84 戀文村
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―本屋―
[店を閉めて、奥の部屋に戻る。 酒が届けば晩酌も出来たのだけれども、さて
夜は更けて やがて朝が来る。
何時もどおりの日常を過ごせるのだと まだ、そう思っていた**]
(1) 2012/03/24(Sat) 00時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/03/24(Sat) 00時頃
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―本屋― [浅い眠りの中、今日を繰り返す夢 酒を届けに来たダーラと交わした他愛もない話で場面が止まる >>8酒場に誘う彼女へ 晩酌のお供なら此処でと甘えて見せる 店を閉めてまで付き合ってくれる筈もないから わかっていて交わす冗談のようなもの。
酒場に行くと、刺さる好奇の視線 何故お前は此処にいるのかと 戦地に向かわなかった青年を責める者も其処には集うから
人の集まる場所には出ない。 臆病だと言われれば、素直に認めよう 何時もの薄笑いで。
この村から離れたくない。 帰ってくるかもしれない父と親友を待ち 戻らない祖父の墓を守り続ける為に それから――――]
(65) 2012/03/24(Sat) 10時半頃
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[朝早く 青年は起き出し、身支度整えながら窓の外を見る。
空模様は如何程か**]
(66) 2012/03/24(Sat) 10時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/03/24(Sat) 10時半頃
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―本屋― [白いものがちらつく空模様を確認すると 青年はいつものように店を開ける準備を始める]
あ
[ふと、今日が集配の日だと気づく。 戦争前なら、毎週街から本が入荷する日。 けれどこの数年、娯楽の類は規制されるばかり]
……自粛していた方が良いんだろうけど
[青年は自嘲しながら扉の鍵を開ける。 本屋に向かっている人が居るなど、今は知らず]
(107) 2012/03/24(Sat) 22時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/03/24(Sat) 22時頃
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[店を開けて、茶を淹れようと踵を返しかけた所で声がかかる]
おや、おはようございますエアリスさん っと 貴方もとは珍しいですね、ヤニクさん まさか本を買いに来たわけでもないでしょう どうしましたか
[振り返った先の二人 エアリスには穏やかな笑みを ヤニクには少しからかい交じりの視線を夫々向ける]
エアリスさんは……嗚呼、あの本の続きなら まだ入っておりませんが 別の何かお探しですか?
(113) 2012/03/24(Sat) 22時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/03/24(Sat) 22時頃
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―本屋―
本の規制はずっと厳しいままですからね。 ……思想が反映しているらしいといわれれば即発禁処分ですし
[続きが入るのは何時になるやらと、其処までは言わず お勧めを問われ、少し考え込む]
そうですね、エリアスさんは随分読まれてらっしゃいますし ……こちらの手記など、如何でしょう あまり明るい話ではないのですが
[差し出したのはとある結社の手記。 御伽噺の怪物が現実に出で、疑心難儀の中で人々が明日を探していく話]
(121) 2012/03/24(Sat) 22時半頃
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ええ。 ですから、この店に監査が入れば 半分以上の本が処分されてしまいます。
[恐ろしいことだと、身を震わせてみせる。 軍人である彼の出入りも、一番最初はついに処分が下るのかと 蒼白な顔で迎えたのを思い出す。 結局、客としてきたことを理解するまでに大分間があった]
……ですが、実際この村に人ならぬものがとなれば どうでしょう、エリアスさんは家族を疑えますか?
[面白そうだという感想があがり、青年は口元に笑みを含ませた]
(129) 2012/03/24(Sat) 23時頃
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―本屋―
ひとつ恐ろしいのは、 その本が「手記」であるということでしょうか。 事実と小説との境目はとても曖昧です。
[嘘か真か。 青年の周りには常に緩やかな時間が流れている。 現実は店の外、まだ知らず]
たとえば何気ないこの日常も 書に書き起こせばたちまち物語に変わります 日記など、つけてみた事はありませんか? 読み返せばそれだけでも、楽しいものですよ。
[新しい本の変わりになるものを、勧めてみたりもする。 客商売としては、あまり上手ではない。 静かな空気が流れる店内 少しして、小さな腹の虫が鳴く]
(133) 2012/03/24(Sat) 23時半頃
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…………そうですね?
[仄かな笑みを流し見遣り、青年は視線を落として頷いた]
日記は、ですが 読み返す事で新しい発見もあるものですよ。 何の変哲もない日常の中にも、世界は生まれるものですから。
[腹の虫が鳴くのには、ゴホンとひとつ咳払い。 ごまかせたかどうか、エリアスは気づかなかったようだとほっとして]
おや、良いんですか? お買い上げありがとうございます。 帰り道、お気をつけくださいね。 お姉さまにもよろしくお伝えください。
[ほんの会計を済ませ、エリアスを見送る。 それから漸くヤニクへ向き直った]
……聞こえてしまいました?
