288 【半突発】僕たち、ほしぞら探検隊
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きみは自らの正体を知った。さあ、村人なら敵である人狼を退治しよう。人狼なら……狡猾に振る舞って人間たちを確実に仕留めていくのだ。
どうやらこの中には、村人が5人、王子様が1人、人狼が1人いるようだ。
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ねえ。見て見て。パン持ってきたんだ。 みんなにはナイショだよ?
(0) 2018/11/16(Fri) 23時頃
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12/28、昼。
定期船は夕月島の港に到着する。
一行は旅館「ゆかり」に荷物を置いた後に、
夕月広場へと移動する。
「水花の儀」。
夕月島特有の、死者を送る儀式。
それが、開かれようとしていた。*
(#0) 2018/11/16(Fri) 23時頃
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[ 夕月広場は、人が集まり始めている。 海斗の親族や、海斗の近所の人、漁師仲間。 もしかしたら、何ら関係もない人もいるかもしれない。
皆、海斗を見送る為にやってきたのだ。
中央当たりには、目立つ木製の棺桶。 その中に、海斗は横たわっている。
この土地ならではの「水花の儀」。 それが行われる時は近い。* ]
(1) 2018/11/16(Fri) 23時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2018/11/16(Fri) 23時頃
受付 アイリスは、メモを貼った。
2018/11/16(Fri) 23時半頃
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― 28日朝・夕月島港 ―
[ そろそろ、定期船が出発する頃だろうか。 愛梨は、夕月島の港で、一人待っている。
彼らが到着したときに、彼女はどうしただろう。 きっと、成長した一行に、驚いたことだろうか。 再会の時は、近づく。
そして、水花の儀も、 夕月広場で開かれようとしていた。 ]
(2) 2018/11/17(Sat) 01時頃
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― 夕月島港→旅館「ゆかり」 ―
[ 再会の喜びを分かち合った後、 彼女は一旦「ゆかり」に案内する。 その道中、「水花の儀」について、 説明があった。 ]
……「水花の儀」。 本土にいたら、馴染みが無いと思う。 夕月島の人が亡くなったときに行われる、 儀式が、「水花の儀」っていうんだ。
[ そう言って、愛梨は語り出す。 ]
(3) 2018/11/17(Sat) 01時頃
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……――そもそもね。 この島、江戸時代頃までは、 殆ど水葬で弔ってたんだ。
[ 水葬。もしかしたら、耳慣れない言葉かもしれない。 ]
ええっと、普通は、遺体を焼いて、 その骨をお墓に納める火葬が殆どだよね。 でも、夕月島は違って。 夕月島で亡くなった人は、その遺体を、 沖合に沈めて弔ってたんだ。それが水葬。
で、遺体を沈めるときに、その周りに、 蓮の花を撒いて、祈りを捧げるのが、 本来の「水花の儀」っていうんだけど。
(4) 2018/11/17(Sat) 01時頃
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[ 愛梨の話は続く。 ]
でも、江戸時代が終わった後。 水葬は法律で禁止されてしまったんだ。 でも、水葬は禁止されても、 水花の儀は廃れさせたくない。 夕月島の人はそう思ったわけ。
で、どうしたかっていうと、 焼く前の遺体、木で出来た棺に、 あらかじめ汲んでおいた海水を、 柄杓でばしゃーんって、かけて、 別れの言葉、祈りの言葉を投げかけるんだ。
死んだ人に海水をかけるっていうのは、 ちょっとびっくりするかもしれないけど、 ここの島の人は海に縁があるからね。 海の水を撒き、海の仏に呼びかけ、加護があるように、 そう祈るんだ。
(5) 2018/11/17(Sat) 01時頃
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そんな感じで、主な流れは、 お坊さんが念仏?ってのを唱えてる時に、 遺体……っていうか棺に海水を撒いて、 別れの言葉を言う。 最後にお坊さんが、 棺のそばに蓮の花を供えて、終了。
水のかけ方も、別れの言葉も、本当になんでもいいの。 変な話、乱暴にかけてもいいし、 注ぐように落としてもいいし。 別れの言葉も長くなっても良いし、 思いつかないなら何も言わなくてもいい。
――まあ、島の人がやってるの見たら、 こういうことなのか、って分かると思うよ。
[ そんな話をして、「ゆかり」に到着する。 ]
2部屋とれたけど、男女別でいいよね。 男子は「あおば」、女子は「つばき」に荷物を置いたら、 戻ってきて。 夕月広場に案内するから。 **
