254 東京村U
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2016/10/02(Sun) 11時半頃
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あぁ……、 たしかにちっちゃい頃は怖かったかも。
[出目が小さく笑いながら、隙間が不安とというのへ、入間は曖昧に頷いた。 なんとなく神経質そうな印象を抱くと同時、アニメ声だし、ゴス好きのようだし、そういう子はホラー・オカルト系の話が好きそうだなと勝手な想像をする。]
なんにも、なかったんですよね? 虫がいたとかでもなく……
[ちら、とベッドの足のほうへ視線をやった。 出目はキルロイ先生に電話をかけてくれるらしい。 すっかり任せてしまっているのが忍びなくとも、気持ちが俯いてしまっていて、親切に甘えるだけになっている。 入間はスマホで時間を確認しながら、プラチナ色のカードをいじっていた。]
(203) 2016/10/02(Sun) 12時半頃
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[この胡散臭いカードにも、ためしに電話をかけてみよう。 すこし時間は早いが、色々ありすぎて辛抱ができず、カードに書かれた数字に指で触れる。 自分のスマホと母のスマホを見比べて、家に居た知らない人から電話がかかってきた自分の携帯を、半ば捨てる気で選んだ。 キーパッド画面で番号を打ち込み、通話ボタンを押した。]
(204) 2016/10/02(Sun) 12時半頃
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PPP イルマは、メモを貼った。
2016/10/02(Sun) 12時半頃
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[会話の途中、ネイビーブルーの携帯がメールの着信を知らせた]
あ、ごめん。ちょっとまって。 メールが……
[この携帯にくるメールは限られている。先ほど送ってしまって後悔したメールの返信が届いている。すぐに送りかえす]
(205) 2016/10/02(Sun) 13時頃
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(……あいつ、アリバイトか、身を護るとか(>>201)、 なに、真に受けてんだが)
[思わず、安堵の笑みがこぼれた]
『返事ありがと。 マネージャーいるし、一人じゃないから、へいき。 そっちもカラスに負けないでね。 「素顔連盟」は、絶対読んで! 一発屋なんて言えなくなるから。
落ち着いたら、またメールするよ。じゃね。』
(206) 2016/10/02(Sun) 13時頃
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― 新宿・某スタジオ・女子トイレ ―
[洗面台の鏡と向かい合って、髪をセットしなおす。ドリベル、そして山岸との出会いは、ジリヤに現実感をもたらし、心にゆとりをあたえていた。鏡に映る自分の姿には、どうにか耐えられる]
……ほんと、ひどい顔してんな。
[青白い顔にファンデを足すべきか悩んでいると、ポーチから携帯のコール音。しまった、と顔を歪める。本郷から借りた顧客連絡用の携帯を返し忘れていたのだ]
(207) 2016/10/02(Sun) 13時頃
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[顧客は待たせないのが鉄則。今、売りの仕事は休止中。断りの対応なら、ジリヤにもできるだろう。即座に本郷の携帯をとりだし、着信画面を確認した。その手がとまる]
……名前でてない。 誰だろう?
[本来ならば未登録番号など、かかってくるはずはない。だがジリヤには、一人だけ心当たる人間がいた。
応答のボタンを押す。]
(208) 2016/10/02(Sun) 13時頃
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もしもし? "ゆうくん"? >(>>204)
(209) 2016/10/02(Sun) 13時頃
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[ゆうくん。 入間は電話をかけながら、目をみひらいた。 心臓がまた煩くなってきた。 父の名前は、祐輔だったから。]
……あの 入間祐輔が、そちらにいってませんか。
(210) 2016/10/02(Sun) 13時半頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2016/10/02(Sun) 13時半頃
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[携帯の向こうから聞こえた声に、目をみひらいた。 頭が真っ白になる。なぜ女の声が?それもかなり若い]
……あ、あの、いえ "ゆうくん"……じゃなくて、 祐輔さんなら、いませんけど。
あの……どちら様ですか?
(211) 2016/10/02(Sun) 13時半頃
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PPP イルマは、メモを貼った。
2016/10/02(Sun) 13時半頃
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ゆうくん……て、入間祐輔のこと……? あなた、知り合いなんですか?
