304 【飛び入り歓迎】学園の七不思議2
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―――もう、何度目だろうか。
どこからか風が吹いてくる。
すると、校庭の桜の木々がそよそよと揺れ始め、
薄紅色の花弁の舞い散るや嵐のごとく、
元の世界へと……残る5人を誘う。
同時に、狭間の世界が閉じてゆく。
光の世界への扉が開く。
(#0) 2020/05/27(Wed) 01時頃
いつの間にか明之進が『道』を先導していた。
明之進の声は、不思議な力で各々の頭のなかに届くことだろう。
これから帰るもの、既に帰った者、全てに聞こえるように。
こんなにも饒舌に喋る彼は初めてだから、驚く者もいるかもしれない。
『桜の木の下には死体が埋まっている―――…
そんな話を、誰しも聞いたことがあると思う。
あれは、単なる伝説じゃないんだ。
綺麗な言葉を使ってみせただけのミステリもどきでもない。
ここの桜には……
僕の、姉さんが埋まっている。』
(#1) 2020/05/27(Wed) 01時頃
元々八起学園の敷地は、櫻子という女性の父親の土地だった。
この地域の名士であった父と使用人との不義の子として生まれた彼女は、
生まれた時から疎まれ憎まれ、父の逝去による遺産相続の折、
女だろうと容赦なく、文字通り存在を抹消された。
彼女の墓は作られず、大きな桜の木の下に埋められた。
明之進にとっては母親も同様の『姉』だった。
『明ちゃん』―― そう呼んで微笑みかける綺麗な笑顔が今も記憶に残っている。
(#2) 2020/05/27(Wed) 01時頃
六つ目の七不思議は、
決まって桜の綺麗な夜にあらわれる。
何かを探すように、一本一本桜の木を丹念に見詰めて、
明之進の名前を呼んでいる女生徒の影だけが見えるという。
その手には、『明之進』と書かれた木の札がひとつ。
(#3) 2020/05/27(Wed) 01時頃
『―――僕は、苗の頃から彼女に育てられた。
櫻子が僕を探しているのは知っている。
でも、僕はもう、八起学園にはいないんだ。
僕の身体は、数十年前の火事で焼失して、
あの場所には別の木が埋まっているからね。
燃え残った枝がどこかに植え替えられた話もあったけど、
僕自身、どの木がそうなのかわからなくて……』
明之進は言葉を一度切り、そして。
二つの願いをあなたがたに託す。
(#4) 2020/05/27(Wed) 01時頃
もしも、現世で櫻子を見かけることがあったなら、
『明之進は八起学園の七不思議そのものになった』と、
彼女に声をかけてあげてほしいこと。
そしてもうひとつ、もしも自分の身体を見つけることが出来たら――
『明之進』と書いた札をさげておいてほしいこと。
そうすれば、櫻子も自分を見つけられるからと。
(#5) 2020/05/27(Wed) 01時頃
『この世界に留めて協力して貰っておいて、
まだ頼み事を重ねるようで申し訳ないけれど。
この願いは、「あちら」では叶えられないものだから……
姉さんのこと、きみたちに託させて。
これは個人的な願い。お願い、します』
ふわふわと浮遊したままだった明之進は
そのときばかりは地に降り立ち、あたまをさげる。
そよそよとどこからか吹く風が、桜を散らす。
息も出来ないほどの薄紅の花嵐はあなたがたの視界を覆い、
そうして、世界は閉じた。
(#6) 2020/05/27(Wed) 01時頃
七つ目の七不思議は、――――、
もう、みんなご存じのはず。
風の吹く日はご用心。
桜の夜にはご用心。 **
(#7) 2020/05/27(Wed) 01時頃
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