糸が解れるように。
 繋いだ手が、離されるように。
 
 この感覚には経験がある、と、
 融け掛けた心が、つぶやく。
 
 あの時はとても痛かった。
 ばらばらになるような気がした。

 痛めつけられた細胞の一つ一つが、
 悲鳴を上げて、何かを求めていた。
 
 ――けれど、今のこれは、
 酷く暖かい気がして
 それは、

 最期に触れた背の、じんわりとした熱さに似ていた]
 

(255) tatsuru 2012/05/06(Sun) 21時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

(……すべて…)

[聞き覚えのある声が、囁いていた。
 冷厳で無表情な、支配者の響き。

 失われた鼓動が、跳ねるような気がした。
 
 聞いていると苛々した声だ。
 憎しみに膚が泡立つ感覚。
 羨望に渇いた、記憶。
 己の大切なものを奪っていく其れ。]
 

(256) tatsuru 2012/05/06(Sun) 21時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

[耳朶を擽り吹き込まれた、揶揄いと、嘲笑。
 わかりきった児戯。かたちだけの優しさ。
 それが悔しくて。痛くて。――惨めで。
 
 ……求めて。求めて。求めて、

 胸がくるしくなる――声。]

(257) tatsuru 2012/05/06(Sun) 21時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

(……アンタらしくねえだろ。何言ってんの?)

[忘れてもいいと囁く声に、そう、笑う]

(……俺が、蘇るつもりとでも思ってんのかね)
(もしそうだったとしても…)
(まっさらな俺に何か吹きこもうってか。
 ああ、やだやだ)

[肩を竦めたかったが、
 もう、その概念さえも失われていた。

 ああ、自分は消えかけているのだなと、
 残った最後の一片が思う。]
 

(258) tatsuru 2012/05/06(Sun) 21時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

(………でも、そうだな)

(アンタの謂う通りなのかもしれない)
(それもいいのかもな……)

[今の全ての想いを砂に帰してしまえば、事足りる。

 まるで生まれながらの吸血鬼のように、
 あの男を、純粋に父として慕い
 その伴侶たるクレアを敬愛し
 
 ……そう、弟、という存在も出来たのだ。
 鍛えた鉄の様に真摯な目をした、クレアの騎士。]

(259) tatsuru 2012/05/06(Sun) 21時半頃

【人】 小悪党 ドナルド

(もう何も、感じずに済む。)
(人を屠る苦しみを。血を啜る、罪の意識を)
(俺が殺したクレアへの想いも、すべて)

(アンタを、……もう、憎まなくても、済むんだ……)

(260) tatsuru 2012/05/06(Sun) 22時頃

【人】 小悪党 ドナルド

[ゆらりと、忘却への誘惑に意識が薄れていく。
 引き戻したのは、同じ声。
 
――魂が砕け散る瞬間まで。

 力強い其れに、
 ……ぴくりと、瞼が震えるような感覚。
 
 息が急くように、思った。
 
 吸い寄せられるように意識が再び纏まり、
 その声の元に、引き摺られてゆく。]

(261) tatsuru 2012/05/06(Sun) 22時頃

【人】 小悪党 ドナルド

(………なんだよ。俺、最後まで)
(もう、いいのに)
(生き汚ェ、ってことなのかね)

[苦笑するような思考。
 此の侭逃げてしまえば自分の勝ちだ。

 そうしたいかと自分に尋ね、
 そうしなければ、と理性は囁く。
  
 ……けれど、その声が ]

(262) tatsuru 2012/05/06(Sun) 22時頃

【人】 小悪党 ドナルド

 

『 戻ってこい 』

 
[その声が――、自分を呼ぶのだ]

(263) tatsuru 2012/05/06(Sun) 22時頃

【人】 小悪党 ドナルド

[指を伸ばそうとした。
 ………凝る闇に。
 濃密な薔薇の芳香のする場所に。]


(でもさ)
(……アンタの、元に戻るなら)

(265) tatsuru 2012/05/06(Sun) 22時頃

【人】 小悪党 ドナルド

[最後に感じたのは、小さな苦笑い。
 酷く愛しいものに、向けるような。]


(――それでも、俺は……)
 

(266) tatsuru 2012/05/06(Sun) 22時頃

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