人狼議事


208 【突発誰歓】ーClan de Sangー【R18薔薇】

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【赤】 石工 ボリス

 薬、飲んどらんかったんか…?
 でもお前、あれは…──

[飲まなければ体調を悪くしてしまうのではないかと。
 思い至ったところで、そうまでしても記憶を留めていたいと
 きっと彼は思っているのだろうと気付く。
 今までなかったその変化に、心配とない交ぜになる感情。]

 無理は、しなよ?
 思い出したらまた、書くんはしちゃるけ。

[微かに笑う彼の顔。
 愛しい彼へ向けるのは、心配そうな表情。
 それでも、応えるように微笑んで。]

(*0) anbito 2014/12/30(Tue) 05時半頃

【赤】 石工 ボリス

 すまん、の。
 たぶんわしの感覚、可笑しいんじゃ思う。
 もっとなんぞ…かけれる言葉……あろうに。

[友を糧に自分が生きたと謂う記憶。
 その告白を受けながら、返した言葉が死者に対する感謝だなんて。
 どこか可笑しいんじゃないだろうか。

 けれど思わずにはいられなかった。
 口にせずにはいられなかった。

 命を殺めた重さを肩代わりすることは出来ないのだとしても
 少しでも、彼の『重荷』を軽くしてあげたかった。
 それがエゴでも構わない。
 肩を抱く力は必然と強くなった。]

(*1) anbito 2014/12/30(Tue) 05時半頃

【人】 石工 ボリス

[見上げる顔をそっと見下ろして。
 迷うように、或いは何かを思い出すように。
 少しだけ視線を外す。
 ぐ、と腹部に痛みを感じた。
 幻肢痛であろうとわかっていながら、軽く傷痕を押さえて。]

 ───わしも。

 人、殺したことあるけ。

[ぽつりと、溢す。]

(0) anbito 2014/12/30(Tue) 05時半頃

【赤】 石工 ボリス

[思い出すのは、赤い赤い色。
 見知らぬ男に刺された脇腹から出た、自分自身の血。
 引き抜いて、その刃で【5】の命を絶つ。
 血に濡れた手は『誰か』の首に手をかけて、ゆっくりと命を奪っていった。]


 なぁ。
 愛してるよ。

 俺はお前を───『愛してる』んだろ?


[謂い続けた言葉こそ、重ねてきた愛こそ贋作。
 『愛してる』だなんて思ったこともない。
 男は拾われ、ただ捨てられただけの絵を描く道具だった。
 金を稼ぐための道具だった。
 『誰か』を満たすための道具だった。
 ならば最期まで満たしてやろう、贋作の愛で。]

(*4) anbito 2014/12/30(Tue) 16時頃

【赤】 石工 ボリス

 
 
 
 (赦せないだろ、『愛してる』なら───)
 
 
 

(*5) anbito 2014/12/30(Tue) 16時頃

【赤】 石工 ボリス

[呼吸を奪えば虚ろになっていく瞳。
 恐怖をない交ぜにしたそれを見詰めながら、涙のひとつも溢れなかった。
 人を殺めることに、躊躇も罪悪感も何もなかった。
 真っ直ぐに彼を見下ろして、首を絞めた。





 指先が震えていた理由は、今でもわからない──*]

(*6) anbito 2014/12/30(Tue) 16時頃

【赤】 石工 ボリス

[命を繋ぐために、命を奪った彼と
 ただ断つために、命を奪った男と。
 似ているようで真逆の罪。
 告げることに怯えが、恐怖がなかったはずがない。
 悟られないように、肩を抱く力が籠もる。

 見上げてくる顔が笑うから。]

 ……、…そか。

[逃げるのを辞め、痛いんだと思い出したい。
 そういって触れる包帯に目を移す。
 唇は少しの間、口篭る。

 その決意を、聞かせてくれたのはどうしてなのか。

 ただ、忘れないように?]