(6) 2018/11/17(Sat) 01時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2018/11/17(Sat) 01時頃
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― 船内 ―
[ 何だかんだでごたついてるうちに、船は出発した。色々話したり、気にかけたりしているうちに、ウトウトしてきて……、 気がつけば、すっかり眠り込んでしまっていた。 ]
……ん……
[ 誰かに起こされ、瞼を開く。……到着したのか、と、重い腰をあげる。 昔の夢を見た気がする。……海斗の夢を、見た気がする。 けれど、思い出せない。思ったよりも深く眠りすぎたようだ。 *]
(7) 2018/11/17(Sat) 21時頃
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食養会 ユエは、メモを貼った。
2018/11/17(Sat) 21時頃
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─28日・ 定期船内─
[窓の外、景色が行き過ぎていく。 青爾はうつらうつらと 船を漕いでいる養さんの後頭部を 見るともなく見ていた。]
海斗さんが亡くなったなんて、 本当に嘘みたいだ。
[先程までは女の子たちの囀るような おしゃべりを聞きながら、 6年前のほしぞら探検隊に 帰ってきたような思いに浸っていた。]
(8) 2018/11/17(Sat) 22時頃
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[しかし底の知れない海を見ていると、 再び心に影が降りてくる。 青爾の思考も海に沈むようで、 たとえ女の子2人が眠り込んでしまったとしても 気が付かなかっただろう。]
もう一度、隊長に率いてほしかったな。
[今は涙は出ない。 先程とは打って変わって、 信じられないなぁ。 という思いが再び占めていた。 荒れる海のように移る心に、 しばらく凪は訪れそうにない。]*
(9) 2018/11/17(Sat) 22時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2018/11/17(Sat) 22時半頃
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[ 船に揺られる間、みんなと何を話せたろう。 けれどきっと、離れた時間を取り戻すには 島に着くまでの時間は短すぎるし わたし達が失ったものは大きすぎたろう。
そうして島に来て出迎えてくれたあいりちゃんに わたしはまたにっこり笑ってみせるんだ>>2]
会うのは久しぶりだね、あいりちゃん。
[ 島に降りた瞬間から(かいとにぃに会いたくない)って 気持ちが何度も頭をもたげてきていた。 会いたくない、確かめたくない。 けれど、ここにいる皆同じ気持ちのはずだから 旅館に向かう流れに>>3わたしはただ身を任せた。]
(10) 2018/11/17(Sat) 22時半頃
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[ 「水花の儀」を見るのはわたしは初めてだと思う。 水葬自体は本で読んで知っていた。 見たことある人があいりちゃん以外にいるのなら その子の話も聞いたかな。 水に連れられて逝ってしまった人を また水にかけて送るのはなんだか不思議な感じ。
年の瀬迫る冬の海は、冷たくなかったろうか。 多少温暖な気候とはいえ、水遊びの季節から遠い。 かいとにぃが凍えた顔していたら、 わたしは抱きしめて温めようとしてしまうかも。]
……あいりちゃんは、会ったの? ─────かいとにぃに。
[ なんだか歯にものが挟まった言い方になってしまった けど、これから水花の儀で会う前に 心の準備が欲しくってあいりちゃんに尋ねたの。]*
(11) 2018/11/17(Sat) 22時半頃
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― 回想 >>10 ―
……――っ、 もしかして、皐子ちゃん!? うわぁ、久しぶり! 背、すごく伸びててびっくりした!
[ 下りてきた皐子ちゃんに、私は駆けよって、 拒まれないならばその手を両手で握ろうか。 もし、その兄の姿が見えたならば。 ]
養くんも来てくれたんだ! 久しぶり、愛梨だよ! 本当に6年ぶりくらいじゃないかな?
[ 興奮冷め止まぬ様子で、そう言って、 彼の手も握ってぶんぶんと振るだろう。 ]
(12) 2018/11/17(Sat) 22時半頃
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[ 背が高くなっても、見た目が変わっても。 探検隊の皆の名前は、しっかり覚えてた。 ]
……君は、もしかして。 青爾くん、でしょ? あの時小4だから……。 えー! 青爾くん今高1ってことだよね!? あの青爾くんが高1、もうギャップがすごい!
[ そういって、彼にも手を握りにいっただろう。 そして、もう一人。 ]
ええっと、貴方は、……乃々果ちゃん? 見た目、大分変わったね、あ、良い意味でだよ! でも、なんで分かったんだろ。雰囲気で、かな?
