人狼議事


308 【R18】忙しい人のためのゾンビ村【RP村】

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【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ あれは恐ろしい夜だった。]
 

(+0) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ ずいぶんと長いこと、
 重いものが門扉にぶつかるような音が続いた。
 どん、どんと音がすると、
 どうしても犬たちが反応してしまうのね。

 わたしがリビングに戻ったころには、
 お隣の奥さんがヒステリー気味に、
 お願いだからあれをやめさせて!≠ニ、
 髪を掻き毟り、耳を塞ぐように蹲っていた。

 目を覚ましたゾーイのことを、
 弟さんとお嫁さんがあやしてくれていたわ。
 電気もつけていないリビングルームに、
 みんなで肩を寄せ合って夜を過ごしたの。
 お隣のご主人は銃を握りしめていたわ。
 オッドがくるると威嚇の声を上げていた。]
 

(+1) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ ジャーディンが落ち着かなさそうに、
 ちいさな声でわたしに話しかけてきた。

 わたしのスマートフォンを貸してと言うのね。
 街に探索に出たときに自分のを壊してしまったと。]

  それならおばあちゃんの使って。
  そこのテーブルの上よ。
  あなたが持っていてくれていいわ。

[ だって、あの子のほうがうまく扱えるわ。
 わたしは自分の端末を譲るつもりで、
 置きっぱなしにしていた場所を伝えたのね。

 ジャーディンはこくんとうなずいたわ。
 またちょっぴり瞼が赤く腫れぼったかった。]
 

(+2) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ どこかコソコソとしたふうに、
 ジャーディンは周囲を窺うようだった。
 そして、ささやくような声で言ったの。

 あれは、仕方のないことだった?

 ほかに誰にも聞かれたくないかのように、
 わたしの目を不安げに覗き込んでくるのね。]
 

(+3) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


            ・・・
  今は、ああするのがふつうなの?
 

(+4) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ わたしは言葉に詰まってしまった。
 咄嗟に、そうよとは言えなかったの。
 わたしにひどい仕打ちにも見えたし、
 一方でああするべきだったと言われれば、
 真っ向から反論する手立ても思いつかなかった。

 すると、低い声が代わりに答えたわ。
 声を抑えたって、皆で集まっているんだから、
 内緒話なんてとてもできそうにないわね。。

 そうだよ、普通のことだ。
  生きるためには仕方がなかった。
  同じ状況なら誰だってそうするさ

 お隣のご主人だった。
 どこか思いつめたような、暗く重い声だったわ。]
 

(+5) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ けれど、本当に?
 生きるためなら何をしてもいいの?

 わたしはご主人の言葉に動揺していた。
 その通りだと同調するには躊躇いがあったわ。

 けれど、もしかするとそうしたほうが、
 目の前で起きた出来事を肯定するほうが、
 子どもたちは安心するのかしら。わからない。]
 

(+6) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ あなたたちはどう思う?]
 

(+7) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ わたしの動揺が目に見えたんでしょう。
 ジャーディンはそうっと立ち上がって、
 テーブルのほうへと歩いて行ったわ。

 お隣のご主人がどうかしたのかと聞いたけど、
 あの子はなんでもないとすぐに戻ってきた。

 そしてまた控えめな声でわたしに言ったの。

 ないよ

 そんなはずがないと思ったわ。
 昼間、絵本を取りに行く前にそこに置いて、
 それきり触っていなかったんだもの。]
 

(+8) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ けれど、わたしももうこんな年ですから、
 記憶違いだったのかもしれない。
 絶対にテーブルの上に置いたと思っていたのに、
 ないと言われるとなんだか不安になってきたのね。

 そうこうしていたらお隣の息子さんが、
 何かしたいことがあったのかと尋ねたわ。

 ジャーディンは少し考える素振りを見せて、
 近所の情報が出てないかと思って≠ニ言った。

 そんなのとっくに探してるよ≠ニいうのが、
 お隣の息子さんからの返事だった。

 聡明なジャーディンだって、
 本当はそんなことわかっていたと思うわ。]
 