(138) 2012/03/24(Sat) 23時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/03/25(Sun) 01時半頃
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―本屋―
[青年の手には渡された楽譜>>183 気をつけて持たないと、バラバラと散らばってしまいそうな]
うちは修理屋ってわけじゃないんですが これは……直さなくてはなりませんね。
[形見だと聞いた。 彼女の童話同様らしいと一人思う。 赤褐色の染みを見ながら、怯えるでなく 其処より先を見るような視線 受け取って、エリアスを見送った後]
……そのようで。 ブランチにしたいところですが、人前で食事は出来ませんからね 怪物の食卓には、とんでもないものが並びますよ。
[ヤニクの返しに少し赤くなった頬を緩めて笑んだ]
(186) 2012/03/25(Sun) 08時頃
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なんて、冗談です。
でも――本当に怪物であれば、 人のつまらない争いなんて、喰らい尽くしてしまえるのに
ヤニクさん 戦争が終わったら、旅を続けられますか? 春はまだ見えませんから……今終わっても雪が消えるまでは 是非、留まって欲しいものですけれど。
[机に並んだ栞が、またひとつ売れていく。 瞳を細め、金銭受け取り会計を済ませながら 独り言のように語り掛ける]
年の近い男は皆、戦争に借り出されてしまいましたから 貴方がいなくなると、私の友人は女性ばかりになってしまいます。 ……寂しいじゃ、ありませんか。
(187) 2012/03/25(Sun) 08時頃
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私はもっと、貴方とお話したいんですから。 営業中の店とはいえ 毎回用事を作ってこなくても、良いんですけどねぇ。
[栞を簡単に包んで、差し出す]
楽譜、お預かりしますね。 直す経過を見るのを口実にでも、またいらっしゃい。 [幾度の会話の後、青年は店の戸口まで出て彼を見送り また小さくなった腹を押さえ、ゆるりと店内に戻る。 栞の売れた代金を、ミッシェルに渡さなくてはと思いつつ**]
(188) 2012/03/25(Sun) 08時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/03/25(Sun) 08時半頃
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―本屋―
[簡単なブランチを終える。 日に日に食事の質が落ちていくのは仕方の無い事。 金銭得る方法が塞がれていくのだから]
……こういう時、ドアを開けたら其の先が目的地だった なんて物語みたいなことが起きたら良いのにと思うよ、本当
[昨日今日で一度に売れた栞の代金を小袋に入れて 青年は店の扉を開く。 キョロキョロと辺りを見渡した。 少し先には役場が見えるが、何時もと少し様子が違う]
穏やかじゃないね。
[村の空気が、違う気がした。 青年は未だ赤紙の件を知らない]
(215) 2012/03/25(Sun) 15時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/03/25(Sun) 15時半頃
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―本屋―
[戸口から役所の方角を見ていると >>229ウェーズリーの姿が見える。 青年は少しほっとした表情で頭を下げた]
ご苦労さまです、ウェーズリーさん ……今日も、配達はありませんか。
[新しい本の入荷が止まって一体どれほど経つか 戦時中ともなれば、難しいことだとわかってはいるけれど]
本は、いいんです。 私宛に手紙はありますか?
[そう問いかけながら、あ、と小さな声]
(238) 2012/03/25(Sun) 20時半頃
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丁度良い お願いしたいものがあって
[言いながら、ぱたぱたと店の奥へ。 走り書きで、封書にしたためる短い文章 「昨日本の修復を終えました」 クラリッサに向けての手紙と 「栞が売れました」 そう記したミッシェル宛の手紙]
ご面倒でしょうが、配達をお願いできますか。 私が直接出向けば良いだけなんですけれど……
[用意した売り上げ金の袋を軽く撫でる。 昼間人通りのある場所へ向かうのは、少し躊躇いがあったから 丁度良いとばかり、二つの手紙を頼み込んだ]
(239) 2012/03/25(Sun) 20時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/03/25(Sun) 20時半頃
ベネットは、ウェーズリーを見送ると、店に戻ろうと踵を返した。
2012/03/25(Sun) 22時頃
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―本屋― [店に入ったと同時くらいに、扉がなった。 直ぐに開いた店内には、青年ただ一人]
ようこそダーラ 私の胃袋の救世主 今日もさみしんボーイにお恵みを?
[おどけて笑い、彼女を招き入れる]
……お店の準備もあるでしょうが 良かったらティータイムを一緒に如何です?
[何時からか、彼女相手にも敬語を使うようになったのは。 紙袋を受け取ろうと手を差し出しつつ、取りとめも無く思う]
(264) 2012/03/25(Sun) 22時頃
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おや
[続く姿に青年は二度瞬いた]
こんにちは ……でしょうね、貴方が本を読む姿はあまり想像できません。
[軽口に、青年も含む笑みで返しながら]
宜しければ、ヨーランダさんもご一緒に如何です?
