295 突然キャラソンを歌い出す村3
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─ 神森病院/とある個室 ─ >>125
[戸高に握られた攻芸の手がひくりと動いたのは、その時である。短く息を吸い込む音。]
…………
[目が覚めてしまった。 また苦しいだけの時間の始まりだ。 今日は誰が側にいる。]
………
[もう誰でもよかった。]
………、
[攻芸は握られた手を力の入らない手でゆるく握る。痙攣のため震えながら、何事かいわんと口を動かしている。ぽそぽそと何やら音がしている。
耳を近づけてみれば 攻芸は「ころしてください」と懇願していた。]
(130) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[そんな風に、僕が片思いの女の子みたいな 不安に捕まりかけていた時だった。>>129 僕の両手の中にある手のひらがひくり、と動く。]
……っ
[単調だった息遣いが乱れる。]
…六合?
[反応のなかった手のひらが、僕の手を弱々しく握り返す。 六合の手は、小さく震えている。 ……苦しいんだろう。 僕は僕の不甲斐なさに眉をひそめた。あんまりだ。 何も出来ないのが辛い。 六合の様子を見るほどに喉が締め付けられるみたいだ。]
(131) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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……大丈夫か?誰か呼ぶか?
[六合は僕の方を見ることはしないし、返事はない。 僕のことをわかっていない。 でも、小さく開閉する唇を見れば、六合が何か言おうとしてるのだけはわかった。]
何? …うん…
[その声がどうしても聞こえづらくて、握った手はそのままで、六合の口元まで顔を寄せるために身を乗り出す。]
(132) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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………
[ ──聞き間違いだと思った。
縋るように、懇願するように放たれた言葉は。 六合が今どれだけ苦しいかなんて 僕にはちっともわからなくて。 だって僕は今まで健康に、普通に生きてきたから 病院の世話になんてほとんどなったこともなくて。 身内だって元気だ。 だからこんな風に、人が苦しんでいる時の 寄り添い方を僕は知らない。 誰より知っていてやりたいのに。 六合が辛いってことがわかるはずなのに。 どうしても六合が僕たちを捨ててしまうことが、 そのことばかりが、こんなにも悲しい。]
(133) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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(すぅ─────…)
[息を吸う。 頭の中に酸素が巡る。ほんの少しだけ、モヤが晴れる。 大丈夫だ。負けていない。 僕は僕の悲しみになんて負けていられないんだ。 だって、六合は今、戦っているんだから。]
(134) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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(───………ゴッ!)
[頭突き。
僕の額が六合の額に勢いよくぶつかる。 痛いな、バカ野郎この石頭!]
……ッ!!!
六合お前また諦めるのか!? 勝手に諦めてんじゃねえ!!
負けんなよ!!! オレはまだ負けてねえぞ……!!!!
(135) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[おかしいな 僕は怒ってるはずなんだけど。]
いいか、絶対オレはお前を手放さねえからな! くだらねえこと言ってんじゃねえぞ!!!!
[おでこが痛い。 ぶつけた痛みがガンガン広がって頭の中に響いて、自分の頭じゃないみたいで。]
バスケするんだろ!? 言ったじゃねえか「バスケがやりたい」って! 泣くほどやりてえんだろうがよ!
(136) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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しっかりしろよ六合攻芸!!!
[バカみたいに目から何かがこぼれて止まらないんだ。]
……────♪
(137) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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♪
暗い 一人で夜は眠れそう? Cry 涙溢れる日もあるだろ
つらい 長い夜を越えてよ Tonight 近くに居るからさ
もっともらしい苦難でも 決心した君には敵わない
明けない夜はないらしいから 決めてよ 不屈のDagger3
無理だなんて言うなよ 限界や恐怖なんてまぼろし 君ならきっと砕けるから
(138) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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淡い 期待もいいじゃない Away なにも期待しないより
不安 あって当たり前だよ Fun みんな側に居るだろ
予定になかった壁だって 思い描いた未来には敵わない 欠けても月は満ちるから 決めてよ 不屈のDagger3
努力すれば報われる ジョーダンの受け売りだけど 君にも教えたことがあるだろ
Just play,Have fun,Enjoy the game.
明日はやっと笑えるんだ ♪
(139) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[ゴッッ。
目が回る頭に頭突きをされ、さらに揺れる視界。攻芸は目を見開いて混乱していた。]
??……、……?
