――ダッ、っっしゃぁあ!!
[考えるより、言葉より早く、身体は彼へと駆け出す。
そうして、彼の背後へと飛び掛かったカエルを殴り飛ばした。
思ったより堅く重かったそれは、ぼてん、ぼてんと
転がるように数メートル先に落ちた。
すぐに起き上がった様子から見るに、余りダメージは期待できなさそうだ。
ひりひりと痛む手をふりながら、
彼をかばうようにカエルたちの間に立つ。]
アル!!
探して…いや今から探すつもりだったんだ!うん!
ともかく、お前の方から来てくれて助かったよ。
俺の方も、ちょっと大変なことに…
ま、それはコイツら蹴散らした後だ、後。
[カエルの数は十数匹といったところか。
突然乱入してきた自分にアルはなんて反応しただろうか。
黙っていたか、何か言ったか…それはきっとどれも、自分が想像していたものとは違っただろう。]
(103) 2015/03/04(Wed) 21時半頃