[そう言って、店の奥から椅子を持ち出してきた]
戦争が終わって皆が戻ってきてくれたなら 私も外へ出る事が出来そうなんですが 流石にこのご時勢、私へのやっかみも多いんですよ。
(273) 2012/03/25(Sun) 22時半頃
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―本屋― 寛大な御慈悲に感謝を。
[ダーラの笑顔へ、青年は大仰な会釈をひとつ。 袋を手に、三人分のティーセットを用意しにかかる。 程なくして、少し味の薄い紅茶が人数分。 乾燥させた香草で香りくらいは良いものの、矢張り食材も不足が見える]
お待たせしました、お嬢様方
[栞が乗っていた机に布一枚敷いて 皿に盛り付けたパンの横にはカッティングしたチーズ 瓶のままのジャムにスプーンひとつ。 簡単な準備を、まるで豪華なディナーでも用意したかのような口ぶりで 給仕に化けた青年は片手を前に、丁寧なお辞儀をしてみせる]
お二人とも、最近のご様子は如何ですか。 ……今日は少し村が落ち着かないようでしたが。
[自分も席について、気になっていたことを切り出した]
(278) 2012/03/25(Sun) 22時半頃
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ああ。
[貰った絵本と言うヨーランダの声に、青年は瞳を細める]
あの方が居心地悪そうに選んでいらっしゃったのを 私も覚えていますよ。 お売りしたのは、先代(父)でしたが
[選んだ本は、今は発禁処分もの。 せかいで一番つよい国、だなんて 他所の国の作家が書いたものは皆アウトだ]
(286) 2012/03/25(Sun) 23時頃
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―本屋―
……ま、もともと私自体出不精でしたがね。
[くす、と笑って自身の話は仕舞いにする。 お茶だけでというヨーランダにはハーブティーのみを渡しつつ]
センスをほめてくださるなんて 今日は本当におかしな日ですね。
お店は何時もどおり 私の店も、何時もどおりですね
[パンをひとつ手にとり、チーズを一枚挟む 外の様子、ヨーランダから聴いた言葉>>289に 開いた口はそのまま閉じた]
……二人が……え、サイモンが……?
(290) 2012/03/25(Sun) 23時頃
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ベネットは、眼を見開いたまま、二の句がつげずに居る
2012/03/25(Sun) 23時頃
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……これ以上、私達に何をしろと言うんですか 犠牲は増えていく一方だというのに
[複雑な表情で、カップを両手に持ったまま視線を落とす]
また、徴兵が始まるなんて
(297) 2012/03/25(Sun) 23時頃
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[年が近い二人の傍では、然程取り繕わぬ姿で居られる。 いつも感じられる居心地の良さは 今は会話の内容の所為で、拠り所のようにすら思えた]
……あれ、じゃあ 村に居る軍人さんたちには、召集がかかっていないんですか?
[>>303ダーラの言葉に、眉根をひそめる。 続いた>>304言葉で、青年は唇を噛んだ]
女子供にまで 追い詰められた最後の手段、でしょうね
…………見苦しい
[静かに、怒りと憤り含んだ声音で呟く]
(308) 2012/03/25(Sun) 23時半頃
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でも、ダーラ 黙っておいたとしても、いずれこの村にまで及んだら
[笑みの完全に消えた顔を、ダーラに向ける]
……いや、まだそうなるとは限りませんよね すみません
私も勿論、他言なんて出来ませんよ。
(312) 2012/03/25(Sun) 23時半頃
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[笑顔を失ってしまっていたことに気づき、口元を歪める。 >>317謝罪には首を振った]
……ヨーランダさんが謝る必要はありませんよ。 悪いのはすべて、現実を認めようとしない国の上層部の面々でしょう 愚かな行為だと、終わってから気づくのでは遅いのに。
[この二人ならば、国を否定する言葉でも他言は無いだろう 青年は内心を吐露し]
覚悟を決める準備だなんて、やめて下さいダーラ 貴女を失いたくないのは、私も同じですよ。
[二人手を握る光景を、視界に納めながら 弱弱しくはあるが、努めて微笑みかけた]
(327) 2012/03/26(Mon) 00時頃
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もしもくるなら、私が先でしょ 健全な肉体を持つ成人男子、とやらに当てはまりますし ……あなた方より多少は頑丈に出来ていますから。
[>>325何でも、といわれて思わずそう返したが 青年は間を置いて]
……ヨーランダさん [墓を頼むといわれると、青年は思わず口元を手で覆った。 首を振る]
仮定の話です。 仮定の話ですが、もしあなた方に赤紙が届くなら その名は私へ書き換えておしまいなさい 本屋一つ潰れたところで、図書館に改造でもしてくれれば問題はありませんから。
(333) 2012/03/26(Mon) 00時頃
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ベネットは、机の脇にある、修繕前の楽譜がふと目に留まった。
2012/03/26(Mon) 00時頃
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