[ぜいぜい胸をならして、わけがわからないといった様子で漸く相手が誰だかを確かめてみれば、それはバスケ部の先輩、戸高であった。]
…………
[攻芸は戸高にとても怒られていた。 『またあきらめるのか。』『オレはまだ負けていない。』『泣くほどやりたいんだろうが。』
歌が聞こえている。攻芸にもようやくわかった。 ――歌の力は暴力とは少し違う。
浅く息を途切れさせ、もらい泣きをしそうになる。 立ち上がりたい、諦めたくない、希望を持ちたいと、胸を動かすこと。それこそがきっと――]
(140) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[震える小さな声で返した。]
……俺、ひとりで、あるけないですよ。…… はしるなんて、もっとできない。 手、ちからはいんなくて、……
[短かったが、選手人生を終えたのだろうと攻芸は考えていた。故障で去る選手はこの世にいくらでもいて、一生スポーツで食うのはたったの一握り。単に自分にもその『諦める』時が来たのだと考えていた。]
なんで……そんなこというんだ。 俺、もう、前みたいにプレイできないです。
[ついに現実を口にした。 何故こんな死にたいだけの病人に、戸高はそんな事をいうのだろう。攻芸にはそれが疑問だった。]
(141) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[戸高曰く。 明日は、やっと笑えるらしい。]
(142) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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お前はほんとに、バカだなあ。
[六合が、少しずつ紡いだ言葉に答える。 上手く笑えたかはわからない。 つらいことを話してくれたと思う。 僕だったら耐えられたかなんて、そんなことは全然想像もできない。]
(143) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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一人で歩けねえなら支える。 走れねえなら待ってるよ。 オレたちチームだろ?
[そんなこと、六合のプライドが許すだろうか。 でも、僕は六合に、"それ"にも勝って欲しいんだ。 六合のバスケが好きだって気持ちは、 そんなことで折れないって信じてるから。
僕たちは、ただ"バスケの上手い選手"と チームだったわけじゃない。 六合攻芸こそが、僕たちの大切なチームメイトだから。
握った手をそのまま、六合の胸に落とす。 お前の在り処はここだって。 お前がどうなったって、それは変わらないんだって。]
(144) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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諦めんな!
オレたちがついてる!! 皆がお前を助けようとしてんだ!! それだけは絶対忘れんな!!
[あふれてくる涙は、拭っても拭っても止まりそうにない。
六合がバスケに飽きたとか言い出すまで。 僕の目指したバスケットボールを愛した男を、 逃してやる気はないんだ。]
(145) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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―――……
[戸高は、何もできなくなってしまった攻芸を、それでも支えるというのである。 痛くて苦しくてしんどくて泣けてきたことは、ここのところ何度だってあったけれど、こんなにも、あったかさが胸を擽るのは、最後にしたバスケの日ぶりだ。
攻芸には、上手い選手という自負があった。 華々しいなにもかもを全て失って、誰かに甘える他ないスタートとなる。
それでも。 側に皆ついている。足を踏み出していいという。 諦めるのは、勝手だという。]
……、おれは、じゃあ…… まだ、がんばってて、いい?
[と、かすれた涙声で訊いた。 *ノックの音。病室の扉がひらく音がする。*]
(146) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[六合の質問にびっくりしすぎて涙が引っ込んだ。]
何言ってんだよ、お前。 そんなの、いいに決まってんだろ!
[僕は握った手の片方を離して、 いつかみたいに六合の頭を撫でた。**]
(147) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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─ その後/神森病院 ─
[金城が見舞いに攻芸の病室を訪れ、その症状にいたく心をいため、彼を思い歌ったのはどんな歌だったろう。
歌詞は物語の主人公をつとめた皆々様の胸にそれぞれ留めおくとして、ともかく、奇跡はおきた。
八家本 五十四という神様嫌いは、きっと奇跡なんて考慮していなかった。 ここに起きたのは、ひとつの奇跡の物語だ。]
(148) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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─ その後/神森市、海辺 ─
[車椅子が押されている。 海ではかもめが鳴いている。
六合攻芸は、戸高基をはじめとするバスケ部のチームメンバーと、宇津木とグロリアのお節介により、その後も絶対に『諦めなかった。』
六合攻芸は、六合という家に生まれた子。ヴァンパイアハンターだ。吸血鬼になってなお強大な嫌悪を押し殺して戦う吸血鬼の天敵。殺すというシンプルな結果を得るために、なりふり構わぬバーサーカー。
最強の怪異に挑むため、精神鍛錬によって嫌悪も痛みも苦しみも全て鈍らせて、今際の際まで気絶すら拒み戦い続ける者すら『死にたい、痛い、苦しい』と音を上げる苦痛の『その先』を、八家本 五十四が想像していたかどうかは、まだ攻芸の知るところではない。]
(149) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[攻芸の肉体はたしかに銀弾に蝕まれていた。されど生きていた。驚くことに徐々に吸血鬼をやめた肉体が症状を受け入れ始めて、こうして外に出られるほどに徐々に落ち着いてきているのである。
勿論、人の子達の努力と支えだけでは成し得なかったことだろう。神森の新たな神候補、金城グロリアが神の奇跡を授けたからこそだ。
今や攻芸は日を浴びることすらできる。 攻芸は車椅子の上、黒色の目を陽に焼かれることもなく、まっさおな海を見ていた。]
(150) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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─ その後/神森市、海辺 ─
[今日はよく晴れてる。太陽と潮風が気持ちいい。 僕は車椅子を押している。 そこに座ってるのは六合だ。]
きれーだなー海ー。
(151) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[六合はだだっ広い海を見て、 車椅子を押されながら何を思っただろう。
バスケが大好きで、元ヴァンパイアハンターで、 友達の吸血鬼を殺して、自分も吸血鬼になって、 銀の銃弾で焼かれて、そして人間に戻って入院生活して、 ぐろりんの歌で奇跡的ん回復して……
……そんな嘘みたいな経緯を経て今は太陽の下に居る。 (吸血鬼だった頃は太陽の下にも出られなかったらしい。 本当にそういうのあったんだなあ、と僕はのんきに感心した。)
──こんなめちゃくちゃな経緯も、 言葉にしてしまえば簡単だけど、 人生全部が変わっちゃうようなことが 連続で起こったわけで。
それでも六合はずっと諦めなかった。 僕の後輩で、目標で、大切なチームメイトで、希望だ。]
(152) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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もうすぐ着くからな〜。
[目的地が近づくにつれ、僕は待ちきれずに六合の車椅子を押して、駆け出す。 外出許可を取って、僕が連れ出した場所。 それはもちろん…]
(153) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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じゃーーーーん!! ドヤドヤドヤー!!!!
