199 Halloween † rose
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[街を歩くと宝物が1つずつ増えていく。 グレッグから貰った連絡先。 シーシャから貰ったお菓子の袋。 孤児院に戻ればニコラエから貰ったガラス椀。
1つ1つはとても軽いのに、ひどく重くて。]
やべ、泣きそう。
[ごしごしと汚れた裾で顔を拭う。 まだ逢っていない人の方が多いのに。 これではキリシマの元に戻る時には目が腫れてしまう。 笑顔笑顔と言い聞かせて、俺は広場を歩く。
華麗な手捌きを見せてくれた異国のマジシャンを探して。]
(199) pannda 2014/11/02(Sun) 22時頃
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[露蝶の店にも行かなければと思いながら、なかなか足は向かない。]
あ、おっさん。 南瓜売れた? ごめん、俺もう手伝えないからさ、足腰気を付けなよ。
[農家のおっさんは今日も元気に荷車を引いていた。 歳を重ねて行く農夫に声を掛けると、珍しい、雨でも降るかと 笑いながら手を振ってくれた。]
(200) pannda 2014/11/02(Sun) 22時頃
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[欲は底なしに深く、深く。 二つの緋色の瞳が身体の振動で揺らめくたび、背を甘い快楽が駆け抜けていく。 こうして知らなかった彼をまた一つ知る。 恥じらいの声をあげる>>175様子に、ため息とともに笑みを零すが、それすら重なった唇の合間に消えてゆく。]
っく、……ぁ、気持ち、 い、 ……ふ、まだ、……もっと、 ぁ——
[彼の声だけが脳を支配するように、自らの声を飲み込もうとしても、 重ねられた熱が、擦り合う指先が、さらに男を追いつめる。 粘膜が絡まりあい、ぷつりと離した>>176。 いつか一つになることができたら、焦がるる想いはなくなるのか——そんな行き過ぎた想いすら、過る中。
水音に混じる声音はさらに甘やかに。 至近距離で涙の玉が緋色に浮かぶ、まるで、闇夜の月のように。]
——……ッん、 ニコラエ、
[綺麗なのは、 ——ガラスより繊細で、愛おしい君。]
(201) oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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[一際大きく響く声>>177と、揺れる身体。 彼の指を覆うようにあてていた手を、その背に回し]
ぁ、 ん ——……あ、ぁッ! ……、!
[爆ぜる熱が、散っていく。しなやかな背に彼の鼓動を強く感じた。 男もまた、ニコラエとともに欲を吐き出して、息をすることも忘れ]
っ、は、……ふ、ああ、…… あ、……ん、ニ……コラエ、
[息も絶え絶えに、まだ熱く震える唇を重ねた。 このまま余韻に浸って閉じてしまいたい双眸は開いたまま、ニコラエの蕩けるような相貌を見つめる。 彼が己の名前を呼んで、愛を囁いた>>177。その声音を、忘れないように心に刻んで]
(202) oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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愛してる、ずっと、……—— 一緒だ
[悦楽に揺蕩うまま、それでも尽きぬ欲を 言葉にして、再びの誓いを**]
(203) oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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—— 来る、11月1日 ——
[目を覚ましたのは、自宅のベッド。 いつもよりももっと遅い、目覚めであった。
あれからしばらくニコラエを離すことはできなかったが、やがてこの地を去るのなら一人で行いたいこともあるだろうと、男は一人戻ってきた。 目覚めたその場に、彼の温度は存在しない。 抱き合って眠った何度めかのハロウィンのように、白いシーツの上に手のひらを滑らせても、彼にぶつかることはない。]
…………、ああ 終わった……んだな。
[カーテンを引けば、窓から見える風景にもう、オレンジ色は混ざらない。 まるで夢を見ていたかのように。
——けれど、“夢ではない”と囁くように ベッドサイドでガラスの靴が *緋く輝く*]
(204) oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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小悪党 ドナルドは、メモを貼った。
oranje 2014/11/02(Sun) 22時頃
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[かさついた、人の形の怪物の唇に、触れる。
僕の形に彼の唇を、咥内を焼く。 最後の優しさが、僕の胸を焼いた。]
ずっと、ずっと、お待ちしてマスね。 ……僕は、あなたを忘れられそうにありマセン、から。
今年、この街に来て良かった。 ……あなたと逢えて、良かったデス。
[美味いと告げる嘘吐きに、僕は譲れない感情を言葉にした。
