人狼議事


288 【半突発】僕たち、ほしぞら探検隊

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視点: 人


【人】 受付 アイリス

 
 
  ……――。
 
 

(11) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 02時頃

【人】 受付 アイリス

[ 私は、それを手に取った。
  綺麗なガラスの玉だった。
  海斗くんが、何を思って、それを埋めたか。
  私に分かる術は無かった。

  ガラス玉は、夕空を透かして、
  私の目に、きらりと光をもたらした。

  次の、瞬間。 ]

(12) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 02時頃

【人】 受付 アイリス

[ 奇跡は、起きた。 ]

(13) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 02時頃

【人】 受付 アイリス

  ……――。

[ 風が通り過ぎる。
  目も開けられない程の、風が。

  私は、目を細めて、
  その風が吹く方へを向いた。

  私は、目を見開いた。

  ……――ありえない。

  見送ったはずの彼が。
  いなくなった筈の彼が。
  そこに、いたから。 ]

(14) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 02時頃

【人】 受付 アイリス

  ……かい、とくん。

[ 『やぁ、久しぶり』なんて。
  彼は声をかけただろう。

  私の中にある感情が。
  汚いけれど、それでも。
  熱情的な感情が。

  今にも、あふれ出しそうで。 ]

(15) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 02時頃

【人】 受付 アイリス

  ……っ、久しぶりじゃないよ!!!

[ 何をやってるんだろう。
  そういう考えも、一瞬あったけれど。
  私から出てきたのは。
  怒り、とか、喚き、だとか。
  そんな、みっともない感情。 ]

  何、勝手に死んでくれちゃって!
  覚悟決めて、別れたと思ったら!
  ひょっこり戻ってきて!!

  ――私、わたし、本当に。
  つらかったんだから、ね!!

[ 涙が止まらない。
  あの時、ふさいだ筈の蓋が、壊れたように。
  次から次へと、溢れていく。 ]

(16) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 02時頃

【人】 受付 アイリス

  ……うぅ、私。
  私、だけじゃない、から。

  みんな、だって。
  辛いの我慢、してた、んだよ!

  海斗くんに、いっぱい、いっぱい、
  言いたい、言葉、あった、のに。

  何も、言わないまま、死んじゃって。
  でも、受け止めよう、って。
  それで、それで――……。

[ 矢継ぎ早に言葉が出てくるけれど。
  私は、あふれ出てくる涙を、押さえれなかった。
  思わず、顔に手を当てて、わんわん泣き出してしまう程。* ]

(17) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 02時頃

【人】 受付 アイリス

[ その肩を貸したのは、一体誰か。
  同い年か、それとも、年下の子か。

  ともかく、私が泣き止むまで。
  この混沌とした感情が晴れるまで。
  少しだけ、少しだけ。
  時間がかかったようだった。

  「写真を撮る」。
  私はその言葉に、顔を上げた。 ]

(18) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 03時頃

【人】 受付 アイリス

  ……もー。
  なんか、こんなコトした後だから。
  すっごく恥ずかしい、けど。

[ そう言いながら、涙を拭う。
  私は「ありがとう」と言いたい、
  なんて言葉さえも出ずに。

  最初に出たのが、怒りを込めた、言葉だった。

  副隊長が、この体たらく。
  恥ずかしいったらありゃしない。
  けれど、それが……それこそが、
  彼女には必要だったのかもしれない。 ]

(19) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 03時頃

【人】 受付 アイリス

[ 涙でぐちょぐちょな、私の顔。
  けれど、写真を撮るという言葉に。
  私はうん、と小さく頷いた。

  けれど、その瞬間になっても。
  拭っても、拭っても、零れる涙。

  本当に、惜しい。
  この時間が続けば、良かった。
  それくらい、大切な時間だと思った。

  ……けれど、そうはいかなかったんだ。

  皐子ちゃんも。
  青爾くんも。
  乃々果ちゃんも。
  養くんも。

  前を向いているならば。 ]

(20) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 03時頃

【人】 受付 アイリス

[ だからこそ、私は、彼を忘れずにいよう。 ]

(21) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 03時頃

【人】 受付 アイリス

[ 私は、そう思ったのだった。 ]

  ……海斗くん。
  私。……ううん、私だけじゃなく。
  みんな。君のこと。
  すごく好きだったんだからね。

  絶対、絶対忘れないから。
  海斗くんも、忘れたりしないでね。

[ そう言った。
  きっと、これが彼との別れ。 ]

(22) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 03時頃

【人】 受付 アイリス

[ 彼の姿が消えて、星空が輝き出す。 ]

  ……それにしても。
  みんな、本当に、強くなったね。

  みんなの先頭にいる副隊長が。
  後ろから見守る副隊長が。

  気づけば、みんなに支えられてたなんて。

  ……ほんと、おかしい話。

  だけど。

  ……みんな、ありがとうね。

[ 私はそう、皆に告げたのだった。* ]

(23) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 03時頃

【人】 受付 アイリス

― その後 ―

[ あの、ちょっとした奇跡の後の話。
  私は「ゆかり」の女将を目指して、修行する。
  それまでの残り時間を、できる限り。
  みんなと一緒に過ごしたい、と思いました。

  旭市に足を運んで、皐子ちゃんの、
  パンケーキを手伝ったり。

  きっと、あの日々は、
  霞がかかった私たちの思いを、
  晴らす為の「奇跡」。

  そうだったんじゃないかな、って思います。

  もう二度と起こらないかもしれませんが。
  私は、それでも充分です。
  海斗くんと、皆のおかげで、私は前に進めますから。 ]

(27) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 23時頃

【人】 受付 アイリス

[ 私は、夕月島で、
  彼の墓前に時折お供え物をしている。

  そして、こう言うんです。 ]

  お疲れ様、ありがとう。

[ って。** ]

(28) Alex_synx 2018/11/28(Wed) 23時頃

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