295 突然キャラソンを歌い出す村3
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ピピピピ…… ピピピピ……
[部屋に響き渡る目覚まし時計の電子音。]
(23) 2019/04/27(Sat) 12時頃
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やばっ!!!
[時計の針が示す時刻を見て、少女はベッドから飛び起きる。]
(24) 2019/04/27(Sat) 12時頃
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― ゴールデンウィーク目前の朝/瀬元家 ―
[慌てた様子で髪を結うと、トーストをトースターにセッティングする。
この慌てた様子の少女、瀬元怜奈は神森学園ギター部所属の1年生である。 ギター部は全国に手が届くか届かないか話題になっているバスケ部とは違い、神森学園の中でも弱小寄りの中堅文化部である。 弱小文化部ごときが生徒会に『遅刻の多い問題児ばかりの部活』と認識されたら一貫の終わりである。 実際、世屋先輩は図書委員会の予算をボッコボコにされた。
ボッコボコである。ボッコボコ、ボッコボコ…………]
(28) 2019/04/27(Sat) 12時頃
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[その時、沸かしていたコーヒーが沸いた。]
(29) 2019/04/27(Sat) 12時頃
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コーヒーの匂いで 目を覚ます 気持ちのいい朝 おはようナイスデイ! テレビでは不穏なニュース どぉ〜なってるの!? でもイヤな空気は 笑って吹き飛ばそう
(30) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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目玉焼きのキミが 二つついてた なんだかラッキー 今日はおとくダネ! 天気はなんだか 落ち着かないみたい でもやっぱり 晴れたらイイネっ!
(31) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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Rainbow発 ボクらの時代行き 雨が降っても ノンストップで行こう Rainbow発 3時のあなた行き 虹の橋を渡って あなたの元へ向かっていくから…………
(34) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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レナータは、時計を二度見した。
2019/04/27(Sat) 12時半頃
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だから遅刻じゃん!!!! いってきます!!!
[怜奈は目玉焼きを乗せたトーストをくわえつつ、ギターケースを背負って家を出ていく。
ギターを極めんとする者、これくらいの器用さはお手の物である。]
(39) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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― 神森学園・1年教室 ―
おはよーございまーす!
[怜奈はやや急ぎ足で教室に入ると、時計をチラ見して。 登校が早いとは言えないが、これくらいの時間なら遅刻とは言われない時間である。
背負ってるギターケースを小脇に抱え、自分の席へと。]
(84) 2019/04/27(Sat) 17時半頃
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えっ、何これ。
[怜奈の机にあったのはオカルト研究会の勧誘チラシ。]
自分ギター部に入ってるから別になー。
[と、言いながらもそのままゴミ箱に投げ捨てるのも忍びないのでギターケースの中に突っ込んだ。]
(85) 2019/04/27(Sat) 17時半頃
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[そもそもオカルト研究会って何をするところなのかもよくわからない。今朝のニュースでやっていた『神森市、謎のコウモリ大量発生』とかも取り扱ってくれるのだろうか。
確かに、夜にギター持って歌ってる時、コウモリに付きまとわれても鬱陶しい気がした。 コウモリが、コードでも奏でてくれれば少しは違うんだろうけど、多分、アニメでよく見るようなキーとかギーとかニャーとかそんな所だろう。]
(86) 2019/04/27(Sat) 18時頃
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笑夜さん、凄い人気だよね……
[同じクラスの笑夜メイ。彼女はいつもクラスの話題の人である。 どうやら雑誌モデルをやっているようで大多数の男子の視線を釘つけにしている。
『笑夜じゃなくて娼婦www』『握手会商法www』みたいな噂も流れてるけど、なんだか彼女の事は嫌いになれなかった。]
(87) 2019/04/27(Sat) 18時頃
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あー、1限世界史かぁ……ダルいなぁ……
[もうすぐ授業が始まる。ゴールデンウィーク最後の授業である。 『英語はちょっとやっとかないとマズいよな。』 『数学は多分あんまり使わないからいっかな。』 『社会はそんなでもないからこれもいっかそれよりもゴールデンウィークどうしよっかな』
いろいろ考えているうちに気持ちはだんたんと*遠くなって*]
(88) 2019/04/27(Sat) 18時頃
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レナータは、我に返った。
2019/04/28(Sun) 10時半頃
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ー 教室 ー
あれ、今日めっちゃ寒くない?
[玲奈が窓の外を見ていると、チラチラと白い何かが見えて。]
(231) 2019/04/28(Sun) 10時半頃
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えっ ちょっとこれ雪じゃない?
[季節外れの雪、といったところだろうか。 さて、この時期に雪が降るとなれば暖を取る方法が必要だが、残念1年生の教室にはエアコンが無い。
となるとストーブでも持ってこないといけないのであるが]
(232) 2019/04/28(Sun) 10時半頃
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せんせー、倉庫からストーブ持ってきてもいいですか?
[流石にこの寒さでは授業に差し障りがある。 世界史の担当も許可を出さざるを得ないだろう。]
(233) 2019/04/28(Sun) 11時頃
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笑夜さん、ストーブ運ぶのちょっと手伝ってくれないかな?