彼の"決めたこと"に、何故なのかと、食い下がれない。 もう二度と会えないとしても。]
(205) lalan 2014/11/02(Sun) 22時頃
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…『好きです。誰よりも。』
[離れ、微笑み。 彼には伝わらない、母国語で告げ。]
ゾンビのあなたに言う言葉ではないかもしれマセンが… どうか、お元気で。
(206) lalan 2014/11/02(Sun) 22時頃
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[キリシマさんに、背を向けた。 歩き出す、肩が震える。
見せなくて良かった。 僕は、強くそう思う。
どこか遠くに、鐘の音が聞こえた。 もしもその意味を僕が知っていたら。 何を想ったか。 言葉にするまでもない。
――例え、何時か誰かと結婚し、子供を授かり、暖かな家族に囲まれても。 僕は、冷え切った肉体を持つ彼に、一生に一度の恋をし続けるのだろう**]
(207) lalan 2014/11/02(Sun) 22時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
lalan 2014/11/02(Sun) 22時頃
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─ 2X年目の春 ─
[窓から差し込む柔らかな日差しを浴びながら、黒猫は、いつものようにカボチャバケツの中で眠っていた。 中に敷かれているタオルはもうボロボロだし、取っ手のリボンは色褪せている。 錆びた鈴は、もう何年も前から音色を無くしていたけれど、それでもまだバケツに結ばれたままだった。]
…………。
[いつの頃からだろう。 黒猫が、日々の大半を眠って過ごすようになったのは。 何か夢を見ているのか時折、耳や尻尾がぴくりと揺れた。
そして。 どんなに深く眠っていても、大好きな足音が近付いてくると、ゆらりと金色の瞳を開いた。 もう、駆け寄って飛びつくほどの体力はないけれど。 ゆっくりと歩み寄っては、ぱりぱりとズボンの裾に爪を立てた。]
(208) nordwolf 2014/11/02(Sun) 22時頃
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ミー…… ミャーォ……
[あたたかな腕の中で、喉を鳴らし、か細い鳴き声で甘える。 背中に生えた白い毛は、随分と増えていた。 それは、まるで………]
…………ャー、ォ
[か細かった鳴き声は、徐々に、更に小さく。 金色の瞳は、夢に誘われるかのように揺らめきはじめる。]
……ミー…… ァ……
[そして、瞼がゆっくりと落ちてゆき……]
(209) nordwolf 2014/11/02(Sun) 22時頃
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『 ありがとう、グレッグ。
おれ、先にいって、待ってるよ *』
(210) nordwolf 2014/11/02(Sun) 22時頃
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[想いの欠片を纏って零れ落ちる、シーシャの言葉。賭けをしたあの日を思う。自分の魂を対価に、彼の傍にいられればと願った]
もうどこにも行かないわ。
[彼の想いに触れた今は、酷いことを願ったと思う。今はもう、彼なしで生きることも、彼を置いて死ぬことも考えられない]
この体も、心も、全部。
[長い長い時間をかけて、ようやくたどり着いた自分の居場所]
(@45) heinrich 2014/11/02(Sun) 22時半頃
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[音立てて繰り返す口づけ。甘い毒に少しずつ意識を侵されていく]
………ッ、
[肌を滑る掌。触れられた所から熱を持って粟立つ。 下腹部を擦り上げられると、強い刺激から逃げようとするように反射で腰が引けてしまう]
だ……め……、
[上がりそうになる嬌声を喉奥で噛み殺して、寄る辺を求めるように手がシーツを掴む。 己以外の手で齎される、強すぎる快感。裡から煮えたぎる情欲に、容易に落ちてしまいそうで、]
……シー、シャ
[怖い、と思う気持ちと。もっと、と欲する気持ちと。相反する感情がせめぎ合う。 擦り上げられた胸がジンと痺れて熱を持ち、堪らず腰を彼の手に押し付けた]
(@46) heinrich 2014/11/02(Sun) 22時半頃
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― 11月1日 ―
[昨晩、ドナルドを送り出した後は 雑貨品を気泡緩衝材に包む作業。
傘立ては結局三個も宿に売ってしまった 小物を包む作業は翌朝まで続き、 作業に疲れた後は、夜まで眠るつもりでベッドへ。]
――……
[バスルームでの遊戯を思い出し、吐息を枕へ落とす。 きっと、あの色違いの双眸を見ることはない。 あの尻尾にも触れられることは、ない。
けれど、また彼に会えるのだろうか。 暖かい春と共に。
心浮かせながら眠りにつき、そして鐘の音色を聞いた気がした 朧げな闇を抱いて、重い重い夢の中で。――]
(211) motimoti 2014/11/02(Sun) 22時半頃
