298 終わらない僕らの夏休み!
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[ そっけなく断られるかもしれなくても。
お祭りに、誘ってみればよかった
なつやすみがおわるまえにと
おもってたのに…… ]
[新学期が来る。
部活に燃える生徒達の涙や受験生たちの焦燥にまみれた夏が終わってしまう。
私はこの場に留まったまま何処へも行けやしないのに。]
どうして?みんな私の事、なんで置いて行っちゃうのかなあ……。
[ぽつりと零れ落ちたのは涙なのだろうか。否、それにしてはやけに熱い。
熱い、熱い、熱い……! 業火に灼かれている。狭い銀色の箱の中で。
瞼の奥からどろりと溶けだしたマグマのようなものに焼かれながら、
遠くでカチリと時計の針が動く音を聴いた気がした。]
[時計の音がする。
昔買って貰った、目覚まし時計の音だ。]
[あたしの両親は娘の死を悲しがってくれた。
・・・・・・・
同時に、あたしが死んだことが恥ずかしかったみたいだ。
あたしは然程それを不自然におもわない。
お祭りで釣った金魚が、もし二日三日で死んじゃったら?
育て方が下手だったみたいで、あたしなら恥ずかしく思う。
だからね、そういうところ、家族だなと感じたんだ。
・・・・・・・ ・・・・
家族だけの時間を両親にはたっぷりもらった。
その間に、ひとりだけ、うちに来た人がいた。]
[あたしの両親は、あたしの死を、
『恥ずかしいから誰にも言おうとしなかった。』**]
なんで。
俺が、明日なんて来るなって、思ったから――?
[まさか。
そんな簡単に天変地異が起きてたまるもんか。
いや、もし起きるんなら、何回でも祈るけど。
そんな超能力が自分にあるなら、明日が来ないことより、もっと別の願いを叶えたい**]
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−自宅・洗面所−
昨日…剃ったっけ。
[洗面台の鏡を、俺はまじまじと見つめた。 いつものぱっとしない顔に、ヒゲはまだうっすらとしか伸びていなかった。撫でてみると肌の感触がぞりぞりと痛い。]
昨日……
[そうだった。俺は昨日、祭りの道すがらに明加先輩を見かけて有頂天になって、そしてどん底に落とされた気分のまま、とぼとぼと帰ってきたんだった。冷蔵庫にあった親父のビールをくすねて、飲んでふて寝したんだった。最悪の夏休み最終日。]
(29) 2019/09/02(Mon) 08時頃
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−外−
[気乗りしないまま、俺は学生服に着替えて外に出た。人生何度目の始業日だか知らないけど、こんなに気分の重い日もなかっただろう。俯き加減のまま学校の門前にまで来た。けれど門が閉まっていて入れなかった。狼狽して辺りを見回して、気が付く。]
街の雰囲気。休日っぽくね?
俺…なんか間違えた?**
(30) 2019/09/02(Mon) 08時頃
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[カチリと音を立てるのはベッドの枕元に置いた目覚まし時計の音か。
朝を告げるベルがけたたましく鳴り出すほんの少し前に覚醒してしまう事がある。
早く目覚めたのならタイマーを切ってそのまま起き出せばいいものを、私は息を殺してじっと秒針が時を刻むのを見つめている。
一周ぐるりと円を描き切った後に、カチリと──ああこの音だ──短針と長針が定められた形に合わさり、そしてジリジリと無遠慮なベルが鳴り出すのだ。
起きろ、起きろと叫ぶように。]
[何もこんな時に──全身を炎で焼かれる己の姿を見つめながら頭の隅で思う。
明るい色に染めた柔らかな髪。ふんわりと自然なウェーブが出るように毎日こてで巻いてる。
嫌味にならない程度に形を整えて、ぴかぴかになるまで綺麗に磨いた爪。
睫毛がツンと上向くのはバイトで貯めたお金でマツエクしたからだ。
それなりに苦心して気を遣っていた。私の全部。
燃えて灰になるまでどのくらいの時間が必要だったろう]
[8月初旬。
私はSNSで援助交際を持ちかけて来たおじさんからお金を盗んで、ラブホから逃げる途中に幹線道路に飛び出した。
視界を灼く真っ白な光に驚いて立ち竦んだらそこは運悪く突っ込んで来たトラックの目の前。何を感じる暇もなく強い衝撃に襲われた。
ほんの一瞬の浮遊感の後に地面に打ち付けられた──所まで本当に憶えているのか、轢かれたと思った瞬間に受けた錯覚なのかもわからない。ただ、こめかみを酷く切ったらしく、そこから路面に広がる赤い水溜まりが不思議だった。
膜を張ったように急速に掠れて行く視界の隅に、脱出するトラックの運転手さんの姿が見えてああ良かった、と思ったのは確かだ。]
[横転したトラックは積み荷が悪かったのかガソリンが漏れ立ちたのか、黒煙を上げて燃え上がった。
結構な規模の事故だったし、その日は町中にサイレンが鳴り響いただろう。
昔流行ったらしい莫迦なネット小説みたいな終わり。
