298 終わらない僕らの夏休み!
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[教室に戻ると、秋山が学食から戻っていた。 なんとなく、だけど、]
2年の宍井って生徒…、知ってるか?
[と、聞いてみた。]
(84) wallace 2019/09/12(Thu) 22時半頃
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「ああ、水泳部の背の高い!知ってる。 "夏休み最後の日、祭りに誘われた"よ。 あんまよく知らない奴だったから断ったけどなー。」
[――― ―――]
……、へ ぇ
[全身が凍りつくかと思った。 なんとか固まった表情のまま返事を返す。]
(85) wallace 2019/09/12(Thu) 22時半頃
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[夏も終わり、この前まで鳴いていた蝉の声も少なくて。 窓の外の木の下で ひっくり返って*蝉が死んでいた。*]
(86) wallace 2019/09/12(Thu) 22時半頃
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『ボール!』
(87) fuku 2019/09/13(Fri) 00時頃
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― 明加邸 ―
スイマセン。まだ落ち着いてもないのに。
[学校をサボってから数時間後、オレはヒナコの家に来ている。 ヒナコの母親は、かなりやつれているように見えたが、快くオレを迎え入れてくれた。]
(88) fuku 2019/09/13(Fri) 00時頃
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[遺影の中のヒナコは、『9月1日』のあの姿のままだった。
そりゃそうだ。 最後の最後まで、『オレたちはヒナコの姿を目にしていたんだから。』]
(89) fuku 2019/09/13(Fri) 00時頃
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おばさん、アルバム見せてもらってもいいですか? よく野球部の試合にも来てもらっていたみたいなんで。
[正直、ヒナコの中学時代の印象があまりない。 オレが高校で再会した時にはもう渋谷かよ!?みたいな容貌になっていたから。]
(90) fuku 2019/09/13(Fri) 00時頃
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[ぺらぺらと、アルバムのページをめくる。
時折、ヒナコの母親がオレにその都度都度の話を教えてくれる。 しばしば、言葉に詰まる場面もあった。]
(91) fuku 2019/09/13(Fri) 00時頃
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アイツ、こんな試合も見に来てたのかよ――――
[オレの初レギュラーの試合だ。 しかも初打席初ヒットの試合。
やっぱり、オレは女心がわかってねェんだろうなって実感する。]
(92) fuku 2019/09/13(Fri) 00時頃
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化粧しない方が、綺麗っつたら怒られますかね、やっぱり。
[ヒナコの母親には、少しきょとんとした顔の後に、
『そういうのは女の子相手には口にしちゃダメよ、いくら友達でも』
と、たしなめられた。 やっぱりオレは、デリカシーのない男らしい。]
(93) fuku 2019/09/13(Fri) 00時頃
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おばさん、すいません。
[ひとしきり挨拶をして、帰ろうとする直前に、]
すっげェ失礼なお願いついでなんですが、何個かヒナコさんのモノ、頂いてもいいですか? オレ、凄く良くしてもらったんで。
[失礼なお願いとはわかっている。 ヒナコの母親は、少し悩んで、許可をしてくれた。
なんも、アクセサリーとか高価なモンを貰おうって気ではない。むしろ、ヒナコがつけそうなアクセサリーとかゴツいファッ○ンバット野郎がつけてもおかしいだろう。]
(94) fuku 2019/09/13(Fri) 00時半頃
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[忘れてはいけないのだ、彼女のことを。
彼女の生きた証を覚えていられるのは、*限られた人間しかいないのだから*]
(95) fuku 2019/09/13(Fri) 00時半頃
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─8月某日・幹線道路─
[ これはただの都合の良い夢だ。
こめかみのあたりに痺れるような熱がある。 茫漠たる視界の中、じわじわと黒いアスファルトに広がっていく水溜まりが、明るい色の髪を汚して行く。 投げ出された身体は脱力しきっており、酷く重い。 胸の辺りが何かに圧し潰されたようでうまく息が継げずに、はくはくと喘ぐように酸素を求めた。
酷く遠くに人の叫び声やざわめきがあるのを感じるがどれ一つとして意味を掬い上げる事はできない。 わんわんと何処かに反響し、増幅してまた何処かへとぶつかる音の連なりが場に満ちており、水面に走る波紋を連想させた。 思い浮かべるその波紋図が脈略も無く霞みつつある視界に重なる。]
(96) 662 2019/09/13(Fri) 02時頃
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[目の前に重なり浮かぶいくつもの光景、書物で見た事のある図形や文字列が現れては消えるのをただ成すすべもなく茫然と見つめる。 極限状態の今一斉に蘇った記憶が、支離滅裂に重なり、再生されて行く。 所謂走馬灯と呼ばれる現象だと思い当ればまたそれに関連する記憶が引き出されるように別の光景が差し込まれる。
だからこれは、命を繋ごうと懸命に脳が検索する情報の中から己に都合の良いものを選び取ってつなぎ合わせただけの、ただの夢なのだ。]
(97) 662 2019/09/13(Fri) 02時頃
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[これまで身を置いて来た群を追われて独り彷徨う夏の終わりの祭の日。 ひと月ほども先のはずの一日を過ごす、あり得ぬ事ばかりの光景に手を伸ばしたい。
