301 十一月うさぎのないしょ話
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ごちそうさまでした。
[固めプリンもキャラメルりんごタルトも「ちょっとずつ全部」味わい尽くし、満たされた吐息を漏らす。 手を合わせて、いつもの挨拶。立ち上がる。]
それじゃあ、私はそろそろ。 エリカちゃん、宅本くん、またね。
[いつどこで、なんて約束はないけれど、ここに来れば。 美味しい料理と大切な友人たちに出会える場所。 元気の源であるうさぎ穴は、いつだって優しい明かりを灯していた。]
ごちそうさま。 今日も美味しかった!
[カウンターに見つけた藤色>>267へバイバイと手を振る。 いつもより幼い仕草や笑みと一緒に気持ちを贈ろう。 今日も、次も、その次も。彼のデザートは元気をくれるはず。 確信めいた予感は、きっと外れることはない。*]
(289) Pumpkin 2019/12/05(Thu) 22時半頃
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― 1人の帰り道 ―
[夢の世界から一足先に抜け出し、一路自宅へ。 彼>>262の言葉と共に、帰り際、寂しさを隠せずじっと見つめてしまった自分を思い出してしまい、鞄に荷物を勢いよく突っ込んでしまう。]
はぁぁ……。
[ままならなさに、深く息を吐く。 彼と一緒にいると、踵だけでなく爪先まで宙に浮いてしまいそうだ。 食事を終えたらデート。それを知った上で「早く」、なんて>>247。これまでの自分なら口にしなかった言葉だ。 好き過ぎて自制できないという悩みと、自分の年齢を見比べた。]
……。
[お泊りセットを詰め終えた鞄を見下ろす。 今から迎えば、時間もぴったりだろう。忘れ物もない。
持ち出した鞄は、パジャマひとつ分軽かった。*]
(296) Pumpkin 2019/12/05(Thu) 23時半頃
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― 2人の時間 ―
[「交換」した鍵は薬指と繋がった>>263。 これまでより7cm離れた目線も、座ってしまえばいつもと変わらない。 むしろ甘えるみたいに、アルバムを眺める距離を詰めた。]
……うん。
[カウンター越しに見つめていた手を握り返す。隙間がなくなるくらい、ぎゅう、と。 鍵のリングはなくさないようにと、ついさっき外した。 空っぽの薬指に違和感を覚えることに、思わず笑みが浮かぶ。]
私、ね。 一馬さんの隣にいる私が、結構好きなの。
["特別"な彼の隣にいる"特別"な自分は、きっとこれから普通になっていくのだろう。 皺のない手を親指が確かめるように撫でる。皺のある手もいいなぁ、なんて、蕩けた声で呟いた。]
(297) Pumpkin 2019/12/05(Thu) 23時半頃
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一馬……――かず ま、
[遠い未来に思いを馳せる前に、今は。 愛しい人の名を呼ぶ、練習をしよう。*]
(298) Pumpkin 2019/12/05(Thu) 23時半頃
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― 約束、ひとつ ―
[エリカ>>302の声に、家路へ踏み出したヒールを止める。 唇を濡らしたお酒に夢心地だった彼女を心配そうに見つめた。]
ゆっくりで大丈夫。 どうしたの?
[食べて、と周りに自分のデザートを勧める姿はとても可愛らしかった。 自身もプリンを一口貰ったりしつつ、宅本へ視線でエールを贈ったりしたのだったか。 そんな姿を見ていたものだから、幼い子へ話しかけるみたいに発言を促す。]
(308) Pumpkin 2019/12/06(Fri) 00時半頃
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[返ってきたのは幼子の言葉ではなく、おんなじ彼女からの誘いの声>>303。 カールをキープした睫毛が上下する。]
ふふ、もちろん。すごく嬉しい。 早速計画しましょうね。芙蓉さんにも伝えてくれる? 宇都木さんのお姉さんははじめましてだけど、 きっと仲良くなれる気がする。
[名刺にIDを手書きで記して差し出した。 彼女の連絡先も聞けたなら、手帳にペンを走らせる。]
その……相談なんだけど、
[ペンをしまいながら、友人へおずおずを声をかけた。]
……鍵型のチョコって、作れる?
[幾度目かの女子会は、胸焼けしそうなくらいに甘い匂いの中で。 新しい内緒話を持ち掛け、悪戯っぽく笑った*]
(309) Pumpkin 2019/12/06(Fri) 00時半頃
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