──幸いテレビや新聞に未成年の私を名指しで非難するような報道はされなかったが、人の口に戸は立てられない。
休みが明けたら、この事は学校中で噂になっているかもしれない
……だって、エミちゃん達が大きな声で言っているもの。
あの子はビッチだった、友達の彼氏も寝取るような女だった、って]
[カチリ。ああ、また時計の音がする。
今日こそベルの音が鳴る前に起き出して、アラームを止めてしまおう───
焼け爛れた手を緩慢に持ち上げる。
時計……あの目覚まし時計に責め立てられる前に止めてしまえたら、
そしたらきっと*気分良く目覚められるだろう*]
[エミちゃんからの通知を見て、息を呑んだ。
昨夜送られてきた文面と同じ。彼女もまた夏休み最後の9月1日を繰り返しているのだ。
私が願ったから?私を置いて次の季節へなど行かないでくれ、と
嗚呼、それなら、それだったら、なんて都合が良いのだろう───
喜悦が浮かび上がって、思わず口元を抑えた。
そうしないと哄笑が零れ落ちてしまいそう。
嗚呼なんて莫迦なエミちゃん、私に捕らわれた事も知らないで
まるで姉、ううん女王様気取りで私にそんな指図をして───
いいよ、大丈夫。今まで通りにあなたは私の女王様だ。
いくらだって見上げてあげるしいくらだって尊敬する。尻尾だって振るよ。
だから、私とずっとずっと一緒に居てくれるよね]
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[慌てふためきながら俺は(>>30)、 スマホを取り出して待受画面を見る。 なんだ。やっぱり9月1日じゃないか…て、おいおい。]
おいおい…
[違うだろ。毎日あんなに今日が嫌でカレンダー睨んでたんだ。今日は9月2日だろ?俺はスマホを凝視しながら心の中で叫んでいた。おいおいおいおぉおい……!]
(62) 2019/09/02(Mon) 19時頃
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[あ。根岸だ(>>47)。それと岸だ(>>41)。 俺は心で叫びながらも、掛けられた声が聞こえるくらいには冷静さがあったらしい。え。なに。お前ら一緒に登校してんの?付き合ってんの?はぁ…同じ暗いのでも顔がいい奴はいいよな。やることやってんだな…。俺は待受画面も少し忘れて、二人を当分に見やった。]
はよ……
(63) 2019/09/02(Mon) 19時頃
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[とってつけたような、暗い挨拶になってしまった。 そして俺は、直立不動になる(>>51)。]
ハイ!!!イマシタ!!!!
[敬礼しなかったのが不思議なくらいだ。 俺にはわかる。これは明加先輩の声だ。 俺に……百歩譲って俺達に話かけてくれてる。今日は奇跡の日だ。世界はきっと祝福されているに違いなかった。]
(64) 2019/09/02(Mon) 19時頃
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ち…近……(>>52)
[あまりに先輩が近すぎて、思わず仰け反ってしまった。 馬鹿。俺の馬鹿。根岸…俺はもう泣きそうだよ。先輩俺の事おぼえててくれたよ!]
ケンチャンデス!!! メ…メイ……雛子先輩おひさしぶりッス!
[俺は今日の日を忘れない。 先輩をどさくさに紛れてでも下の名前で呼べた今日の日を。俺は俺の勇気に心で喝采を贈った。*]
(65) 2019/09/02(Mon) 19時頃
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[ こんなに早く終わってしまうなら、
うじうじと悩んでなんかいなければよかった。 ]
[ 「嫌われたくない」っていう、それだけだった。
少しでも、イヤなことを思われたくなくて。
引かれたくないとか、面倒がられたくないとか……
それだけ。
もっと好きになってもらう自信がないから、
何も伝えられないだけになってしまった。 ]
[ 今さらこんな我儘……
願ったってしかたないんだろうけど
でも、気持ちくらい、伝えてみればよかった。 ]
[あたしは秋山先輩に届いた意味不明な文字化けメッセージのことを『自分でも知らずにいた』。]
[『もしこんな風にできていたら』
あたしという人間は死の間際
それを望んでいたように思う。
『願い川』『叶い橋』が
あたしの願いを叶えてくれたのだろうか。]
[あたしの死後、うちの冷房はフル稼働だった。
夏だから、温度をできるだけ下げていた。]
[そしてあたしが、振り返って、
颯成の手をとろうとしたことも]
[夏休みが始まったら?
どんなにあたしの死を両親が
恥ずかしがって隠そうとしたとして。
学校からあたしが突然いなくなることになれば
どんな言い訳も嘘も、きっと罷り通るまい。
きっと、誰しもに明らかになることだった。
あたしが死んだら…………]
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