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── ???:悪霊の独白 ──
[ほら、ね。
そんなものだよ。
あの子が一番人間らしかったじゃないか。
誰かを殺す重圧に耐えられなかった、あの子が。
ああ、可哀想な子。]
[まるで何も無かったみたいな話をしていたと思ったら、
冷静に推理を始める。
そんな奴等、奴等……
(そこにある覚悟を狂人は汲み取れない)
(気を紛らわす為、などとは浮かばない) ]
滅 び て し ま え*
メモを貼った。
メモを貼った。
メモを貼った。
── 当然の時 ──
村長に伝えてくれよ。
あんたの息子は化け物だった、ってね。
[最期に遺した言葉は復讐の為に。
中に残る面々の耳には届くことはない。
その内容に自警団の中で動揺が走る。
だが、サリバンは明らかに様子がおかしい。
精神的に正常とは、とても言えない。
諦めた化け物というには、その目は、……
容疑者らに内容を伝えられることは無かった。
もし、聞くことが出来たのなら
せめてこの男が異常ということくらいは、
はっきりと知れたのに。]*
── その夜に ──
[知っているさ。
誰が人狼なのかなんて。
僕は誰より早く“目撃”したのだから。
今夜は隠れる必要なんて無いから
彼女
ああ、その姿。
とても素敵だね。伝えられなくて残念だよ。
悪霊は残酷な捕食の風景を、ただじっと眺めていた。
(すんなりと今の状態を受け入れているのも狂気故か)]
[だが、
月明かりに透ける悪霊の表情は
生きていた頃のように、愉しげではなく。]**
――終わりの夜――
[シメオンに送られ、部屋にひとり。
結局誰かに共に夜を過ごそうと紡ぐことはなかった。
自分には、言い出せなかった。
どこまでも弱かった。
希んだこと、願ったこと。
心の奥底に沈むそれら。
きっと、誰にも知られないまま、錆びていく。
揺蕩う意識を揺り起こしたのは、微かな扉の音
小さく微笑み、ショールを羽織る。
そして立ち上がった。
それはまるで“彼女”を迎え入れるかのように。]
……、…。
[月明かりに型取られる輪郭。
眩く輝く栗色の毛並み。
それは初めて見る、うつくしいケモノの姿だった。
彼女が首筋へ牙を伸ばす瞬間、
瞼を下ろし。
さようなら、**]
── 二年前:墓地 ──
[母の葬儀は慎ましく行われた。
哀しんでくれた従妹は村の大人に家へと送って貰うことにした。
こう言ったからだ。
「まだ、ここにいたいんだ。」
その時、少しの間だけ
二人きりの時間が訪れることとなる。
墓石の前へと崩れるように座り込む。
弱音は吐かず、涙も見せないように。
従兄としてドリベルを慰める役目を果たせたのに。
それは同い年の、けれどずっと大人びた
物静かな彼女が唯一の目撃者だったからかもしれない。]
ねえ、
ヨーランダ。
[彼女により刻まれた名前をなぞる指
振り返った顔には、
その目には理性が宿っていた頃。]
ひとりって、どんな感じなのかな。
……まだ、よく分からないんだ。
[先に両親を失い、一人で墓守を続ける。
そんなヨーランダに対して、か弱い女性に対して。
男の自分が聞いてはならないことだったのかもしれないけれど。
きっと、誰かの言葉が欲しかった。]
[そして]
ありがとう。また母さんに花をくれたんだね。
とっても綺麗だ。あの人は白い花が好きだったんだよ。
[あの時彼女がどんな言葉を口にしたとしても、
墓守と遺族、それ以上でも以下でもないながらに。
関係は穏やかなものだったと思う。]
[月日が流れ、二つの年が巡り。
座り込む男と祈る女
まるであの日を思い起こさせる状況が訪れる。
だが、
「この、 “あい”、 って何だろうね?」
問いを向けられる側となり
ベネディクトが本当を答えることは出来なかった。
それがどこか境遇に似たものもあった二人の、
密やかに生きた二人の 大きな違い。]*
メモを貼った。
メモを貼った。
── 朝:悪霊は囁く ──
何を言ってるんだ?
[くつり、低く笑うのはシメオン
もう決して交わらない視線を向けて。]
まだ、じゃないよ。
当たり前だろ?
君達は昨日、
……どちらの人間を殺すかで悩んでいたんだから。
[悪意の篭った笑い声は、生者には届かない]*
【人】 道案内 ノックス
(37) 2017/02/20(Mon) 17時半頃 |
【人】 道案内 ノックス[死への恐怖も、こみ上げる吐き気も、我慢できたのは誰かが掛けただろうシーツのおかげか。 (38) 2017/02/20(Mon) 17時半頃 |
【人】 道案内 ノックス─── 回想 開票時 ─── (39) 2017/02/20(Mon) 18時頃 |
【人】 道案内 ノックス いいか、化け物のうち一人は文字が書ける。 (40) 2017/02/20(Mon) 18時頃 |
【人】 道案内 ノックス[なぜ一匹でも減らそうと考えなかった。 (41) 2017/02/20(Mon) 18時頃 |
【人】 道案内 ノックス 僕は忘れないぞ、この事を。 (42) 2017/02/20(Mon) 18時頃 |
【人】 道案内 ノックス そう・・・なかったのか。 (44) 2017/02/20(Mon) 18時頃 |
【人】 道案内 ノックス[探さないと、人狼を見つける糸口を。] (61) 2017/02/20(Mon) 20時半頃 |
[自らをただ見下ろすクラリッサ
薄らと霞がかる意識の中、それを窓辺から眺めていた。
そうか、君は、]
ああ、……もう、声は届かないね。
[わたしは しんだのだから。]
[集会所の屋根の上。
膝を抱えるようにして座り、明けていく夜を見送っていた。
もう凍える風に身を震わせることはない。
温度のない掌を空に翳す。]
……、
[そう、生きている時と同じなのは、
ひとりであることだけだ。
意味のない呼吸、息を吐く真似をして空を仰ぐ。]
【人】 道案内 ノックス そうさ、そうとも。 (101) 2017/02/20(Mon) 23時頃 |
【人】 道案内 ノックス 僕はこの先ずっとこう考えて生きていくんだ。 (103) 2017/02/20(Mon) 23時頃 |
『ひとりって、どんな感じなのかな。』
[脳裏に甦る問い
静かな葬儀の後だった。
従妹の前で気丈とあろうとしていた同い年の彼に、精一杯の丁寧さで綴ったた母の名を指でなぞる彼に、
自分は眉を下げ微笑み、こう答えた。]
【人】 道案内 ノックス[ハナから離れて一人呟く。] (106) 2017/02/20(Mon) 23時頃 |
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