人狼議事


297 湿っぽい古風和ホラーRP村「紫陽花奇譚」

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────かぁわいぃ

            かぁわいぃ、と

          鴉は

               哭くの

    かぁわいぃ、

            かぁわいぃ、と


        哭く ん だよ…………────

   


 かわいぃな、
               かわいぃな、

      あん子も、そん子も

            かわいぃな、

    かわいぃな、
            かわえぇ、なぁ、



         ………なぁ?

   


【人】 双子 夕顔

 定吉さんが、手ェ貸してくれたら、
 大丈夫やわ、

[やから、いこ、と、あさちゃんの意見も聞かずに決める。>>1
行かなければ、いかなければ。

あの場所へ行く途中、藤の香りがする。
その向こう、わたしの場所がある。

神様の近くなら、きっと。
“わたし”はなんでもできる。

かわいぃかわいぃ子たちを、みぃんな“助けて”あげられる。

愛い子も憎らしい子も、みぃんなまとめて、可愛がってやらな。

みぃんなみんな、渡ってしまお。
したら、きっと……倖せに……]

(6) 2019/07/15(Mon) 19時半頃

【人】 双子 夕顔

 
     [だって、わたし。

         おねぇちゃん、やから。]

 

(7) 2019/07/15(Mon) 19時半頃

【人】 双子 夕顔

[呼ばれる、声がした。>>0


   “わたし”を、呼ぶ声がした。


 振り返った先に。


      “善吉っつぁん”を見た。]

(8) 2019/07/15(Mon) 19時半頃

【人】 双子 夕顔

[振り返ったのは少女だったのに、

  彼には異なる姿が重なって見えたろう。

 亀の印を継いだ彼には、

   緋色の婚礼衣装を纏った娘が見えたろう。

今は朽ち果てたはずの、緋色の糸を辿った彼なら、

  “かみさま”の姿を幻視しただろう。




      緋色の花嫁は、ただ静かに泣いていた。]

(9) 2019/07/15(Mon) 19時半頃



 善吉っつぁん、なんで。

 なんで、今更。

 “わたし”を呼ぶん………、

 


【人】 双子 夕顔

[“わたし”はただ、寂しかった。

“かみさま”への信心を無くし、いつしか誰も来なくなったこと。
わたしの“神様”の存在を、確かめる術が無くなったこと。
ひとり、あの岩の上で神様を待ち続けたこと。
巨木が雷に打たれて朽ち果て、岩が割れても誰も気づいてくれなかったこと。

あの場所は、冷たかった。
寂しかった。
痛かった。

………いいえ、いいえ。

わたし、おねぇちゃんやから。



     ………おねぇちゃん、やけど。]

(10) 2019/07/15(Mon) 19時半頃

【人】 双子 夕顔

[……せめてあの日、

   “善吉っつぁん”が、

     “わたし”に気づいてくれていたなら!


 わたしは、あん子を、

     ひとっつも怨まずに、済んだのに!



 “わたし”を“わたし”と気づいてくれてたら。

    “おねぇちゃん”じゃない“わたし”にも。

                なれたのに。]

(11) 2019/07/15(Mon) 19時半頃

【人】 双子 夕顔

 …!

[流れ込む激情に、少女の膝がくずおれる。
石の角が膝に突き刺さり、朱を宿しても、少女は気にした風もない。
いや、それどころではなかった。

握りしめた小さな拳が、小刻みに震える。]

 嫌や…嫌や!
 私、あさちゃんのこと、怨みとうない…
 それは、“私”のやない…
 嫌や…嫌やぁ……

[俯いた地面をほとほとと濡らし、呻くように声を漏らした。**]

