−−−回想:南武前の邂逅−−−
[名前を出せば、覚えがあるという風なリアクションが返ってくる。
もう死んでんだから意味なんてないはずなのに、そのことは素直に嬉しかった。アイツらと築き上げたものが、認められたような気がして。]
おぉ、知ってんのか。嬉しいね
ま、こうなっちまったら知名度も何もねぇけどな
[ミッションをクリアしたのが良い方向に働いているんだろう。リンネとテルと言ったか、ふたりともこっちに対して友好的に見えた。
"個人的な事情"で印象を悪くしがちなのは自覚している。なるべくなら、そんなくだらねぇことで敵を作りたくはない。
ただ、死因の話にあまり触れられたくないのも正直なところで。軽口を叩いて誤魔化し、目をリンネからテルへと移した。]
忠告さんきゅ。まぁ、アイツなら問題ねぇよ
[身を案じてくれているらしい男に、心配ないと片手をひらり。
その二の腕の先、あるはずのものがない空間に、一瞬目が止まってしまった。これまで出会った人型のものは皆五体満足な姿をしていたものだから、僅かに動揺で視線が揺らいだかも知れない。
本人からの説明には小さく相槌を返し、話を変えるように相方の名前を出す。]
…
(5) 2015/03/08(Sun) 11時頃