270 食人村忌譚
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―神社―
[其処に会話は無かった。
視線は冷たく、容を見据えていて
振り下ろした斧は、間違いなく彼女の頭を割っていた。
ただ、ひとつ
ススムが犯した絶対的な失敗があった。
短刀を避けなかったこと
足先掠める程度、どうという事は無いと
遠慮なしに近づいた、其の代償は
思った以上の返り討ちを受ける事になった]
――――え…
[右の足先を狙って振り下ろされた短刀は
ススムの脚を、鼠径部から膝を通り、足先まで
ずぶりと深くめり込んで、彼女の体重をもって下へと振り下ろされてしまった。
熱が襲い、ぱっくりと割れた肉の間からどくどくと血が流れだすのを見て、痛みが襲い掛かってくる]
あ、いっ……、ぇ……?
[痛いと悲鳴を上げるよりも
ぐらりと視界が揺れる方が早かった。
何故自分は倒れようとしているのだろう]
[どさり、と身体が横なぎに倒れた。
受け身もとれず、全身がしびれたように動けない。
止血しなくては。
流れる血を、止めなくては
割れた肉を繋ぎ合わせて――]
う……そ ぁ まだ……
[脚が尋常でない熱を帯びている。
血の気が引いてゆく。
刃に何かが仕込まれていたのでは、と
そう気づく事が出来たのは
意識が途絶えるその間際の事だった**]
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―集会場―
ありがとう。丞さん
ゆり様、江津子さん。また何時か会おう
[丞さんから江津子さんの右腕とゆり様の肉を受け取ると 弔いの言葉を唱えて、食べ始める]
今夜……そういえば、容様は何処へ?姿が見えないが
[神社で起きた惨劇など知る由もなく、丞さんの言葉が聞こえると 改めて集会場を見回しながら聞いた]
(15) 2017/12/01(Fri) 23時頃
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ああ、もちろんだ。弔いなんだから、村の皆で食べなきゃ
[不安そうなシノにそう頷いてみせる]
そうだな。待ってもいいけど、もう日も落ちたし、そろそろ探しに出た方がいいかもしれないな
[窓の外既に暗くなった景色を眺め探しに行くべきかと悩む]
(19) 2017/12/01(Fri) 23時頃
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じゃあ、俺は残るよ。皆で行って入れ違いになっても困るしな もし、先に容様が帰ってきた時はすぐ呼びに行くから
[丞さんと医者先生がほぼ同時に立ち上がるのをみると 自分は残ると告げて]
それに、今日は見回りのために少し休んでおきたいんだ
[昨日見回りをしていれば、江津子さんを助けられたのではないか 胸に残る後悔もあり、今日は一人でも見回りをするつもりで]
(26) 2017/12/01(Fri) 23時半頃
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[意識の途切れる直前だった。
>>*3己を褒める声を聞いた、気がした。
最早焦点の合わぬ眼は
彼を見つめない。
僅かに首を傾け
何故こんなことに、と問う
声もなく、応えを聞く前に絶命したのだけれども*]
[娘は眠る。生の瞼を閉じ、死の安寧へ沈む。しかれども。常世への行く道、その狭間にて。永き眠りの前途、微睡みにて、
娘は、 目を覚ます]
――……
…… ?
[声が、聞こえた気がした]
…… かかさま、
[優しい呼ばわりが、
聞こえたような気がした。
ぼんやりと開いた瞳は、靄めく視界を捉え]
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―集会場― さて、待ってるとは言ったものの いざ待っているだけとなると、いささか手持ち無沙汰だな
[弔いを終えると、やれることが無くなってしまい 窓の外の闇を眺めながら呟く]
シノ。お前の家はちゃんと俺が直しておいてやる 雨漏りだけじゃなく、ちゃんと暮らせるように直してやる
だから、早くこの村に還ってこい また母ちゃんと弟と、三人仲良く
[それはただの独り言 外で起きてる出来事を未だ知らぬ男の シノを送り弔う覚悟
男は相変わらず外の闇を眺めたまま外から帰る人を待つ**]
(49) 2017/12/02(Sat) 01時頃
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