308 【R18】忙しい人のためのゾンビ村【RP村】
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「今度、外回りに行かないか。 腕も治ってきたんだろ」
……あー。まあ。そうなるよな。
[男だし。若い衆だし。内にこもってはいられない。 かつん、と缶詰が開く音がして、 俺はうつむいたまま頷いた。
本当は、もう、現実なんか見たくないけど]**
(+9) 2020/10/25(Sun) 09時頃
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[明日なんか誰にもわからないから せめて形に残すことにした。]
(+10) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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「舞原菜々緒。17歳。××高校の二年。 部活はダンス部で、 今度大会に出る予定だったんだよね。 今年は粒ぞろいの後輩たちも入ってきてて 安心して後任せられるねって 先輩に言ってもらったばっかりだったのに」
[せんぱい、と、少女は呟いて涙を零し始めた。 それから、ダンス部の課題らしき歌を口ずさむ。 哀悼のようだった。]
(+11) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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「……榎本直茂。48歳。警官。 家族は妻と子どもが2人。 もういいだろ。見ての通り、 私にはもうこの子しかいない。
三人目はどうしようかって 呑気に言ってた自分が恨めしいな」
[眠る子供を抱きしめながら男が力なく笑う。 子供は時折、「おかあさん」と魘されている]
(+12) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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「米田佳子。歳は言いたくない。 職業も言いたくない。 なに?インタビューなの?ヒマね。 ここの連中の感想なんて総じて 『なんで私たちがこんな目に』か 『ゾンビが許せない』か 『政府は何をしてるんだ』の三つじゃないの。
あたし? んー。そろそろ新作試すのにも飽きたかな やっぱり、自己満足だけじゃ続かないわ」
[女の手元には化粧品売り場から持ってきたらしい いくつかの化粧品が置かれている]
(+13) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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[ここにいる人の事をノートに書き記す。 元帥と外回りに行く日まで、 それで空白の時間を埋めた。 この騒動が終わっても 何か記録が残っていればいいなと思った。]
(+14) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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「なに書いてんだよ」
記録。元帥のことも書く? いやって言ってももう書いてあるけど
「何それ。俺の許可とれや」
[もそもそとノートに文字を書いていると 元帥がひょいとのぞき込んできて 興味があるのかないのかも分からない様子で 口を挟んできた。]
(+15) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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「インタビュー集ねえ。騒動が終わったら売れるか」
皆経験してることなら そう価値もねえかもだけどね 終わるかどうかもわかんにゃーし
「全滅エンドってやつ?」
そーそー。 数百年後、荒廃した地球に下り立った未来人は がれきの下から古びたノートを見つけ 当時の様子をしのぶのでしたー!みたいな?
「全滅してるなら未来人じゃなくて宇宙人だろ。 設定ガバいな。 てか数百年後ってノート残るのか?」
細かいことは気にすんなマジで
(+16) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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[ふんふんと鼻歌を歌いながら猫を描いている。]
元帥さあ。 この騒動が終わったら、何したい?
「はあ? ……咄嗟に思いつかねえよ。お前は」
俺はーんー。
(+17) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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[もういちど、進に会いたい。 謝りたいんだ。色んな事。]
(+18) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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[そう言いかけて唇を閉ざした。
こんな滅亡一歩手前の 棺桶に片足突っ込んだような状況で 唇に湿っぽい話を乗せるのはやめにしたい。]
(+19) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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あんねー、 秋葉原に知り合いの店があんだけど そこに行って酒が飲みたいかにゃー。
あとあと、 でっけーピザとコカ・コーラを宅配で頼んで 空調の効いた部屋で元帥呼んでさあ 終末ものの映画みんの
「最低か?」
最低だよ
[くく、と笑って、俺は大窓から階下を見下ろす。 人通りのない荒れた町の中を、 時折ゾンビらしき影が過っていった。]
(+20) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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[こんなに身近にある滅亡を、 笑い飛ばせる日が来たなら、 それ以上の幸せなんて、あるもんか。**]
(+21) 2020/10/25(Sun) 10時頃
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― 秋葉原 ―
あー、それにしても。 少し疲れたな。
[ウオールオブゾンビ……とは言っても瓦礫やら机やらを積み上げただけの代物だ。 昨夜も強行突破しようとするゾンビは居たし。 力任せに殴っていれば、いつかは崩れてしまうのはやむを得ないか。]
一服っと。
[そう言って煙草を取り出して旨そうに一服していると。 一部からは禁煙と言う声も聞こえてくるが。]
まあ、そう固いことを言うな。 いまさらルールなんて言われても。
そう気にする者もいないだろう?
(15) 2020/10/25(Sun) 13時半頃
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それとな。
これはこれで良いんだぜ? なんと言っても。
……まだ嗅覚がまともだって確認できる。
[それも本当の事。 噛まれるのがトリガーにはなるのだろうが。
最前線であれこれしていると。 何がきっかけになるかなんて分からないのだ。]
(16) 2020/10/25(Sun) 13時半頃
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さ、戻ろうぜ。
たまには他の店。 そうだなあ。萌えキュンセットでも頼みに行くか。
[秋葉原。
まるでかっての姿をどうしても保とうとしているかのように。
ゆるキャラの乗った薄紫のケーキにピンク色のジュース。 そんなゆめかわカラーリングのセットを食べるかなんて話していた。]
(17) 2020/10/25(Sun) 13時半頃
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で、どうするかって話だろう?
