3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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なにも ないところ では
なにも あきらめる ひつようないものね
だって さいしょから なんにも ないんだか ら …
[少し虚ろな言葉に 闇 は 深まるように。]
『そうだね、でも。』
『大丈夫、向こうには“皆”いるから。』
『サイモンも、ヘクターも、あとラルフ? も。』
[何も心配要らないよ、と。
それは答えではない のに。]
まぁ、がんばれや。
[自分の若い頃に似ているなぁと思うドナルドを応援した。]
ああ、ともだち だけは いるのよね
それは すてき …
先生もそろそろ、潮時だろうな。
[自分よりも亡霊らしい姿をふと思い出した。]
『まあ、がんばれ。』
[倣って置いて。]
『そう、そろそろ。』
『時間が来るからね。』
[ラルフはともかく、ヘクターを襲った 闇 。
忘れてない、けれど。それには 触れない。]
『どうするの?』
『どうしようか?』
『辛そうな子を送ってあげる?』
[鸚鵡の声に疑問を抱く筈がない。
それは、自分の声。自分の内の 闇 の声。]
『もっと呼べたらいいのにね。』
『皆 鬼 になれば 、 いいのに。』
|
―1−A→屋上―
[手櫛でだいたいの髪形を整えて、瞼を閉じ深呼吸。 もう流石に離れている頃だろうと、階段を上へ、上へ]
……スティーブンス先生?
[それでもまた見えないだけかもしれないと、 扉を開け声をかけた。]
…………何時の間にやら、人気スポットになったねここは。
[ピッパとジェレミーの姿を認め、入り口付近で手を振る。]
(488) 2010/03/05(Fri) 00時半頃
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(遠い)
(声)
(誰が)
(誰を)
(――だれ)
『うーん。』
『誰か、いたかな?』
『まあ、送りたい人でも、いいんじゃない。いない?』
『あれ、……キャロライナ。』
[闇は、呼び方が、違う。]
『気に掛けたことに ありがとうって』
寂しいのかな。
[みられない きにもとめられない それは とても ――]
|
― 屋上 ―
…………もう、行っちゃったか。
[自分とは逆の手を上げる人も話したのだろうか。 山吹色の気配に別れを告げるのを忘れていた、 彼の言葉が確かなら最後となるはずの]
……やる事、成功すると良いな。
[詳細を聞いてこそいないが命がけの事ならなおさら。]
さっき、ここで会ったんだ。
[何かを言いかけた様子は伝わって、邪魔をするのも悪いと]
二人は、まだここに?
[一人はまず動けそうに無いのは承知で問う]
(508) 2010/03/05(Fri) 00時半頃
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さみし い の ?
そう なら ともだちがいるところ いきたい かな
[嗚呼。でも]
[キャロライナの、友達は]
[まだ、こちら側に、いるのに。]
わたしは盗み聞きの子、また見てるけど。
そのまま見てていいのかな?
『そうだね、考えておこう。』
『そろそろ、時間が迫ってるけどね。』
[闇 が 濃く ひどく、濃く。]
『ふふ、でも、盗み聞きの彼も向こうに行ってしまったら、』
『吃驚するかなぁ、皆。』
『今日は何人向こうに行くかな。』
[くすくす、と、嗤う。]
でもきみは ほんとうに 盗み聞きの子
おくって いい の ?
『じゃあ、先生を。』
『ちゃんと向こうにいけるように
間違いがないように送ってあげようか?』
(――先生)
(――間違わないように、)
(と、 闇が囁く)
…そうだな。先生を。
絶ち切ってやらないとずっと迷い続けそうだ。
盗み聴きの彼も、覗き見の子も、共に深淵に近づきすぎて落ちてしまうと丁度いいかな。
…… ど うして?
[闇 が 揺らぐ。]
『送って』いい よ。
『…… だって』
[そうすれば 闇 が さらに 蝕むから。]
『悪い子 は 』
『それに 僕たちが 危ないじゃないか』
[言い聞かせるように 闇 は 塗りつぶす。]
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―屋上―
[ピッパが渡したビー球の意味は、 それと先ほど何かを言いかけた様子から。]
……ああ、うん。
[何かを察してくる、と踵を返すと]
お邪魔しま
[小さく呟いて階段の方へ向かおうとしたが]
っと。
[直ぐにこの場を去った彼女を見て、 自分のタイミングの悪さに頭を抱える事に]
(520) 2010/03/05(Fri) 01時頃
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『鬼 だから ちゃんと』
[みつけて。]
『送って』
[迷い子を。]
『あげよう。』
[迷わないように。]
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