[海辺のバーベキュー場、広場を挟んでその奥に ひっそりと佇むのはバスケットゴールだ。]
穴場だと思うんだよね〜。 ここなら邪魔されずに練習できっかなと思ってさ。
[荷物からバスケットボールを取り出して六合の方へとパスをする。]
やろーぜ! バスケ!
(154) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[ばし、と小気味いい音をたてて、攻芸はボールを受け取った。これが出来るよう熱心にリハビリをした。
攻芸はボールをお腹のあたりに抱えて、持ってきた薬を数種ぽいぽいと慣れた様子で飲みこんだ。 さて、その薬が邪道院のお膝もとの神森病院が提供しているものか、はたまた八家本が編み出した怪しげな新薬か、それとも六合の扱う後先考えないヤベー即効性痛み止めや増強剤かは不明だ。 薬を飲み干してから、攻芸は車椅子を立ち上がった。
二つの脚は、まだ少し震えている。 眩暈がしそうだ。 けれど、戸高のほうを真っ直ぐに向いた。 まずは、まだ動きの鈍い片手で、たどたどしく受け取ったボールを弾ませる。]
気持ちいい場所だ。 怒られないし……丁度いい。 戸高先輩、よく見つけたな?
(155) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時頃
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[六合のリアクションに満足した僕はフン、と鼻を鳴らす。]
ネットで色々調べたんだよね〜。 マップアプリでちまちまとさ〜? 何個か候補あったんだけど 実際来てみたらここが一番かなって。
[僕も六合の方をまっすぐと見る。 たどたどしく弾むボールに、 遠慮なく期待の視線を浴びせながら。]
(156) higesorry 2019/05/12(Sun) 05時半頃
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[なにせまだ、バスケの練習は戸高との内緒なのだ。 説明をしてくれる戸高に「そうだったのか」と頷いて、一歩近づき、コートに足を踏み入れる。そこに声援はない。 かわりにあるのは、太陽の眩しさと、潮風。 攻芸は深呼吸した。]
じゃあ。やろう、先輩!
[攻芸は足元を一度たしかめる。 大丈夫。動く。そうできるように、これまで戸高達に支えてもらいながら頑張ってきたのだ。
攻芸はドリブルをしながら駆けだした。 本調子じゃない脚が、うまく力を入れられずに少しよろつく。手元がうまくボールを操れていない。眼前には戸高。簡単にボールがとられてしまいそうだ。……だからこそ、しなければいけない戦略もあるのだろう。 覚えることはまだ多い。
攻芸は今、この体の不自由さに未来を感じてわくわくしていた。なに、勿論空元気というやつだ。 最初はそれでいい、ということにした。 けれど、遠い遠い限界のなか、努力のたびに少し丁度よくなってもいる。それを身をもって体験している。 全ては攻芸の周りの、戸高をはじめとした、まぶしい人たちのおかげであり――……]
(157) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時半頃
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これで最後 孤独のbuzzer beater 「がんばれ」まだ手を差し伸べてくれてる 空っぽの俺の手をとる
胸の奥から零れる これでおしまい 喉の奥から零れる いつかばいばい 99.99いっぱいの絶望 まだ背を押してくれる?
24秒のカウントダウン 怖いのは何かはじめることじゃなく なにも始めないことだった
ここがstartline 周回分の遅れ 一人ならperiod 未来を示してsuperstar つれていってよ もう一度あの眺めを
(158) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時半頃
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one-sided game 二度と立てないと思う? EASY2 諦めたほうがいいかな? 走り出した足 とめなくていいかな? またいつか目蓋の裏の声援の最中 行ってみたいと望んでいたいんだ
ねえ一生の一番 一番最後何する? 迷わないなんて自分でも思わなかった 投げたボールが手を離れたら 何も考える必要はないんだ ただ証明 延長 limitはきめない
♪
(159) gekonra 2019/05/12(Sun) 05時半頃
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