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― その夜 ―
[あれから何度も呼びかけてみたが、友人からの返しはない。 魔女の家へ赴くも、電気は消えておりドアノッカーを鳴らしても 誰も出て来ることは無かった。]
………、ジェレミー……。
[立ち去る前に、彼の顔を見たかったが 留守なら致し方ない。 お互い生きていれば、また何かの折に会えるかもしれない 手紙を送っても、最早返事がかえることが無かったとしても。
男は店へ戻るべく、街を歩く。 途中でひとつの飲食店の前で立ち止まり、 店仕舞い寸前のその店へ、身を預けることにした 外観だけ眺めるなら、恐らくは露蝶の店だと踏んで。]
(212) motimoti 2014/11/02(Sun) 22時半頃
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あの、もう、……お店は終わりですか ……帰る前に、お茶を頂いていこうと思いまして…。
[店主は店に居ただろうか。 やや時期の早い厚手のコートを纏う客は、 窺うように手伝いの女性に意を尋ねる。*]
(213) motimoti 2014/11/02(Sun) 22時半頃
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― それから・城下 ―
[春を待つ間、棺桶では眠らずに毎日を過ごす。
それは脩く感じる日々と為ったが、 この雪降る寒い冬が過ぎ去れば、 彼がいつか迎えに来てくれると、希望を絶やさず
どこに住んでいるのか、 どこで暮らしているのか。
明かすのを忘れているという事を失念したまま。]
椅子の張り地を変えなくてはならないな……
[一軒の居抜き店舗の中で、ぼんやりと座椅子を撫でる。
老朽化棚も変えた方が良いのかも知れない。 グラスは己の作ったものを持ち込めばいいが、 家具の運び入れが少々手間にはなりそうだ]
(214) motimoti 2014/11/02(Sun) 23時頃
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[灰埃積もったカウンターテーブルを指で撫ぜる。 従僕に掃除を任せることを考えていたが]
………。
[自分で、やろう。
彼と歩む新しい楽しみを想像して、一人灰小屋の中で微笑む。 のんびり掃除して、のんびり改装していけばいい。 城と城下の往復も、腹を満たす以外の楽しみになる、きっと。
シャツの袖を捲くりあげ、まずは掃き掃除。 ちょろちょろと動き回る鼠と眼が合った*]
(215) motimoti 2014/11/02(Sun) 23時頃
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―11月1日―
[広場のベンチに座り、行き交う人々を眺める。 祭の賑わいは秋風とともに過ぎ去って、この街の日常に掻き消される]
長居したわね……。
[この街に滞在したのは、今日を合わせて“たった3日間”のこと。 けれど離れ難くなるほどに、いろいろなことがありすぎた]
これ以上ここに居たら、本当に出ていけなくなっちゃいそう。
[もう旅支度は住んでいた。派手な衣装は鞄の中。身軽なバックパッカーのような出で立ちで、もういつでも次の街へ行ける。 それでもまだここにいるのは、いくつか心残りがあるから]
(@47) heinrich 2014/11/02(Sun) 23時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
motimoti 2014/11/02(Sun) 23時頃
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―あれから二十年―
[時を経るにつれて時計店は随分と静かになった。
新参の仔猫に「ミー」という呼び名を奪われて たまに不貞腐れたように背を丸めていた黒猫は、 十年程前、それでも最後は穏やか目を細め息を引き取り。
店を切り盛りしていた夫妻は 弟子に時計店の看板を託して家を出た。 娘夫妻の傍で余生を過ごすという彼らを、 皺の増えた笑い顔で見送ったのは5年前の夏。
重ねた別れはどれも寂しさを呼んだが、 いつも抱いて過ごした黒猫が隙間を埋めてくれた。
訪れたひとりと一匹の毎日も ずっと変わらず温かな日々だった。]
(216) onecat69 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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[仕事中はカボチャのバケツを傍に据え 時折、年のせいで昔よりずっと乾いた手で黒猫を撫で。
寒い日には身を寄せ合って眠り、 春先の午後は日溜りで昼寝をして。 ハロウィンに合わせて翼の飾りを背負わせたりもした。
なんでもない事が幸せだった。 本物の家族を持つ事は無かったが、寂しくは無かった。
いつも隣にミーが居てくれたから。]
(217) onecat69 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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―いつかの春の日―
[最近めっきり年を取った黒猫を抱く。 この頃のキミは眠ってばかりで少し寂しいよ。
