296 ゴールイン・フライデー
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[冷たいシャワーであやまちを流れ落として、備え付けのインスタントコーヒーのあまりのまずさに顔をしかめた。
……金曜日なのでタヴェルナへ。
仕事があったわけでもないのに、店に入った時間は、どうしてどうして、先週より遅くなった。]
(18) 2019/05/21(Tue) 23時半頃
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[自家製と注釈付きのクロスティーニは、女主人の気分とサービス精神に応じてパンの上に乗るものが変わるので、それは密かな楽しみだ。 その日はご定番の鶏レバーもの。ベリーソースを垂らしてかじりついて、甘酸っぱくも気取らない味に喜びを覚えた。
この店が好きだ、落ち着いて食事ができるここが好きだ、特に誰かと会話がなくとも、受け入れられていると感じられる空気が好きだ。
……だからこそ、この場所を……この寄る辺をなくしたくないなら……
……きざしかけた思いは、ただの肉欲のそれだったから、だから恋なんかではない。心の傷が治癒して、萎えていた欲が起きてしまったから、それで勘違いをしかけたのだ。 ああ……そうでしかない。そうだとも。]
(19) 2019/05/21(Tue) 23時半頃
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[ボトルキープのボンベイサファイアを、冷凍庫から出してもらい、ストレートでもらった。 とろりとした液体を、少し揺らして眺める。
いままでさんざん本音を言わずにやってきたし、これからもそうしていく。嘘をついている当人がそれを真実だと思い込めば、どんな嘘も真実になれる。 ……自分の考えにまるきり自信はないが、勝ちたいと意気込む気概もない、誰かに受け入れられなくても、居て良いのだと思える場所さえあればいい。 それでいい。それでいいんだ。
そのために自分の心を犠牲にしろとは、なんとも易いじゃないか……。
逃げ出してきたグスタフの滞在を許し、傷にかさぶたができるまでそっとしておいてくれたこの街を、……再び殺した恋の墓場として、無関心に眺めるものにしたくない。
だって、そんなことをしたら、今度こそどこに行けばよいのかわからない。 ……風来坊気取りも、歳を取ると弱いな、なんて。思わず笑ってしまうけど。]
(20) 2019/05/21(Tue) 23時半頃
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[グラスに口をつけ、一息で飲み干した。
先程まで使い果たした喉の奥に、いやにしみた。]**
(21) 2019/05/21(Tue) 23時半頃
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[タヴェルナで……ここの音を聞くときはいつも目をつむっていた、眠るように。 だから……声の抑揚とか、空気の震えとか、ああ、退いて第三者となった今ならはっきりと自覚できる。 彼らはみんな、しのぶ秘密を持っていて、だけどすべてを抑えきれなくて、……相手の思いなどわからない、不思議な緊張の中、ここに集っていた。 誰かの注文の後、不自然ではない間をおいて、同じ品が他の卓に届くだとか、そんなことはよくある話だけど、……でも、偶然じゃないと否定してくれる人もいない。]
(56) 2019/05/22(Wed) 19時半頃
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[……本当は気づいていたから、それを殺したんだろう?]
(57) 2019/05/22(Wed) 19時半頃
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[己の中から殺しきれぬ声が湧き上がって、それを肯定も否定もしなかった。]
(58) 2019/05/22(Wed) 19時半頃
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[違うかもしれない、でもそうかもしれない……怯えながらも願いを夢見るのは人の性だ。必死な姿を、自分自身ですら時にあさましく感じるかもしれない。 だけど、誰にも興味をなくすより、誰かに興味をいだいて、近づきたいと願う姿の方がよほどいい。 ああ、だから、恋はいいものなんだ。
そう、思えるようになっただけでも、自分は治癒されたのだろう。 そうだ、そうに違いないんだ。]
(59) 2019/05/22(Wed) 19時半頃
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[誰も彼も願いよ叶え、うまくいけ、なんて……それはさすがに、思えない、そこまでお人好しになるのはどうかと思うし……だけど。 自分みたいな苦しみを抱えて、痛手を抱えて、この場を去る人がいないければいい。 自分の過去も現在も未来も……物語の主役になれた自分も、願いの叶う自分も、ここにはいるかもしれないのだから。
ラストオーダーの時刻も過ぎて、そろそろ追い出される時間になっても、その日はなんだか名残惜しくて、帰りたくなくて、空いたグラスに水を注いで、そのふちをなでてやりすごした。 音は、鳴らさずに。]**
(60) 2019/05/22(Wed) 19時半頃
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[……調律の終わったピアノを、少女が家族連れで引き取りにやってきた。 これからの手入れの方法と、ついでに音の出る仕組みの簡単な説明を。 もし気になった部分があったら、早めに近場の調律師へ、と。 だって、いつでも楽しく弾いてもらえなければ、ピアノを習ったって意味がない。
弾き心地を試してご覧、と、少女に促した。 ぽろりぽろりと、快い音が流れる。
“なんだか透明な音だね”
“……良い耳を持っているね、才能があるよ”
……無色透明で、ありたい。それが、己の役割だ。]
(98) 2019/05/23(Thu) 00時半頃
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[……人生はままならないし、転機はそう、何度もやってこない。 であれば、よい転機であるならば乗るべきなのだ。
コンサートの調律を頼まれて、それはあちこちの都市を渡り歩くものだという。 このご時世、自前のピアノを持っていけるだなんてなんとも贅沢な話ではあるが、さまざまな状況下におかれるピアノの音色はあっという間に狂う。そして、こういうときの演奏家はたいてい気が難しく音にうるさいので、それだけでも覚悟がいるし…… ……数あるピアノの曲の中には、一度弾いただけで音がおかしくなる調律師泣かせの曲もある。ああ、プロフィールを見ただけでも、そういう曲が大好きなのだとよくわかって……
……だからこそ、これは、良い話で。 うけるべき話だ、それはわかっているけれど]
(99) 2019/05/23(Thu) 00時半頃
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[時間はあるからと猶予をもらってみたけれど。 ああ、でも本当に、断る理由が見つからないのに。 ……どうしてこんなに迷うのか。
それは、だって、……金曜日のタヴェルナに、いけなくなるなんて……]
(100) 2019/05/23(Thu) 00時半頃
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[……それを、安堵の心地で、受け止めているなんて]**
(101) 2019/05/23(Thu) 00時半頃
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