でも本当に、来てくれて嬉しい! 乃々果ちゃん、ありがとうね!
[ この段階でお礼を言いまくる、愛梨だった* ]
(13) 2018/11/17(Sat) 22時半頃
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[ 愛梨は、決して暗い顔を見せない。 海斗が亡くなった、今でも。
兎に角今は、皆の支えになってあげたい。 そういう思いがあったから。
ふと、皐子ちゃんから、呟く言葉 >>11。 "会った"、というのは、事故に遭う前か、後か。 でも、この雰囲気なら、後だろうな、と。]
……事故の後の海斗くんには、まだ、かな。 正直、私も勇気がない、けど。
[ 事故の前なら、それこそイブの時期に、会ったけど。 >>0:12 変な話だとは思う。 いつでも会えるのに、それをしなかった。 いつでも会えるからこそ、会わなかった、なんて。* ]
(14) 2018/11/17(Sat) 23時頃
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[久しぶりに会った愛梨さんは 一目で青爾の名を言い当ててくれた。>>13]
お久しぶりです、愛梨さん。
[しっかりと握手を返す。 青爾たちの副隊長は、 変わったけれど変わっていない。 流れた月日は誰もを成長させて 大人に近づけたけど、明るい笑顔は いつかほしぞらの下で見たそれと同じだ。 青爾は何故かその表情に、 つっと刺されたような痛みを覚える。
青爾がそう感じてしまったことを、 愛梨さんが気がついたかはわからない。]*
(15) 2018/11/17(Sat) 23時半頃
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[ あいりちゃんからの返答は期待と違ってた>>14 同じ気持ち……だけれど受け止める心の器の形は みんな違うんだ。
わたしは未だ甘い恋で満たされた器に 冷たい死の潮が流れてくるのが怖い。 ─────決して、口にはしないけど。
ふとせいちゃんをちらりと横目で見た。 船で泣いているところをちらりと見たけど わたしと形が違っていても 彼もかいとにぃを慕ってた、はず。
目が合っちゃったりしたら 「大丈夫?」なんて気遣うフリして誤魔化そう。]
(16) 2018/11/17(Sat) 23時半頃
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ー 「ゆかり」にて ー
[ 宿について広いお部屋をののちゃんとあいりちゃん 三人で過ごせる!って分かっても お泊まり会の時みたいなわくわくはない。
おにいちゃんの目もないからと その辺にどさりと荷物を放り出して まだ新しい畳の匂いに鼻先を埋めた。]
……もうすぐ広場に行かなきゃなんだっけ……?
[ このまま何も見ずに畳にくっついていたら まだ心の平穏は保たれるに違いない。 ─────それが出来ないのは知ってるけど。 まだ甘えてる心の中の子どもが いやだいやだと駄々を捏ねている。]
(17) 2018/11/17(Sat) 23時半頃
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[ だから、わたしは駄々を捏ねている心の中の子どもの頭を 必死になって押さえ付けるの。
あいりちゃんもののちゃんも せいちゃんもおにいちゃんも 皆かいとにぃが好きだったと思うもの。 わたしだけそんなワガママ言ってたらおかしいでしょう?]*
(18) 2018/11/18(Sun) 00時頃
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― 夕月島 ―
[ 久しぶりに出会った愛梨は、以前と全く変わらないような、それでいて大人びたような……。隣に海斗がいないことを含めて、不思議な感覚があった。 ]
……久しぶり、愛梨。
[ >>12 ぶんぶんと手を振られて苦笑する。6年も経つのに、みんなを覚えているのが流石だな、と思った。 ふと、どこかで、「実は嘘でした」とでも言うようにひょっこり海斗が出てくる気がした。……むしろ、それを望んだ。
見守るように、自然と皆のあとについて歩き出す。 体調を崩したり、遅れそうになった子がいても対応できるように……「ほしぞら探検隊」でも、いつだってそういう役回りを担っていた。
海を見る。……海は、好きだった。穏やかな波間をずっと眺めていたいくらいには、好きだった。 旅館に着くまでの道を、口数少なに歩く。……それでも、誰かが語りかけた時なら、穏やかな笑顔を浮かべて応えただろう。 *]
(19) 2018/11/18(Sun) 00時半頃
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食養会 ユエは、メモを貼った。
2018/11/18(Sun) 00時半頃
食養会 ユエは、メモを貼った。
2018/11/18(Sun) 00時半頃
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― 旅館「ゆかり」 ―
そうだ、私も今日はこの部屋で泊まるよ。 久々だもんね。
[ そんな声をあげただろう。 6年ぶりの再会だから。 私も一緒に泊まりたいな、 なんて母に言ったら、いいよの二つ返事。
よし、それじゃあ、行こうか、 そう声をかけようとした時。 ]
皐子ちゃん?