(+9) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ とにかくまだ他の場所も探してみると、
 わたしはジャーディンにそう伝えたわ。

 それから皆でこれからのことを話し合った。
 まだ断続的に不穏な音がする中で、
 顔を寄せ合ってひそひそ話をするようにね。

 ひとまず物音がおさまったら、
 ノーリーンの亡骸だけでも中に運ぼうと、
 それに関してはすぐに決まったわ。

 それから、街にはもう探し回るあてもないと、
 ご主人は疲れ切った表情で言った。
 わたしやお隣の奥さんも、
 もうあと数日分しか食糧がもたないと伝えた。]
 

(+10) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ いっそこの家を出て、
 別の町に移動してみてはどうか。

 そんな意見も出たけれど、
 ガスがもうそれほど残っていなくて、
 全員が車で逃げることはできないと言うのね。

 もう手詰まりだと思ったけれど、
 でも、あと少しくらいは≠ニ誰かが言った。
 もうしばらくなら? 耐えられるというの?
 食べるものももうほとんど残っていないのに?

 ご主人も難しい顔をしたままうなずいた。
 少しずつ、家の外は静かになっていった。
 子どもたちは力尽きたように眠っていた。]
 

(+11) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ まだ日ものぼりきらない早朝に、
 わたしたちはそうっと静かに、
 玄関ポーチに伏した亡骸を家に入れた。

 噛まれたんであろう脚の傷よりも、
 顔にいくつかあいた穴が痛々しくて、
 わたしたちは彼女の顔に布をかぶせたわ。

 ねえ、大丈夫なのよね?

 お隣の奥さんが念を押すように言ったわ。

 大丈夫だろ、そのために、
  ああなる前に義兄さんが殺してくれたんだから……

 亡骸を整えてあげることもできないけれど、
 せめてスティーブンさんが迎えにきてくれるまでは、
 今のままの状態で帰りを待たせてあげたかったの。]
 

(+12) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ わたしたちは静かに祈りを捧げた。
 自らの手によって殺めたノーリーンに。]
 

(+13) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ あなたたちにはこれが正常に見えるのかしら。]
 

(+14) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ 世界に向けて尋ねてみようにも、
 その手段はもうここにはないのね。]
 

(+15) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ ここにいるのは9人ぽっちの人間と、
 イエスもノーも言わない7匹の犬だけ。*]
 

(+16) 2020/10/24(Sat) 13時頃

【独】 宝石収集家 ビアンカ

/*
ワットさん、長野で息子さん家族と合流して、
田舎で自給自足サバイバルかなって勝手に予想していたので、
合流できていない様子を見ると泣いちゃいそうになります。

(-13) 2020/10/24(Sat) 20時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ あれから5日が経っていた。]
 

(+24) 2020/10/24(Sat) 20時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ ゾーイが癇癪を起さなくなった。

 その代わり1日中ぐずって、
 ぬいぐるみの耳を吸いながら、
 誰かのそばに引っ付いていることが増えた。

 ママは?≠ニ時折尋ねてくるので、
 そのたびにパパを探しに行ったと伝えて、
 はちみつをひとさじ舐めさせてやった。

 胸が痛んだけれど、
 とても本当のことは伝えられなかったのね。]
 

(+25) 2020/10/24(Sat) 20時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ 数日前気が付いたときには、
 電気が通らなくなっていたのね。
 冷凍していた僅かな食糧もダメになっていた。

 スマートフォンを充電しようとした、
 お隣の息子さんが真っ先に気が付いて、
 チクショウ!≠ニ声を荒げていたわ。

 事態に気が付いたお隣のご主人が、
 全員のスマートフォンを集めて、
 むやみに使わないようにしようと言った。

 バッテリーが残されている限り、
 何か助けになる情報を探していたけれど、
 安全な場所も食糧のありかも、
 結局はどこにも見つけられなかった。]
 