(12) 2019/07/15(Mon) 19時半頃

双子 夕顔は、メモを貼った。

2019/07/15(Mon) 19時半頃


双子 夕顔は、メモを貼った。

2019/07/16(Tue) 00時半頃


双子 夕顔は、メモを貼った。

2019/07/16(Tue) 01時頃


【人】 双子 夕顔

[自身が乗っ取られているような、感覚。
それは乖離して初めて自覚できたものだった。

かみさまなんか?と問われる声>>21に、是非もなく。
けれど、聞こえていながら否定をしないのが答えだった。
隠すつもりもなかった。初めから。
だって“わたし”にとって彼らは、庇護対象でこそあれ、敵ではなかったのだから。
そもそもの話、どうせ彼らは、何もできない。神頼みくらいしか。]

(25) 2019/07/16(Tue) 08時頃

【人】 双子 夕顔

[“わたし”が“かみさま”やった。
けれど、“かみさま”は“私”とは違った。
“わたし”は“私”なのに。

嫌や、嫌やと泣いて、そんで。
聞こえた声>>14に、漸く顔を上げる。]

 ……恨まんよぅ、私、
 あさちゃんのこと、
 だぁいすき、やもの

[汚れた掌に構わず、目の前の姿>>16に手を延ばす。
戸惑う“亀さん”>>23に、重なっていた幻想が霧散した。

眉とんがらすあさちゃん>>24も、かわゆいと思いつつ。]

 大丈夫やよ、
 “亀さん”は、なぁんもしとらん…

(26) 2019/07/16(Tue) 08時頃

【人】 双子 夕顔


 うん、うん。
 あさちゃんは、私んやね…
 そうやんね……?

[確かめるように、何度も念を押す。
手放す気なんかなかった。
“わたし”が“私”であるならば、“わたし“もまた、この可愛い可愛い妹に…執着。そう、執着していただろう。
それが、はたから見れば、どんなに歪んだ愛であったとしても。

それは、どんな形であれ、双方が望んだこと。

他の誰に異を唱えられたとしても、それは邪魔にしかならない。]

(27) 2019/07/16(Tue) 08時頃

【人】 双子 夕顔

 行かな…行こな。
 お願い、しに行こな。
 ずうっと一緒やよ、って。
 ずぅっと。

[少女は再度、藤の香の色濃い道を見上げた。*]

(28) 2019/07/16(Tue) 08時頃

双子 夕顔は、メモを貼った。

2019/07/16(Tue) 23時半頃


【人】 双子 夕顔

 …うん。うん。
 あさちゃんさえ、おってくれれば。
 “わたし”、ちゃぁんとおねぇちゃんで、
 おれるから。

[わたしの好きな、わたしでいられる。
わたしの嫌いな、わたしを捨てて。

だから、是の返事>>30には、満足げに。
けれど、留められれば僅かながらに不機嫌な表情をちらつかせた。>>31]

(39) 2019/07/16(Tue) 23時半頃

【人】 双子 夕顔

 どこへ、て。
 なにに、て。

 決まっとるやん、そんなん。

[決まっているのは、少女の中だけでの話だった。
けれど、それをうまく説明する術を、少女は持ち合わせていない。
何故、伝わらないのか…魂をふたつに割いた片割れなのに、と、いっそ不思議に思う。

向かう先は、誰も通わなくなった参道の先、割れて久しい岩だった。
そこへ行けば、とわたしは思う。
思うけれども、場所どころか理由も、説明できるほどにははっきりとはわからない。

だから、それ以上の説明も、しようがない。]

(40) 2019/07/16(Tue) 23時半頃

【人】 双子 夕顔

[2つの思考が、藤の香に促されるようにして、ゆっくりと乖離する。

わたしは、あの場所ならば、なんでもできる。
わたしは、私がいなければ、何もできない。

わたしの、願いは。
私の……願い、は。]

(42) 2019/07/16(Tue) 23時半頃

【人】 双子 夕顔

 なんも、せんよ。

[ふたりはどうするのだ、と問われても。>>31
明確な意思を持って傷つけようとした相手など、1人もいなかった。
それはここに来ても同じ。

害意を向けられさえしなければ、こちらだって、返すものはない。]