徹底的にやるんだったら。 いっそ、戦車でも欲しいところだな。
後は武装ヘリ。
[それらで秋葉原を守れば。 もう少しの間は守れると言いながら。]
まあ、それは逆に。 奪われたら……奪われたら。
あいつらは使いこなせるのか?
[もしも奪われてもただの置物になるのならば。 それは一方的なアドバンテージになるのだが。
後は、最早独立国家のような状態を政府が許すかって問題だ。]
(18) 2020/10/25(Sun) 13時半頃
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[ あの子が何よりも大切よ。]
(+22) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ 娘も、その夫も、おじいさんも、 向こうのご両親も逝ってしまって。
あの子にはわたししかいないと思うたび、 使命感に奮い立たされるのと同時に、 どれだけ心細かったことでしょう。
いつかわたしも向こうにいくとき、 優しい立派な大人になったでしょうと、 胸を張って言える日を夢見ていたわ。
そんな日が訪れるって信じていたの。 ……信じていたいの。最後までずっと。]
(+23) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ ……わかってくれる? ]
(+24) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ ろくに眠れもせず一晩を明かしたわ。]
(+25) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ 一夜明けても状況が好転することはなかった。
時折門扉を揺らすガシャンという音や、 裏戸を叩くような荒い音が響いたけれど、 誰もいちいち反応することはなくなっていた。
慣れてしまったのかしらね。 それとも、頭が働いてないのかも。
眠いけれど、空腹で眠れなくて、 なんだかずっと、ぼうっとした気分なの。 きっと皆そんなふうだったわ。
水が止まっていなかったのが救いね。 砂糖を溶かして飲んだりして、 あの手この手で空腹をごまかしていた。 もう本当に残り僅かな食糧を、 どうにかして温存しておきたかったのね。]
(+26) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ そんな中、わたしは廊下を歩いていたわ。 いつも以上にゆっくりとした足取りで。
コンコンと数度扉をノックしたら、 やつれた顔のお隣のご主人が扉を開けた。 髪の毛はぼさぼさで、シャツは皺になっていた。 改めてこうして見ると、ひどい有様だったわ。
きっとわたしも似たようなものね。 水シャワーを浴びたりはしていたけれど、 もう身なりに気を遣う余裕なんてなかった。
ご主人は何も言わずわたしを見下ろしていたわ。 後ろから、奥さんも様子をうかがっていた。
わたしは少し躊躇ってから顔を上げたの。]
(+27) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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一晩よく考えたんだけど──、 ……確かに、あなたの言うとおりだわ。 今は……生き延びることを優先しないと。
(+28) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ 疲れ果てたようなご主人の瞳に、 一瞬、強い光が宿った気がしたわ。
わたしにいいんですね≠ニ念を押したけど、 後戻りなんて許される様子はなかった。]
……ええ。
[ わたしは自分を納得させるように、 もう一度しっかりとうなずいて見せた。
いいわけなんてなかった。 けれど、ほかの方法が見つからないんだもの。 せめて間違った選択ではないと信じるしかないわ。]
(+29) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ わたしの意思を確認したあとは、 彼らの手際は非常によかった。
武器として準備していた刃物であるとか、 バケツだとかを粛々と取り出したのね。
今からやるの? と怖気づいたわたしに、 ご主人は有無をいわさない口調で告げたわ。
こういうことをするのにも、 体力がいりますからね。 少しでも余裕のあるうちというわけです
シャツを汚さないよう肌着姿になって、 戸惑っている間に準備が整えられていた。]
(+30) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ 行きましょう≠ニ奥さんに言われたとき、 なんとなく、本当になんとなくだけれど、 ようやく合点がいったような気がしたの。
お店から食べるものがなくなってしまって、 家にあるもので食い繋ぐしかないと悟ったとき、 どうしていいわね≠ネんて言われたのか、 わたし、これっぽっちもわからなかった。]
(+31) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ ねえ、これは仕方がないことよね? ]
(+32) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ できるだけ大きいのにしましょうと、 ご主人が声量を抑えた低い声で言ったわ。 わたしは段取り通りにひとりで部屋に入り、 休んでいる犬たちの中からその子を探した。]
……クーパー、こっちへおいで。
[ うつ伏せになって目を閉じていたのに、 クーパーは耳をひくりと揺らして、 のそのそと機嫌よさそうにやってきたわ。
ゆさゆさとその立派な尻尾を振って、 真っ黒なきれいな瞳をわたしに向けていた。 わたしはその首筋から背を撫でてやった。
こうなってからはあまり、 ブラッシングもしてやらなかったと、 少し脂っぽく束になった毛並みに思ったの。]
(+33) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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[ いつもならもう何匹か、 構ってほしそうに寄ってくるんだけれど、
犬たちも消耗しているのか、 今日ばかりは皆関心を示さなかった。
わたしはクーパーの首輪をつかんで、 部屋の外へと誘導したわ。
ここから誰も使っていない、 客間のバスルームに連れていくことになっていた。
クーパーは不思議そうにしていたわ。 客間に入れてやることなんてなかったから。 けれどバスタブの存在にシャンプーだと思ったのね。 バスルームの中に連れて入ろうとすると、 いやいやするように足を踏ん張って抵抗するの。]
(+34) 2020/10/25(Sun) 14時頃
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