(+26) 2020/10/24(Sat) 20時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ 自動車ももうほとんどガス切れで、
 最近はこの家から出られずにいるわ。

 このあたり一帯は、
 大きなおうちが多い住宅街で、
 歩いて外に出ていったところで、
 近くにはすぐに逃げ込めるような場所はない。

 住むには良い場所よねなんて、
 笑っていたのがずいぶんと昔に思えた。]
 

(+27) 2020/10/24(Sat) 20時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ 日に日に外の世界が遠のいていく。]
 

(+28) 2020/10/24(Sat) 20時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ 幸い、アレの知能は高くないらしく、
 しっかりと門扉を閉じてさえいれば、
 塀を超えて敷地内に入っては来なかった。

 それが逆にわたしたちを、
 ここから動けなくさせていたのかもしれない。

 少なくともこの中にいれば、
 ノーリーンのようになることはない。

 けれど、確実に状況は悪化していったわ。
 みんな元気がなくなっていった。
 イライラしている様子もあった。

 当たり前よね。
 閉じ切った空間の中に身を寄せ合って、
 食べることすらままならないんだもの。]
 

(+29) 2020/10/24(Sat) 20時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ いくら襲われず安全だからといっても、
 わたしたちはじわじわと弱っていっていた。

 なんせわたしたちはもともと二人暮らしで、
 お隣さんだって、旦那さんと奥さんのところに、
 息子さんと弟さん夫婦が急にやってきたんだもの。

 いくらお互いの家の食糧を持ち寄ったって、
 これだけの人数で消費すればあっという間よね。

 今晩もクラッカーを少し齧るくらいかしら。
 ふと顔を上げたらリビングルームで、
 ゾーイとウィレムがお互いにもたれて眠っていた。]
 

(+30) 2020/10/24(Sat) 20時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ ジャーディンはきっと自室ね。
 オッドを抱いて上がるのを見たわ。

 ほかの大人たちもきっと、
 それぞれに部屋で休んでいるんだと思うわ。

 あまり栄養をとれていないからか、
 だんだんと動くのもおっくうになってね。
 何もしない時間が増えていたの。

 いよいよ何か手を打たなくては。
 わたしはそう考えながら、
 犬たちの様子を見ようと部屋へ向かったの。]
 

(+31) 2020/10/24(Sat) 20時頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ ……ねえ、いのちに優劣があると思う?*]
 

(+32) 2020/10/24(Sat) 20時頃

宝石収集家 ビアンカは、メモを貼った。

2020/10/24(Sat) 20時頃


【墓】 宝石収集家 ビアンカ


[ 部屋の前でお隣のご夫婦と鉢合わせたの。]
 

(+36) 2020/10/24(Sat) 21時半頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


  あら、ちょうどよかったわ。
  ご相談したかったの。
  これからのこととか……色々と。

[ わたしはそう言って、
 彼らのもとへと歩み寄っていった。

 お二人ともやつれた顔をしていたわ。
 なにか話をしていたようだった。
 そうよね。このまま耐えてばかりいても、
 どうにもならないことは皆わかっている。]
 

(+37) 2020/10/24(Sat) 21時半頃

【墓】 宝石収集家 ビアンカ


  このままでは、
  皆動けなくなるのを待つだけだわ。
  でもまだ生きている人はいるはず。
  きっとどこかに安全な場所が──、

[ いつも落ち着いているご主人も、
 少し気が立っているように見えたわ。
 わたしの言葉を遮るようにして言うの。

 車はもうほとんどガスが残ってないんです

 腕を組んで、しきりに唇を噛んでいた。
 薄く剥けた皮を剥がしているのね。
 落ち着いた品のある人だったはずなのに。]
 

(+38) 2020/10/24(Sat) 21時半頃

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