頭を撫でられる?
撫でたいの?
[唐突に飛んだ話に目を瞬く。これも、貴重な時間を無駄に費やす贅沢を満喫する一環なんだろうか。
私もその満喫というのを味わってみることにして、まじめに考えた。
私の頭を撫でる人なんて、一人しかいない。
お兄ちゃんに頭を撫でられるのは、嫌いじゃない。むしろ好き。
だけど、男っていうのは、お兄ちゃん以外の人ももちろんいるわけだ。
そんなシチュエーション、想像できないけど、そこは贅沢な時間を満喫すべく、想像してみる]
……相手による、かな。
[結果、出てきたのはそんな中途半端な結論だった。
お兄ちゃんに撫でられるのは嫌いじゃない。
だけど、ほかの男の人……そう、たとえば、父親に頭を撫でられるとしたら。
想像してみようとしただけで吐き気がした。
私の頭を撫でようとする父なんて、想像できないけど]
(73) 2014/01/17(Fri) 01時頃