123 霓虹鬼故事
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だって、私はあなたの死に様なんて知らないもの。
[実際死んでいる>>16と言われても、ぴんとこない。 それに―]
そうね―。 いまさら知ったところで、何の役にも立たないけど、気になるわ。
[気になるかならないかといわれたら気になる。 だから、露蝶と黍炉が本当に鬼を殺せるのかと― 二人から目を逸らせなかった。]
――――。
[結論としては。 刃物を使えば存外あっけなく殺せたのかもしれない、と。 そんなひどく冷静な思考が残ることに。 もっとも、生きているときの女にそこまでの余裕もなにもなかったが。]
(24) Cadenza 2013/05/27(Mon) 18時頃
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[鬼は死に、鬼を生み出す薬を作った男も死んだ。 とはいえ、世の中に流出した鬼薬がどのくらいあるのかはわからない。 事件がここで終わりになるのかどうか? しかし、それももう、何もできるわけでもない。 それをもどかしく思うことはなかったが―。
目の前で泣いている露蝶と、その傍の黍炉にかけられる言葉も、 伸ばせる手もないことが、もどかしかった。]
ありがとうって、ちゃんと言えなかったな。 [少しだけ寂しげに目を伏せて、女は体を翻した。 物理的に妨げられることのない体は、ふわりとその場を去っていく。]
(25) Cadenza 2013/05/27(Mon) 18時頃
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―だいたい1ヶ月くらい後―
[女の魂は、アパートに留まっていた。 万が一のときの仕掛けがきちんと動くかどうか、 そこだけが最後の気がかりだった。
付けっぱなしのモニターには、カウントダウンが表示されている。 もう少しで0になるそれをじっと見つめていた。]
(26) Cadenza 2013/05/27(Mon) 18時頃
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[生きている間には街を離れることはできなかったし、 離れようとも―思わなかった。
だがいざ自由になってみて振り返ると、 ひどく退屈な生き方をしていたのかもしれないと思えていた。 だから、心残りがある間にふわふわといろんな場所をさまよったりした。
同じ年代の若者が集う場所や、見上げていたビルの中。 少し離れた保養地なんかも見たりして。
情報だけで知りえていたものの実際をちゃんと見て、 ―大抵は、知っている通りだったのだけど―それでも満足だった。
そうしてまた薄暗いアパートに戻り、 生きていたときと同じように端末の前に座って、最後の時を待っていたのだ。]
(27) Cadenza 2013/05/27(Mon) 18時頃
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[カウントが0で止まる。 モニターに新たにコンソールが開き、仕込んでいたプログラムが動き出す。
はじめに動くのは、情報を流出させるためのプログラム。 スラムをつぶそうとしている政治家の暴露情報や、 その他にも敢えて流出させようとしていたものが、 アンダーグラウンドの情報サイトに書き込まれていく。 証拠となる書類の写しや写真なんかも一緒にアップロードされるのを、 くすくすと笑いながら眺めていた。
書き込み元は敢えて突き止められるようにしている。 窺鼠の仕業だとわかれば多少の信用性もあるだろう。]
(28) Cadenza 2013/05/27(Mon) 18時頃
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[それが終わると、蓄積したデータの削除が始まる。 大量のデータをランダムな値で何度も上書きし、最後に削除する。 プロセスが進むごとに、身を削られるような感覚にもなった。
そうして、長い時間をかけて生きた証が削除され、 最後に部屋中の電化製品のスイッチが入る。 サーバーが意味もなくディスクアクセスを繰り返し、 エアコンは一番電力を要するモードで風を吹き出す。 キッチンでは電磁コンロが見る見る赤くなり、熱を発している。]
(29) Cadenza 2013/05/27(Mon) 18時頃
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[やがて配電盤から火花が飛び、電源のコードが熱で溶け始める。 エアコンの風であおられた帽子がコンロの上に落ち、燃え始めた。 そうなってしまえば部屋の中が炎で埋まるのは早い。]
ふふ。ちゃんと組んだとおりに動いてくれた。 自分で言うのもなんだけど、私すごいかも。
[後に残るのは、コンクリートで囲まれた黒く爛れた空間だけだ。 これでもう、本当に思い残すことはない。 炎の中で、女の魂は揺れながら薄れてゆく。]
もし、生まれ変わったりするなら―
[消え行くままにつぶやく言葉の終わりは、形に成らぬまま―**]
(30) Cadenza 2013/05/27(Mon) 18時頃
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