人狼議事


298 終わらない僕らの夏休み!

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【人】 太陽神殿 ケント

−9月11日−

[延長された俺の夏休みも終わる。
停学明け前日。俺は軋むベッドの上に身体を起こした。俺はあれから毎朝、あの夏休み明けを思い出そうとしている。たかが十日ほど前の記憶が、なぜか霞がかったようにもどかしい。

あの日、俺の思い出す学校は忙しなかった。
無理もない。在校生に死人が、しかも二人も出たんだ。

告げる教師の声に茫然自失したはずの俺は、ふと気が付けば、クラスメイトの一人を殴り倒していた。心無い噂話を口にしたそいつに、俺は無言で殴りかかったのだとは別の友人の証言。]

(27) mononoke 2019/09/11(Wed) 21時頃

【人】 太陽神殿 ケント

[そう。俺は少し友人が増えた。
漢気だとか、正義感だとか、増えた友人は俺にそんなものを見出したらしい。だけど、俺の中の冷笑的な俺が新しい友人を蔑むように嗤う。俺はそれを押し殺して、こうやってスマホで友達付き合いを始めている。そうさ。俺はただその噂話を聞きたくなかっただけなんだろう。俺には俺の記憶から消えた俺の気持ちが解った。]

(28) mononoke 2019/09/11(Wed) 21時頃

【人】 太陽神殿 ケント

首洗って待ってろ。
ついでにおパンツも洗って待ってろ

[寝ている間に受け取った他愛もないメッセージに、俺はおざなりに、けれどお似合いな、やはり他愛もない返信を打ち込んだ後、その末尾にクマのスタンプを一つ添える。俺の中の俺の一人が、そのスタンプを使うたびに渋い顔をする。

そのスタンプの由来を俺は知らない。
なぜこのスタンプを俺は使うのか。俺は俺にいつも問いただすが、答えは返ってこなかった。俺は俺に舌打ちを返して引き下がるしかなかった。]

(29) mononoke 2019/09/11(Wed) 21時頃

【人】 太陽神殿 ケント

はよ…

[自室から出て朝食を食いにキッチンに顔を出すと、父親は出勤前の新聞を読んでいた。両親は俺が停学になった理由を聞いてから、俺に何も言わなかった。]

おひとよしめ…

[俺はそう苦笑せざるを得ない。やがて席に付こうとした俺に、母親は無言で俺に花束を押し付けた。小菊の花束。俺は俺達と一緒に溜息を付いて、頷いた。**]

(30) mononoke 2019/09/11(Wed) 21時頃

ケントは、シャーコシャーコ…

mononoke 2019/09/11(Wed) 22時頃


ケントは、急に向きを変えてソウセイを追い始める俺(カサカサ……!)

mononoke 2019/09/11(Wed) 23時頃


【人】 太陽神殿 ケント

墓参る。

[俺はあのBBQの時にチャットグループに登録された後、ろくに参加をしなかった。そこに唐突にメッセージを入れる。何故だろうか。このグループに居るメンバーの顔を思い出すたびに、俺の脳裏には"ループ"という言葉が浮かぶ。そしてそれを必死に掻き消す、俺の中の俺。]

(33) mononoke 2019/09/11(Wed) 23時半頃

【人】 太陽神殿 ケント

うん…
ひさしぶり……
寂しいな。やっぱり………

[宍井家と書かれた墓石の前。
手にした花束の半分。それを既に供えられた、まだ真新しい花束の隙に無理矢理押し込んだ。]

宍井…
俺…何か忘れてる気がするんだ。なんなんだろうな。

[ひととおり祈りの真似事をした後、
俺はそう呟いて、宍井の墓前を後にした。**]

(34) mononoke 2019/09/11(Wed) 23時半頃

─9月1日深夜・叶い橋─

[皆や会堂と別れた祭りの夜、浴衣姿で橋の欄干に腰を下ろし、根良伊川の水面を覗き込む。

燻り続ける炎に炙られた思考は曖昧に掠れつつある。
嗚呼、この町の時間が巻き戻る瞬間が近付いているのだ。
時折橋脚に纏わり付くようにして渦巻く水の飛沫が、燃え上がる女の纏った焔に煌めいてチカチカと光るのを半ばぼんやりと眺めながら、浴衣の懐から一通の封筒を取り出した。]


[何度渡そうかと記し、その度に書き損じてはあきらめきれずに仕舞い込んでいた手紙の束は全て処分した。
娘を亡くした母親が机や荷物を整理した時にうっかり未投函のこれらを見つけ出して最後の願いとばかりに彼の元へ届けられてはたまらない───

この先の未来へ進むその背に重たいものなど残しては行きたくないのに。

伝えれば良かったと後悔した事も数えきれない。
それでも悔いる事が出来るのは生きてその先の未来へと己も進める者だけが持つ権利だと思えた。

それでも想いの全てをただ破棄してしまうのは哀しいと最後に記したこれだけは共に去ろうと持ち出して来たのだ。
封筒を開き、一枚ずつ切実に綴られた文字を眺めては、昏い水面へと落として行く。]


『嫌いにならないで』

[書き連ねられた文言の挙句の果ての最後の一文には呆れ笑いに肩を揺らしながら、そう言えば似たようなメッセージを送り付けた、と結局同じ事を繰り返した日の己を小さく鼻を鳴らして嗤った。