[この若い女は、やけに親しげに呼んでいる。 一体これはどんな電話なのだと考えて、はたとする。 あの日の朝、あの両親は「浮気」だの「お金」だのでモメていたのだ。]
……、……。
[そうと決めつけるには早いとおもうのだが、思いついてしまったら、もしかしてが止まらなくなった。心配と同時に、馬鹿野郎と言いたい気持ちと、くだらないと言いたい気持ちがいっぺんにきて、自分でも今自分がどんな気持ちなのか分からなくなってきた。]
アタシ……入間祐輔の、娘なんですけど。 待って!電話、きらないでね!?
あなたが誰とかは割とどうでもよくて…… パパを探してるだけなの。
(212) 2016/10/02(Sun) 13時半頃
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それは……
[言いよどんだ。事情を知らない相手からの電話。 出るのではなかった、と心底後悔した。
そして、その直後に発せられた言葉が、ジリヤの胸を追撃する]
(213) 2016/10/02(Sun) 14時頃
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…………娘!?
[ざわりと全身が粟立った。激しい嫌悪感。 吐き気がして、たまらない。 思わず着信を切ろうと、終了ボタンに指が伸びた。
そのとき、"切るな"という"指示"が下る]
はいっ、もちろん。 つづけてください。
[鏡の中の自分は、口角を不自然にあげて、ぶるぶると震えていた]
(214) 2016/10/02(Sun) 14時頃
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探してるって…… ご自宅や、職場には、いらっしゃらないの?
[胸の中がざわざわと波打つ。 感じていた嫌悪感とは、また別の悪寒]
もうすこし、詳しく、聞かせていただけます?
(215) 2016/10/02(Sun) 14時頃
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[夫婦喧嘩をしていたはずの母の携帯電話と一緒におちていたカードにかけて繋がった電話である。 もしも母が、父親の夜遊びでも浮気でも愛人でもなんでもいいが(良くはないが)(今は縁起でもないので死ねと思うこともできないが)、なにかしらの不貞に気づいて没収したカードである、というのが、現状入間が想像している事情だ。 勿論これが当たりかハズレかなんて、分かりはしない。]
えーと…… ほんとうに、そっちには行ってないんですね?
(216) 2016/10/02(Sun) 14時頃
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[想像してしまった内容が内容だけに、この女が父親をかばって行方を言わない場合も考えられる。 しかしもう、その場合は、そんな父親なんて知ったことではないと言えるし、いっそ社会的に抹消されてしまってくれ……とも言いたいところだが、やはり家に上がり込んでいる他人を自分の他人と証明してからでなければ困る。 てか素直に心配させろよ!!!と脳内でキレ散らかしているのも相まって、入間は何から話していいのかわからなくなった。]
家には絶対いなかったし、職場もだめっぽくて…… ていうか…もういいや
(217) 2016/10/02(Sun) 14時頃
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何度も疑ってごめんなさい……だけど、 アタシなにも事情わからないから。
もしそっちに居るとか、居る場所わかるとか、 そっちでなら連絡つきそうとか……もしもあるなら。 入間祐輔にこれ、絶対伝えて。
家にアタシのパパとママを名乗ってる頭おかしい人がいて 家に勝手に入って住んでてほんとにキモイから、 早く帰ってこいって。
(218) 2016/10/02(Sun) 14時頃
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……こちらも、"入間さん"の安否を確認したくて、何度もお電話したんですけど、繋がらなくって。直接うちの者がお伺いして、お会いできたそうなんですけど……。
[ごくりと唾を飲みこんだ]
名乗ってる頭のおかしい人って、 それ……成りすまし、ですよね? 普通に事件ですよね?
わかりました。もちろんです。 お会いできたら、すぐに伝えます。
(219) 2016/10/02(Sun) 14時半頃
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……あの、こちらも確認をとらなければいけないので、 失礼ですけど、お名前……教えていただけます?
[既婚のこと、娘のこと、なにも聞かされてはいなかった]
(220) 2016/10/02(Sun) 14時半頃
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有難う。
キミも音楽を作るんだね。 …… そうだな、 どちらかといえば、曲より歌詞の方が、浮かぶタイプかな。
本当、好き勝手書いてる、ってだけなんだけど。 代わりに曲で大抵悩み過ぎているよ、
[はは、と笑い頬で指を掻く仕草をした。 ジリヤが音楽の自作を口に出すのに興味を引かれた、 直後、一瞬詰まった沈黙は、ただの会話の狭間程度のもので、特別奇妙には思われなかった、事だろう。――勝手に――その言葉に僅か意識がぶれた、一瞬は]
(221) 2016/10/02(Sun) 15時頃
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別にゆうくんでもいいですよ。
[名前を苗字に言い直した電話先の女に、つい父への苛立ちに任せ、ぶっきらぼうに言った。八つ当たりをしてしまい、ややバツが悪くなって、「どっちでもいいけど」と付け加える。]
おうかがい……て、
………家に来たってことですか?