[ >>17 畳に蹲る様子の皐子ちゃん。 首を傾げて問いかける。続く言葉に。 ]
……そうだねぇ、みんな集まってるかも。
[ そう言って、抵抗されなければその頭を撫でただろうか。** ]
(20) 2018/11/18(Sun) 00時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2018/11/18(Sun) 00時半頃
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[未だに足元が揺れているような感覚を 頭を振って追い払おうとする。 ここちゃんと目線が掠めた。]
うん、僕は大丈夫。 ……ありがとうね。
[気遣いの言葉>>16が少し痛い。 ここちゃんは?と聞き返す資格が 自分にはないように思えたから。 このとき彼女は笑顔を 浮かべていただろうか。 もしそうなら、青爾はせめて なるべく自然な笑みを返しただろう。]*
(21) 2018/11/18(Sun) 01時頃
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― 旅館「ゆかり」 ―
そっか……。そういう儀式があるんだね。 あ、これ、バイト先の人が気を利かせてくれたんだけど、迷惑じゃなかったら……
[ 「香典」と書かれた封筒を差し出す。休みの連絡を入れたついでに、バスに乗る時に食べようと弁当を頼んだ。……そして、代金と引き替えに受け取った際、数珠と香典を半ば無理やり持たされた。 「知り合いの葬式」だとしか言っていないが、焼香のマナーなどもあれこれ教わってはいた。
……まだ、実感はわかないが、遺体を目の当たりにしたら、さすがに現実として受け入れるだろう。……受け入れなければならない。 部屋に向かうまでに、心の中で自分に喝を入れる。 ]
……せいじくんと二人きりって、なんだか不思議だね。 高校はどこに行ったんだっけ?
[ 部屋に着くと、喪服代わりの制服を脱いでハンガーにかける。「水花の儀」で着用する時まで、シワを寄らせたくはなかった。 **]
(22) 2018/11/18(Sun) 01時頃
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食養会 ユエは、メモを貼った。
2018/11/18(Sun) 01時頃
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[席に座って体が落ち着くまで ずっと背もたれに寄りかかって目を瞑る。 出航してしばらくしてからはずっと ココちゃんの横でお話を色々した。
海くんのことは、口に出せないままで。]
…あ、愛ちゃん。私も会えて嬉しいよ。 見た目は、は、恥ずかしいけどありがとう…
[会ったら、私すぐに涙目になった。 海くんがいなくて悲しいのもあるけれど、何より 好きな人を失った愛ちゃんの気持ちを想像してしまって。
好きな人がいる気持ちがまだハッキリとわかるわけじゃない。 ただ私の場合は両親に置き換えたら、 とてもじゃないけど普通じゃいられないな。]
(23) 2018/11/18(Sun) 03時頃
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[愛ちゃんは小学生の頃から変わらず、気丈な子だ。 当たり前が当たり前じゃなくなったのに、
彼女が話せば話すほど、 先ほど船で取り戻した笑顔が再び遠のいていく。
涙だけは堪えてみせたし、 昔より成長した。 もう泣き虫なんて言ってられないもの。]
(24) 2018/11/18(Sun) 03時頃
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[部屋についたら、さっさと荷物を整理しちゃって スマホと薬だけをパーカーのポッケに滑りこませ立ち上がる。 寝転がってるのを真似してたい気持ちは山々だけれど、 私、お姉さんだから。]
ココちゃん、も少ししたら、行こうね。 私も1人じゃ行けないから、みんなで。
[慣れないな、こういうこと言う立場。 色んな感情を我慢するんだ、って 今になって思い知る。]
… 大丈夫、かなぁ…
[窓の外の海の景色は昔と変わらずに美しいまま。 あの頃と変わったのは彼の存在だけ。
ポツリと小さく呟いた言葉は波音の中に消えていく。]**
(25) 2018/11/18(Sun) 03時頃
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─旅館「ゆかり」─
旭第一です。 乃々果ちゃんとは同じ高校だって、 今日初めてわかりました。
[養さんがこちらに話しかけてくれる。>>22 口を動かしつつ、脱いだ上着の シワを綺麗にしているらしい。
乱れた心境を御しきれない自分とは違って、 自然体というか、落ち着いた様子だ。 彼の心が本当はどう波打っているかは、 もちろん青爾にはわからないけれど。]
(26) 2018/11/18(Sun) 03時頃
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養さんは、確か県外でしたっけ?