 それとも、邪魔、するん?
 ただ、行くだけ、やけど。

[行くだけで、済むはずがない。
かの場所に誘うは誰の意思か。
少女自身のものでは、ないことに、気づいていた。]

(43) 2019/07/16(Tue) 23時半頃

【人】 双子 夕顔

[そうするうち、あさちゃんの提案で、2人が付いてくることに決まったようで>>37
それは私に取っても都合が良いことだった。

行きはよいよい、帰りは怖い。

いざとなったらあさちゃんを抱っこできる人の手は。]

 ほなら、行きましょ。
 そう、遠くもありません。

[当たり前のように、あさちゃんに手を差し出して、その手を握る。

約束、したもんな。

その小さな手を、ぎゅうと握りしめ。
山道を登る。]

(44) 2019/07/17(Wed) 00時頃

【人】 双子 夕顔


[強い藤の香に、息苦しさを覚えた。
けれど、そこに、清々しさも覚える。

少女は人知れず、ほんのりと、笑んだ。]
 

(45) 2019/07/17(Wed) 00時頃

【人】 双子 夕顔

[険しい道もあったろう。
獣道のように荒れた道も、あったろう。

ようようたどり着く先には、朽ちた巨木と割れた大岩が、ひっそりと寄り添っていた。
見えるものには、そこにかけられた緋色の綱が、見えたかもしれない。]

 ……しまいや。

[しょうじょはポツリと呟いた。
それは、どこまでも寂しい一言だった。

言の葉が、静かな水面に落ちたひとしずくのように、波紋を呼ぶ。

きぃん、と、あたりに音ならぬ音が、木霊した。]

(46) 2019/07/17(Wed) 00時頃

【人】 双子 夕顔

 ………ん。

[戸惑いを隠すこともせず、露わにする妹>>47に。
漸く振り返った。向き合った。]

 ぜぇんぶ、終いや。
 あさちゃんの、怖いんの、ぜぇんぶ。

[小さな両手を捉え、握りしめ。
浮かべる笑みは、いつものそれ。
いつもの。

神隠し、とは言わなかった。
これは、神隠し、だったのだろう。
ただ、そう名付けるのは、人であって、かみさまではない。]

(53) 2019/07/17(Wed) 00時半頃

【人】 双子 夕顔

 やぁっぱり。
 掃除も洗濯も、お料理も。
 ちゃんと、教えとけばよかったわぁ。

[ほんの少し、苦笑に乗せた言葉には、後悔がにじむ。

でも、あさちゃんはえぇ子やから。
きっと、誰かに可愛がってもらえるわ。

可愛げを捨て、働くことでしか、価値を示せなかった己と異なり。
愛されるのは、全てに勝る才能だ、と。

その言葉は、きっと、予期させるだろう。]

(54) 2019/07/17(Wed) 00時半頃

【人】 双子 夕顔

 ごめんなぁ、あさちゃん。
 おねぇちゃんのこと、怒ってえぇよ。

[可愛い、可愛い私の妹。
我儘なおねぇちゃんで、ごめんねぇ。
その細こい体を何度目か、抱きしめる。
ほんとは連れて行ってしまおうかとも思ったけれど。
どうにも、私には難しいみたいだった。]

 堪忍な。
 いつだって、側におるから…

[ぎゅ、と腕に力込め。
私は、願った。]

(55) 2019/07/17(Wed) 00時半頃

【人】 双子 夕顔

 
[ この悪夢を、終わらせてください。 ]
 

(57) 2019/07/17(Wed) 00時半頃

 
[ この悪夢を、終わらせてください。 ]
 


【人】 双子 夕顔


[願いが、重なる。

どこかで、ぱりん、と何かが割れる音がした。

同時に、少女は姿を消した。]

(58) 2019/07/17(Wed) 01時頃

[本当は、誰よりも最初に渡っていた少女は、
終わりとともに消えたのだった。]


双子 夕顔は、メモを貼った。

2019/07/17(Wed) 01時頃


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