人狼議事


308 【R18】忙しい人のためのゾンビ村【RP村】

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【人】 硯友社 みょんこ

[ それから、同じことの繰り返しだった。]

(56) 2020/10/24(Sat) 23時頃

【人】 硯友社 みょんこ

[ ビルの非常階段で、眠りに落ちかけては目覚めた。
 せめてもの護身用にと抱えたモップの柄。
 何度目だろう、がくりと体が揺れて、頭を振る。
 ビルの隙間の空は白んできていた。

 朝日の差す空をぼんやり眺めていると、
 "何か"が非常階段の扉を突然叩いた。]

ひ───

[ ここにもこれ以上いられない。]

(60) 2020/10/24(Sat) 23時半頃

【人】 硯友社 みょんこ

[ モップを持ったまま、階段を駆け下りる。
 路地を出ようとするとその先には"何か"の姿が
 ちらりと見えた。
 こちらはダメだ。
 踵を返し逆に走り、通りへまろび出る。
 できるだけ安全なところへ。

 でもそんな所どこにあるんだろう?]

(61) 2020/10/24(Sat) 23時半頃

【人】 硯友社 みょんこ

[ 逡巡し、足が止まると斜め後ろから呻き声がした。]

や───

[ 思わず振ったモップの柄に、鈍い感触が響く。
 そこにいたのは呻き声を上げる"何か"で。]

───っ!!!

[ 声にならない悲鳴を上げながらモップを引く。
 "それ"はぐらりと後ろに大きく揺れた。
 私は通りを走る。走る。走る。

 ビルの路地、エントランス、自販機の陰。
 非常階段、駐輪場、マンションの裏。
 止まっている車は大抵ロックが掛かっていた。
 他人の家は──どうしても罪悪感が消せなかった。

 つまり、私の居場所は今この世界には
 どこにもなかった。]

(62) 2020/10/24(Sat) 23時半頃

【人】 硯友社 みょんこ

みず……欲しい……

[ 何度目だろうか、小さなコンビニの裏手で
 座り込んだ私は思った。
 水も、食べ物もない。
 頼りのスマホもバッテリーが心許なくて。
 そもそもこんな状態でスマホの決済も
 使えるのかどうかわからなかった。

 きっと私は"あいつら"と変わらない目をしていた。
 そのまま横に積んであったコンテナに少しだけ
 身を預けると。

 ごとん。

 コンテナの影からコロコロとココアのボトルが
 転がり出た。
 恐らく廃棄予定だったのだろう。
 いくつかは袋が破られていたが、賞味期限切れの
 おにぎりも落ちていた。]

(65) 2020/10/24(Sat) 23時半頃

【人】 硯友社 みょんこ

余計、のど乾くじゃん───

[ へへへ、と笑い声が漏れているのに、涙が出る。
 ココアを拾い上げて飲み干すと、やっぱり甘くて
 喉に絡まって仕方なかった。
 乱暴におにぎりのパッケージを開けると、
 海苔が全部持っていかれてただの白いおにぎりに
 なってしまった。

 何もかも滑稽で、笑いが止まらない。
 早く飲み込まないと、またあいつらが来るのに。]

(66) 2020/10/24(Sat) 23時半頃

【人】 硯友社 みょんこ

[ そうして、何度も同じことを繰り返して、
 やっと自宅だった場所に帰り着けたのは
 4日目の夕方だった。]

(67) 2020/10/24(Sat) 23時半頃

硯友社 みょんこは、メモを貼った。

2020/10/25(Sun) 00時頃


【人】 硯友社 みょんこ

[ どうして家へ戻ってきたのか自分でもわからない。
 でも、もしかしたら──あの猫がいる気がした。

 マンションは、半焼というレベルだろうか。
 火の手の出ていた東側は真っ黒になっているが、
 私の部屋近辺は多少煤けているだけに見えた。]

う、わ。

[ エントランスに人気はない。
 プラスチックが焼けたような臭いがあたり一面
 充満していた。

 あまりの焦げ臭さに口元を手で覆いながら
 とぼとぼと階段を上る。
 あの時猫を連れて逃げ出せたのが奇跡かもしれない。]

(68) 2020/10/25(Sun) 00時頃

【人】 硯友社 みょんこ

[ 家に帰ってこれたのも、運が良かったと思う。
 そう私は自分に言い聞かせる。

 日常を失っても体が無事で良かった。
 火事になっても家が焼け残っていて良かった。
 せめて猫を外に連れ出せて良かった。

 今までずっと、自分にかけてきた呪いの言葉を
 また自分に向けて唱える。]

(72) 2020/10/25(Sun) 00時頃

【人】 硯友社 みょんこ

ただいま。

[ 誰もいないはずの私の部屋。
 そろりとドアを開け、中に入る。
 電気のスイッチは反応しない。
 部屋中にもやはり焦げた臭いは充満していた。

 部屋の鍵を後ろ手に閉めようとした時、
 「みゃおん」と声がした気がした。]

──アーサー…──!!

[ 私は声を上げて部屋に入った。
 最後の最後で神様は]

(75) 2020/10/25(Sun) 00時頃

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