[すごいなぁ、という感嘆が漏れた。 変化のない日を過ごしていた青爾には、 県外はもう異世界だ。 今までの場所を出て、違う世界に入る。 それはどれだけ大変なことだろう。
もし養さんが疲れていなければ、 少しだけ近況を聞いてみたかった。
お兄さんと話をしたいのと同時に、 自分はこの後に直面するあらゆることを、 僅かでも先に延ばしたいのかもしれなかった。]**
(27) 2018/11/18(Sun) 03時頃
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旭第一ね。ののちゃんもそうだったのは、初めて聞いたかも。
[ シワを伸ばしつつ、相槌を打つ。>>26 かなり参っているようにも見えるし、余計にしっかりしたところを見せたかった。 ……正直なところ、何かをしていた方が落ち着く。何もしていなければ、ざわついた感情が表に溢れてしまう気がした。 ]
うん、県外だよ。全寮制。
[ >>27 平常心を装いつつ、応える。服のシワがどうにか目立たなくなったら、せいじくんに声をかけ、広間の方へ向かおう……とは思いつつ、いつまでも留まっていたい気持ちもくすぶっていた。 何となく、傍らの相手も似たような心境でいるような気がして、ちらりと視線を向ける。]
……もうちょっと待っていてね。
[ 物憂げな表情に、胸がちくりと痛む。待たせるのは申し訳ないが、心の整理の時間も必要だろう。 **]
(28) 2018/11/18(Sun) 10時頃
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食養会 ユエは、メモを貼った。
2018/11/18(Sun) 10時頃
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[ 乃々果ちゃんがかけた声、 >>25 「みんなで行こうね」との台詞に。 愛梨はうんうん、と頷いてみせる。
本当に、乃々果ちゃんも、大人になったなあ。 嫌、大人になったのは間違いないけど、 それだけじゃない、っていうか…… ]
……そうだね。みんなで行こう?
[ あんまり遅いと、儀式も終わってしまうから。 愛梨も立ち上がって、儀式の準備を行う。* ]
(29) 2018/11/18(Sun) 19時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2018/11/18(Sun) 19時頃
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― 旅館「ゆかり」→夕月広場 ―
[ 手持ちの小さな鞄に、 受け取った「香典」>>22を入れる。
彼女らが出発する意思を見せたとき。 一緒に愛梨は夕月広場へ行こうと言うだろう。 「あおば」に顔を出し、男子勢にも声をかけて。
そろそろ、行かなきゃ、なんて。 そんな使命感を感じ取りながら。* ]
(30) 2018/11/18(Sun) 20時頃
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― 夕月広場 ―
[ 夕月広場には、人が集まっていた。>>1 親族、近所の人、漁師の仲間、など。 木の棺も、確認出来たか。 ]
……――お母さん!
[ 愛梨は、そこに居る母の姿を見つけ、呼んだ。 瑠璃が振り返る。瑠璃はもしかして、と。 ]
そうだよ。 みんな、「ほしぞら探検隊」だった人。
[ 愛梨はそう告げる。 「へぇ、みんな大きくなったね」、と瑠璃。 愛梨は先程受け取った香典と、 湊家の分の香典を手に、海斗の親族の元へと行ってしまった* ]
(31) 2018/11/18(Sun) 20時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2018/11/18(Sun) 20時頃
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― 旅館「ゆかり」→夕月広場 ―
[広場に向かう途中、 スマホをみるとメッセージが届いてる。
「みんなと連絡先、交換しなさいね。 薬ちゃんと飲んでね」 と、母親から。
わかってるし、なんて返したら怒るだろうから 「はーい。」 「香典ってそういえば必要だったね」 って送ったら母親からムンクの叫びみたいなスタンプが届いた。]
(32) 2018/11/18(Sun) 21時半頃
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…あ、愛ちゃんのおばちゃん。
[広場で愛ちゃんが駆け寄った女性に 遅れながらお辞儀をして、 どの場所にいるべきかあたりを見渡したのち。
す、と皆より一歩引いて、 棺や皆が見える位置にぽつんとひとり。 後ろに手を組みながら様子を見つめることに。]*
(33) 2018/11/18(Sun) 21時半頃
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僕は大丈夫です、ゆっくりで。
[本当はもう広間に向かわねば ならないのだろうと思う。 それでも、養さんの言葉に >>28 甘えるような返答をしてしまう。
青爾もせめて制服の埃を払い、 見苦しくないように改める。 養さんの手が止まるか 外から声をかけられるかすれば、 すぐにでも広間に向かえるだろう。]*
(34) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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[ 部屋に寝転がって、窓の外にも目を向けず 冷たい畳に頬を寄せて自分の心臓の音を聞く。