それでも抱き上げると甘く鳴いて見つめてくれる。 俺はそれが堪らなく嬉しいんだ。 愛しくて堪らないんだ。 だから、
逝かないでくれ。 俺を置いて、逝かないでくれ。]
(218) onecat69 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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[閉じた瞼は最愛の金色を隠したまま。 何度呼んでも、眠りから彼を呼び戻せはしない。
彼の最期の際。 どこか懐かしい声と錆びたはずの鈴音が聞こえた …気がした。 澄んだ鈴音は誰かに彼が昇る事を伝え遠くへ響く。
命が喪われゆく小さな身体に雨が降る。 温かな涙の雨。いつまでも。いつまでも。
ミーが居てくれて。ミーに会えて。 俺は幸せだったよ。ありがとう。 ……ありがとう。*]
(219) onecat69 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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[手伝いの子が今日も手伝いに来てくれた。 ダンスパーティに行けたから、その礼をと言って。 それならと、少しだけ手伝って貰う。
その分の駄賃として作ったお菓子を手に、彼女へ声を掛ける為に店の外に出た。]
アイヤー? ……おにいさん、残念だけど今日はお店お休みヨ。
[厚手のコートの不振人物が、大事な店番の子に声を掛けていると眉根を寄せたが、それが客だと分かれば>>213、にこにこと告げる。]
けど折角来てくれたから、お茶ならご馳走するヨ。 貴方、ラキーよ。ワタシ丁度お菓子作てた。
[店内に入るかと、促すように首を傾げる。]
(220) okomekome 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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− 11月1日の広場 −
[シーシャから貰った菓子の袋。 1つ開けただけで、まだ手の中には残っているが これは大事な大事なシーシャからの贈り物。 これ以上開けない様にと、グレッグの連絡先を書いた紙を 仕舞った胸ポケットに詰め込んだ。
気のせいだけど、温かいと感じながら顔を上げた先。]
あ、華月斎!
[ハロウィンが終われば目立つ異邦人>>@47 彼に逢ったのはどれ位ぶりになるだろう。 彼も街を離れるだろうから、逢えて良かったと 笑みと共に駆けよった]
(221) pannda 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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―最期の日―
[くたびれたリボンに結わえた錆びた鈴と 陽に焼けた古いカボチャの形のバケツを置いた机で 老人は最期の日まで仕事を続けた。
年寄りがひとりで営む小さな店を頼ってくれる 街の人々に支えられて。
その日は、春の風が花の香を運ぶ晴れた日だった。]
(222) onecat69 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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[老いた指先で鈴に触れ、少し揺すってみると、 いつかのように澄んだ音が鳴った気がして。 懐かしむように細めた目は、そのまま閉ざされる。]
『やっと、会いにいけるよ。随分長く待たせたね。』
[正午を知らせる時計塔が打つ鐘の音を聞きながら 眠るように、キミの傍へ。**]
(223) onecat69 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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[>>221 名を呼ぶ声に顔を上げると、笑みとともにこちらへ駆け寄る姿が見えた。 立ち上がり、ひらと手を振って出迎えて]
会えてよかったわ。 あとちょっとで約束破りのペテン師になるところだった。
[笑ってそんなことを言い、上着のポケットに手を入れる。 手を出して、と囁いて、彼の掌に乗せたのは橙色のお手玉]
(@48) heinrich 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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− 11月18日 夜明け前 −
[街の人や仕事の引き継ぎ。 結構余裕があるとは思ったけれど、時間が経つのはあっという間で。
一番大変だったのはチビ達だった。 泣いたり怒ったり、物を隠されたり。 それでも俺はその度に宥めていた。]
俺は何処にいても、お前達の事忘れないから。 知ってるか? 地球は丸いんだ。 ずんずん歩いて行ったら一周回ってここに戻って来るから。
[そのうち訪ねて来ることもあるかもしれない。 我ながらずるい言い訳を繰り返す。]
(224) pannda 2014/11/02(Sun) 23時半頃
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