― 三人卓 ―
[しなやかな木のように、いつだって自分の足で立つ印象の宅本>>250が振り回されているのが新鮮で目を瞬かせた。
視界には彼と、その理由である彼女の姿。大きく動く心のままならなさに頬が緩む。
そんなところに不意打ちが来たものだから、盾の守りの間に合わないままに狼狽を晒してしまう。]
そんなに分かりやすかった……?
秘密にできてるつもりだったんだけどなぁ。
[何の境界もない隣の席、気づいていたのはどうやら自分だけではないらしい。
前髪の淵へ指を通しながら、照れを逃すように笑みを零す。]
それを言うなら私だって、かな。
お似合いね。
[視線は彼の隣にいるエリカとその瑠璃色へ。
決められた道をひとつ選んで歩くのは得意だが、今日は彼を見習って指し示す先を不明瞭にしてみよう。
違うことがあってもいい。それを教えてくれたのは、目の前の友人なのだから。
前髪を流した人差し指を立て、微笑みながら自身の鼻の頭を二度叩いた。*]
(256) Pumpkin 2019/12/05(Thu) 18時半頃