(*8) anbito 2014/12/30(Tue) 22時半頃

【人】 石工 ボリス

[腹部を押さえた手に、彼の手が触れる。
 格好もつかないことに、指先は微かに震えていた。

 自分が犯した罪を思い出したことへの恐怖。
 そう謂えたなら、幾分マシだった。
 微かに吐き出すように、笑い声が落ちる。]

 ………ふ、は。

[何よりも怖いのは。
 自身のことを、恐れ、拒絶されるのではないかということ。

 死ぬのは怖いと謂っていた、彼に。]

(10) anbito 2014/12/30(Tue) 22時半頃

【人】 石工 ボリス

[落ちていく彼の声を、逃さぬように聞きながら
 再びスケッチブックに手を伸ばす。
 書き認めていく文字。

 『世界の色んな所が見たい。』
 『主のお陰で、今生きていられる。』
 『たくさんのものを見て、主にありがとうっていいたい。』
 『助けてくれてありがとうっていえるように』

 『───誰と?』

 隅に小さく書いてから、スケッチブックを閉じる。]

 ありがとう、か。
 わしゃ思うたことなかったの、そういえば。

[食事については、謂わずとも感謝していた部分もある。
 けれど、助けてくれたことについては
 感謝などしたこともなかった。
 省みも、顧みもしなかった。]

(11) anbito 2014/12/30(Tue) 22時半頃

【人】 石工 ボリス

[けれどそういわれてから、ふと思う。
 助けられていなければ、きっと今隣にある体温を感じることもなかった。
 【4】はその意味の如く終わりを遂げ
 彼に触れることさえ出来なかっただろう。]

 んー、どうじゃろか。
 許してくれるかは、聞きに行ってみんと判らんけど。

 甘いた、思わんよ。

[その決断が、その選択肢が甘えだなどとは思わない。
 きっと何も謂わず、出ていくほうが甘えだっただろうから。

 ゆっくりと体を離し、カンバスに向かう。
 カンバスの前の椅子に座って、彼を呼ぶように手招いた。]

 ……次、『インスピレーション』の話。

[しようか、と。
 聞いてくれるだろうかと、首を傾けて。]

(12) anbito 2014/12/30(Tue) 22時半頃

【赤】 石工 ボリス

 …、……。

[相槌と相槌。
 けれど逸れた視線。
 暫くの間の沈黙は、きっと不安を抱かせる。
 それは男にも、彼にも。

 ───打ち破ったのは、彼の唇であった。]

 ……そ、れ  は

[一瞬、いや何度も、聞き間違いか何かではないかと。
 もしくは頭が都合のいいように解釈しているのではと。
 けれど彼へと向けた視線は、彼の赤色を瞳に映す。

 掌へと重ねられる、掌。
 閉じられた瞳。]

(*13) anbito 2014/12/31(Wed) 02時頃

【赤】 石工 ボリス

 ……阿呆。

[迷惑なわけがない。
 負担なわけがない。
 伝えたいのに無駄に喉が渇いたようになって
 言葉のひとつ、唇が紡ぐことが難しい。

 まだ指先は震えている。
 それでも、彼の手を握り返して。

 顔を寄せて、閉じた瞼の上に口付けを落とす。]


 それは『お願い』で、ええんよね?


[不器用な言葉で、問う。]

(*14) anbito 2014/12/31(Wed) 02時頃

【人】 石工 ボリス

[重ねられた指を引き寄せて、握り返す。
 触れているぬくもりを確かめる。
 ああでもきっと今は、男の方が体温が高いだろう。

 スケッチブックを閉じる前、零された言葉に
 男はゆっくりと頷いて。
 新しい頁に文字を連ねる。
 覚えている範囲の罪を、思い出した範囲の記憶を。

 書こうとしてやめた言葉が一つだけ。

 閉じたスケッチブックには、二人の記憶が綴られる。]

(16) anbito 2014/12/31(Wed) 02時頃

【人】 石工 ボリス

 んったら、一緒に怒られにいくかのぉ。
 わし今日飲む気ないけ。

[苦笑していた彼が、立ち上がってやってくる。
 傍まで来て、小さく頷くのを見られたなら。
 カンバスの前に座り、その膝の上に彼を乗せて。
 後ろから抱きしめるようにして、筆をとる。

