3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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できればおねがいしたい と 、…こ
…ろです
[絶え絶え。]
[沈黙。沈黙。 言葉が出ない。
超同意した空気。]
何とかできてナイじゃん か!
大体、行きたくって行けるかわからないって何コレどう言う状況!
[セシルに絡みつく蔦に手を伸ばす。
彼の手が 綺麗な紫水晶に変わっていたから。]
駄目、
触るな!
[反射的に赤い声で叫んだ警告。
手は、刃だから]
[動揺していたせいか
混乱か、叫ぶことは的外れで]
く、…
[嗚呼、――なさけない。]
なんだか他のみんなは
わりと無事な気がするのは気のせいかしら…
…… 知らない、見える範囲では
[自分たちだけだ、被害者は。
なんてひどい。]
|
――南棟1F 廊下――
[校長室を出れば、蠢く何かが廊下を這っていた。 ぬちゃりと音を立て、鎌首を擡げた何かが顔先を掠め、頬にぬめりとした体液が付く。 自らを絡めとろうとゆっくりと忍び寄る蔦を、虚ろな目で眺めるが、意に介すこともない。
そして闇の息衝くグラウンドへと彷徨い出た *小凶* ]
(166) 2010/03/04(Thu) 14時半頃
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[ぱちり、鸚鵡が瞬く。
瞳の奥の深淵は ゆる と 嗤 う。]
『触るな、って 、助けないほうが、いい?』
違、
手、 触ると
怪我する、から。
[闇の声に首を横に振る]
ん、 あ
ああ
もう怪我してる、けどね。
[けれど、生徒会室の、あの時とは雰囲気が、違う。]
じゃあ、どうやって。
[どこを掴もう。
足は意味がない気がする、引き摺ればいいかもしれないが。それも、どうか。]
嗚呼、もういっそ
……燃やしてやろう
か … 、 …?
[かつん、とライターが落ちる音。]
って、…!
もう、除草剤とかないのかな。
熱湯でも撒いてやろうかしら…
[ 薬缶をみつめていたという ]
[嗚呼それいいアイデアだ。
と、思ったとか思わなかったとか。]
これは……
『――お邪魔?』
[醜態を見られたくないと言う先程の自分と。
二人の 間にある空気と 聞いていた関係と。]
え ちょ
[ドナルドに任せてトイレに行こうとした矢先だった。
ドナルドが 去った。]
ん?
[扉からちらと覗いた]
……ドナルドくんも なんだかんだいって 若いもの ね
や まあ うん……。
[解らなくも、無いが。
この状態でほったらかしは、吃驚だった。]
――……なん、 なんだ。もう
[嗚呼。情けない声だった。]
わかん、 ない 『けど』
『気持ちよかった、よね?』
[わら う。]
せめて一人なら、なあ……。
[呟きが、漏れた。]
|
――グラウンド――
[南東玄関を出た瞬間、上方から数本の蔦が降り注いで小柄な身体が絡め取られる。 反射的に蔦の落ちてきた方を見遣るが、反応はそれだけで特に抵抗することもない]
ん、……。 ……ぅん は、あぁ。
[頚部に絡みついた蔦が頤から耳の周りを這えば、小さな耳朶はほんのりと紅を増す。別の蔦が黒い花の咲いた手に絡みつき、細い手指を愛撫する]
(179) 2010/03/04(Thu) 15時頃
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|
[異形の静かな、それでいて執拗な責めに少女は呼吸を乱し、吐息を熱くする]
――……私が、ほしいの……?
[問いに応えるかのように蔦が項から背中へと滑り降りる。 鎖骨を舐めるように這い回るそれが、服の中へ忍び込むのを潤んだ瞳で見つめて]
求めてくれるなら、全部、……あげる、よ。 [虚ろだった異相が淫らに色づき、全身から香気が立ち上る。 やがて蔦の責めは激しいものとなり、匂いに呼ばれた赤い蝶たちが少女の身体に群がった]
(180) 2010/03/04(Thu) 15時頃
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――…、
……、 …
訊く な ……
[――笑いに、息 混じりの こえ]
……―― 、…
ひとり、……
[蔦は 殺すことはない
気が するが あれは]
…… …
[恥ずかしい。ダメージが大きかった。]
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