もう少ししたらみんなと行こうって 言われたら>>25>>29私はそっと頷いて やがてはのそのそ起き上がるだろう。
おにいちゃんが香典を自分で用意してると知らず お母さんが持たせてくれた香典入りの袱紗をもって 促されるままに夕月広場に向かう。
お葬式のしきたりは本当はよく分からないし 正直頭も回らない。]
(35) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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[ かいとにぃのお母さんに頭を下げて ご挨拶もそこそこに
「お別れの挨拶をしてあげてね」
っておばさんに言われてわたしは項垂れる。 上手く回らない頭のまま お別れしなくちゃならないのは何にだろう、って。
かいとにぃか、かいとにぃへの想いか。
どっちも全然準備は出来てない。]
(36) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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[ おにいちゃんがそばに居たら、そっと手を握ったろう。 ひとりだと崩れ落ちてしまいそうだから。 おにいちゃんがいないなら、誰でもいい。 勇気くれるなら、誰でも。
棺に眠るかいとにぃは、本当に寝ているみたい。 今にもむくっと起き上がって 「あれ?皆なんでここにいるの?」 なんて、とぼけた顔で聞いてきそう。
……キスをしたら、起きるんじゃないかな。 脳裏をちらりと、邪な想いが過ぎっていく。]
(37) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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……かいとにぃ、
[ ほんのちょっと唇を噛んで逡巡した後─────
わたしはそっと手を伸ばして かいとにぃの頬に触れる。 ……鼓動を忘れた身体の冷たさが 「奇跡」を夢見たわたしの目を覚まさせた。
お別れをしなくちゃならない。 久しぶりに会ったかいとにぃは やっぱり格好良い───── もう何処にも連れてってくれないとしても。]
(38) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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─────さようなら
[ かいとにぃの頬に触れたまま小さく呟いた。
かいとにぃはもういない、って分かった。 ちゃんと目で見て確認した。
…………後は、私はこの気持ちと一緒に生きていく。]
(39) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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― 夕月広場 ―
[ >>30 愛梨に声をかけられ、>>34 せいじくんに「じゃあ、行こうか」と優しく話しかける。……まだ心の準備はできていないが、行くほかない。ハンガーから制服を取り外し、再び袖を通す。 広場で棺を見かけ、思わず目をそらす。……心臓は高鳴っているが、表には出したくない。自然と、足は集会から離れた位置に向かう。 >>37 こーこが不安そうにしているのに。>>31 愛梨はしっかりしているのに。 ]
……あ、ののちゃん
[ >>33 先客に向けて、笑顔を作る。情けない姿は見せたくない。 ]
……。……大丈夫?
[ 青ざめた顔のまま、なにか問い掛けようとして……結局、いつもの口癖になってしまった。 *]
(40) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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[ いないと分かった人であっても 遠く離れて久しい人であったとしても 気持ちがすぐに切り替えられるほど、わたしは大人じゃない。
棺に横たわる青い顔にも、無条件に胸がときめいて くだらない、子どもみたいな夢見ちゃうくらいなんだもの。]*
(41) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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|
[ 儀式のさなか、何を考えただろう。水をかける時、何を思っただろう。……頭が真っ白だ。しっかりしないと、お兄さんなんだから、そう言い聞かせないと、崩れ落ちてしまいそうな気がした。 涙は出ない。……うまく、泣くことができない。 ]
かい、と
[ なんでお前が、と、唇だけで言葉を紡いだ気がする。震えて、声にすらならない言葉を。 *]
(42) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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─夕月広場─
[養さん達と広場に辿り着く。 棺の前。 青爾はどこにでもいる 高校生としてはそこに立たなかった。 自分がここまで近づいていいのだろうか。 そういった卑屈な思いが再び湧きかけ、 慌てて心の底に沈める。 深く息をつく。 そしてほしぞら探検隊の隊員として、 青爾は棺の前に立つ。]
お久しぶりです、隊長。
[頼れる海斗お兄さんは、 6年のときを経ても 青爾の目には変わらずに 今にも笑ってくれそうに見える。]*
(43) 2018/11/18(Sun) 23時頃
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