[怜奈は笑夜にストーブを取りに来てくれるよう提案した。 笑夜とはちょっと話をしてみたいなって思ったし、何よりもこっそり着いてくるモブを使えばストーブの運搬には事足りるだろうと思っていたから。]
(234) 2019/04/28(Sun) 11時頃
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― 雪が見える1年教室 ―
[ストーブを運びに行こうとする直前、ロッカーの上のバスケットボールに目が行く。]
(249) 2019/04/28(Sun) 17時半頃
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[神森学園はバスケットボールが盛んである。 ギター部である怜奈はよくわからないけど、
どうやら近くにある森の辺りに住む、凄まじい能力をもった伝説の生徒がいて、全国大会に出る直前に交通事故で亡くなってしまい、その翌年彼の双子の兄が放つ絶妙な3Pシュートで全国大会に導いた過去があり、ここ最近は弱小校だったものの神森学園バスケ部に期待の新人が現れ、全国大会のチャンスが巡ってきた……らしい。
複雑すぎて登場人物の顔が全員同じ顔に見えてしまいそうな話である。]
(255) 2019/04/28(Sun) 18時頃
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顔はイケメンなんだけど、ね。
[なんでそんな話を怜奈が知っているかというと同じ学校のバスケ部にいとこが所属しているからである。
レギュラーであるかどうかも把握していないけれど、兎に角チャラいという印象しか残っていない。]
(256) 2019/04/28(Sun) 18時頃
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― 1限途中・廊下 ―
さむっ。こんなに寒いとギターの限抑えるのもキツくなるよね……
[何人かの援軍を得つつ、怜奈は台車にストーブを乗せ、廊下を歩いている。 ストーブというには季節外れなせいか、校舎の端にある倉庫まで行かないといけないのは、授業をサボる口実としては幸か不幸か。 他愛もないギターの話をしながらチンタラチンタラストーブの運搬に励む。]
(357) 2019/04/29(Mon) 02時半頃
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こう寒いと風邪引いちゃうよねー。 いや、ちょっと保健室とか行ってサボっちゃうみたいな。
[他愛もない冗談を飛ばしながら。 そういえば保健室ってこの先だったかとか考えてみたりする。 本当にサボったらどうなるんだろうとも。生徒会の人たちに怒られたりするのかな、*とかとか*]
(358) 2019/04/29(Mon) 02時半頃
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― 廊下での出来事ダイジェスト ―
ん。ギターの何が楽しいかって? んーんーんー。楽しいかっていうか、なんて言うんだろうなぁ。私にはギター(コレ)しかないからさー。
[怜奈は台車を押しながら、はにかむ。]
あんま笑わないでほしいんだけどさ、
(404) 2019/04/29(Mon) 10時頃
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あたしね、シンガーソングライター志望なんだよね。 『あの人』のバックで弾けるくらいの技術も欲しいし、曲も作りたいの。
[小さい頃、ギターを教えてくれた『師匠』の存在。歳はそこまで離れていないけれど、歌がとても上手い人だった、記憶がある。]
(405) 2019/04/29(Mon) 10時頃
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笑夜さんみたいに可愛かったら売れる要素バツグンなんだけどなーなんちゃって…………って笑夜さん暑いの苦手なんだ。 日焼けはNGってヤツ、かな?
[暑いのが苦手なのはモデルをやってるせいなんだろうかと、思案するが。 そういったちょっと謎めいた笑夜の雰囲気も何処か怜奈が惹かれている一因なのかもしれない、とは感じていた。]
(406) 2019/04/29(Mon) 10時頃
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えっ、ちょっと笑夜さん――――
[『壁ドン』でもされるかと思ったら笑夜が口にしたのは『何かがいる』(>>1:388)との言葉だった。 怜奈はオカルトに関してはさっぱりである。むしろ、自分に出来ることといったら、6弦で人の琴線を打つことくらいで――――]
(407) 2019/04/29(Mon) 10時頃
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♪ ミステリアスな雰囲気 普通の高校生 とは違うこと気づいてる あたしとは違うこと
卑下しないで 半端者なんかじゃないよ あなたのこと理解する(わかる)人いるから 『わたしではないかもしれないけれど』
[窓の外から雪に濡れた小鳥がさくらんぼを銜え入り込み、笑夜の掌の上に落とすのを見ていた。]
懐かしささえも全部 愛憎さえも全部 望郷も恐怖さえも 全部飲み込んで 『毒林檎食べて眠るあなた呼び覚ますのは?』
[ポイッと捨てたさくらんぼはモブ男子の一人が見事にキャッチをした]
Ah 眩しすぎるあなたは 手が届かなくて Ah 静寂(と)ざした世界(こころ)は 生まれ変わることで 花開いていく 『Beauty,you're whitesnow.』
(408) 2019/04/29(Mon) 10時半頃
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――――へくしゅっ!
(495) 2019/04/29(Mon) 17時半頃
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― 3限くらい・1年教室 ―
…………うん。めっちゃ寒い。 どっちかというと足元が凄く寒い。
[怜奈はストーブの暖を取りながら、呟く。 とてもではないが4月とは思えない寒さである。 しかも、上空から来る寒さとは思えなくて、地面から、氷漬けにされているような、寒さ…………]
(496) 2019/04/29(Mon) 17時半頃
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ちょっと異常だよね、この寒さ。
[怜奈はこっそりスマホを取りだし従兄弟である戸高 基にラインを送ろうと。 親類でありながらも、チャラくてチャラくてウザいと、思いながらも上層階でこの寒さである。下の階にいる従兄弟はどうしているかはやっぱり心配ではある。
アイツめっちゃチャラいけど。 アイツめっちゃチャラいけど。 アイツめっちゃチャラいけど。
すっごく大事なことなので3回思いました。]
(497) 2019/04/29(Mon) 17時半頃
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