 筆を彼に握らせて。
 その手を後ろから包み込んだ。

 筆先をパレットに導いて、赤い色を掬い取る。

 晴れ渡った青空の中に描いていくのは
 いま、筆を握らせている彼の姿。]

(17) anbito 2014/12/31(Wed) 02時頃

【人】 石工 ボリス

 ずっと他人の絵しか描いてこんかった。
 じゃけ、インスピレーションなんか沸くわけなかったんよ。

 それがの。
 余計な世話焼いてくれるやつが居って。

 『すきなもん』でも描け、ちゅて。

[広がった青空の下に共に描いていく赤髪。
 その体に、白い包帯を巻くことはない。]

 描いてみよう思たんじゃ。
 『すきなもん』と、見たい景色を。

[やがて、そこに『ヒュー』が描かれたなら
 ゆすいだ筆をまた握らせて、今度はパレットを差し出した。]

(18) anbito 2014/12/31(Wed) 02時頃

【赤】 石工 ボリス

 傍に、居らせてくれる?
 誰でもじゃなくて、『わし』を。

 青空だけじゃない。
 星降る夜も、霧雨の朝も。


 ───隣に。


[下手でもいいなんて、謂わずとも通じるだろう。
 ヒューのその横に描いてほしくて。
 何色を乗せるのかが、見たくて。
 自らの手で、記憶を、カンバスに刻んでほしくて。]

(*15) anbito 2014/12/31(Wed) 02時頃

【赤】 石工 ボリス

 
 
 何度でも、謂わせてくれる?

 ヒュー、『愛しとる』って。


[スケッチブックに書かなかった言葉。
 思い出せるようにじゃない。
 忘れないようにじゃない。

 贋作でないその言葉を
 この先、いつだって、囁きたかったから──…]

(*16) anbito 2014/12/31(Wed) 02時頃

【人】 石工 ボリス

[瞳を閉じた顔も、驚きに瞬く顔も。
 僅かに笑む顔も何もかも。
 隣でこれからも見ていたいと思う。
 繋いだこの手を離したくない。]

 ふは、確かに向いとらんの。

 ………ん。
 おらして、ずっと……お願い。

[再び閉じられる瞳、指先を指先に絡める。
 温もりをわけあうように。
 怖い夢を見る夜は、忘れさせてやりたい。
 隣で、いつまでも。

 こういうのをプロポーズというんだけれど。
 そんなことを思いながら、吐き出される息にくすくすと微笑んだ。]

(25) anbito 2014/12/31(Wed) 10時半頃

【赤】 石工 ボリス

[膝の上の体は決して軽くなどないけれど
 それでもその体を後ろから抱き締めていた。
 硬直している時も、肩から力を抜いた時も。

 やがて描き上がるのは歪な橙。
 落書きのようなそれに、また笑みが落ちる。]

 初めての割には、うまいもんじゃで?
 でも、教えようかのぉ。

[忘れても、忘れなくても
 嫌になるくらい愛を囁きながら。
 それを聞いてもらいながら。

 受け取った筆でカンバスに記すのは“Boris,Hugh”
 筆をそっと置いて*]

(*19) anbito 2014/12/31(Wed) 10時半頃

【人】 石工 ボリス

[そんな時間が過ぎ去れば、そろそろ月も上る頃になろうか。
 抱き締めたまま、頬と、耳朶とに口付けを降らせて。
 低い甘さで囁く。]

 明日、怒られに行くんじゃったら。
 今晩はお前さんの部屋に行ってもええじゃろか?

 ……『また今度』の続き、せんとの?