近付いては何処かへと遠ざかる幾人もの顔、大切な約束をした筈の誰か、此方を振り返るいくつもの眼差し、柔らかな頬の丸み、己の名を呼ぶ優しい声、何処か遠い知己の姿、切実に響いた誰かの願い、痞えるように、零すように幾度も囁く何かの気配、そして]
(98) 662 2019/09/13(Fri) 02時頃
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[ 『オレがそんなにイケメンか?』
その通りだよ、莫迦。 言う事を聞かない腕を叱咤して、どうにかようやく指先だけを持ち上げる。
一つだけ色を塗られた爪先が彼のシャツを掴まえる。 布地の表面を引っ掻く音が耳に届いたような気がした。
ああ、ようやくこの爪の先、僅かに彼の心に触れられたような安堵が広がる]
(99) 662 2019/09/13(Fri) 02時頃
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─9月1日深夜・叶い橋─
[皆や会堂と別れた祭りの夜、浴衣姿で橋の欄干に腰を下ろし、根良伊川の水面を覗き込む。
燻り続ける炎に炙られた思考は曖昧に掠れつつある。
嗚呼、この町の時間が巻き戻る瞬間が近付いているのだ。
時折橋脚に纏わり付くようにして渦巻く水の飛沫が、燃え上がる女の纏った焔に煌めいてチカチカと光るのを半ばぼんやりと眺めながら、浴衣の懐から一通の封筒を取り出した。]
[何度渡そうかと記し、その度に書き損じてはあきらめきれずに仕舞い込んでいた手紙の束は全て処分した。
娘を亡くした母親が机や荷物を整理した時にうっかり未投函のこれらを見つけ出して最後の願いとばかりに彼の元へ届けられてはたまらない───
この先の未来へ進むその背に重たいものなど残しては行きたくないのに。
伝えれば良かったと後悔した事も数えきれない。
それでも悔いる事が出来るのは生きてその先の未来へと己も進める者だけが持つ権利だと思えた。
それでも想いの全てをただ破棄してしまうのは哀しいと最後に記したこれだけは共に去ろうと持ち出して来たのだ。
封筒を開き、一枚ずつ切実に綴られた文字を眺めては、昏い水面へと落として行く。]
『嫌いにならないで』
[書き連ねられた文言の挙句の果ての最後の一文には呆れ笑いに肩を揺らしながら、そう言えば似たようなメッセージを送り付けた、と結局同じ事を繰り返した日の己を小さく鼻を鳴らして嗤った。
否、こうして繰り返した日々もまた死に際した己の都合の良い夢だったのかもしれないけれど。
最後の一枚を手放す。
ひらひらと風に舞い川面へ落ちて行く紙片を目で追う内にぐらり、と体が傾いで己もまた水面へと崩れ落ちる。
9月1日に託した願いを叶える事の叶わなかった燃え盛る亡者は、然し満足げに笑みを浮かべて水底に降り積もるいくつもの願いの上に溶け零れるように姿を消した。
苛まれ続けた痛みも熱も、憂いも悔いも既に無い。
後は川面にちかちかと瞬く星々の明かりが映るばかりだった───**]
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『ボール!』
(100) fuku 2019/09/13(Fri) 02時半頃
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[ヒナコの家から戻った、数日後の話――――]
(101) fuku 2019/09/13(Fri) 02時半頃
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― 9月12日 ―
[オレは、この日になるまで待たなくてはならなかった。 何故なら、ソイツはクラスメートをぶん殴って停学になったからだ。 馬鹿なヤツだ。オレみたいに壁ドンで済ませておけばよかったのに。もしかしたら頭もパンツのゴムみたいに弛んでいるのかもしれねェな。 自分の事は棚に上げて笑う。]
(102) fuku 2019/09/13(Fri) 03時頃
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ちょっと悪ィ、2年の鹿崎ってお前でいいのか? 少し時間あるか?
[鹿崎を2年の教室前の廊下で呼び止める。 オレはウソをついた。オレは鹿崎を覚えている。 向こうに警戒されないための、ウソを。]
(103) fuku 2019/09/13(Fri) 03時頃
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ちょっとお前に渡したいもんがあるんだわ。 なに、そんなやべーもんじゃねぇからビビった顔すンなよ。
[カバンの中からオレはお目当てのモノを探す。]
(104) fuku 2019/09/13(Fri) 03時頃
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はい、コレ。
[オレは鹿崎に『パンジー』の栞を手渡す。]
コレさ、『ヒナコ』からの贈り物。 どうするかは、『君次第』だわ。
[無理矢理にでも鹿崎に手に取らすと、オレは踵を返し、その場を去ろうとする。]
(105) fuku 2019/09/13(Fri) 03時頃
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あ、そうそう。『パンジー』の花言葉って知ってるか?
[振り返って鹿崎の眼を見つつ。]
ヒナコの母ちゃんから聞いたんだけど、
(106) fuku 2019/09/13(Fri) 03時頃
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『一人にしないで』、『私を忘れないで』って意味なんだと。 そンだけだ。ほいじゃァな。
[回りに囲まれても、『一人』だったヒナコに寄り添おうとした一人の少年。 彼の思いも、オレは『覚えている』。 今は覚えていないのかもしれないけれど。
忘れさせてはいけない、使命がオレにはある。 オレに『記憶が残ってしまった』のは、きっと女心のわからねぇオレに課せられたヒナコからの『おしおき』なんじゃねぇかなァとか*思ってみたり*]
(107) fuku 2019/09/13(Fri) 03時頃
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『ボール!』
(108) fuku 2019/09/13(Fri) 12時半頃
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― 9月某日 ―
[鹿崎に会ってから数日後、オレは廊下で『アイツ』を呼び止めた。本来ならもうちと前でも良かったンだが。]
(109) fuku 2019/09/13(Fri) 13時頃
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