東中野の?いつ? ねえ、会えたって、うちの親に?
……それとも……偽物? [この電話先の女がいう「うちの者」がどんな人かはしらない。 ただ、入間が頭に思い描いているのは、悪戯だと決めつけ相手をしてくれない警察官や、今まで交流なんてなかったはずなのに、まるで今まであったかのように、知らぬまに形成されていた近所付き合い――]
(222) 2016/10/02(Sun) 15時頃
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……ねえ、そのひとたち
どっちの入間祐輔と会ったの?
(223) 2016/10/02(Sun) 15時頃
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[客観的にみれば――
現状、あの入間家にいる男女を、『入間祐輔や入間祥子ではない』と主張しているのは、入間澪音と東蓮寺琉衣しか、いないのである。]
(224) 2016/10/02(Sun) 15時頃
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うん。 ……作り続けるよ。 ボクは、いつまでも、……作っていたいな。
[どんな事があっても、聞き続けるから、 それに返した言葉はゆっくりと、 何処か半ば独りごちるように、静かに、噛み締めるように]
キミの曲も、いつか、聴けたらいいな。
(225) 2016/10/02(Sun) 15時頃
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[シーシャのジリヤへの軽口と、 そして己へ流されるからかいには、肩を竦めて]
ぴったり……かな? この間、古本屋で売ってるのを見かけてさ。 多分外国の、古いやつで。
……と、 ほら、こういう。
[パズルの話題が出れば、iPhoneを探り、二十面体、熊、鷹、と画像をスライドして見せた。鷹、はついでにシーシャにも見せて]
リンフォン、っていうんだって。 結構、凝ってるでしょう。 だからつい、夜更かししてしまったんだよね。 子供みたいだな、こう言うと、少し恥ずかしいけれど。
(226) 2016/10/02(Sun) 15時頃
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ドリベルは、ジリヤが席を立つのを見送り、
2016/10/02(Sun) 15時頃
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普通に、事件のはずなんですけど…… 警察のひとも、相手にしてくれなくて……
[入間澪音の従兄である東蓮寺とは逸れたきり、連絡がつかなくなっている。
昨日の朝までの入間澪音を含めた周囲の人間の一部常識が『違ってしまっている』かのようだ。 いや。『違ってしまっている』のは『どちら』なのだろう。 はたまた、『どこ』なのだろうか?]
(227) 2016/10/02(Sun) 15時頃
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……知らない街みたい。
[ぽつっと入間はこぼしてから]
(228) 2016/10/02(Sun) 15時頃
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入間澪音です。 サンズイにゼロの、澪に、 音楽の音。それでみおん。
(229) 2016/10/02(Sun) 15時頃
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……っ
[ぶっきらぼうに放たれた言葉に押し黙る。 その後のフォローも、さほど慰めにはならない]
はい、東中野のご自宅に。 昨晩の夜中、うちの者が。
入間祐輔さん、ご本人だったそうです。 顔を知っている者が確認しました。
ただ……実際、わたしが見たわけではないですし。 そうと知って確認をとったわけではないので……
[こちらのスタッフからすれば、あくまで顧客の中の1人にすぎない。事前にそうと知らず、用意周到な成りすましを見抜けるかといわれれば、怪しい]
(230) 2016/10/02(Sun) 15時半頃
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……ど、どっちの
[脳裏にならんだ二人の入間祐輔。 片方が現れ、片方が消える。
――影法師]
そんな風に、言わなくたっていいじゃないですか!!
[思わず叫んでしまった。その場にしゃがみこみ、膝を抱える 鼻をすすりながら、ちいさく「ごめんなさい」と付け加えた]
(231) 2016/10/02(Sun) 15時半頃
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[いいコだなー、なんて上機嫌に感想を零すシーシャに、そうだね、なんて返しつつ]
……、……
[考える。
自分が作りたい音楽は、 自分が音楽でしたい事は、 ……
迷路みた思考が、 少しく明瞭な輪郭を持った、*気がした*]
(232) 2016/10/02(Sun) 15時半頃
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