[きっと忘れているだろうと、囁いたが。
 さて、彼は思い出すか否か。]

(26) anbito 2014/12/31(Wed) 10時半頃

【人】 石工 ボリス

[抱き締めた相手が胸に何の違和を覚えているとも知らず。
 ふと過るのは、夕食も食べないという雰囲気。
 ベルがなれば従順に向かっていただろう赤毛が食事をとらない。
 夜中腹が減って起きたり、空腹に胃が痛くなったりはしないだろうか。
 僅かばかり心配になるこれが『過保護』というものだと知るのは
 聊か先のことになるだろう。]

 ……ふはっ!
 教えたるのはかまんけど、……っくく。

[どんなことをするのか、わかっていればこんな反応にはなるまい。
 さて、あんな約束を過去にしたのだと知ればどんな顔をするのか。
 いじめてしまいそうで、くっくと喉を鳴らした。]

(32) anbito 2015/01/01(Thu) 00時頃

【人】 石工 ボリス

─ヒューの部屋─

[手を引かれ、部屋へと入れば招かれるのはベッドの上。
 男の部屋のものとは違う、真っ白なそれが少し不格好に敷かれている。
 見上げてくる瞳を映す男の糸目。
 緩やかに唇が弧を描きながら、指先が頬へと触れる。]


 ……続き、してくれるか?

[鼻先を合わせ、自ずと傾けなければ口付けられないように。
 薄まった記憶を辿るように。
 青空のような瞳は、彼を見つめて離さない。]

(33) anbito 2015/01/01(Thu) 00時頃

【人】 石工 ボリス

[赤い瞳を見つめていれば、やがてその瞳は閉じられる。
 そっと触れる頬を撫でて、傾く顔に男からも顔を寄せた。]

 ……ン。

[触れる口付けが離れる前に、少し啄んでから離す。
 ちゅっと口付けの音と、触れあった睫毛の微かな音が響いて。]

 さぁ、どうじゃったか。
 思い出せるまで、してみよか?

[再び合う唇は開き、上唇に触れるものへと舌を伸ばす。
 代わりに下唇を吸い上げて舌を滑り込ませれば、上顎を軽くつついた。
 ゆっくりと体を抱き寄せて、赤い髪に指を絡ませる。]

(35) anbito 2015/01/01(Thu) 02時半頃

【人】 石工 ボリス

 んな、可愛いこといいなさんな。
 お前さんのことならなんだって覚えとるよ。

[重なる冗談に愛しさが募る。
 つい、口にしてしまうのは冗談のようなそうでないような言葉。
 回された手がシャツをつかむ。
 その指先の微かな力ひとつ、残さず愛おしい。]

 ふ… ──っ、うぉ

[口付けに夢中になっていれば、気付けば押し倒されていた。
 ベッドのスプリングがすこし軋んで二人の男が微かに弾む。
 やがて自ら外されていく服の釦に目を奪われるように見つめ。]

 怒られたら、二人で洗ってこうかの?

[肌蹴たシャツの中に手を伸ばす。
 緩くだけ留めた結び目を解くのが己であることに、頬が弛む。
 包帯を脱がす手つきは優しく、肌が露になれば直接触れて吐息を溢した。
 言葉なくとも、指先がいつでも『愛してる』と囁く。]

(37) anbito 2015/01/01(Thu) 13時頃

【人】 石工 ボリス

[はらり、簡単に解けていく包帯。
 くすぐったいような空気に頬が緩むのは必然か。

 見えずとも背では傷が血を浮かび上がらせているのだろう。
 触れていた手をそっと背に回して、傷口に触れる。
 痛くはないと謂っていたが、そっと痛まぬような手つきで。
 唇には応えるよう、柔らかく口付けを重ねて
 服のボタンが外されていくのに、微か息を吐いた。]

 おー、誰かしてくれろぉ。
 反対もせん思うぞ、ちゃんと判ってくれるじゃろ。

[逃げるわけじゃない、世界を旅して回って。
 いつか帰ってくるのだと約束すれば、きっと。
 二人でシーツを洗って、二人で準備をして。
 一緒に世界を回って。

 細まる瞳、優しげな笑み。
 背に回していた手は自然と、後ろ頭を撫でることになる。
 とんとんと、数度抱き寄せるようにして。]

(64) anbito 2015/01/01(Thu) 22時頃

【人】 石工 ボリス

 さあて。
 そろそろ、こっちに集中してもらおかね?