否、こうして繰り返した日々もまた死に際した己の都合の良い夢だったのかもしれないけれど。

最後の一枚を手放す。
ひらひらと風に舞い川面へ落ちて行く紙片を目で追う内にぐらり、と体が傾いで己もまた水面へと崩れ落ちる。


9月1日に託した願いを叶える事の叶わなかった燃え盛る亡者は、然し満足げに笑みを浮かべて水底に降り積もるいくつもの願いの上に溶け零れるように姿を消した。
苛まれ続けた痛みも熱も、憂いも悔いも既に無い。


後は川面にちかちかと瞬く星々の明かりが映るばかりだった───**]


【人】 太陽神殿 ケント

俺…鹿崎って言います。
明加先輩は俺の事、覚えてないかもしれないけど…

[ただの墓石を前に、緊張している自分が可笑しかった。]

事故って…聞きました。

[聞いたのはそれだけではなかった。
自宅で謹慎させられていても、聞きたくもない噂を届けてくるヤツは居た。何かを飲み込むように、そして吐き出すように深呼吸をした俺は。]

(116) mononoke 2019/09/13(Fri) 20時頃

【人】 太陽神殿 ケント

夏休みの前…俺がもし先輩に告白して…
それで先輩の未来が、ほん少しだけでも変わってたら…

[事故に遭わずに済んだかもしれない。そんな空想。]

だったら俺、死ぬ気で告白したのに……

[冷笑癖のある俺が俺を嗤っている。
号泣している俺も居るし、あろうことか先輩の下の名前を呟いてる俺も居て、心は千々に乱れた。俺はそれをなんとか黙らせた後。]

先輩。俺…先輩のこと好きです。
もう少しだけ、先輩のこと、好きで居させてください **

(117) mononoke 2019/09/13(Fri) 20時頃

【人】 太陽神殿 ケント

−9月12日−

[俺は職員室を出て、学校の廊下を一人歩いている。
出席日数は既にアウト。とはいえ残りの学校生活真面目にやれば見逃してやらなくもないと、その教師は少し悪戯っぽい表情で俺に告げた。

文字通り生殺しな気分で教室まで戻ると、そこにはガタイの良い3年生の有名人が、俺の名前を呼んでいる(>>103)。]

(118) mononoke 2019/09/13(Fri) 21時頃

【人】 太陽神殿 ケント

まる一年分たっぷり…

[俺はまず通じないだろう最新の留年ネタで返してみたけれど、この先輩は頓着もせずに話をつづけた(>>105)(>>106)(>>107)。俺はそれを聞いて目を見開きながら、その栞をロボットのような手つきで受け取るしかない。]

アザス…

[俺にはその理由がよくわからなかった。
全校集会のあの所業にほだされた一人なのだろうかとも思ってみる。それにしては何か俺をかき乱すものがあって、俺はようやく戸惑うように礼を言った。]

(119) mononoke 2019/09/13(Fri) 21時頃

【人】 太陽神殿 ケント

先輩…アザーッス!!!

[ふと気が付くと、俺は廊下のど真ん中で、白昼堂々衆人環視の中で、背を向けた先輩に咆哮していた。うわ……やめてくれないかな意識奪うの。これ以上やらかすと留年どころか退学になるんだけど俺。俺は俺に苦情を言ったけれど、俺の片割れはそれっきりまたそっぽを向いて何も言わなくなった。俺はこの最近現れた意味深な俺にイマイという仮名を付けることにした。それを見た冷笑癖のあるタドコロが俺達を嗤っている。それを囲むように、まだ名もない俺達がいっせいに肩を竦めるのが、俺には解った。*]

(120) mononoke 2019/09/13(Fri) 21時頃

[ひとりっ子だった。
 けど、近くに住むふたつ上の姉貴分は、本当に本当のお姉ちゃんみたいで、口に出しては言わなかったけど、ずっと拠り所のひとつだった。

 中学に入った時そうだったように、レイ姉のいる学校に入学する。
 残り半分の中学生活を捨てる代わりに、戻ってきて同じ学校に通う。
 それはいつも目指す場所で、帰る場所だった。]


[だけどもう、宍井澪はいない。

 夏休みを終えたあとの拠り所は、どこにもなくなった。
 それがわかったとき、ああ死ぬんだ、って思った。
 帰る場所、目指すところが"向こう側"になった気がした。]


[ただ、反対に覚悟するだけの時間と思い出ももらったように思う。
 こんなに楽しい夏休みは、今までになかった。
 少し背伸びした新しい友達ができて、高校生活を先取りしたようだった。
 疲れ果てるくらい遊んで、遊んで、遊んで。
 それから最後に言葉を交わして、お別れを言った。
 この日々が終わる時まで教えてもらった。

 だから、覚悟を決めたんだ。]


【人】 太陽神殿 ケント

根岸!
よう…久しぶり!

[俺はそう言いながら根岸の肩に手を回す。]

閑居して不善をなすってヤツ?
親友が退屈してんだからさぁ…遊びに来いよなぁ。

[わかってる。根岸がそういう奴じゃないってことくらい。でもいいだろ?俺は俺の思った事をそのまま伝えたいって気がし始めている。]

なあ根岸。
俺も図書館連れてけ。面白い小説かなにか教えろよ。

[俺はそう言いながら、学生服のポケットに仕舞ったあの栞を思い浮かべる。なにかそこだけ暖かいような、そんな幻想を感じる。俺はこの栞を大事にする。だから、大事に使うために本を読みたい。俺には形而上学的な何かなんてわからないかもしれないけど、そんな動機だっていいだろ?な?親友…]

あ。岸!
俺来年も二年だから。よろしくな! **

(148) mononoke 2019/09/14(Sat) 00時半頃

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