[ふ、と口角を上げて零すのは多少意地の悪い声。
 空いた片手は膝に触れ、内股をなぞって更に奥へと。
 衣服に覆われたそこを肌蹴させて、熱を直接するりと撫でた。]

 わしの腕の中で
 あんま他の男のこと、考えよんじゃないで。

[唇はそっと彼の鎖骨へと移る。
 薄くなりかけた花弁の傍へと刻む、もう一枚。

 掌は中心を慈しむように、緩やかに握っては擦る。]

(65) anbito 2015/01/01(Thu) 22時頃

【人】 石工 ボリス

 いいの。

[汚れても構わないと思うと同時、そこに痛みを与えたくなくて指を離す。
 傷のない部分に触れて、滑らせた指。
 重ねて離れる唇が零す吐息に、裡が震える。

 起こされた身体の隙間に伸びる指は、刺激とするには弱いものを与える。
 零れた声に、ふっと口角が上がるのは仕方ない。]

 ン、…ほんとにの?

[苦笑のあとで与えられる刺激は、また弱く。
 なのに寛げられたそこにあるのは、幾分と熱いもの。
 擦れあう二つの熱に息は篭もる。]

 ふは、『やっぱ』?

[刺激に自然と揺れる腰。
 熱を帯び始めた彼の中心、くにくにと指先で先端を弄ぶ。
 覚えていたような、思い出したような、そんな言葉に微かに笑んだ。]

(69) anbito 2015/01/02(Fri) 00時頃

【人】 石工 ボリス

 じゃあ、『お願い』しても…ええ?

[ゆっくりと下衣をその足から抜き取りながら
 やられるだけは嫌だと告げた彼を、そっと抱き寄せる。
 優しい力で押し倒したなら、体勢は逆になるだろう。
 真っ白なシーツに、僅か浮かんだ血が滲む。]


 ……──愛してる、て 謂うて?


[請いながら、願いながら。
 けれどゆっくりと唇を重ねた。

 汗ばんだ指先が、彼の窄まりへと伸びる。
 風呂で後処理をした記憶と重なりながら。
 ゆっくりとそこを解していこうか。]

(70) anbito 2015/01/02(Fri) 00時頃

【人】 石工 ボリス

 たく、……かわええヤツ。

[たった三文字の言葉だけで、心が擽られる。
 他の誰かが溢しても無意味なその三文字。

 強請られるままに口付け、願うように唇を重ね。
 何度も響かせるリップノイズ。
 揺れる腰の動きひとつ、淫猥なそれさえ愛おしい。
 入れ替わる姿勢、白に赤い髪が軽く解けて
 熱の篭もる瞳で見つめられたなら、そっとその頭を撫でた。]

 滅茶苦茶にはせんよ?
 『初めて』じゃけ、優しくせんとの。

[開かれた、受け入れる意思を示されたそこに指は進入する。
 重ねた唇が離れたなら、そっと耳に囁いて。]

 痛かったら、引っかいてええけぇ、ね。

(73) anbito 2015/01/02(Fri) 01時半頃

【赤】 石工 ボリス

 ……、っ…ひゅ

[返される言葉は『初めて』の『愛してる』。
 返されたことのない、愛の囁き。]

 ん?
 ……はは、うん…ヒュー。

[呼ばれる名は二つ。
 どっちも呼ばれて嬉しいだなんて、贅沢であろうか。
 幽閉される前のものだった【ボリス】も
 この施設に来る前に殺されたはずの【クアトロ】も
 愛しい彼が紡ぐなら。
 零れ落ちそうになる涙が、薄っすらと青い瞳を滲ませた。]

 …ヒュー、―――愛しとる よ。

[やがて繋がる為に、一つになる為にと
 指を抜いた場所に硬い熱を宛がいながら、囁いた。]

(*35) anbito 2015/01/02(Fri) 01時半頃

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